絵心ゼロの筆者でも合作お絵描きゲーム『Different Strokes』なら傑作を描けるのか?世界のどこかの誰かに「手直し」を頼んでみた【年末年始特集】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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絵心ゼロの筆者でも合作お絵描きゲーム『Different Strokes』なら傑作を描けるのか?世界のどこかの誰かに「手直し」を頼んでみた【年末年始特集】

投稿した絵を世界中の誰かが手直ししてくれる『Different Strokes』をプレイ。

連載・特集 特集
絵心ゼロの筆者でも合作お絵描きゲーム『Different Strokes』なら傑作を描けるのか?世界のどこかの誰かに「手直し」を頼んでみた【年末年始特集】
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突然ですが、筆者には絵心がありません。自信を持って描ける絵は棒人間ぐらいという始末です。そのため、お絵描きの絡んだゲームはこれまであまりプレイしてこなかったのですが、最近珍しくプレイしているのが合作お絵描きゲーム『Different Strokes』です。

『Different Strokes』では、プレイヤーは自由に絵を描いて投稿したり、他のプレイヤーが投稿した絵を鑑賞したりできます。これだけでは単なる作品投稿ツールと変わりませんが、誰かが投稿した絵を他のプレイヤーが一度だけ手直しできるのが本作の重要なポイントです。

つまり、筆者が投稿した絵は世界中の誰かが手直しして初めて完成品として扱われるということです。もちろん、逆に誰かが投稿した絵を筆者が手直しして完成させることもできます。

一度手直しが行われた絵は完成した作品として扱われるので、それ以降の編集は不可。世界中から作品が集うゲーム内ギャラリーに展示され、手直し前の状態と一緒に確認できます。また、気に入った作品には評価をつけられ、評価が高いものは人気作品として展示されることもあります。

本特集では、元となる絵(=誰かが手直ししてくれる絵)を描いて投稿する側としてプレイし、あわよくば傑作に手直ししてもらおうという他力本願な企画の達成を目指します。なお、マウスで描いているというのもありますが、前述のように筆者はお絵描きが苦手なので、元の絵の出来栄えについては温かい目でご覧ください。

1枚目

まずは特に深く考えずに、シンプルなモチーフから始めていこうと思います。とはいえ、せっかく誰かが手を加えてくれるので、改造のしがいがあるような絵にするよう心がけていきます。

そこでモチーフに選んだのは焚火。これなら焚火の周りの景色や暖をとりに集まる人々など、色々と手を加える想像の余地がありそうです。というわけで早速描きはじめていきます。

そもそも薪から失敗しているようにも見えますが、燃え盛る炎の様子を表現できていないのが気になります。炎に動きが無さ過ぎるのが良くないのではないかと思いつき、火の粉を足したり、ついでに色を増やしたりしていると、このようになりました。

火の粉の大きさや量が過剰なようにも思えますが、いつまでも焚火ばかり描いている訳にもいかないので、どこかの誰かが更に迫力ある炎に仕上げてくれることを期待してアップロードボタンをクリック。これで、この絵は“手直し待ち”の作品としてギャラリーに展示されることになります。

2枚目

どんどん進めていきましょう。次に描くのは、風景画のようなものにしてみます。山や野原などを描いた風景画はギャラリーを見て回っていると頻繁に目にする、言わば人気ジャンル。その分、名画に仕上げてくれる絵師も多いのでは?という期待もあります。しかし、全く同じものを描いても面白くないので、今回は夜の海の風景を描いてみようと思います。

塗りつぶしツールを駆使して夜空と満月、海を勢いよく描いたまではよかったのですが、波を上手く表現する方法が思いつかずマウスを持つ手が止まってしまいました。そこで他のものを描きながら考えようと、船の描写に着手。また、ギャラリーに飾られていた上手な風景画で「水面に反射する光」が描かれていたことを思い出し、月が映りこんでいる様子もなんとか描き加えてみました。

