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ブッチャー皆勤確定!ロックオンなども実装の『ディアブロ IV』、発売後のアップデート内容も飛び出した【開発者インタビュー】

ハクスラの代名詞と言われているアクションRPG最新作『ディアブロ4』。本作のゲーム内容から発売後のアップデートまで開発に直接聞いてみました。

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Blizzard Entertainmentから2023年に発売予定の『ディアブロ IV(Diablo IV)』。ハクスラの代名詞とも言われているシリーズでもあり、2019年の11月に開発開始が伝えられた後、長らくの時間が経過しました。クローズドベータテストが実施されたり、いよいよ発売に向けて出始めた沢山の情報に期待するファンも多いことでしょう。

そんな中、メディア向けのプレビューイベントの一環として、短い時間ではありますが開発者へのインタビューが実施されました。今回はそのインタビューの質疑応答の内容を皆様に余すことなくお伝えいたします。各クラスのスキルの話から、発売後のアップデートの内容の一部まで気になる内容盛り沢山です。

『ディアブロ IV』は没入感を大切にしている

今回インタビューに答えてくれたのは、本作のアシスタント・ゲームディレクターであるJoseph Piepiora氏(写真上、以下Joseph)とリード・ゲームデザイナーのZaven Haroutunian氏(以下Zaven)。お二方とも1つ1つの質問に対して非常に丁寧に返答して頂きました。


ーー『ディアブロ III』から長い年月をかけて『ディアブロ IV』を開発していったと思いますが、前作を踏襲して開発したのか、新しい要素を多く取り入れたのか、そのバランスについて教えて頂きたいです。

Joseph『ディアブロ』シリーズを開発する上において、過去作は必ず考えなければいけないのは間違いありません。ただ『ディアブロ IV』はオープンワールドという軸になるシステムが存在するため、過去作の良い点やユーザーからの要望をオープンワールドに当てはめた場合どうなるのかという点に焦点を当てました。『ディアブロ II』の要素においてはスキルの振り方やカスタマイズを行いプレイを快適にしていく点を中心に、『ディアブロ III』ではアクションのクオリティと敵を倒した時の爽快感を中心に、それらをオープンワールドの世界観である『ディアブロ IV』に上手く当てはめていくことを軸に開発しています。

Zavenオープンワールドの開発も重要ですが、他のプレイヤーも一緒に遊ぶエリアであるシェアワールドも過去作の要素が加わった場合どの様に見えていくのかも同じ温度感で重要視しています。マルチプレイなどは他のゲームにも実装されているものなので、そのようなものを『ディアブロ』の世界観に当てはめた場合どう見えてくるのかは常に意識して開発しています。

ーー開発においてUX・UIはどの様な点を意識して制作しましたか。

Joseph元々『ディアブロ』はキーボードとマウスでプレイするゲームでしたが、本作はそれに加えコントローラーで遊ぶことを最初から念頭に入れて開発しました。それと同時に説明文の出し方や表現方法にも注意しました。キーワードをどの様に表示するのか、それがユーザーに伝わるかなどは特に注視していて、パッと見ただけでは理解出来ないことも説明を確認したり読んだりすることですんなりと理解出来るように制作しています。
また、本作はクロスプラットフォームで制作している為、パソコンではキーボードとマウスで、家庭用ゲーム機ではコントローラーで遊ぶ人が出てくることも想定しています。そういった人がデバイスによって全く動かし方が違うといった違和感が発生しないように制作しています。

ーー『ディアブロ IV』ではかなり細かくプレイスタイルやビルドを自由にプレイヤーが作れる形になっていますが、現状開発されているシステムで十分にプレイヤー達が思う「ファンタジーの自由度」を感じられる作りになっていると思いますか?

Joseph現状の開発されているシステムでそれぞれのクラスでロールプレイができるようになっていると考えています。ただ、コンセプトとしてファンタジーの世界観を楽しませるという点は勿論ですが、そればかりにフォーカスしてしまうと新しく『ディアブロ』を遊ぶ人を脱落させてしまう可能性もあります。その為、プレイスタイルやビルドに関してはストーリーを進行していくことで徐々に解放されていく様に制作しています。『ディアブロ』シリーズのコアなファンが要望しているような細かなスキルビルドやプレイスタイルの変更などは最初の段階ではできませんが、その様に開発することで、『ディアブロ』を初めてプレイするような初心者でもゲームをプレイしながら学べるようになっていると考えています。

