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『忘れられた都市』の“人間の本質”を浮き彫りにする物語に魅了!選択の重みとタイムループで切り開く醍醐味がここに

ずっと待ち続けてきた注目作をプレイするのもいいものですが、知らないゲームと出会う機会も時に幸せなひとときを生み出します。今回は、そんなまっさらな状態で出会った『忘れられた都市』の魅力について、プレイを通してお届けします。

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『忘れられた都市』の“人間の本質”を浮き彫りにする物語に魅了!選択の重みとタイムループで切り開く醍醐味がここに
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ゲーム好きと言っても、そのスタイルは様々。世界的な大ヒット作を好む方もいれば、規模に関わらず贔屓のメーカーやクリエイターを追い続けたり、隠れた名作を見つけてプレイする人もいたりと、一概にまとめることはできません。

筆者はゲームライターという仕事柄、発売前のゲームもできる限りチェックしています。しかし、お恥ずかしい限りですが、その全てを網羅するには至っておりません。魅力ある作品を多くの方々に伝えたい一方で、ゲームライターなのに知らないゲームがある……こうした状況の改善に努めつつも、まだ解消しきれていないのが現状です。

そんな自分のもとへ編集部から打診があったプレイレポートの対象タイトルも、寡聞にして知らなかった作品のひとつ──『忘れられた都市 - The Forgotten City』でした。本作は世界的な脚本家賞を受賞し、300万ものダウンロードを記録した高評価MODを再構築した作品です。

趣味としてゲームを楽しむ場合でも、その作品に関する情報を集めてどんな内容なのか知り、プレイするかどうか判断を下す方が大半でしょう。ゲームライターともなればその頻度は更に増し、まっさらな状態でゲームを遊ぶ機会は滅多にありません。

ですが今回は、自分の勉強不足が主な理由ですが、その貴重な機会に恵まれました。まったくの0からプレイし、どんな点に惹かれるのか。ゲームライターながらニュートラルな視点で接する希有な体験を通して、この『忘れられた都市』の特徴や魅力に迫りたいと思います。なお本作は、本日3月3日にPS5/PS4向けにリリースされますが、今回プレイしたのはPS5版です。

■主人公が迷い込んだ先は、「黄金律」に縛られた歪な都市

タイトル画面から『忘れられた都市』をスタートさせると、まずは見知らぬ女性が目の前に。話を聞くと、どうやら自分は川で流されていて、そこを彼女が助けてくれた模様です。

そして彼女は、近くにある遺跡に向かったまま戻ってこない男性「アル」を見つけてきて欲しいと懇願。見知ったばかりにしては結構な頼み事ですが、助けられた負い目もあるので、その提案を受け入れます。

ちなみに、カレンと名乗ったこの女性とのやりとりは、ゲーム冒頭ながら選択肢が多め。中には彼女を訝しむような返答も用意されており、会話に重きを置いている作品なのが伝わってきます。

遺跡にたどり着くと、そこには精巧な黄金像が並ぶ地下都市がありました。どこか不気味な空気も感じるこの場所に、果たしてアルはいるのか……懐中電灯で周囲を照らしつつ、先へと進みます。

しかしこの探索行は、あっけないほど早く終わります。アルと思われる男性を難なく発見。彼の身体はなぜか、黄金へと変化していました。だとすると、ここまで見かけた黄金像も実は……?

ここに来るまでのルートは一方通行だったので、先に進むしかありません。すると、自分を導くような囁き声によって、謎めいたポータルへと誘われます。

そして気がつくと、そこには重厚な都市が広がっていました。ですが、その構造は見覚えがあります。そう、先ほどまで自分が歩いていた遺跡と非常に似ているのです。

この都市には住人がおり、その一人「ガレリウス」と対面。明らかにこの都市の住民ではない自分を、さほど怪しむことなく対応してくれます。それにはもちろん事情があり、この都市のリーダーである政務官のもとへ案内される道すがら、その理由の一端を明かしてくれました。

広大な都市なのに、限られた人数しか住んでいないこと。それぞれがこの都市に迷い込んだこと。行方知れずの住人がいること。誰もこの街を出る方法を知らないこと。どうやら、自分の身に起きた出来事以外にも、おかしな事態が発生しているようです。また、住人の服装もこの都市に相応しく、古めかしい装いに見えます。

途中で案内役が交代し、この都市における絶対のルール「黄金律」の話などを聞かされますが、その姿はやはり現代の装いからはかけ離れていました。この謎めいた状況や、彼らにとってはおそらく異質に見える自分の立場など、多くの疑問が次々とわき上がります。

そうした疑問のいくつかは、政務官の「センティウス」によって解消されました。もちろん、その中で新たな疑問や、これから主人公が立ち向かわなくてはならない困難な状況などが持ち上がるオマケ付きでしたが……。

まず、この都市に暮らす人々は、主人公がいた現代から2000年以上も遡る、ローマ時代の人間でした。そして彼らは、謎めくこの都市に迷い込み、脱出方法が見つからないまま7ヶ月間も囚われて続けています。

これだけでも難儀な話ですが、この都市には「一人でも罪を犯した者がいれば、全員がその命を落とす」といった過酷なルールが敷かれているとのこと。これは住人同士で決めたものではなく、あらかじめ敷かれていた、いわば神の手による絶対の規則のようです。これが、先ほど聞いた「黄金律」の詳細でした。

罪を犯した本人も含め、全員が死に絶える絶対罰。自己の利益を優先したところで自分も死んでしまいますし、巻き込む規模やリスクも膨大です。であれば、誰も罪を犯さない理想郷になるだろう──と考えるのは、さすがに楽天的すぎる絵空事でした。

狭い都市とはいえ、ここには20人以上の人々がいます。これだけの人数が集まれば、性格面での相性が出てきますし、考え方の違いによる対立も生まれるでしょう。また、「黄金律」を破らない範囲で他人を陥れ、自分が利益を得る者も現れます。人間はどこまでいっても、本能や欲望と無縁ではいられません。

そりが合わない人間とは、距離を取るのが最も穏当な手段。しかし、脱出手段のないこの都市では、その選択も限界があります。信用できない者がいて、誰かが罪を犯せば自分も死ぬ世界。この都市はどう考えても、理想郷からは遠くかけ離れた修羅の場所です。

そして、この「黄金律」を破る人間を突き止めるために未来から呼ばれたのが、他ならぬ主人公でした。センティウスは、「黄金律」を破る人間がいなければ、助けを求める必要がなくなり、逆説的に主人公は元の世界に戻れる──正確には、この世界に呼ばれる“未来”が発生しない──といったパラドックス的解決策を提示します。

主人公としては、巻き込まれて迷惑を被っただけですが、この時点で既に“会話を通じて人間関係や事態に影響を及ぼす”といったゲーム性の片鱗が感じられ、プレイヤーとしての興味は津々。その提案に乗る形で、ミステリーに満ちた物語の幕が本格的に上がります。



《臥待 弦》
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