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今度は3,400円…どう見ても“スマホゲークオリティ”な怪しい同価格ゲーム群の目的や如何に【スパ柱レポ】

開発元のほとんどが「~ Game Studio」という名称になっている点や、ほぼ同時に発売されているなど、今回も様々な共通点が見られます。

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今度は3,400円…どう見ても“スマホゲークオリティ”な怪しい同価格ゲーム群の目的や如何に【スパ柱レポ】
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日々発売される膨大なゲームの中から、ゲーム内容そのものとは違った意味で目を引く訳アリじみたゲームに敢えて飛び込むプレイレポ企画「スパ柱レポ」。今回我々の目に留まったのは3,400円統一の“Game Studio”開発タイトル9本立てです。

ストアページの時点でこれが3,400円…?との疑念が頭を離れませんが、見た目だけで物事を判断せず、今回も実直にプレイを行っていきたいと思います!

各種弾丸を使い分け英雄的活躍を!『Bullet Blaze』

まず白羽の矢が立ったのは『Bullet Blaze』。ストア説明によると横スクロールのシューティングアクションで、複数種の弾丸を使って敵を倒し、世界を救うのが目的のようです。ストア画像と説明文にかなりの温度差を感じながらもいざプレイしてみると、良くも悪くも画像の通りのゲームを遊ぶことができました…。

クオリティの評価としては無料のスマホゲームレベル。オートランタイプでプレイヤーはひたすらジャンプと射撃だけを操作し、障害物をよけ、敵を倒し、アイテムを拾います。アイテムによって弾丸を変化させられますが出現は完全にランダム、効果が重なるわけでもないので1つ取ればそれでよく、敵の種類も基本的には同じであるためあまり戦略的な楽しさは味わえないものでした。

また同系統のスマホゲームよろしく集めたコインでキャラクターの開放が行えますが、特に性能が変わるでもなく、HPバーのキャラアイコンに至っては初期から変更がないなど、記録を伸ばす以上の楽しみが見つけられないゲームと感じました。3,400円なのである種当然ですが広告が出ないのだけは有料ゲームの体裁を保っているといえるでしょう。

考え抜かれた設計の何百というパズルに挑戦!『Form Fitting』

Form Fitting』はカジュアルなパズルゲーム。シンプルながら考え抜かれた設計と謳っていいますが、その実態はただシンプルな形嵌めパズルで、こちらも無料のスマホゲームなら許せるクオリティといったところでした。スマホパズルあるあるのデイリーヒントアイテム報酬が貰えたのが本作のハイライトだったかもしれません。ステージの数だけは膨大でしたが、難度がそれほど高くなったとの印象も受けませんでした。

精巧なグラフィックで興味深い破壊体験を!『Spiral Smash』

出た!とストアを見た瞬間に叫んでしまいました。誰もが一度は見たことがあるであろう「らせん回転するステージをボールが貫通するあれ」そのもののゲームが『Spiral Smash』です。

筆者にとって初めてとなるこのタイプのゲームプレイでしたが、なるほど少し爽快感があります。但しお値段3,400円であることに目をつぶればですが。壊した床の枚数に応じて跳ねるボールを変更する機能もありましたが、その中には見慣れたあのボールにしか見えないものも…。

もちろん『Bullet Blaze』よろしく、変更しても特にモンスターを捕獲できるような機能やモードはないのでご安心ください。

臨場感あふれるアクション満載!『Nimblefoot』

所謂『テンプルラン』系アクションの『Nimblefoot』はこれまでの作品とは一味違いました。本作では何と丁寧なチュートリアルが初プレイ時に用意され、要求されるアクションを練習できます。但し指示にはスワイプとPCゲームには似つかわしくない単語が利用されているため、その意を汲み取る必要があります。

ちなみにゲームオーバー時に、チープなハンターに散々煽られるという特徴もあります。

『Swipe Tennis』の高度なゲームプレイメカニクスに挑戦!

