“最高品質のローカライズ”と“日本ゲームのスカウト”505 Games CEOに訊く日本展開の意気込み―『デススト』等豪華Steamキープレゼントも!【インタビュー】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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“最高品質のローカライズ”と“日本ゲームのスカウト”505 Games CEOに訊く日本展開の意気込み―『デススト』等豪華Steamキープレゼントも!【インタビュー】

505 Gamesの日本市場に掛ける意気込みとは?日本PCゲーム市場に関する言及も。

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“最高品質のローカライズ”と“日本ゲームのスカウト”505 Games CEOに訊く日本展開の意気込み―『デススト』等豪華Steamキープレゼントも!【インタビュー】
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『DEATH STRANDING』

先日、創業から15周年を迎えたイタリアのパブリッシャー「505 Games」。古くからのコアゲーマーは『Arma』『Arma 2』の欧州などのパブリッシングで名前を知り、近年のゲーマーは多数の洋ゲーだけでなく『DEATH STRANDING』『Bloodstained: Ritual of the Night』など、日本の有名クリエイターの新作をパブリッシングしていることで名前を聞く方も多いことでしょう。

今回、Game*Sparkでは、設立15周年&日本法人設立1周年を記念し、同社CEOのラファエル・ガランテ氏へのメールインタビューを実施しました。近年、数々の洋ゲーがローカライズされていく中で、505 Gamesは日本市場をどの様に見ているのでしょうか?プラットフォーム変化の対応や個別タイトルのエピソードなど本稿ではその内容をお送りいたします。記事末尾では、Game*Sparkで実施する、『DEATH STRANDING』を始めとした同社タイトルのSteamキープレゼントキャンペーンの詳細も記載しております。

ラファエル・ガランテ氏 経歴

ラファエル(ラフィ)・ガランテは505 Gamesの親会社であるDigital Bros Group(デジタル・ブロスグループ)の共同CEOおよび共同創設者。1989年、兄弟のラミ・ガランテと共にミラノにDigital Bros Groupを設立。2007年、ラフィとラミは、プラットフォームを超えたビデオゲームのパブリッシングを専門とする505 Gamesブランドを設立。2020年には日本に505 Game東京オフィスを設立。

近年Digital Brosは、スタジオの買収とインディーデベロッパーとの長期契約の両方を通じて製品ラインナップを拡大する、IP(知的財産)獲得戦略を開始。バランスのとれた多様なタイトルを所有するに至っています。


日本市場進出の手応え、そして日本のインディーシーンと向き合い方

ラファエル・ガランテ氏

――設立15周年おめでとうございます。Digital Brosの子会社として設立された505 Gamesですが、これまでの歩みを振り返り、印象に残るエピソードや出来事を教えてください。また、IP獲得に注力するという戦略変更で更なる拡大を続けていると思いますが、その成果や意義はどう評価していますか。

ラファエル・ガランテ(以下ラフィ)どうもありがとうございます!おかげさまで15周年を迎えることができました。戦略についてですが、将来的には収益のほとんどを、有料・無料の両セグメントにおいて、弊社が所有・管理するIPやスタジオから得ることを狙っています。これは組織にとっては大きな進化であり、パッケージゲームの販売業者から自社IPのクリエーター兼パブリッシャーへと移行したことの証になりえると考えています。Digital Bros(デジタル・ブロス)と505 Games にとって、今は本当にエキサイティングな時代となってきました。これからは自分たちの運命を自分たちでコントロールすることができますし、これまでの成功(と挫折!)をもとに、グローバルなフランチャイズを確立し、成長させる方法を学ぶことができます。

――パブリッシャーとして、プラットフォーム戦略をどのように考えているのでしょうか?PC/コンソール/モバイルにおいて注力していく方向性などについて教えてください。また、PC版において、今後特定『CONTROL』PC版のようなプラットフォーム専売という判断をすることはあるのでしょうか?

ラフィプラットフォームにとらわれず、まずは質の高いコンテンツを提供することに注力しています。既存および新規のプラットフォームを活用してコンテンツをエンドユーザーに提供することで、リスクを分散し、収益を最大化することを目指しています。私たちは、技術や需要の動向を事前に把握し、常に変化する環境に迅速に対応することが大事だと思っていますね。

『CONTROL』

――今後505 Gamesのパブリッシングタイトルは日本語翻訳を期待していいのでしょうか?例えば日本においてはコンソール版とPC版のパブリッシャーが異なる可能性もあり得ると思いますが、その際にPC版だけ日本語訳がないといった事態は減っていくのでしょうか?

