動物たちの町を作ろう!大人気ボドゲのデジタル版『エバーデール(Everdell)』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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動物たちの町を作ろう!大人気ボドゲのデジタル版『エバーデール(Everdell)』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】

四季を通じて動物たちの町を建設する名作ボードゲームのデジタル版『エバーデール(Everdell)』をお届けします。

連載・特集 プレイレポート
動物たちの町を作ろう!大人気ボドゲのデジタル版『エバーデール(Everdell)』の魅力に迫る!【デジボで遊ぼ!】
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デジボで遊ぼ!」ではボードゲーム要素やカードゲーム要素、テーブルトークRPG(TRPG)要素のある魅力のデジタルボードゲームを特集。今回は、四季を通じて動物たちの町を建設する、名作ボードゲームのデジタル版『エバーデール(Everdell)』をお届けします。

本作はDire Wolfによって、2022年7月29日にSteamで配信されました。オリジナルは2018年に出版され、大手ボードゲームサイトBGG主催の「ゴールデン・ギーク賞」2018年ノミネート、オーストラリアのボードゲーム賞「Kanga Game of the Year」2019年大賞、オランダのボードゲーム賞「Nederlandse Spellenprijs Best Expert Game」2021年大賞など、数々の賞を受賞しています。

日本でも2020年に、アークライトから完全日本語版が出版されました。発売後はあっと言う間に売り切れになり、再販分も完売しています(現在アマゾンにあるのは第三者出品なので、高額で販売されています。定価は税込み8,580円)。イラストや盤面の作りが素晴らしく、ソロプレイも可能なので、ボードゲーム愛好家からの評価は高いですね。

本作の内容ですが、タイトルにもなっている「エバーデール谷」を開発し、動物たちの住まう新たな町を作るのが目的です。労働者を配置して資源を集め、建物を建設するといった、いわゆる「ワーカープレイスメント型」のボードゲームですね。1~4人までプレイ可能で、最も町を発展させた(勝利点の高い)プレイヤーの勝ち。本作は嬉しいことに、日本語サポートもされています。早速プレイしていきましょう!

動物の町を作ろう!

ゲームモードには「チュートリアル」「ローカルプレイ」「オンラインプレイ」があります。ローカルプレイは、ソロプレイやAI対戦以外に、パスプレイ(1台のPCを複数人で回してプレイ)にも対応しています。オンラインプレイの方はアカウント登録が必要。まずはチュートリアルから見ていきましょう。

チュートリアル画面。原作同様、ゲームの雰囲気が良いですね。ゲーム開始時に、プレイヤーは手札(画面下)と、労働者のコマ2つを受け取ります。動物の国が舞台なので、画面右下のリスが労働者ですね。

本作には季節があり、ゲームスタート時はから始まります。プレイ期間は1年。「冬→春→夏→秋」で、秋が終わった時点でゲーム終了になります。季節の進み方はプレイヤーによって異なります(後述)。

本作でプレイヤーが行うことは3つ。「労働者(リス)を配置」「手札をプレイ(建設を行う、動物を招くなど、様々な効果があります)」「季節を進める」です。ゲーム自体はシンプルな構造になっていますね。「学びやすく、極めるのが難しい」という作りです。

手札をプレイするには資源(「小枝・樹液・小石・果実」の4種類)が指定数必要。資源を得るために、労働者を資源マークが描かれた看板前に配置しなければなりません。とりあえず画面右下のリスを「小枝×3」の取れる看板前にドラッグ&ドロップ。これで小枝をゲットしました。看板前には足跡マークがありますが、その周りの円が閉じているもの(占有地)は、労働者を1匹しか置けないため、早い者勝ちになります。

資源を手に入れたら、それを使って手札がプレイ可能。例えば画面中央は「農場」を建設できるカードです。コストとして、「小枝×2、樹液×1」が必要になります。小枝は先程集めたので、後は樹液ですね。

先程と同じ要領で、樹液の看板前に労働者をドラッグ&ドロップ。これで「樹液×2」をゲットできました。あとは使いたいカードを画面中央にドラッグすれば使用可能。さっそく先程の「農場」カードをプレイしましょう。

カードプレイ時には、下半分に書かれている効果が得られます。「農場」の場合は、「果実1個を得る」ですね。資源は労働者を配置するだけでなく、カードプレイによっても獲得できます。カード右側の数字(画面の白い矢印)は、カードをプレイした時に得られる勝利点。秋が終わった時に、勝利点の一番多いプレイヤーの勝ちとなります。

カードコンボを上手く使おう!

