高校に入れず地方へ逃げ出し、何も無い田舎で過ごす気怠い日々…チェコが舞台の田舎生活体験シム『Last Holiday』で尿意とストレスまでシミュレート【プレイレポ】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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高校に入れず地方へ逃げ出し、何も無い田舎で過ごす気怠い日々…チェコが舞台の田舎生活体験シム『Last Holiday』で尿意とストレスまでシミュレート【プレイレポ】

なにも無い田舎の夜らしく、街灯をおもちゃの銃で壊して回る悪ガキの姿には、経験がなくともノスタルジーを感じられた気がしました。

連載・特集 プレイレポート
高校に入れず地方へ逃げ出し、何も無い田舎で過ごす気怠い日々…チェコが舞台の田舎生活体験シム『Last Holiday』で尿意とストレスまでシミュレート【プレイレポ】
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期待に応えられずに何もかもから逃げ出したくなった経験はありますか?あるいは実際に逃げ出してしまったという方もいらっしゃるかもしれません。人生山あり谷あり、時に人はその行く末に惑うもの。今回紹介する『Last Holiday』ではそんなうまくいかない人生の瞬間の切り抜け方を教えてくれるゲームかもしれません。本稿ではチェコを舞台に高校受験に失敗した主人公を待つ、気怠い田舎の日常が体験できる本作のプレイレポートをお送りします。

気怠い日常が今!始まらない…重すぎるゲーム開始までの足取り

高校落第!いざ田舎の街へとゲームを起動した筆者を待ち受けていたのは実に2分間に及ぶ長すぎるロード画面。なかなか動かないロードパーセンテージにヤキモキしていると突然ゲームウィンドウが消え、そのほかのアプリケーションも再起動…。筆者のPCはものすごく高性能というわけではありませんが、現代のゲームプレイに耐えうるだけのスペックは確保していると自負していただけに焦りを覚えながらも、必要最低限にアプリケーションを整理して再挑戦したところ再度2分程度のロードを挟んでゲームを始めることが出来ました。

田舎へ帰る電車の中から始まったゲームの第一印象は、早期アクセスらしいと言えばそれらしい、お世辞にもきれいとは言えないグラフィック。ロードの長さや動作の重さから少しハードルが上がっていただけにその落差を大きく感じてしまいました。

一方でよい面で驚いたのは開始直後から聞こえるNPCの少女の声。チェコ語とみられるそのボイスの内容がわかるわけでは無いのですが、音声から電車内で大きな声で話してしまう女の子の存在を感じ取れ、不思議と臨場感があるように思えました。これ以降も本作は基本的にフルボイスで進行し、チェコ語とはいえ田舎への帰省の雰囲気を耳で感じられます。なお、字幕やUIについては英語とチェコ語のみの対応となっています。

そうこうするうちに目的地へと到着した列車を降り、大荷物を前に悪態をつく老婆を尻目に町の顔役らしき神父の元へ向かいます。ここからダイアリー機能による目的の表記が為され、指示通りにゲームを進めることでストーリーが進行していくのですが、この指示が指す人物や場所について終始自分で推測する必要なゲームであったのは人によってはストレスポイントかもしれません。

神父と世間話を交わし、拠点となる祖父母の家へと誘導されたところで本作のオープニングムービーが始まります。軽快な音楽と共にこれから過ごす街の全貌を上空から映すというありがちなOPではありますが、これから没入する舞台を知るという点では悪くないと感じる一方、明らかにカメラの視界に入った後から建物や植生が現れるなど、ここでもその処理の重さが足を引っ張っているように思えました。

サバイバル要素には尿意も完備。所構わずぶちまけろ!?

