なぜ『バイオハザードGAIDEN』は黒歴史になったのか? ゲームボーイカラーで発売された幻のタイトルを解説【『バイオハザード』25周年特集】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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なぜ『バイオハザードGAIDEN』は黒歴史になったのか? ゲームボーイカラーで発売された幻のタイトルを解説【『バイオハザード』25周年特集】

ゲームボーイカラーで発売された『バイオハザードGAIDEN』は、“黒歴史”と呼ばれるタイトルです。なぜそう呼ばれたのか? その実態は?

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なぜ『バイオハザードGAIDEN』は黒歴史になったのか? ゲームボーイカラーで発売された幻のタイトルを解説【『バイオハザード』25周年特集】
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■ネタバレ注意
この記事には2002年に発売されたゲームボーイカラー向け『BIOHAZARD GAIDEN』のネタバレが含まれます。


2021年3月22日で『バイオハザード』が25周年を迎えます。ナンバリングシリーズはすでに7作も出ており、5月には『バイオハザード ヴィレッジ』も発売予定! もはやかなり人気のシリーズで、スピンオフ作品もたくさん出ています。

ところで、『BIOHAZARD GAIDEN』というタイトルはご存知でしょうか? これは確かに『バイオハザード』シリーズの作品としてゲームボーイカラーで発売されたのですが、あまりにも外伝すぎてほとんど黒歴史になっています。なぜ……? と思うあなたに、本作の魅力とヤバいところを解説しましょう。

そもそも『BIOHAZARD GAIDEN』は誰が作ったの?



『BIOHAZARD GAIDEN』は2002年に発売されたタイトルで、イギリスのゲーム開発会社M4 LtdとVirgin Interactiveによって開発されたタイトルです。海外向けの作品だったようですがきちんと日本版も発売されており、記事執筆時点では軽くプレミアがついている模様。

外伝という名前ではありますが、『バイオハザード』や『バイオハザード4』のディレクターを担当した三上真司氏がアドバイザーとして参加しており、さらに『バイオハザード コード:ベロニカ』でディレクターを務めた加藤弘喜氏がシナリオ・企画として参加しています。

つまり、『BIOHAZARD GAIDEN』は公認であり、なんならカプコン主要スタッフも関わっていた作品なわけです。作品の出来栄えも悪くないのに、未だに移植もされていません。

『BIOHAZARD GAIDEN』はどんなゲームなの?



『BIOHAZARD GAIDEN』はゲームボーイカラーの作品なわけで、3Dグラフィックで固定カメラでラジコン操作……という、かつての『バイオハザード』スタイルでは制作できません。よって本作は、ドット絵の見下ろし視点の作品になっています。

時系列としては『バイオハザード2』の後になっているようで、シリーズでおなじみ「バリー・バートン」や「レオン・S・ケネディ」は反アンブレラ活動を行う地下組織に所属しています。そんなある日、豪華客船スターライト号で新型B.O.W.が発生したとされる報告を受け、レオンが調査に向かうのですが、連絡が途絶えます。

そこでバリーが救助に向かうことになる、つまり主人公はバリーとレオンのふたり体制。さらに船内では「ルシア」という不思議な少女まで登場するという、外伝なだけあってなかなか思い切った設定なわけですね。


見下ろし視点で周囲を探索し、鍵を見つけて先へと進む……というスタイルはレトロな『バイオハザード』シリーズをうまく再現しています。一方で、大きく変わったのが銃撃戦。本作ではゾンビに近づくと主観視点のシューティングバトルに移行するのです。

画面中央の四角が左右に動くので、ゾンビのいる位置(青いライン)に合ったタイミングでボタンを押すと攻撃ができるシステムになっています。ゾンビは遠くから徐々に近寄ってくる仕様で、もちろん一番近くまで来ると噛まれてダメージが発生。銃の種類によって威力や特性が異なりますし、ナイフはゾンビが近くに来ないと当たりません。


本作は銃弾管理がけっこう重要で、探索がおろそかだとうっかり詰みかねないなかなかシビアなバランス。場合によってはゾンビを避けていったほうがよく、思っている以上に『バイオハザード』感があるんですよね。

つまり、『BIOHAZARD GAIDEN』は見た目やゲームシステムこそ原作と離れていますが、ゲームボーイカラーなりに『バイオハザード』らしさを追い求めている作品なのです。

『BIOHAZARD GAIDEN』にはいいところもたくさん!



『BIOHAZARD GAIDEN』の魅力的な点はほかにもあり、たとえば本作に出てくる新型B.O.W.は人に擬態するという特性を持っています。これ、恐怖を掻き立てる設定として見るとなかなかいいですよね。

新キャラクターであるルシアも「か弱い少女のはずなのに、なぜか傷がすぐ治ったり、B.O.W.の位置がわかる」といった不思議な能力を持っています。なんとも不穏な存在で、うまくいけば主役級のキャラクターになり得た設定かも。


また、「バリーが裏切るかのような行動を取る」のも魅力のひとつです。バリーといえば初代『バイオハザード』でも印象的なキャラでした。はたして今回、バリーはなぜそのようなことをしたのか。ぜひご自身の目で確かめてみてください。

やはり本家スタッフが関わっているだけあって、「ただ無理やりゲームボーイカラーで『バイオハザード』を出したわけではない作品」に仕上がっているのです。

じゃあなんで黒歴史になったの?



では、いいところもあるし意欲的でもある『BIOHAZARD GAIDEN』はなぜ黒歴史になったのでしょうか? 答えはシンプルで、外伝なのに重要すぎる設定を出したからです。

バリーやレオンが反アンブレラ組織に所属するというのは特に問題なさそうな設定ですが、本編シリーズである『バイオハザード4』ではすでにアンブレラが潰れており、レオンはアメリカ合衆国のエージェントになっていたという設定が出てきてしまいました。矛盾してしまうわけで、そりゃ外伝のほうが引かざるを得ないよね、というわけです。


また、エンディングではレオンの首元から緑色の血が出ているという場面があります。人間に擬態できる新型B.O.W.は見た目こそそっくりにできますが、実は血の色だけは真似できず緑色なのです。つまり最後に出てくるレオンは……。

「主役キャラクターが化け物と入れ替わっていた」というオチはホラー映画としてはかなりアリなのですが、その後もシリーズが続く作品としてはちょっとありえないですよね。ゆえに『BIOHAZARD GAIDEN』は黒歴史となってしまったのでしょう。


『BIOHAZARD GAIDEN』は黒歴史となってしまったことばかりが取り沙汰されますが、実際に遊んでみると「ゲームボーイカラーというハードで『バイオハザード』を表現する」ことに注力しているなかなかの意欲作です。中古などで見かけたら遊んでみると、きっと印象が変わるでしょう。
《すしし》

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