株式会社ポケットペア
代表取締役
溝部 拓郎氏
・2022年に遊んだゲームで最も楽しんだものは?
『ELDEN RING』、『ポケモンSV』、『Cult of the Lamb』辺りは当然面白かったですが、面白くて注目しているのは『Dark and Darker』ですね。PvPvEが本格的に普及しだす可能性を感じました。次の大きなトレンドだと言われていますが、私はバトロワのMMO化(ソシャゲ化)だと理解しています。
・2022年のゲーム業界を、漢字1文字/単語ひとつで表すなら?
「王」
スマートフォンの普及により、ソーシャルゲームへシフトしていた業界が、再びまた、コンシューマーへ大きく回帰しているのを感じるニュースが多い1年間でした。
2022年は、初めから終わりまで、『ELDEN RING』の年だったと括っても良いのではないかと思っています。そういう訳で「王」です。(年始のリリースの反響、年末のGOTYは皆さん納得だったでしょう)
他にも「王」であるBlizzardが買収されたり、「王」であったテックジャイアントがインフレにより不調に陥っていくのは象徴的な出来事であったように感じます。
・2023年の抱負をお聞かせください。
『クラフトピア』のシームレス化アップデートや、『パルワールド』のリリースが行われる予定で、ポケットペアとしては最大のチャレンジの年になります。
なぜかそんな年に限って、2023年は大型タイトルが大量にリリースされるという恐ろしい年なので、インディーならではの力で、隙間を縫いながら生き延びたいと思います。
・2023年に注目しているモノやテクノロジー、人
ありきたりな回答になりますが、AIの進化は目を瞠るものがあります。8月頃に公開されたGenerative AIであるmidjourneyやStable Diffusionはすでに私達の生活を変え始めています。年末はChatGPTの公開により、AIの威力や恐ろしさを実感する1年でした。
来年はこれが更に加速し、出来ることと出来ない事がより明らかになっていくと思いますが、もはやゲーム開発の一部業務がAIに代替されていくのは明らかです。
開発者は、さらにゲームの面白さの根幹部分に注力出来るようになり、それによりゲームが今後、さらに進化し、面白くなっていく事を思うと、ワクワクが止まりませんね。バトロワのような新しいメカニズムが発見される事を期待しています!
わくわくゲームズ
大柳 竜児氏
・2022年に遊んだゲームで最も楽しんだものは?
『魔物娘と不思議な冒険2(略してまもけん2)』です。
Steamリプレイ2022年度版でもぶっちぎりトップで、ハマりすぎて、どうしても弊社から『まもけん』をリリースしたくなり、Switch版弊社発売の実現に至りました。
弊社と関連していないゲームであれば『コアキーパー』です。一時期狂ったようにプレイしていました。
・2023年の抱負をお聞かせください。
プレイヤーの皆さんに楽しく遊んでいただける作品ラインナップの拡充に努めます。
・2023年に注目しているモノやテクノロジー、人
はたして出るかわかりませんがSwitchの次世代機です。
私含めて気が気でない、という方は多いと思います。
株式会社集英社ゲームズ
執行役員
山本 正美氏
・2022年のゲーム業界を、漢字1文字/単語ひとつで表すなら?
手前ミソで申し訳ないですが、2022年を一文字で表すなら、何といっても「集」ではないかと!4月に我々集英社ゲームズが立ち上がって以降、かつての仲間、新たな仲間が集い、テンション高くコンテンツ開発に取り組んでくれています。さらには、個人や小規模開発でゲーム制作に挑むクリエイターを支援する、“集英社ゲームクリエイターズCAMP”では、5000人を超えるクリエイターの皆さんが登録をしてくださり、その機運は今も高まり続けています。そして、3年ぶりの開催となったTOKYO GAMESHOW 2022では、多くのゲームユーザーの方々がお集まりくださいました。このモメンタムを切らさずに、2023年も駆け抜けたいと思います!
・2023年の抱負をお聞かせください。
まずは、2023年3月9日に『ONI -空と風の哀歌-』がリリースとなります。常時稼働5人という小規模開発ながら、グローバル展開も目論めるコンテンツに仕上げるべく最終調整を行っており、同規模チームでクリエイティブに挑む皆さんの、ひとつの指標になればと思っています。その後立て続けに、ローグライクの新提案『ハテナの塔』、モバイルで好評を博しつつコンソール展開として新たな魅力を追求した『SOULVARS』と、続々とリリースが続きます。我々集英社ゲームズの強みは、まさに集英社が取り組んできたマンガカルチャーと同様に、小規模大規模に関わらず、“才能に打席を与えられる”ところだと思っています。2023年もこの点を加速して取り組んでいきます!
・2023年に注目しているモノやテクノロジー、人
『君たちはどう生きるか』
老境に差し掛かった超絶怒涛の才能が、一体何を放つのか。超メジャークリエイターとして、80代でなお新作を生み出し続けるという意味では、日本映画界においては黒澤明以来のできごとを、2023年、我々は目の当たりにしようとしています。しかと受け止める心の体力を養っておかねば、と思います。