採って混ぜてポーション調合、錬金術シム『Potion Craft: Alchemist Simulator』は自然と引き込まれる不思議なプレイ体験【爆レポ】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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採って混ぜてポーション調合、錬金術シム『Potion Craft: Alchemist Simulator』は自然と引き込まれる不思議なプレイ体験【爆レポ】

今回は錬金シム『Potion Craft: Alchemist Simulator』をご紹介。ポーション調合の操作が楽しく、BGMと効果音も心地よい。いつの間にか集中して遊べてしまう不思議なプレイ感覚のゲームでした。

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採って混ぜてポーション調合、錬金術シム『Potion Craft: Alchemist Simulator』は自然と引き込まれる不思議なプレイ体験【爆レポ】
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最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。私もプレイするまで正体が掴み切れず泣いています。そこで“なるべく早く”をモットーに、ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」。

今回はniceplay gamesが開発を、tinyBuildがパブリッシャーを担い、2021年09月22日にSteamにてPC(Windows)向けに早期リリースした錬金術師シム『Potion Craft: Alchemist Simulator』について生の内容をお届けしたいと思います。

『Potion Craft: Alchemist Simulator』とは?

本作は錬金術師として、客の要望に応えながら、ポーションを作っていく錬金術シム。ゲームシステムと中世モチーフなデザインそして丁寧なテキストが、全体として一つのトーンにまとまっており、早期アクセスでありながら充分遊べるクオリティ。

そこへ添えられた穏やかなBGMと、錬金器具のちょっとした効果音が、より深い没入感を与えてくれました。個人的に乳鉢の陶器がコチコチあたる音が一番好きですね。さっそく紹介してまいりましょう。

操作と設定

本作はキーボード&マウスでプレイします。ほぼマウスによるクリック&ドラッグ操作なので、ポーションを作るときなど、実際に自分が手を動かして調合しているという気分を楽しめます。

設定画面をよく見ると、操作について調整する項目がありますが、早期アクセス開始直後の記事執筆時点では選択することができませんでした。

なお言語は日本語にもバッチリ対応。翻訳もわかりやすく、たまに性別やキャラ性格問わず共用セリフがあるくらいで、作品の雰囲気を損なわない丁寧な仕事がされています。

今後のアップデートについて

タイトルメニューの「完全版について」という項目を選択すると、このような画面が表示されます。本作は早期アクセスでありながら、面白さのコア部分は既にしっかり遊べるレベル。そのため完全版で追加される要素が、現在のプレイ体験をどのように進化させてくれるのか楽しみでなりません。

わかりやすいチュートリアル

新規ゲームを始めると、ちょっとしたあらすじ紹介と共にチュートリアルが始まります。ここでは、画面の丁寧な案内に従い、各種器具の使い方、ゲーム内時間における一日の流れ、ポーションの販売などを学んでいきます。具体的な文章による説明と、視覚的に見やすいグラフィック、そして実際に操作することで効率的に学習が進む大変良い導入です。

錬金の基礎イロハ

さて、本作の面白いところはまさにポーションの調合作業にあります。まずは画像中央下部の大なべに素材を投入してかき混ぜる。すると、画像中央に表示された水色のフラスコが、バツ印に向かって点線沿いに移動を始めます。

素材投入鍋まぜまぜ

フラスコが今回の最終目的地である?マークのアイコンに差し掛かります。

仕上げにふいごで熱を加えることでポーションが完成。今回は「治療のポーション」を手に入れました。

素材によって軌跡が異なるため、目的地のアイコンに対して、上下左右どちらに移動させるのかについては注意する必要があります。右に行きたいのに、左へ進む素材を入れてもしょうがないですからね。

さじ加減大事

また乳鉢ですりつぶすと、素材はより長い距離を移動できるようになります。フラスコは大なべで混ぜた分だけ移動するため、「使用素材」と「混ぜ具合」で、軌跡が目的地に届くよう調整していきましょう。

