最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。
今回は2021年10月28日に、バンダイナムコエンターテインメントより配信された『スーパーロボット大戦30』について生の内容をお届けしたいと思います。なお、今回のプレイレポではSteam版を使用しています。
今年30周年、スーパーロボット大戦とは
シリーズの初タイトルは文字通り30年前、1991年のゲームボーイで発売されました。今のシリーズとは若干違い、ロボットだけをベースにした独特な作品になっていました。とはいえ、現在も続くゲームのシステムはほぼこの時点から続いています。
古今東西の色々なロボットアニメをクロスオーバーしたシナリオと、作品オリジナルのロボットやパイロットが交錯する各作品のライセンシーを扱っていたバンプレストだからできる本シリーズは、新作の度に参戦作品だけでなく、オリジナル作品もOGシリーズとして独立タイトルが発売されるようになり看板タイトルの一つとなりました。
そんな筆者の初プレイはスーパーファミコンの『第四次スーパーロボット大戦』で、テレビCMが印象に残ったことが購入のきっかけとなり、しかし当時は田舎過ぎてテレビのチャンネルも少なかったことで知らないタイトルも多く、レンタルビデオの普及やサブスクリプションサービスの普及で今になってようやく原作を見られるようになったりと色々なことがありました。
では、気になる本作品をザッと追いかけていきましょう。
ゲームを始めるとシリーズ共通としてオリジナル主人公が男女用意されており、名前や誕生日を好きに設定できます。誕生日はゲームに影響があるのですが、今回はデフォルトで始めます。難易度の選択もありますが、Steamでも販売されているXの難易度が簡単だったこともあり、最高難易度で始めることにします。
作品世界は度重なる戦争や外宇宙からの侵略などで既にボロボロに疲弊しており、地球/宇宙を問わず現在もあらゆる勢力と戦争が続いています。「機動戦士ガンダム」の一年戦争などがベースに始まった戦火が元になり、10年間ほぼどこかしらが戦地となっています。
主人公が滞在していたエライオン(宇宙スタート)というコロニーに襲撃が発生し、主人公は避難先に放置されていたヒュッケバイン30というロボットに乗り込み戦闘に巻き込まれることになります。
本作品はターンベースのステージクリア型のシミュレーションになっていて、自ターンでは自勢力のユニットを移動や攻撃などを行い進めていきます。戦闘を有利に進める精神コマンドやExアクションといった要素を駆使して、勝利目標を達成するとステージクリアです。
戦闘終了後には結果を表示し、インターミッションへと進みます。インターミッションではロボットの強化やパイロットの強化を行うのですが、本作品ではプレイヤー側の移動母艦である超弩級戦艦ドライストレーガーの拡張も行えるのが特徴です。
過去シリーズから大きく変わった点は、進行シナリオを自分で選べるようになった点でしょう。自分の好きなシリーズを追ってもいいし、メインシナリオだけを追い続けても良いというのは、過去シリーズから考えられないほど自由に遊べるので、凄くいい改良点だとプレイしていても思いました。
シリーズ初心者にもオススメしやすい自由度と改善された没入感
上記の自由度もあるのですが、本作品では初心者向けのチュートリアルも過去作以上に充実しています。過去作からある要素でも、説明が必要なシステムが出てきた場合は必ずチュートリアルが発生するようになり、遊びやすく改良されています。
更に本作品ではオプションで戦闘時のUIを消せるようになっており、戦闘時にアニメーションをじっくりと堪能できるようになっています。4kディスプレイがあれば更に高解像度で戦闘シーンを楽しめるでしょう。個人的にはキャラスチルの有無も選択できると最高でした。
ボーカル付きの原曲で更に盛り上がる本作品
今回特筆すべきは「プレミアムサウンド&データパック」のDLCでしょうか。家庭用作品では発売されていましたが、今回Steamでも販売されており購入することで各原作のOP/EDをボーカル付きで再生できるというDLCではあるのですが、やはり原曲が流れるだけでこみ上げる物があります。元々歴代シリーズのインストBGMも悪いわけではないのですが、真ゲッターの「HEARTS」は原曲が流れた瞬間のこれぞスパロボという老舗感はもう最高のアドレナリンです。
カスタムサントラという機能を使えば自分で曲を変えることも可能で、各種サントラやCDなどを持っていれば自分でも設定できますが、高価なDLCとはいえ公式側から提供して貰えるというのは自分で用意しなくてもいいのが有り難い所です。
過去シリーズのXでもカスタムサントラ機能が使えたのでゲッターチームやダンバインは設定していましたが、今回のようにほぼ全ての作品で原曲が流れると空気が変わります。この感覚を画像でしかお伝えできないのが非常に残念です。ただし、曲名だけでネタバレも一部作品にはあるので設定画面を開く際はお気を付け下さい。
既に発売予定のDLCで追加となる作品も予告されていますが、メインシナリオに絡まないのが残念なところ。ですが、本作品のシナリオシステムであれば自然に追加できる形になっているので色々と予想外の参戦も今から楽しみです。
最後に
本来あり得ない原作同士のクロスオーバーが楽しめるのが本作品の一番のウリです。シリーズ恒例のマジンガーシリーズやゲッターであったり、ガンダム新作のNT(ナラティブ)や直近で映画のあったコードギアスなど話題作も揃っています。自分の好きなシリーズがある方なら確実に楽しめるでしょう。
そんな本作品の爆速レポですが、勇者警察隊の面々にゲームは一日一時間とたしなめられましたのでここでレポートを終わりたいと思います。だって仕方ないじゃない、止め時が分からないんだもの……。
対応機種:PC(Steam)/PS4/Nintendo Switch
記事におけるプレイ機種:PC(Steam)
発売日:2021年10月28日(Steam版)
記事執筆時の著者プレイ時間:48時間
価格:9460円(通常版)