ラフィはい、各タイトルは日本を含むグローバルなパブリッシングを目指します。現在、私たちのゲームはすべて日本語に翻訳されています。ローカライズは後付けではなく、国内外の複数のキーパーソンが参加して、綿密に計画されたプロセスとして考えられています。これまでは、現地のパブリッシングパートナーにローカライズを任せていましたが、その結果、日本での発売が延期されてしまったこともあり、これ以上同じ事態が発生するのは避けたいと考えています。私たちの目的は、最高品質の日本語ローカライズをスムーズに日本の皆さんにお届けすることです。より多くの日本のゲームについて経験を積んでいけば、この問題は根本的に解決すると考えています。

私たちはローカライズを広い意味で捉えているということも、皆さんにお伝えしたいことの1つです。ゲーム内ローカライズと同様に、マーケティング、市場戦略、そして人材のローカライズについても重要視しています。実際、日本のチームメンバーは全員、プロダクションやパブリッシングの分野で経験を積んだ日本出身の者です。このようにローカライズの質と深さを追求していく中で、いつの日か日本のゲームユーザーの皆様に、「505 Gamesは日本で活動する海外のパブリッシャーなのか?それとも日本のパブリッシャーなのか?」という疑問を持っていただけたら嬉しいですね。

――日本市場において、PC版とコンソール版ユーザーの違いをどのように捉えていますか?今後の拡販の戦略とあわせておしえてください。

ラフィ日本は依然としてゲーム機(コンソール)主導の市場であり、これはハードウェアに関連した歴史的な理由のためであると見ています。当時日本のハードウェア企業は、まだ始まったばかりの業界の先駆者でした。とはいえ、弊社はPC市場を注視しており、すでに日本ではPCの有料ゲームが成長していることを確認しています。最近ではパンデミックの影響で、在宅勤務のためにPCを購入せざるを得なかった新しいユーザーが、そのプラットフォームをゲームにも利用するようになったのかもしれません。特に、ステイホームの影響でデジタルダウンロードが加速している状況ではなおさらです。そう遠くない将来、新しい技術とビジネスモデルによって、PC、コンソール、モバイルのクロスプラットフォームでのプレイが可能になるでしょう。ハードウェアは、今日ほど重要ではなくなる日が来るかもしれません。

『Red Solstice 2: Survivors』

――PC版とコンソール版は、日本市場においても今後可能な限り自社でパブリッシングしていくのか、あるいは日本のパートナーとも協業しながら展開していくのか、その方針を教えてください。

ラフィチームのキャパシティや人数を増やし、経験を積みながら、ケースバイケースで自社パブリッシングに取り組んでいきたいと考えています。505 Gamesが自社パブリッシングを選択するケースは増えていますが、日本では素晴らしいパートナーの皆様に恵まれていますし、サブライセンスを選択した場合にも、現地のチームがサポートしてくれると考えています。

『Bloodstained: Ritual of the Night』

――小島秀夫監督やIGA(五十嵐孝司)氏のような有名クリエイター以外にも、日本には多数のインディー開発者がいますが、そうしたクリエイターの作品を世界にパブリッシングしていくような戦略を考えていたり、準備したりしているものはありますか?特に「同人」といわれるような、メインストリームからはかなり離れたところで光る才能を発揮しているようなクリエイターなどについてどう考えるか教えてください。

ラフィ505 Gamesはインディーフレンドリーなパブリッシャーです。常に新鮮なアイデアを私達は求めていますが、大抵の場合、新鮮なアイディアはインディーの開発者から生まれます。そのため日本のインディーシーンを注意深く見ていますね。独立したインディー開発者の期待を理解し、彼らのクリエイティブな方向性を尊重し活用しながら、商業的に成功するために必要なツールやリソースを提供するという点で、505 Gamesは大手パブリッシャーよりもインディーの開発者を受け入れる準備ができていると考えています。小規模なスタジオが世界に進出し、その創造的な可能性を発揮できるよう支援します。

――日本の小規模インディークリエイターは、ゲームコアプログラムの設計や、UIの設計能力などに顕著に発展途上な部分もあります。そうしたクリエイターを技術的にも資金的にもサポートしながら世界中へのパブリッシング展開をしていくといったことは考えられますか?

