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『忘れられた都市』の“人間の本質”を浮き彫りにする物語に魅了!選択の重みとタイムループで切り開く醍醐味がここに

ずっと待ち続けてきた注目作をプレイするのもいいものですが、知らないゲームと出会う機会も時に幸せなひとときを生み出します。今回は、そんなまっさらな状態で出会った『忘れられた都市』の魅力について、プレイを通してお届けします。

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『忘れられた都市』の“人間の本質”を浮き彫りにする物語に魅了!選択の重みとタイムループで切り開く醍醐味がここに
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■人々との関わりが、ドラマと人間性を浮かび上がらせる──そして訪れる「黄金律」の絶対罰

主人公は新参者ですが、だからこそ多くの住人がニュートラルに接してくれます。一方で、不要な発言をすると関係性が悪化し、会話も満足に出来なくなるので注意が必要なようです。

人間関係の基本は、信頼感を得ること。なので、まずは情報を集めながら、彼らの悩みや問題にも耳を傾けて寄り添います。話を聞く相手や順番に決まりはなく、都市の中を自由に歩き回って手当たり次第に話を聞くもよし、悩み事などをまとめた「クエスト」を参照し、その案内に従って行動するもまたよしです。

医療を担当している「ルクレティア」は、たった今友人を亡くしたばかり。服毒が死亡原因で、解毒作用のある植物さえあれば助かったのにと嘆いています。

その植物を扱っているのが、商人の「デキウス」。しかし法外な値段を付けており、そのためルクレティアは諦めざるを得ませんでした。また彼は、なぜか弓を欲しています。「黄金律」がある以上、誰かを傷つければ自分も破滅するはずなのに……。

この他にも、中傷に苦しめられている「ヴァージル」や、選挙でセンティウスを追い落とし、自らが政務官になろうと画策している「マレオラス」、ある事情から檻に閉じこめられている「ドゥリ」など、閉鎖空間ゆえに煮詰まった人間関係に直面します。

しかもそれぞれの問題は複雑に絡み合っており、例えばドゥリが閉じこめられているのは、彼が規則を破ったと考えたセンティウスの判断によるもの。そのためドゥリを助けようと思ったら政務官を変えるべきですが、マレオラスの評判を耳にする限り、人に上に立つべきではないように感じます。

この都市で最初に出会ったガレリウスは、ほとんどの人が省みなくなったドゥリを心配し、檻にも足を運ぶ人物。権力者に虐げられた過去もあるため、政務官になっても良い導きを見せてくれそうです。

実際ガレリウスは、政務官への立候補を考えたこともあると告白。ですが、マレオラスには勝てないだろうと諦めています。であれば、マレオラスに選挙を諦めてもらえばガレリウスが立ち、政務官となればドゥリが助かる──そんな構図も見えてきます。

会話と立ち回りで人間関係に介在し、事態を少しずつ動かしていく。なるほど、本作の楽しみ方が見えてきました。ヴァージルをはじめ、悩みを抱えている人たちの問題を解決すれば、選挙にも協力してもらえそうです。

そんな思案に耽っていた際、突然助けを求める女性の声が。慌てて駆けつけると、「武器を持った侵入者が現れた」との説明を受けます。もし侵入者が武器を振るえば、「黄金律」を破ることになるため、非常に危険な状態です。

対処を約束すると、彼女は近くの聖堂に避難すると言って駆け出しました。ですが──

──身を隠した途端に聖堂が崩れ、手を差し伸べる暇もなく生き埋めに。突然の展開に呆然としますが、侵入者の対処も捨て置けません。

侵入者は皇帝の命を受け、大罪人のカルト信者を追ってこの都市を訪れたと告げます。ですが彼の態度は高圧的で、手にした弓矢で脅迫まがいに詰め寄るばかり。「黄金律」について説明しても、全く聞き入れず武器を下ろす気配もありません。

交渉空しく、傲慢な態度のまま矢を放つ侵入者。そして……「黄金律」のルールが実際に存在していたことを、ここで目の当たりにしました。

恐るべき声が鳴り響くと共に黄金像が動きだし、その弓矢に射抜かれた侵入者の身体は黄金へと変貌。これが、「黄金律」を破った者に対する罰でした。もちろん、彼個人で済む話ではなく、黄金化という罰は主人公を含めた全員に襲いかかります。

しかし、ここで再び囁き声が聞こえ、主人公を導きます。「政務官を追って」と。今は他に頼るべき道もないため、無我夢中で声の指示に従います。

現政務官のセンティウスを追いかけると、主人公が初めてこの都市にたどり着いた場所にいました。ただし、骸骨となった無惨な姿で。これは、「黄金律」の違反による罰ではなく、次元を超えるポータルを生み出した儀式の結果でした。

センティウスが命を投げ出したポータルに飛び込むと、その先は……。

一瞬前の恐ろしい罰の気配などまったくない、穏やかな都市でした。また、そこに立っていたガレリウスは、まず自己紹介から切り出します。そう、初めて会ったあの時のように。

主人公からすれば、当然見知った相手と状況ですが、ガレリウスに主人公と出会った記憶はなさそうです。センティウスの命と引き替えに開かれたポータルは、時間を巻き戻す力があり、いわゆる「タイムループ」が起こったものと思われます。

当然の話ですが、初対面なのはガレリウスだけではありません。実は、会話選択を間違えて没交渉になった女性がおり、その「センティア」に改めて話しかけると、悪化していた関係は解消──正確には、なかったこと──になり、彼女から情報を聞き出せるようになりました。

また、この「タイムループ」がもたらす恩恵は、単なるリセットだけではありません。過去に起きた出来事の記憶が主人公にあり、その情報を有益に活かすことができます。

例えば、先ほどの侵入者の件ですが、まず聖堂に隠れようとして犠牲になった女性(ファビア)に隠れる場所を変更するよう提案したところ、「私はパン屋にいるから」と、その結果を変えることに成功。聖堂で生き埋めになる悲劇を無事回避できました。

そして侵入者には、協力するフリをして、「捜している相手は、聖堂の中にいる」と返答。この情報を受け取った侵入者は、真偽を確かめに聖堂へ向かいました。仮に嘘だったとしても主人公を殺せばいいだけ、そんな風に思っていたのかもしれません。

しかし、聖堂に入った時に何が起こるのかは明白。突如崩れだし、そこにいた者はあっけなく押しつぶされました。起きた事故は前回と同様ですが、今回災難に遭ったのは侵入者。被害者が入れ替わる形になったのは、主人公(=プレイヤー)の機転によるものです。

聖堂での直接の死因は事故なので、「黄金律」には抵触しません。これで、武器を持つ侵入者を無力化するという難題を無事クリア。しかも、彼が持っていた弓も手に入りました。

……そう言えば、弓を欲しがっているヤツがいたな。これを持ち出せば、解毒作用のある植物が手に入るかもしれない。そのように考えて、再び──相手からすれば初対面ですが──デキウスの元へ向かいます。

この目論みは半分当たり、手に入れたばかりの弓がデキウスの関心を引きました。ですが、物々交換ではなく、彼はとある計画を持ちかけてきます。この提案が、主人公を新たな局面へと誘うことに──。



《臥待 弦》
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