水面に映る月はそれっぽく描くことができたように思いますが、船の方はどうあがいてもヨットにしかなりませんでした。さらに、波を描こうと試行錯誤を重ねたのですが......。

どうしようもなかったので、白い線をおまけ程度に描き加えて波ということにしました。きっとこの絵を手直しするプレイヤーは意図を汲み取って描き直してくれるはず……。

3枚目

ここからはゲームっぽさのある絵をテーマにしてみます。適当に地面を描いていると2Dプラットフォーマーのような雰囲気になったので、落とし穴や操作キャラクターらしきものも描き足してみました。

いくら手直ししてもらえるとはいえこれだけでは物足りないので、背景として山や空、針なども追加していきます。

あとは敵キャラやアイテムを描きたいところですが、そこはあえて余白として残して、手直しをしてくれるプレイヤーに委ねたいと思います。果たして予想した通りに仕上げてもらえるのでしょうか。

4枚目

3枚目で2Dゲーム風の絵を描いたので、4枚目は奥行きのあるゲーム風の絵に挑戦します。一人称視点でダンジョンを歩いているような場面にしたいのですが、あまり複雑なものは描けそうにないのでシンプルさを重視して進めていきます。

とりあえず奥行きを出すことには成功。途中から不自然に真っ暗になっているのは、これより奥に続く通路を上手く表現できなかったからです。奥に何かが潜んでいるような感じがするので、これはこれでアリなんじゃないかと思うことにしました。あとは壁が寂しいので装飾をつけ足して……。

こうなりました。黄色の点は暗闇にモンスターが潜んでいる様子が伝わればいいな、という思いで描いています。本当は壁にひび割れや石の質感が出るような模様も描きたかったのですが、ぐちゃぐちゃになってしまったので断念。全く明るくなさそうな松明を描き足して、フィニッシュです。

5枚目

さて、これが最後の絵です。せっかくなので何かキャラクターも描いてみたいと思うのですが、人間や複雑な造形のキャラクターなどはまともに描ける気がしません。

どうしたものかと悩みながらヒントを探してGame*Sparkを眺めていると……ちょうどいいキャラクターが画面の右上(PCブラウザの場合)からこちらを見つめているではありませんか。そうです。ここでは、みなさんご存じGame*Sparkのマスコットキャラクター「スパくん」を描いていきたいと思います。

造形もシンプルだし簡単だろうと輪郭から描き始めたはいいものの、目の形が上手く決まらず描き直すこと数回。埒が明かないので諦めて描き進めていきます。

瞳を入れたら少しそれっぽさが出てきました。続いて、胴体や眉を描いて色を塗っていきます。造形がシンプルで必要な色の数も少ないので、描きやすくていいですね。

これで完成……と思ったのですがじっと眺めているとどことなく違和感があります。「スパくん」の参考画像と見比べてみると違和感の正体が判明。目の下の線を描き忘れていました。

今度こそ完成です。あとは「スパくん」をギャラリーに放流して終了。記事執筆時点(2022年12月)では、早ければ数時間、遅くとも1日ほど待つと手直しをして貰えているので、アップロードした絵がどのように改変されるか楽しみにしつつ待ちましょう。

結果発表

5枚の絵をアップロードしてから1日が経過。既に全ての絵をどこかの誰かが手直ししてくれています。なお、本作ではアップロード時に取得できるリンクを保存しておくことで、手直し前と後の両方のイラストを確認することができます。また、色の数やペンの太さなどを拡張できるDLC「Different Strokes Deluxe」を購入しておくと、ログインした状態で描いた絵は全てその後をゲーム内で確認できます。

前置きはこのくらいにして早速結果を見ていきましょう。左側が投稿した元絵、右側が手直し後の完成品です。まずは1枚目の焚火の絵から。

迫力のある炎になっていることを期待していたのですが、水をかけられて消されてしまいました。頑張って描いた火の粉もめちゃめちゃに塗りつぶされています。しかし、これでへこたれてはいけません。『Different Strokes』では予想外の結果が返ってくることもしばしばあるので、どのような形になろうともそれを楽しむ心が肝要です。この絵も見方によっては焚火禁止のポスターのような仕上がりになったといえる……かもしれません。

