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HDリマスター決定の今だからこそ!プレイステーション版『サガ フロンティア』の魅力を紹介【年末年始特集】

1997年に発売された『サガフロンティア』。リマスターも発表された今、本作の魅力を改めてお伝えします。

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HDリマスター決定の今だからこそ!プレイステーション版『サガ フロンティア』の魅力を紹介【年末年始特集】
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スクウェア・エニックスは、2020年11月28日に配信した"『ロマンシング サガ リ・ユニバース』2周年祭 公式生放送"にて、『サガ フロンティア リマスター』を2021年夏にリリースすることを発表しました。

1997年にプレイステーション向けに発売されたRPG『サガ フロンティア』をベースにしたこのHDリマスターでは、倍速機能などゲームを遊びやすくするオプションなどの新機能を実装。また、プレイステーション版で没になっていた主人公「アセルス」のイベントや、8人目の主人公「ヒューズ」編追加など盛りだくさんの内容になっています。

本稿では、リマスターの元になっているプレイステーション版『サガフロンティア』をご紹介。23年が経ってもなお色褪せない、サガフロ世界の魅力をたっぷりとお伝えしていきます。

PS版『サガフロンティア』とは

1997年にスクウェア(当時)から発売された、『サガ』シリーズの7作目にあたるRPG。文化や種族、世界観そのものが異なる「リージョン」が連なっている世界を舞台に、7人の主人公がそれぞれの物語を求めて冒険するストーリーです。主人公ごとに性能やシナリオ上の特性があり、一部キャラにはマルチエンディングも用意されています。

本作は『サガ』シリーズだけあって、登場する種族や武器種類なども古代から未来までさまざま。これまでのシリーズに登場した「フリーシナリオシステム」「閃き」などのシステムに加え、本作初登場の「連携」によって、よりダイナミックな戦闘が楽しめる作品です。種族によって大きく異なる育成、ごった煮の世界観など、さまざまな要素がカオスに入り混じっています。また、シリーズではおなじみとなるアイテムの隠しパラメータもあるため、強い装備選択もなかなか苦労させられます。

ディレクターを務めたのは『サガ』シリーズの生みの親である河津秋敏氏。また、『聖剣伝説』シリーズを制作した石井浩一氏、『ロマンシング サ・ガ2』などのバトルデザインを手がけた小泉今日治氏が起用されたほか、キャラクターデザインに小林智美氏、BGMは伊藤賢治氏など、超豪華スタッフによって制作された作品です。

7人の主人公!誰から始めてもオッケー?

本作の醍醐味のひとつはシリーズおなじみのフリーシナリオシステム。プレイヤーは境遇が異なる「レッド」「ブルー」「T260G」「アセルス」「エミリア」「クーン」「リュート」の7人から好きな主人公を選び、自らの運命やリージョンの平和を守るための戦い、冒険を繰り広げることになります。

この世界には「ヒューマン」「妖魔」「モンスター」「メカ」の4種族が存在し、(ややイレギュラーがあるものの)主人公はいずれもその種族に属しています。本作では種族ごとに成長システムが大きく異なる仕様のため、主人公ごとに自然とプレイスタイルにも多様性が生まれます。

主人公達にはそれぞれ「目標対象を倒す」「恋人の仇を見つけ出す」「故郷を救うためのアイテムを探し出す」などの異なる目的が存在。さらにキャラクターごとの仲間や限定サイドクエスト、誰でもいつでも受けられる自由なクエストなどもあります。プレイヤーはストーリーを追うだけでなく、自由に世界を巡って探検やキャラクター育成が可能です。

今も人気が高いアセルス編。

ただし、その自由すぎる内容ゆえに話を進めすぎて「ボスが強すぎるけどイベントマップから戻れない」など、進行不能状態に陥ることも珍しくありません。また、とある主人公の場合は「開始状態でいきなりラスボスに挑める」システムのため、最初に選んだ場合はゲームが理解できない可能性もあります。目的や行動指針がはっきりしていて育成しやすい「レッド」「エミリア」「ブルー」が比較的遊びやすいかもしれません。

特にレッドは本作でひとりだけ明確にシステムが異なる「ヒーロー」としてプレイ可能で、キャラ性能も高いため最初に遊ぶにはオススメ。ヒーローものお約束のストーリー、集めやすく頼れる仲間たち、孤独に戦うヒーローの格好良さなどが味わえますよ(序盤の1ヶ所だけものすごく難しいですが)。

種族によって育成が異なる!仕組みを理解せよ!

