注意
本作には初見殺しなどのギミックがあり、プレイレポの性質上そういった部分にも触れざるを得ません。そのためネタバレは勘弁だ!初見で楽しみたい!といった方におかれましては、この時点でブラウザバックするか画面を閉じるか、右上にいるスパくんの顔を殴るようにクリックして頂けたら幸いです。
最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。私もプレイするまで正体が掴み切れず泣いています。そこで“なるべく早く”をモットーに、ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」。
今回はPUMPKIMが手掛け、2021年11月12日にSteamにてPC(Windows)向けに正式リリースした高難度理不尽ゲー『ALTF4』について生の内容をお届けしたいと思います。
『ALTF4』とは?
本作は迫りくる障害物をかいくぐりゴールを目指すという、いたってシンプルなアクションゲーム。ただしジャンル名の前に置かれるのは「理不尽」の文字。敵の妨害、トラップ、微妙に届かないジャンプによる死亡などというのは日常茶飯事で、それに加えてしばしば疑惑の判定で奈落の底へ叩き落されます。もしそれらが入念な設計に基づいてきっちりきっかり計算されたハプニングならまだしも、だいぶゲームの気まぐれを感じるタイミングなのが何とも言えない……!
もちろん基本的には操作ミスによる死亡が圧倒的です。下手であれば練習するしかあるまいと納得しようとするものの、ここぞという時に怪しい判定による理不尽が起きるとやっぱりフラストレーションが溜まります。しかしそれこそが本作の魅力なのか、しばらくコントローラーを握りしめ震えたあと「もう一回だ!」と、ついつい再開してしまうのです。死亡回数が重なるほど怒りを通り越して笑いがこみあげてくるという、ある意味リラクゼーションの効果があるのかもしれません。
もともとは21年2月に早期アクセスとしてリリースされた本作。継続的な更新によって今回、新ステージなど追加要素をひっさげやってきました。既にちらほらと阿鼻叫喚がネットの海から聞こえてきますが一体どうなってしまうのか。さっそくやってまいりましょう。
操作・設定・言語
本作の操作はキーボード&マウスとコントローラーに対応しています。どちらもプレイの感覚にそこまで差は無く、マウス操作の方がより機敏にカメラを動かせるといった程度。個人的にはコントローラーの方が馴染むので、今回はXbox Oneコントローラーを使用。ALTとF4だけを使用可能などという縛りはありません。
グラフィックについては、品質のレベルやリフレッシュレートの変更といった調整が可能です。これは筆者だけかもしれませんが、一部のステージでCPUとグラボが頑張り始めたので、FPS数値を固定するよう設定したところ安定した動作になりました。また死亡時に血しぶき(?)があがったりするので、苦手な人は設定をオフにすると良いでしょう。
言語はありがたいことに日本語にも対応。とはいえプレイ中は飛んだり跳ねたり理不尽に死んだりがメインなので、仮に英語であってもプレイ自体に支障はないかもしれません。
チュートリアル
Steamストアの更新ページによれば、正式リリースに際していくつか追加要素があり、例えばチュートリアルがそれにあたります。プレイヤーは鶏を操り、トラップやギミックが並べられた薄暗い部屋でゴールを目指し、その一連の流れの中で実際の操作方法を学んでいくのです。
移動、ジャンプ、ローリング回避、アイテム使用、ニワトリや卵をぶつける射撃さらには全身脱力で落下ダメージを防ぐラグドールモード……これら基本操作を組み合わせてトリッキーな構造のマップを踏破していきます。
そうしないと右も左もわからない状態で最初のステージに放り出された挙句に殺されるので、チュートリアルは是非こなしておくことをおすすめします。
チュートリアルの最後、抜け殻の鎧は鶏が背中に潜り込むと動き出しました。全く意味が分かりませんが、意味が分かってしまったそれはそれで正気を失いそうなのでこのまま続行。
ともあれこのゲートを通過することでステージクリア、次のマップへ移動できます。
ストーリーモード
第一ステージの地獄
無事にチュートリアルも終えたことですし、ストーリーモードを紹介してまいりましょう。ひょうきんなBGMがさっそく気力をゴリゴリ削ってきますがここで負けてはいけません。こちらは最初のマップで、今はアイテムを取得したところ。
アイテムは檻に入れられた鶏のような形をしたオブジェクトに、鶏のような形をした弾丸を当てることで取得。種類はいくつかあって、画像以外には他にもチュートリアルで使用したプロペラ飛行、卵弾連射、鶏変身、無敵状態などがあります。
画面右上のアイコンは所持アイテムを表示しています。が、アイコンを見たところで一体何の効果があるのかさっぱりわからない。攻撃力が上がるなら拳マーク、とか1UPならキノコとかそういう目で見てわかりやすい形であってほしい……とりあえず使用して効果を確かめるしかなさそうです。
目の前に突然現れた盾に蹴躓いて倒れ伏しました。なにこれ。
そこへどこからともなく現れたのは茶鎧。倒れる筆者を執拗に踏みつけてくることから察するにコイツはお邪魔キャラですね。
一直線に突っこんできては踏み付け攻撃するのが得意技で、一度パターンに入ると延々と起き攻めを喰らいかねないのでさっさと逃げましょう。
……と、思ったら画面外から現れた茶鎧のタックルで倒れる筆者。
次々と襲い掛かってくる茶鎧が怖い。あっという間に囲まれ、パターンに入って蹴り殺されてしまいました。
この後も何度が殺されましたが、どうやら3回くらいのダメージで死亡するようです。
中間セーブ地点は便利……?