ラフィ開発者に対するパブリッシャーの役割とは、開発者が商業的な成功を収め、合意したスケジュールで高品質の製品を市場に展開できるよう、支援する環境を作ることだと思っています。開発の初期段階から資金を提供し、技術的な支援を行ってきた実績が私達にはあります。また、日本のチームは、社内で利用可能な多くのリソースへのアクセスを提供することも可能です。

日本は「優先市場」、パブリッシングだけでなく日本発のゲームを海外へ展開していきたい

――『DEATH STRANDING』は決算資料からも非常に成功したタイトルだと思いますが、売上・利益それぞれこの結果は会社として期待していた通りの成果でしょうか?何が成功の要因だったと考えるか教えてください。

ラフィご理解いただきたいのですが、上場企業である弊社は、数字にまつわるあらゆるコミュニケーションを慎重に管理する必要があります。その上で申し上げると『DEATH STRANDING』 PC版は非常に成功したゲームだと思います。世界的に最も才能のあるスタジオのひとつであるKOJIMA PRODUCTIONSと提携し、このプロジェクトに取り組み、非常に堅調なPC版をリリースできたことは、我々505 Gamesの評価を世界的に高めてもくれました。チーム全体にとって大きな学びの機会となりましたし、非常に貴重な経験だったと思います。

『Assetto Corsa Competizione』

――同じく『CONTROL』も大きな成功をおさめていますね。

ラフィ『CONTROL』は、505 GamesとRemedy Entertainmentに大きな成功をもたらしてくれました。つい先日発表されたばかりですが、この『CONTROL』の世界については大きな計画があります。スピンオフとして、コードネーム "Condor "と呼ばれる4人協力プレイの新作をRemedyと協力して開発中です。このタイトルでRemedyと一緒に仕事ができるのは光栄なことです。

――日本進出から1年、直接日本市場に進出しての手応えや印象を教えて下さい。

ラフィ505 Gamesの日本オフィスは2020年に設立されましたが、日本や日本のコンテンツプロバイダー、パブリッシャーとは長いお付き合いがあります。また、東京にオフィスを開設する前、1年半以上にわたって市場を徹底的に調査してきました。開設後は、非常に経験のある人材を採用し、日本での活動をリードしてもらっています。ぜひここは強調したいのですが、オフィスを設立した理由は、自社パブリッシングやライセンシーのサポートだけではなく、日本のゲームをスカウトしてプロデュースするためです。日本へのアプローチは戦略的かつ長期的なものですね。

『百英雄伝』

――なかなか聞きづらい質問ではありますが、日本の海外ゲームファンからすると日本市場が見捨てられないか心配になることもあります。ぜひこの先の日本市場展開の意気込みを教えて下さい。

ラフィそのようなリスクは全くありません!日本は優先市場です。むしろ、皆さんや日本の熱心なゲームユーザーの皆さんを失望させないよう、そして心から楽しんでいただけるものをお届けしたいと思っています。今日はこのようなインタビューの機会をいただき、どうもありがとうございました。今後ともよろしくお願いいたします。

――ありがとうございました!


Game*Spark読者向け、505 GamesタイトルSteamキープレゼントキャンペーン!

今回、505 Gamesの厚意により、Game*Spark読者向けのSteamキープレゼントキャンペーンを実施します!対象タイトルは以下の通りです。

抽選で、1名様に全15本のキーをまとめてプレゼントいたします!

応募は、下記のGame*Sparkの対象ツイートをRTするだけです。抽選の結果は当選の連絡をもってかえさせていただきます。応募期間は9月12日(日) 23時59分までとなりますのでご注意ください。

15周年の記念セールも各プラットフォームで開催中!

小島秀夫監督らからのお祝いメッセージも!

なお、現在Steam/Epic Gamesストア/PlayStation Store/Microsoft Store/ニンテンドーeショップにて開催中。多数の有名タイトルが対象となっているのでぜひこの機会をお見逃しなく。

セールタイトル(抜粋)

PlayStation Store


ニンテンドーeショップ


Steam


Epic Games Store


Microsoft Store

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