ヒューマン」は本作で最もオーソドックスな育成スタイルで、戦闘終了後に力などのステータスが上昇。戦闘中に技を閃くこともあるほか、銃であれば戦闘後に新技を身につける可能性もあります。固定装備がほぼないので装備の幅が広く、キャラの資質にもよりますが、かなり自由な育成ができるのが魅力です。

妖魔」はヒューマン同様に装備数は多いのですが、戦闘終了後に成長するのはHPやWP(技ポイント)などの数値のみ。妖魔固有システムである「妖魔武具」にモンスターを憑依させることでステータス強化をするほか、特定のスキルを使用できるようになります。また、妖魔にはキャラごとに「上級」「下級」の区別が存在。これはゲーム内の立場だけでなく、「下級妖魔は上級妖魔に与えるダメージが減少する」といったシステムにも関わります。

メカ」は戦闘におけるステータス成長要素がなく、武器や防具を装備すると固定でステータスがアップ。ボディタイプによって固有装備が使用可能なほか、戦闘終了後にメカ系の敵からデータを収集して新たな「プログラム」を入手することもあります。ステータス自体の強化は容易ですが、ボディタイプごとの特性を掴まないとスキル的な強化が少し難しい種族です。

モンスター」は本作でも屈指のテクニカル種族。戦闘終了後に敵モンスターを吸収することで固有技を身に着け、条件次第で自身の姿を変えて成長します。ステータスは変身したモンスター固有の数値にHPボーナスが付く程度のため、とにかく変身回数をこなして少しでも強いモンスターになるのが重要です。防具はアクセサリーのみが装備可能。モンスターの変身条件システムを覚えないと、いつまでも中途半端な性能になってしまう可能性もあります。

基本種族は以上の4つ。そのほか、変身することでステータス大幅アップするが戦闘後の成長がなくなるレッドの「ヒーロー」、ヒューマンの成長システムながら妖魔武具を使った場合のみ妖魔の成長システムになるアセルスの「半妖」なども存在しています。なお、キャラクターは特性や閃きタイプなど個別に設定されていますが、それを無視した自由な育成が可能なのも『サガ フロンティア』の魅力です。

戦闘は派手だ!強力な連携を作りだせ!

本作のイベントでは、ほぼ確実に何かしらの戦闘が発生します。本作の戦闘は基本的にシンボルエンカウントで、戦闘回数によって決まるランクに応じた敵が登場。戦闘では逃げることができず敵を全滅させるまでは終了しません。プレイヤー側は戦闘中に倒れた場合も、LP(生命力)が残っている限り回復アイテムなどで戦闘復帰が可能です。

本作でも『ロマンシング サ・ガ2』から登場している「閃き」システムは健在。「ヒューマン」種族は、剣や格闘で戦闘中に新たな技を身につける可能性があります。閃いた技は以降いつでも使用でき、不要な技は封印も可能です。また、特定の技からしか閃かない特殊な技もあり、本作ではとある主人公の隠し演出としても登場します。

そして本作の戦闘をより派手にしているのが、プレイヤーの選んだ技による一斉攻撃の「連携」システムです。連携は「連携できる技を使用」「同じ敵を狙う」などの条件を満たした際に発生することがあり、技をそれぞれ単発で当てるよりも強力なダメージに発展します。また、連携は名前が無理やり合体するのも特徴。「太陽光線」「溶解液」で「太陽溶解液」になったりと名前もカオスになります。発生しやすい技によっては、最大の5連携も夢ではありません。

お気に入りになった連携技はステータス画面にて保存可能。以降の戦闘でその連携が発生しやすくなります。なお、連携は敵モンスター側も発生させることがあるため要注意です。序盤の敵相手ですら、連携を喰らえば簡単にゲームオーバーになりかねません。本作ではこまめなセーブが必須なのです。

連携は以後のシリーズにも採用されることが多い、『サガ』シリーズの顔にもなったシステム。強力な連携をいかに作り出すかは本作の重要な攻略要素にもなるため、「閃き」や「プログラム」など各種族の特性を活かしてどんどん新しい技を身に着けていきましょう。

格好いいエフェクトの出る技。
とある特殊連携技にも使用。

個性豊かな「リージョン」を紹介!