画像はなんとか敵の猛追を振り切りマップを進んだところで、トラップ床が跳ね上がり吹っ飛ばされている図。遠くに見える赤い風船は破壊することで、SAVEの文字からわかるように中間地点としてセーブされます。
まあセーブしたところで我らが鎧はそのまま別のトラップに吸い込まれて死んでいくのですが……。
執拗な妨害
なんとかトラップ床も抜けた先には、異常な速さで回転斬りを続けるお侍様(?)が。
けっこうなスピードで追いかけてくるお侍様。こちらの移動速度よりも絶妙に速いので、距離関係を誤るとあっという間に地面に叩きつけられてしまいます。
起きようとしては回転斬りを叩き込まれる起き攻めループからのホームランで死亡。
うおおおおおおおこうなりゃ無敵アイテムだ!!と全力ダッシュする筆者。無敵アイテムは身体が光り輝くことで(?)移動スピードが上がり、それに触れた敵は勝手に爆発四散するのでなかなかに便利アイテム……、
…なのですが、いかんせん速さに身体が追い付かずリズムを乱してそのまま死ぬことの方が多かったですね。
その後も「嘘だろ!?」と言いたくなるトラップをかいくぐって無事ゴール。さあ次のステージは一体何なのd……
!?
第二ステージのホールインワン
トンネルを抜けた先は雪国ではなく機上でした。気球群に突っ込むジェット旅客機という意味の分からない絵面ですが、意味がわかってしまったらそれはそれで正気を疑われそうなので、このまま進みます。
BGMもご丁寧にどこかの空港ATIS(Automatic Terminal Information Service:飛行場情報サービス)が流れてますし、雰囲気だけはしっかり出てるのが憎たらしい(誉め言葉)。
そんなところへ他の機体がすぐ真下を通過してきました。よく見ると左翼にゴールであるワープホールが開いているではありませんか。つまりこのステージは、タイミングを見計らって飛び降りるというのが攻略法なのでしょう。
まあ疑惑の判定によって何度も足を滑らせて死んだのですが。
ではじっくり時間をかければ良いのかというとそうでもありません。何故か?
A:爆発するから。
たまに機体の中に取り込まれて脱出できなくなったりもします。
しかし何度目かのトライでようやくゴール。画面の暗転にこれほど喜びを見出したことはかつてありません。
以降のステージも鶏に変化してゴリ押そうとしたりしましたが、やっぱり罠に弾き飛ばされ泣きを見るので、地道にステージを進みます。
チャレンジモードはまた別の地獄
さてチャレンジモードは、基本的にはストーリーモードのマップクリアでアンロックされていきますが、最初のステージだけはお初にお目にかかります。
画面右上に表示される経過時間からもわかる通り、このモードはタイムアタック。
ただでさえ繊細なコントロールを求められる地形に、今度はタイムプレッシャーも加わることで単純なところで凡ミスが誘発されます。
それは例えストーリーモードでクリアしたマップであっても同じことでした。つい気持ちが急いて死体を重ねる羽目になってしまいます。
おわりに
例えば『Getting Over It with Bennett Foddy』のような高難度のゲームを遊び慣れた人から見れば、『ALTF4』はもしかするとまだ簡単な部類に入るのでしょうか……?個人的には、小さなミスから振出しに戻って有り金全部溶かしたみたいな顔になる前者に対して、本作はまだ笑いを与えてくれるだけまだ有情だと感じます。
ともあれたまにはこういうゲームで心を温めてみるのも良いかもしれません。お値段もお安いことですし、ちょっとした気分転換にもおひとついかがでしょうか?
対応機種:PC(Windows)
記事におけるプレイ機種:PC(Windows)
発売日:2021年11月12日
記事執筆時の著者プレイ時間:2.5時間価格:310円
※UPDATE(2021/11/18 18:45):記事冒頭のリンク先ページが異なっていたため、修正しました。コメントでのご指摘ありがとうございます。