ーーシリーズ未体験や初心者を取り込む為にどの様な施策を用意していますでしょうか。

Joseph主に2つのポイントがあります。1つは前作『ディアブロ III』でも好評だったアクションや戦闘がとっつきやすいという点をさらに磨き、未経験者や初心者がプレイを開始してすぐにアクションや戦闘を楽しめるようにすると同時に、モンスターがどの様な攻撃をしてくるのかというのも一目でわかりやすくしています。なので、アクションRPGを今まで遊んで来なかったプレイヤーでも少しプレイするだけで「こうやって進めて行くんだな」と理解できるでしょう。それに加え、世界観や環境も理解しやすいようにしています。
2点目は、オープンワールドということで、プレイヤーがどの様にストーリーを進めていくのかという点です。どれだけプレイで没入感を深めていけるのかを注視しています。プレイヤーがただ物語の1キャラでしかないという状態ではなく、自分がこの『ディアブロ』の世界に没入し、サンクチュアリの住民の苦悩や想いを受けてどう考えるのかを感じやすくするストーリー等を用意しているので、新しく『ディアブロ』を遊ぶ人でもすぐに世界観を理解し没入できると考えています。

ーー『ディアブロ IV』の敵として「リリス」が抜擢されましたが、その理由はなぜでしょうか。また、『ディアブロ III』から『ディアブロ IV』までに数十年の時間が経過していますが、その間の話をゲーム内で確認することはできるでしょうか。

Zaven今回リリスを抜擢した理由としては、『ディアブロ』の世界であるサンクチュアリにフォーカスを当てたかったからです。サンクチュアリを創ったのはリリスとイナリウスなので、この二人をフォーカスしています。また、サンクチュアリに住む人々にもフォーカスを当てたかったのも理由に上げられます。天国と地獄の狭間にあるサンクチュアリという世界で、人々がどの様に生活していくのかを描きたかったので、それを実現させるにはリリスというキャラクターが一番適任だと考えたからです。

ーーメディア向けビルドをプレイしている際、強力な敵としてブッチャーが出現したのですが、これは常駐しているものなのでしょうか。

Josephブッチャーは『ディアブロ』シリーズにおいて皆勤賞ということもあり、本作でも出演します。『ディアブロ III』で出現したトレジャーゴブリンは『ディアブロ IV』でも出現しますが、今回、ブッチャーはトレジャーゴブリンの一種です。ただし逃げ惑うトレジャーゴブリンとは逆に、ブッチャーはプレイヤー達に攻撃をしかけて倒そうとしてきます。ブッチャーを討伐できればブッチャーからしか得られないアイテムを入手できる可能性があります。ブッチャーはダンジョン内であればレベル帯に関わらずランダムで出現する可能性があるほか、倒すか倒されない限りずっとその場に存在し続けます。この様に「反撃するトレジャーゴブリン」を導入することで新たな刺激になることを期待して、今回のブッチャーに登場して貰いました。

ーーオープンワールドということで、敵のレベルのスケーリングに関して質問です。敵のレベルはプレイヤーに合わせて変更されるのでしょうか。

Josephレベルに関してはプレイヤーに合わせて変化します。ただ、本作はオープンワールドの為、他のプレイヤーも同じエリアの同じ場所に居るということが発生します。例としてモンスターレベル5のプレイヤーのエリアにプレイヤーレベル45のキャラが入って来た場合、レベル45のキャラが走り抜けるだけで敵を全滅させてしまいかねません。それではいずれのプレイヤーも楽しめないので、モンスターのレベルは各プレイヤーのレベルに合わせられます。その為、同じモンスターでも、片方のプレイヤーはレベル5のモンスターとして戦うことになり、もう片方のモンスターはレベル45のモンスターとして戦闘します。モンスターは動きこそ同じですがレベルに応じてダメージと体力がそれぞれパーセントで変化しています。また、先にモンスターレベルを設定してから侵入する「ストロングホールド」というエリアも存在します。

ーー『ディアブロ IV』はゲーム発売後、運営型のサービスを展開しストーリーの追加も予定されているとお聞きしましたが、新エリアやメインストーリーのエンディング後の続きの物語、各クラスのスキルが追加されることもありますでしょうか。また、例えば期間限定で、過去作で出てきたようなボス等をリファインして遊べるようにするなど、時限式のイベントは実装されるのでしょうか。

Joseph詳細は話せませんが、シーズンという単位で年に3~4回アップデートを実施することは間違いありません。また毎シーズン、コンテンツの追加は大量に実施する予定です。その中では新しいキャラクターを実装したり、過去作で出てきたキャラクターを再登場させたりもしたいと考えています。サンクチュアリに住む人々にフォーカスを当て、それぞれの物語をより深く掘り下げたいという気持ちもあります。その物語を作る為に、新しいマップなども追加していく予定です。詳細についてはもう少し未来でお話できると思いますので、その日を楽しみにして下さい。