労働者を2匹使ってしまい、出せるカードも無くなったら、ターン終了。季節を一つ進めることで、配置した労働者を回収できます。また季節ごとにボーナスが入ります。春は「労働者+1、生産カード(先程の「農場」)の効果を再実行」、夏は「労働者+1、広場カード(後述)を2枚引く」、冬は「労働者+2、生産カードの効果を再実行」。ゲーム後半へ進むに従って労働者がどんどん増えていき、できることも多くなります。

それでは季節を春に進めましょう。配置した労働者をすべて引き上げ、さらに労働者+1匹で、合計3匹になりました。「農場」カードの効果を再実行できるので、「果実×1」もゲットです。

果実が2つになったので、手札の動物カード「船頭ガエル」をプレイ。「町にある「農場」1枚につき、小枝×2を得る」の効果です。これで小枝×2と、1勝利点も獲得。コンボが上手くつながりましたね。ちなみに動物カードには、何枚でも配置できる「一般動物」と、1枚しか配置できない「特別動物」がいます。「船頭ガエル」は一般動物ですね。

カードには、特殊な状況で効果を発揮する「祝福カード」が存在します。画面の「学校」カードは、「ゲーム終了時に、町に配置されている一般の動物1枚につき、1勝利点」が得られるので、一般動物カードをできるかぎり配置していく戦略を取ることが高得点につながります。ゲーム終了までの手数は限られているので、早い段階で戦略を決めて、それに合わせたカードプレイをしていくのがいいでしょう。

「学校」カードにはもう一つの効果があり、手札に「教師」カードがあればノーコストでプレイできます。ちょうど手札に「教師」カード(本来なら「果実×2」が必要)があるので、さっそくプレイ。「教師」カード自体で2勝利点、さらに「学校」カードの効果で追加の1勝利点が得られました。カードのシナジーを利用することで、勝利点を伸ばしていくことができますね。

みんなで対戦!

2~4人対戦の場合、ゲームスタート時に一番最初のプレイヤーに5枚のカードが配られます。2番手は6枚、3番手は7枚と、1枚ずつ多くもらえます。また、盤面には、多くの資源が獲得できる「ボーナスパネル」(画像の白い矢印)が配置されます(労働者1匹しか置けないので早い者勝ち)。本作はできるかぎり4人でプレイした方が、資源の奪い合いがあって盛り上がりますね。

画像は「旅人」カード。町には配置されず、カード効果だけがその場で実行されます(ちなみに「町に置けるカードは15枚まで」という制限があります)。TCGで言うところの魔法カードみたいなものですね。画像のカード効果は「カードを3枚引く」。手札を増やした方が、取れる戦略も広くなります。

安息地」では、手札を2枚捨てるごとに、任意の資源を1つ獲得できます。本作では、一番ゲットしやすい資源が「小枝」、一番しにくいのは「小石」です。任意の資源が取れるのであれば、「小石」を多めに取った方が良いでしょう。

ゲーム開始時には、「広場」にカードが8枚配置されています。これらはどのプレイヤーも自由に使用可能。手札が無いときは、広場のカードを使えばいいでしょう。先程資源交換のために手札を全部捨てたので、広場のカードを利用しましょう。

政治カード「店主」は、「動物カードをプレイするたびに果実+1」という持続効果を持っています。できるかぎり早く配置しておけば、それだけ多くの恩恵を受けられます。

目的地カード「物見櫓」は、任意の資源獲得地をコピーして、労働者を置くことができます。対戦相手の労働者を占有地に置かれてしまった時には、このカードを使ってその占有地の資源が獲得できます。

オープンカード「宿屋」は、「広場のカードを1枚プレイ。コスト資源を-3(任意)できる」となかなか強力な効果。他のプレイヤーも利用できますが、使用料としてカードの持ち主が1勝利点を得られます(使用時はカードに労働者を配置)。

イベント」(画像の白い矢印)の条件を達成し、労働者を配置すると勝利点がゲット可能(早い者勝ち)。条件としては、「動物カードを3枚配置」など、特定の種類のカードを町に配置することです。

木の上にある「特別イベント」は、特定のカードのペアを集めることで勝利点が得られます。例えば「物見櫓」と「鉱夫モグラ」を揃えると、「カードの上に小枝を1つ置くごとに2勝利点(最大3つまで)」というボーナスになります。特別イベントはゲームごとにランダムで変わりますので、戦略も変えていく必要があります。

AIとの4人対戦。ワーカープレイスメントゲームの常として、やはり良い資源は先に奪われてしまいますね。任意の資源獲得地をコピーできる「物見櫓」をプレイして、敵の妨害を防いでいきましょう。勝利への道筋が多いので、戦略を絞らないと、どっちつかずで終わってしまう可能性が高くなります。果たして勝つことができるのか、続きはぜひ自身の手でプレイしてみてください。

シンプルで奥深いワーカープレイスメントゲーム

本作は「労働者を配置」「カードをプレイ」といったシンプルなルールながら、カードコンボや勝利点獲得のための手段が多いことから、奥の深い戦略を楽しむことができます。またアートワークも美しく、カードのイラストを見ているだけでも楽しいですね。

本作はデジタルボードゲームということもあり、対戦だけでなく、特殊な条件下で戦う「チャレンジ」や「ラグワートの試練」といったモードも用意されています。日本語の翻訳もしっかりしていますので、元のボードゲームが好きな人はもちろん、本作が気になっている方はぜひプレイしてみてください。

製品情報

『エバーデール(Everdell)』
開発・販売:Dire Wolf
対象OS:Windows、macOS
リリース日::2022年7月29日
通常価格:2,050円
サポート言語:日本語、英語、フランス語など7カ国語
ストアページ:https://store.steampowered.com/app/1722840/Everdell/
《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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