マウススキルが試されるという『Swipe Tennis』はマウスのドラッグアンドドロップで打ち返す方向を操作可能なテニスゲーム。これまでの物に比べれば、ネット位置に表示されるアイテムを通過させることで強力となるショットなど、少しオリジナリティを感じさせる作品となっていました。

なお、少なくとも筆者の環境で1ステージの勝敗が付くと同時に画面上に反応を示す部分がなくなるため、2回戦以降の試合は不可能でした。

雄大な風景、穏やかな音楽と共に鳥となる『Raptor Rush』

Raptor Rush』はポリゴン剥き出しの鳥となって番号の付いたリングをひたすら潜るフライトシミュタイプのゲームでした。おそらくゲーム内容としては今回紹介する中で最も薄く、スキンの購入要素すら廃止されていました。単調なゲームプレイと景色、穏やかな音楽は、睡眠導入にはちょうどいいのかもしれません。

ハイテク戦闘機で仮想宇宙を飛び回れ!『Celestial Raider』

仮に今回紹介するゲームからおすすめを選ばなければいけないとしたら『Celestial Raider』は二番手に位置するでしょう。少なくとも十分弾幕レトロシューティングとして楽しめるだけのポテンシャルがあり、レベルアップによる攻撃の変化や様々な種類の敵など、戦闘のバリエーションを形作る要素もきちんと機能しているように感じました。ただしそれ以上でもそれ以下でもなく、価格に見合っているとは思えない仕上がりです。ちなみに難度はなかなか高めに思えました。

美しい手描きグラの部族戦争2DSTG『Tribal Legends』

今回ある意味一番期待を裏切られたのはこの『Tribal Legends』でしょう。カントリーでファンシーなグラフィックと、放物線を描く矢の射角を調整して侵略者を撃退するというシンプルなゲーム性とは裏腹に、本作の音楽はとてもシリアス。戦争は戦争でも銃や軍用車両が飛び交う現代戦の方が似合いそうなものでした。また、おそらく女性も含まれるであろうキャラクター達のどれを選んでも死亡時には野太い男のうめき声が再生されます。

スキンの購入による性能の変化は感じられませんでしたが、設定価格がこれまでの物に比べ高く設定されている印象を受けました。課金で開放できるというわけでもないので全て開放するにはかなり骨が折れそうです。

アドレナリン満載の宇宙戦争3DSTG『Starryard』

Starryard』は最後にして唯一“無料スマホゲーレベル”を超えるポテンシャルを秘めた作品です。マシンガンとロックオン機能付きミサイルを積んだ宇宙戦闘機を使い、敵機を落としてミッションを達成するのが本作の目的で、ロールやヨー、加速といった3DフライトSTGの基礎的な部分はきちんと体験できるものでした。さらに本作では今回の作品群で唯一ゲームを終了するボタンが確認できました。

また、宇宙らしいふわふわとした慣性や、360度から攻めてくる敵など、舞台にも忠実な設定となっています。ただし体裁が整っているだけでバランス調整や操作感への印象は悪く、目的等も察するしかないなど遊べるゲームとしては粗削りで、やはり3,400円の価値には程遠く思えます。

ほとんどがスマホゲームの流用?共通の問題点も多数

以上9タイトルを紹介してきましたがその全てがUnityによって製作されています。Unityの起動オプションが出る場合はその際にウィンドウの設定等を行えるのですが、問題はそれが出ない一部のタイトル。

強制フルスクリーン起動な上に前述の通り『Starryard』を除きゲーム内にゲームを終了する手段がないため、パソコン初心者が陥りがちな「フルスクゲームへの幽閉」がいとも簡単に起こってしまいます。また、セーブの管理機能もないためSteamのクラウドセーブやセーブデータ管理の特殊さも相まって、セーブファイルのリセット、アンインストール後の消去なども難解です。

これらの問題も含め、スワイプとの表記が出たり、明らかにスマホ向けの縦画面で起動するゲームがある、操作方法もクリックとドラッグが主体の物が多いなど、おそらくスマホゲームをそのまま流用したであろうことが予想され、Steamゲー、PCゲーへの最適化が全くなされていないように感じられます。


過去のスパ柱レポで取り上げた6,500円ゲームは「無料ゲームの方がよくできている」と評されていたことを考えると、原型がある分幾らかマシではありますが、3,400円の価値があるとは言い難くやはり真摯に作られたゲームではなさそうに思えます。

これらタイトルの開発元全てが「~ Game Studio」という名称になっている点や、ほぼ同時、同価格で発売されている様子からもこれらタイトルに何らかの繋がりがある可能性はかなり高く、その目的が誤認購入を狙ったものであったり、マネーロンダリングやマルウェアの配布といった犯罪行為の可能性も考えられるのが恐ろしい所です。

ともすれば危険な怪しいタイトルにどう対応するべきか…

「スパ柱レポ」では不審なデベロッパーに著しく大きな収益を与えることが無いよう、メディアにのみ許可されたSteam正規の手段でゲームを入手していますが、こういったタイトルが当たり前のように紛れているのは、一般のユーザーにとって迷惑なだけでなく危険とすら言えるでしょう。あまり厳しくするのも考えものではありますが、Steamでのリリース審査システムにさらなる工夫が求められます。


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