ーーエンドコンテンツについてお聞きします。『ディアブロ II』では特定の狩り場を周ったり、『ディアブロ III』ではリフトを延々周回する形でしたが、『ディアブロ IV』はどの様なエンドコンテンツが用意されているでしょうか。

Joseph『ディアブロ IV』では現在、3つのエンドコンテンツを考えています。1つが「ウィスパ・オブ・デッド」(日本語訳未定)と言って、ゲームをある程度進めることで各エリアに解放されるアクティビティです。それらをこなしていくことでレジェンダリのアイテムを入手することができます。2つ目が「ナイトメアダンジョン」で、特定のアイテムを集めることで入場することができるダンジョンです。またダンジョンそのものをアップデートすることで難易度と報酬を上昇させることも可能です。ここでは、通常のアイテムに加え、さらにグリフというアイテムが得られますが、これは高レベルで解放されるパラゴンボードの成長に使用します。
3つ目は「ヘル・タイド」(日本語訳未定)という、全世界共通で難易度が上昇するコンテンツです。ハイリスク・ハイリターンなエンドコンテンツとなるでしょう。

ーー『ディアブロ IV』ではプレイするエリアやダンジョン、またはコンテンツによってドロップするテーブルが変わりますでしょうか。

Josephグローバルなドロップテーブルは存在しますが、細かくいうとモンスターによってテーブルが異なります。例えばゾンビ系は宝石を落としやすいなどの形で変化します。そのあたりを理解することで、特定のアイテムを狙う場合には、特定の地域で狩りを行えば良いということになります。またコンテンツによっては、よりピンポイントにアイテムドロップを絞ることも可能です。
また、本作ではハーブや魔物の部位も合成アイテムとして使用できます。なので、そういったアイテムが何処に存在するのか、特定の魔物がどこに多く生息しているのかというのを理解することで効率の良いアイテム収集が行えるようになっています。

ーー『ディアブロ II』では特定のモンスターを再出現させる為にログアウトとログインを繰り返していましたが、『ディアブロ IV』はオープンワールドの為、同様の行為を行った場合サーバーにかかる負担が大きくなると思われます。これについて対策はありますでしょうか。

Joseph基本的にオープンワールドなので、倒すべきモンスターは無数におり、その様なことはあまり起きないと考えています。ただ、多少なりとも「特定のアイテムが欲しいので特定のモンスターを狩る」というプレイヤー側の行為が行われる認識ももちろん持っています。

ーーコントローラーでの操作において、左スティックでキャラの移動、右スティックで敵ターゲットの選択を実施する形ですが、『ディアブロ イモータル』の様にスキルの射出方向をコントロールできる設定はありますでしょうか。

Joseph左スティックを押し込むことでモンスターをターゲッティングする機能を実装します。そうすることで、スキルなどはターゲッティングしたモンスターに対し狙うようになる為、問題なくコントロール可能だと考えています。

ーー『ディアブロ イモータル』では特定の難易度以上だと2人以上でしか遊べない場所があり挫折してしまいました。『ディアブロ IV』もマルチプレイのエリアがあると伺っていますが、これらのエリアはソロでも遊んだり入ることは可能でしょうか。

Zaven『ディアブロ IV』はストーリーにフォーカスしているゲームなので、ほぼ全てのコンテンツはソロで遊べる様に設計しています。ただワールドボスやワールドイベントは、そもそも複数のプレイヤーで戦わないとクリアが困難なので、そういったコンテンツは複数人でのプレイが前提になると思います。


今回インタビューを実施して感じましたが、『ディアブロ IV』はストーリーに関して非常に注力している印象を受けました。それはメインストーリーへの言及の多さもそうですが、それ以上にサンクチュアリで暮らしている人間ひとりひとりに何かしらのフォーカスを当てたい、という意思が感じ取れたことも理由です。

勿論、発売後に来るアップデートコンテンツや戦闘シーンなど非常に楽しみな点は沢山あります。ですが、その中でも『ディアブロ IV』の世界観やストーリーを紐解くことで、今まで知りえなかった深淵のその先を見ることができるのではないか。そう期待せずにはいられないインタビューでした。


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《げーまー哲》

焼きうどんが大好きなVtuberライター げーまー哲

2020年7月からVtuber活動開始。 普段はTRPGや音楽ゲームの配信を中心に活動。 それと同時にライター・ゲーム開発・同人活動を並行するマルチプレイヤー。 焼きうどんが大好きで、月の昼食の2/3は焼きうどんしか食べない。 世に出たゲームハードを多数所持しており、いずれ全てのゲームハードを所有するのが夢。

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