本作の最大の魅力のひとつに「リージョン」があります。本作はそれぞれが独立した世界観を持っており、その上で共存している不思議な世界。リージョン間は専用の「リージョンシップ」で移動しないと空間のはざまに飲み込まれてしまいます。この項では、都会的なビル群からのどかな風景の港町、サイバーでジャンクなネオン街まで、さまざまなリージョンの風景を紹介します。

クーロン

さまざまなショップやイベントが揃っている本作でも中心的なリージョン。リージョンシップの中継点にもなるため、一番多く訪れる場所になるでしょう。

マンハッタン

超都会的な街並みのリージョン。この世界の大規模組織「トリニティ」やさまざまな企業のビルが立ち並ぶ。

スクラップ

仲間を見つけやすい「酒場」やアイテムを拾える「ジャンク屋」があるリージョン。T260G編では序盤の舞台になります。

オウミ

美しい港町のリージョン。大きな領主の屋敷やきれいな宿屋が存在しています。

ドゥヴァン

占いの館がそこかしこにある不可思議なリージョン。この場所で受けられるいくつかの「術の資質」習得イベントは、仲間集めやキャラ育成には大切です。

ルミナス

陽術や陰術を覚えられるリージョン。光と影を利用したギミックのあるダンジョンがあります。

ムスペルニプル

強力な妖魔「ヴァジュイール」が治めているリージョンです。

お土産屋や心術などを購入できるリージョン。名前の通り、思いきり和風ですね。

シュライク

仲間集めやシナリオなど、非常に出番が多いリージョン。ここの「生命科学研究所」は戦闘ランクより高いモンスターが出現するため、修行に最適なエリアです。ちなみにこの生命科学研究所、プレイステーション版では大きなイベントはありませんが……?

それぞれのリージョンにはさまざまな施設や宝物などが隠されています。キャラやイベントなどのフラグが立っていない場合、何も起こらないエリアも多数ですが、それぞれ個性がある素敵な場所ばかりなので一度は観光するのがおすすめです。もちろんここでお見せしたのは作中でもほんの一部。この他にもさまざまなリージョンがプレイヤーを待ち受けています。

リマスター版で追加の新要素は、PS版ファンにも嬉しい!

『サガ フロンティア リマスター』では、主人公アセルスに新規イベントが追加。このイベントは元々プレイステーション版でも実装予定でしたが、スケジュールなどの都合で採用されなかったものです。公開されているスクリーンショットでは、とあるリージョンの施設で会話するアセルスと女性や、巨大な敵との戦闘シーンが公開されています。

また、もうひとつの追加要素として8人目の主人公「ヒューズ」が追加されます。ヒューズは本編に登場する仲間キャラクターで、元々は主人公候補だったものの採用されなかった「主人公になり損ねた男」でもあります。シナリオは河津秋敏氏とゲームライター・小説家のベニー松山氏。伊藤賢治氏による新曲も用意されているようです。

どちらも当時発売されていた攻略本「サガフロンティア解体真書」「サガフロンティア裏解体真書」にて、その存在が紹介されていたものです。幻のボツイベントが24年越しに遊べるという、ファンにも嬉しいサプライズ要素ですね。


ここまで簡単にプレイステーション版『サガ フロンティア』のゲーム内容を紹介してきました。個性豊かな4つの種族、異なる世界観を結ぶリージョンシステム、フリーシナリオシステムとさまざまな要素が絡み合い、非常に高いゲームの自由度を作り上げている作品です。自由すぎて当時はクリアできない人もいたようですが……。

なんと言っても本作に欠かせないのが、個性が違うリージョンごと、もっと言うならばキャラによって用意されている伊藤賢治氏によるBGM。各キャラクターの最終決戦で流れるBGMなどは、どれも熱くなること請け合いです。

本作は戦闘やイベントなどのテンポが良い作品。各キャラクターのシナリオを楽しむのはもちろん、レアアイテム集めや隠しモンスター探しなどの要素も数多く用意されています。『サガ フロンティア リマスター』では「倍速機能」も実装されるため、より一層遊びやすくなりそうです。上で紹介したリージョンがHDリマスターでより美しく表現されるのも楽しみですね。

『サガ フロンティア リマスター』はPC/PS4/ニンテンドースイッチ/iOS/Android向けに2021年夏リリース予定です。

イベントが終わると挿入されるカットイン演出。
こういう細かい部分が嬉しい。


《Mr.Katoh》

酒と雑学をこよなく愛するゲーマー Mr.Katoh

サイドクエストに手を染めて本編がなかなか進まない系。ゲーマー幼少時から親の蔵書の影響でオカルト・都市伝説系に強い興味を持つほか、大学で民俗学を学ぶ。ライター活動以前にはリカーショップ店長経験があり、酒にも詳しい。好きなゲームジャンルはサバイバル、経営シミュレーション、育成シミュレーション、野球ゲームなど。日々のニュース記事だけでなく、ゲームのレビューや趣味や経歴を活かした特集記事なども掲載中。

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