気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Mens Sana Interactive開発、PC/Mac向けに2月6日にリリースされた農業パズル『Instant Farmer』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、水をやり作物を育てる農業パズル。ブロックを入れ替え、水が土に隣接することで作物が育ちます。すべての土に水が行き渡ればクリア。農業シミュレーションとは違い、シンプルなパズルゲームとなっています。記事執筆時点では日本語未対応。『Instant Farmer』は、205円で配信中。――まずは自己紹介をお願いします。Sergio Ueta氏(以下Sergio)ブラジルのゲーム開発者、Sergio Uetaです。これまで3年間ゲーム開発を行ってきました。私の祖父母は日本からの移民です。私は電子エンジニアで、20年間大手IT企業に勤めた後、キャリアを変える決断をしました。そして私と同じような経歴を持つパートナーMarcio Gastaldelloと一緒に、ゲーム開発スタジオであるMens Sana Interactiveを設立したのです。私たちは2019年からSteamでゲームをリリースし始めました。――本作の開発はいつどのようにして始まったのでしょうか?Sergio本作の開発は2020年の終わり頃、私たちが住むブラジル・サンパウロで始まりました。本作は私たちがPC向けに作る12本目のゲームになります。これまでにロジックパズル、ワードパズル、ジグソーパズルを作ってきたので、次は農業をテーマとしたシンプルなシステムの、リラックスできるゲームを作ろうと決めたのです。――本作の特徴を教えてください。Sergio本作は農業をテーマにした小さなパズルゲームです。アイデアはシンプルで「土に水をやり、作物が育つのを眺める」というものです。シンプルなシステムで、プレイヤーは土、石、水、その他のブロックを入れ替え、耕作に適した土すべてに水が行き渡るようにします。パズルが解けると、植物は即座に育ち、プレイヤーは作物がなるのを見ることができます。他の農業ゲームと違い、本作には時間制限や資源管理といった要素はありません。そのため、プレイヤーはリラックスした音楽と動物たちの声を聞きながら、パズルに集中することができるのです。先に進めば進むほど、背景にある農場がどんどん大きく、進化していきますよ。――本作が影響を受けた作品はありますか?Sergio何か特定のものから影響を受けたということはありません。私たちは大きな都市に住んでいるので、時には田舎で野菜を育てながら、シンプルな生活をしてみたいな…と思う時が時々あります。とはいえ、実際にやるとなると結構大変です。そこで、この夢を簡単に実現する「土に水をやり、すぐに野菜ができる!」というのが本作開発の発端なのです。――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能でしょうか?Sergio本作にはメニュー以外テキストがあまりなく、ほとんどが見た目と直感に頼っています。しかし、もし本作の日本語ローカライズに興味がある方がいらっしゃいましたら、有志翻訳は大歓迎です。ぜひメールでご連絡ください。――新型コロナウイルスによる開発への影響はありましたか?Sergioほとんどの人と同様、私たちの日常にも大きな影響はありました。しかし本作の開発への影響は直接的になく、チームは皆自宅から作業を行っていました。開発に集中することもでき、リリースにこぎつけられたのです。――本作の配信や収益化はしても大丈夫でしょうか?Sergioはい、誰でも自由に配信してください。本作を楽しんでくれる人が増えるのは嬉しいことです。――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。Sergio上でもお話しましたように、私の祖先は日本人です。私のパートナーの奥さんの祖先も日本人ということもあり、日本の皆さんとこうして交流できるのはとても嬉しいです。それにゲーム業界において、日本というのはとても重要ですので、日本の方に私たちのゲームをプレイしていただけるというのはとても嬉しいことです。私たちの作った他のゲームにも興味がございましたら、ぜひ私たちのSteamページを覗いてみてくださいね。ありがとうございました。――ありがとうございました。◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に300を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。