あちこち巡りまわって開拓されたマップ

ところで画像の中央に表示された錬金術のマップは、最初は霧に隠れて見えなくなっていますが、フラスコを進めることで徐々に晴れていきます。いろいろな素材を投入して動き回り、視界をクリアにしていくと良いでしょう。

ここらへんの「素材を加えて、目的地までたどり着く」という操作には、他ゲームではありますが『The Red Strings Club』において、酒を混ぜ合わせている時のような楽しさがありました。

ちなみにポーションには1から3までのランクがあり、数字が高いほど効果が強く、値段も高くなります。

8割くらいアイコンに重なるとランク2
9割以上ほぼ完全に重なるとランク3

画像のように、フラスコを目的地にぴったり重なるよう移動させることでランクは上昇します。

時には水をいれて薄めることで、軌跡の位置調整を行ったり

フラスコの移動には素材が必要ですが、後ほど登場する商人からいちいち購入していたのでは、あっという間に赤字になってしまいます。

そこで素材は基本的に、錬金術の部屋すぐ隣にある「魔法の庭」と呼ばれる場所から採取して溜めておきます。素材は日ごとにランダム発生するので、取りこぼしが無いよう毎日欠かさず集めておきましょう。

商売の基礎イロハ

作ったポーションは売ってお金にします。売り上げは素材の購入だけではく、今後の設備アップグレードなどにも必要になってきます。いずれにせよ何かとお金がかかってくるため、稼げるうちに稼いでおきたい。

こちらの画面は先ほどの錬金術から切り替えて表示しています。本作において各画面は、錬金術の部屋を中心に縦横十字方向に繋がっており、左は店頭、右は魔法の庭、上は寝室、下は地下室となっています。それぞれに役割があり、画面間の移動はクリック以外に、キーボード操作で簡単に行えます。

ポーションの動きに合わせて首と視線が動く

画像のおやじさんに先ほど作った「治療のポーション」を渡してあげましょう。画面右には手持ちの素材や完成品のポーションが表示されます。足を運んできたお客さんはそれぞれ事情を抱えており、彼らのセリフの中には「どんなポーション・効果を望むのか」というヒントがあります。

そういう訳で我々はそれらを見極め調合してあげると良いでしょう。ただし今回はわかりやすく治療に使えるものをご所望なので、「治療のポーション」をささっと作って渡します。クリック&ドラッグによって、天秤に載せることで価格が表示され、問題なければそのまま売却。

明後日の方向なポーション渡してサムズダウンくらった時の表情

ポーションを天秤に乗せると、相手は表情を変えるので、そこから要望に沿ったものかどうかを判断できます。あんまりにも見当違いなものを提供すると眉間に皺が寄り、繰り返すと退店される上に悪評をつけられてしまいます。現代ネット社会の波動は中世にも届いているようですね(?)

商売の結果は店の「人気レベル」と「評判」にも関わり、それぞれ値段ボーナスや客層に影響が出るため、是非ともホスピタリティ(狭義の意味ではありますが)に溢れた仕事をしたいところ。

ところで、もし値段交渉したい場合は、項目を選択してミニゲームをクリアする必要があります。

じっと、何か言いたげにこちらを見つめる表情

ミニゲームは画像のようになっており、中央バーの下部、赤い三角矢印がバーを左右に往復するので、黄色ブロックに重なるタイミングでクリックしていき、最後に握手を交わした緑のアイコンをクリックします。

画像は普通に交渉失敗した図。価格は変わらず。こちらが損をすることもあります。

細かい部分は異なりますが、ゴルフゲームのゲージみたいな動きを想像するとわかりやすいかもしれません。交渉によって変化する値段には上限があり、これを引き上げるには、後述のスキルレベルを上げる必要があります。

スパ君のアトリエ!

