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ユービーアイソフトがハラスメント問題の対処に前進したと表明―仏メディアの「最小限の改善しか行っていない」報道を受け

ユービーアイソフトに限らず、ハラスメント問題は近年ゲーム業界でも大きな問題となっています。

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Christian Petersen/Getty Images News/ゲッティイメージズ
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昨年8月頃、上級職員のハラスメントが公になり、その後新たな人事責任者が任命されていたユービーアイソフトは、ハラスメント行為の対策のためにこれまで行った取り組みを発表しました。

この発表はフランス・Le Télégramme誌の報道を受けてのもの。この報道は、社員の証言や調査結果などを基に「社員の意見に経営陣が応えてくれない」「特定の幹部を守るために見て見ぬ振りをした」「告発されたにもかかわらず未だ解雇されていない社員がいる」といったユービーアイソフトの社内体制を批判する内容となっています。

今回ユービーアイソフトのCEO・Yves Guillemot氏が発表した声明では、約1年間で行ってきた対策と、今後の方向性について語られました。

匿名性が保証されたプラットフォームで、チームメンバーが不適切な行為を報告できるチャンネルを設置しました。すべての報告は、公平性を保証するために独立した社外のパートナーにて処理されます。我々は最初の報告を受け一連の調査を開始し、その結果に基づいて研修、懲戒処分、解雇などの適切な処置を講じ、新たな報告については引き続き社外のパートナーが管理しています。

14,000人以上の従業員が匿名のアンケートを含むグループ全体の様々な評価に参加し、2,000人の従業員がフォーカスグループとリスニングセッションに参加。アクセンチュアと提携し、人事組織、プロセス、ポリシーの徹底的な監査を行い、無差別・反ハラスメントポリシーを強化しました。また、より明確で、より包括的な新しい人事プロセスを構築し、社内の公正な行動規範を全面的に更新しました。6月に発行されると、チームメンバー全員に署名が義務付けられます。全世界のチームはすでにハラスメント防止のための初期研修に参加し、さらに追加の必須トレーニングモジュールを用意しています。

最近では、報酬制度に新たな業績基準を導入し、安全で尊敬できる職場環境を醸成できる能力に焦点を当てています。

さらに、ユービーアイソフトは役員クラスの新しいリーダーを任命しています。

  • 2021年4月、Anika Grant氏が人事責任者に任命。グローバルな企業文化と人事組織の強化に注力し、尊敬、多様性、集団的に良好な職場環境を育む環境で、すべてのチームの成功を目指します。

  • 2020年12月、Belén Essioux-Trujillo氏が独立メンバーとして取締役会に採用。貴重な人事と経験と見識をくわえて、グループをさらに豊かにします。

  • 2020年7月、Lidwine Sauer氏が職場文化の責任者として任命。社内でリスニングとフィードバックのセッションを試験的に行っており、最近では会社の価値観を明確にするための取り組みを開始しました。

  • 2021年2月、Raashi Sikka氏が新設された多様性の受け入れ(D&I)を行う部署の担当部長として任命。D&Iがユービーアイソフトのすべての活動の中心であることを確実にすることを目指します。また、グローバルD&Iコンテンツレビュー委員会を主導しています。

  • ベテラン開発者であるBio Jade Adam Granger氏はエディトリアル部署の部長に昇進。ゲームやフランチャイズのリーダーシップに、より多様な視点を加えることを目的とします。

  • Lisa Opie氏がマネージングディレクターとしてユービーアイソフトリフレクションズおよびユービーアイソフトリーミントンに間もなく参加します。

  • 最も大きいスタジオ、ユービーアイソフトモントリオールの管理体制を見直し、Catherine Lemyre氏がタレント部署の部長に、Leslie Quinton氏がコミュニケーション部署の部長として参加しました。

Guillemot氏は、「私を含めた経営陣はチームの模範となるように行動する責任があります。」としており、「職場文化を改善し、ユービーアイソフトに永続的で前向きな変化をもたらすために個人的な取り組みを強調したい」と述べました。

《みお》

取材も執筆もたくさんやる、半ライター半編集 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。

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