OPを終え祖父の案内の下、自分の部屋を含めた家の構造の紹介や祖母へのあいさつを済ませる中で、本作の基本的なサバイバル要素に触れることになります。水分や食事、眠りといったよくあるゲージが並びながら、最も早く対処が必要となるのが黄色いゲージの要素「尿意」でした。

この尿意は時間経過でも一定量が溜まり、飲み物を飲めばさらにゲージが加算されるなど今後最も頻繁に管理することととなるステータスなのですが、その対処方法はいたって簡単。所かまわず排尿ボタンを押すだけでいつでもどこでも致せてしまいます。カットシーンでの真面目な話の最中ですら話し相手に黄色く濁った液体をぶちまけることが可能で、特にそれに対してのペナルティもありません。

ちなみに本作のサバイバル要素はそれほどシビアなものでは無く、早め早めに対処していればそうゲームオーバーになることはありません。この点はあくまで気怠い田舎の日常に過ぎない本作の雰囲気を壊さず、うまいバランスで実装されていると言えそうです。

豹変する祖母、壊して回る夜の街灯、暗闇に立ち尽くすトラクター…

一通り説明が終わると場面は強制的に夜へと切り替わり、今後長く時を共にする悪友Slavekとの出会いが待ち受けます。その過程で家を抜け出すミニゲームをクリアする必要がありますが、昼間はあんなに温厚だった祖母が夜は鬼の形相で家中を駆け回り、捕まるとなかなかのジャンプスケアと共に自室へ強制送還されてしまいました。

無事部屋を抜け出しSlavekからおもちゃの銃を例に物へのインタラクトを学べます。なにも無い田舎の夜らしく、街灯をおもちゃの銃で壊して回る悪ガキの姿には経験がなくともノスタルジーを感じられた気がしました。

夜が明けると次は買い物とクラフトのチュートリアルとしてお使いを頼まれることとなります。まずはの壊れた台車を直す必要がありますがこれがまた曲者。物を持つ距離や向きを駆使して正しい場所にあてがい、15種ものレンチからナットに合う大きさの物を見極める必要があるなど、面倒に思う場面の多い要素でした。

お使いを済ませると逃げ出した羊探しと称して町のランドマークを回ることになりました。この際遂に新たな移動手段として車を入手。ただし与えられるのはもっさり動作のトラクターで、まだまだ移動には時間がかかります。携帯できるマップもないため、この日のうちに羊を見つけることは難しく、トラクターのライトが貧弱すぎる点やカメラが完全に後方固定であるなどの理由で夜間の探索が著しく困難であるなど、やり方を間違えると詰んでしまう恐ろしさを秘めたミッションでした。ゲームを進めればより高性能な車も手に入れられるようですが、今回はそこまでのプレイは断念。興味を持たれた方はご自分の手でお確かめください。

開発の意欲は感じられるがまだまだ価格に見合う作品とは言い難い

最終的にかなり長い時間プレイを試みましたが、基本的に本作は1本道のゲームで、用意されたシステムで決められたことを行うのみとどうしても退屈さがぬぐえないのが現状といったところでした。また、フリーズやゲームの強制終了を含む度重なるバグや不親切なゲームシステム、割の合わなさを感じざるを得ない動作の重さなど不満な点は多く、現時点で価格に見合った作品として紹介するのは難しく思います。

ただ、本作は早期アクセスとしてリリースされていることも鑑み、フルボイスの実装や、意外と丁寧なストーリー展開、発売から短期間で幾度もアップデートが重ねられるなど、その開発に対する姿勢には意欲が感じられるのも確かです。こういった雰囲気のアドベンチャーを愛するプレイヤーであれば長い目での支援のつもりでプレイし、フィードバックを提供するのも一つの選択肢かもしれません。

スパ君の一言



度重なるフリーズやロードの長さ、その割にあわない見た目のチープさはどうしても見過ごせないスパ…。フルボイスでのストーリー展開や頻繁な更新に開発陣のやる気は感じられる意欲作として今後に期待したいスパね。


  • タイトル:Last Holiday

  • 対応機種:PC(Steam

  • 記事におけるプレイ機種:PC

  • 発売日:2023年5月19日

  • 著者プレイ時間:5時間

  • サブスク配信有無:

  • 価格:3,400円
    ※製品情報は記事執筆時点のもの


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(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)
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ゲームに関わって飯食いたい 焦生肉

ストーリー重視でゲームをプレイするけどシステムも特徴がないとイヤ!なわがままゲーマー。わがままなくせにコンプリート癖もある上つまみ食いも大好きなので積みゲーが溜まる溜まる。ゲームで飯を食うことを夢見てたらほんとにそんな機会に恵まれた。

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