本編開始。さあここから後に伝説と呼ばれる錬金術スパ君の輝かしい歴史が始まります。たーる!(狂乱)

章ごとの達成目標リスト。やることびっしり書かれてますが、錬金をしていく中で自然と埋まっていきます。

……とはいえ何から手を付けたらよいのかわからない。金もない。未来も希望もない。どぶに捨てた若い頃の時間は値千金でもう取り戻せない。どうしたものか?という錬金術の皆様、ご安心ください。本作は章ベースでシナリオが展開し、その進行にはそれぞれの章目標を達成する必要があります。

ひとまずは章を進めることに集中すると良いでしょう。もちろんプレイする中で、難しい組み合わせのポーションを作りたい、といった自分なりのプレイ目標が出てくれば、そちらに舵を切るのも良し。

ニグルドを作ろう

レシピ。ぱっと見では理解するのに少々時間を要するかもしれません。

ともあれ今回の執筆では、「ニグレド」と呼ばれる石を作るところまでを目標にしています。これは賢者の石を作るための第一歩となり、しかも工程の難しさから、一通りのゲーム要素に触れることになるので、紹介にはうってつけです。

2つの目標

こいつを修理しないことには始まらない

ニグレドを作るためには2つの条件を満たす必要があり、(1)広大な錬金術マップの大海原をフラスコで旅して複雑な処方のポーションを作りながら(2)「錬金術器」を修理しなければなりません。ちなみに機材の金額は驚くなかれ金貨1900枚。序盤のポーションは一本あたりざっと金貨50枚程度をうろつくことから、だいぶお高く遠い目標であることがわかります。

幸いなことに、これらは各章の目標に含まれているため、章を進行させることで自動的に達成できます。段階を踏んでやってまいりましょう。

ぶらりフラスコ途中錬成の旅

だいぶマップの探索範囲も広がってきました

最初は気づかなかったのですが、フラスコをマップでプラプラ移動させてポーションを作る際、そこで「ポーションを終了」を選択せず、さらに素材を投入すると、引き続きフラスコを移動させることができたりします。この状態で、別アイコンに到達してもう一度錬成すると、複数の効果を持つポーションが作れます。

アイコン表示された部分をよーく見てみましょう

ここで改めて錬金術器のレシピを見ると、なるほど確かに一つのポーションに複数の効果アイコンを確認できます。効果は一本あたり最大5つを付加でき、ポーション錬成時のランクによって変動します。

例えば画像中央の緑色なレシピ、そこには「毒アイコン×2」と「酸アイコン×3」が並んでいることから、「ランク2の毒とランク3の酸を持つポーションをひとつ作れ」という指示であることがわかります。

どのアイコンがどんな効果なのか、そもそもそのアイコンはマップのどこにあるのか、それらを探すためにも、素材が許す限りひたすらにフラスコを移動させていきましょう。

錬金術マップの面白さ

マップには、いたるところに本のマークで記された経験値アイコンがあり、これらを取得することでポイントが貯まり、一定値で新しい才能スキルを取得できます。

スキルも良く考えて取得していきましょう

スキルは、マップ探索や経験値、ポーションの売買価格や交渉といった項目に使用することで、ボーナスを取得できます。

油断ならないお邪魔地帯が取り囲みます

一方でそういったアイコンとは別に、フラスコが割れてしまうドクロエリア、フラスコを引き寄せる渦巻エリアなどの「お邪魔地帯」が点在します。特に前者はそれまで投入した素材全てが無駄になってやり直しになってしまうので絶対に避けたいところ。いくつかの素材は上手いこと潜って避けられるようですが……?

ともあれ、本作のこういった部分が、錬金術をただの単純な作業にしない巧みなゲームデザインだと個人的に感じます。目的地へ向かうにあたり、徐々に晴れる霧と、素材が描く軌跡から予測しながら調合する……プレイしていて実に楽しかったですね。

便利なノート。

ところで直前に作ったポーションのレシピは処方ノートに保存することができます。保存数には上限があり、商人から購入することでその数を増やすことができます。この機能はとても便利で、処方ノートからポーションを選択すれば、材料消費のみで錬成が可能。

これはいちいち大なべを操作しなくて済むため楽ちんです。特にマップを探索するときは、中継チェックポイントとして登録することで、さらに広範囲をフラスコで泳ぎ回ることが可能になったり。