まだ4枚も残っているのでどんどん見ていきましょう。続いては夜の海を描いた絵です。

これは……!!相当にグレードアップしたと言っていいのではないでしょうか。何故か夜から夕方(もしくは朝方)に場面が移っていますが、手直しして欲しかった波の描写が詳細になっているばかりか、船に光が当たっている様子までもがきっちり表現されています。左上の鳥の群れがいい味を出していますね。これは手直しをしてくれたプレイヤーに脱帽です。

続いて3枚目。ゲームっぽい絵を目指して描いた2Dプラットフォーマーのような作品でした。敵キャラやアイテムを追加してくれるのではと予想していましたが結果は...。

針に刺さって血まみれになっていました。予想と違った結果でしたが、ゲームっぽい表現というところは伝わっていたようなのでよしとしましょう。このようなシンプルな2Dグラフィック+ゴア表現のゲームといえば自転車やセグウェイに乗ったキャラクターが危険なコースを進むアクションゲーム『Happy Wheels』が思い起こされます。むしろ、思わせぶりなところに針を描いて、思わせぶりなジャンプをさせていた筆者が悪かったのかもしれません。

次の4枚目は一人称視点でダンジョンを進むゲームをイメージして描いた絵でした。はたして、闇の中にモンスターが潜んでいるような雰囲気はうまく伝わっているでしょうか。

予想していた方向性とは違いましたが、暗いダンジョンの中を進んでいる感じはより強くなっているような印象を受けます。曲がり角に付いた血痕も気味の悪さを強めているように見えますね。元絵を描いたときに気になっていた松明も修正してもらえています。

さて、いよいよ最後の絵です。「スパくん」の絵は一体どのように修正されているのでしょうか。

想像以上に大改造されています。鋭い目つきに立派な髭をたくわえており、元の姿よりもずいぶんとワイルドな外見になりました。しかし立派な髭といい、顔の模様といい、どことなく見覚えがあるような......。

これは『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』にも登場している「クレイトス」ではないでしょうか!有名ゲームやアニメのキャラは『Different Strokes』内でも人気のモチーフであちこちで描かれてはいるのですが、手直ししたプレイヤーがゲームメディアのマスコットキャラと知らずにゲームキャラ風のアレンジを施したのだとすれば、凄い偶然です。もしかすると、この絵を手直ししたのはGame*Spark読者の方なのかもしれません。とはいえ、本作のプレイヤーは世界中にいることを考えるとその可能性も低そうで、真相は藪の中です。


以上、絵心ゼロの筆者が『Different Strokes』内で描いてみた5枚の絵とその手直しの結果でした!尖った手直しが施された作品も多かったですが、特に海の風景は正統派に出来の良い作品に仕上げてもらえたのではないでしょうか。

どこかの誰かと絵を間接的に協力して描くことができるというだけで魅力的な本作ですが、手直しするプレイヤーがどんな風に修正してくるか予想したり、あえて余白を残したりして元になる絵を用意すると更に楽しめます。もしかしたら自分のアウトプットしたかった内容を他のプレイヤーが汲み取って、上手に描き直してくれるということもあるかも知れません。

また、本特集では紹介しませんでしたが、絵を手直しする側に回った場合には、元絵の作者は何を表現しようとしているのか、自分ならどう表現するかを考え、アイデアを付け足す楽しさもあります。無料版ではお絵描きに使える機能は制限されますが、元になる絵を投稿する、投稿された絵を手直しするという部分は十分に遊べるので、気になった方はSteamまたはitch.ioで本作の緩くつながる絵のやり取りを楽しんでみてはいかがでしょうか。


《kamenoko》
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