ただし処方時に使用した素材が記録されるので、無駄に高価なものをぶち込むと再現できず後ほど泣きをみます。安価な素材を最小限で最大効果、そんな生活の知恵を感じさせる錬金術を心がけたいところ。

マネーのスパ君

たまにどう見てもカタギじゃない客がやってきます。

こうしてポーションの方は何とかなったところで、問題は資金です。店の人気度が低いままでは、金払いの渋い客しか来ません。これに加えて評判も悪いときたら客層の低下に繋がってしまいます。

人気になればなるほど売値にボーナスがついたり何かとメリットが大きいので、お客様の要望に応えたポーションをどんどん作りましょう。

プレイ序盤は、フラスコぶらり旅と商売とがどっちつかずで中途半端なプレイになってしまったため、素材が底をついてしまったスパ君。そこで面倒な注文をする客は全て追い返しつつ、人気と評判を地の底に落としてでも、まずはフラスコ旅を終わらせることに。

そしてポーションを揃えたら一気に客商売へとシフト。広範囲にわたってポーションレシピを把握していたおかげで、そこからはだいぶ楽に進めることができました。ここら辺は現実世界と同じ経営戦略かもしれません(?)

ついつい買っちゃう

時折、お客さんに交じって画像のように現れる商人たちがいます。薬草売り、キノコ売り、鉱石売り、他の錬金術師……いずれも我々にとって必要な素材や機材を購入できるので、資金を貯めなくてはと思いつつも、ついつい財布のひもが緩みがち。

特に錬金術師は、今回の目標である錬金術器を売ってくれるだけでなく、処方ノートの上限数を増やしてくれるので大変ありがたい存在です。

ただし個人的に一番好きなのは薬草売りのお姉さん。素晴らしいビジュアルです。

(ふふふ)……ですって!

本作の方向性からは大きくかけ離れますが、ぜひ好感度ゲージを導入して、最終的に一緒に店を切り盛りする仲になって欲しいところ。Steamストアでも前面に押し出されていることから彼女が本作におけるメインヒロインに違いありません(錯乱)

ちなみに彼らには素材やポーションを売ることも可能。売買に際して金額は、その時によって変動するため、安い時に買い込んで、高い時に売りつけると良いでしょう。ついでに価格交渉もできるので積極的に利用していきましょう!

ついに完成

レシピ通りポーションを作ったら錬金術器に投入しレバーを引く……
できた

そんなこんなで紆余曲折の末にようやっとニグルドが完成しました。ここまでの道のりは長かった……感慨深いものがありますね。まあ実のところ、この作業も4章の一部だったりするので先はまだまだ長いです。

終わりに

ゲームはこの後も続き、さらに複雑なポーションの処方、高い人気度といった目標の達成を求められます。本作をプレイして得た印象は、変に忙しくなく、かといって単調でもない、いつの間にかコツコツと作業を進めて自然と集中してしまう……そんなゲームでした。

まだ開発中であるということは理解しつつも、強いて惜しい点を挙げるとするならば、錬金術マップは隅々まで移動できるものの、レシピは途中までしか用意されていない点、そして設定項目がやや少ない点とセーブスロットの表記がやや不親切でセーブされたのか否かがわかりづらい点でしょうか。

少し変わったジャンルかもしれませんが、だからこそ新鮮な気持ちでプレイできると思います。もし記事を読んで興味を持たれた方は、是非遊んでみてください。

タイトル:『Potion Craft: Alchemist Simulator』
対応機種:PC(Windows)
記事におけるプレイ機種:PC(Windows)
発売日:2021年09月22日
記事執筆時の著者プレイ時間:5時間
価格:通常価格 1,520円、セール価格 1,368円(21年09月29日まで)
《麦秋》

お空の人。 麦秋

仕事であちこち渡り歩いては飛んでます。自分が提供するものが誰かのお役に立てれば幸い。編集部および他ライターさん達のこくまろなキャラに並べるよう頑張ります。

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