
今回は、MANIA PRODUCTIONSが手掛ける探索ホラーゲーム『0.0035%』(Steam)の先行プレイレポートをお届けします。
なお本稿の執筆にあたり、開発者よりSteamキーの提供を受けています。また、筆者がプレイしたのはビルドVerであり、製品版とは内容が異なる場合があるのでご注意ください。
◆対応言語、操作感、オプションなど

本作は、キーボードマウスおよびコントローラーでの操作に対応しています。操作感については、視点移動の滑らかさや操作のレスポンスなど、正直なところ快適とは言えませんでした。また、とくにビルド版で不便に感じたのは、「ポーズメニュー」機能が無く、ゲームの終了やオプション変更を途中で行うことが不可能だったことです。

言語は、字幕/ユーザーインターフェースともに日本語に対応しています。一部の収集アイテム(日記など)は、その書かれている内容をボイス付きで読んでくれる「読み上げ機能」が実装してあり、ゲームへの没入感を高めてくれるナイスな機能でした。
そのほか、ビデオ設定についても解像度や画面モード、FPS、垂直同期などの基本設定から、描画品質やアンチエイリアス、エフェクト、テクスチャ品質まで、事細かいカスタマイズが可能です。
◆手がかりを集め、「事故死」の真相を解き明かせ

ということで本編開始。本作は、一人称視点のアイテム探索型のホラーアドベンチャーゲームです。プレイヤーは、 自分の妻に関する「ある事件」を調査するため、単身誰もいない深夜の病院へと向かいます。妻の身にいったい何が起きたのか、さまざまな断片的情報を集め、事件の裏に隠された真実を解き明かしていきます。

突然ですが皆さんは、本作のタイトルにもなっている「0.0035%」という確率が何を意味するかお分かりでしょうか?それは、“出産中の突発的な心臓発作”が起こり得る確率なのですが、数字が示す通り、統計上は「ほぼ起きない」はずの不慮の事故であることを示唆しています。
しかし、主人公の最愛の妻はまさにその稀な確率により、新たな生命とともに帰らぬ人となってしまいます。深い悲しみに落ちる主人公でしたが、同時に「本当に妻の死因は心臓発作なのだろうか?」という疑念が頭をよぎります。
こうして、病院側が何かを隠しているのではないかと考えた主人公は、散りばめられたアイテムやオブジェクトを手掛かりに、真実を暴き出していくことになるのですが…。


まずは、主人公の部屋を調べていきます。基本的な操作は、WASDかコントローラースティックで移動、Xボタンか右クリックでインタラクトできます。視点はズーム可能なので、気になるポイント積極的に見ていきましょう。
まず発見したのは、机に置いてあった「主人公の手記」。そこには、出産の最中に最愛の妻が亡くなってしまった主人公の悲痛な心情が綴られています。キャラクターの内面が知れる貴重なアイテムであると同時に、こうした資料は物語の核心に迫る重要な手がかりでもあります。


ゲームシステムは、ウォーキングシミュレーターとアイテム探索が融合したオーソドックスな印象でしたが、グラフィックは非常に作り込まれていました。

キャビネットの中に鍵を発見し、それを使って部屋をあとにします。向かうは妻を失った忌まわしい場所である病院です。

病院へと続く路地を抜けていきます。時間帯は深夜で、あたりは真っ暗で薄気味悪い雰囲気です。直線に歩いていくと…


……誰かいる!街灯に照らし出された空間に不気味な人影が。おそるおそる近づいてみると、どうやら70代くらいの高齢男性のようです。

また、もう一方の路地には警察官が立っており、「この辺りに不審者が現れる」と通報があったとのこと。


さらに進んでいくと、角野と名乗る初老の男性がおり、彼いわく「市長が代わってから街の開発が加速した」らしく、家の立ち退きを要求されているとのこと。また、開発が加速したのは「スマイルグループ」という大企業による、巨額の献金が背景にあるようです。
街の周辺ではキナ臭いことが起きている様子ですが、今回の事件と何か関連があるのでしょうか。こうした数々の証言も考察の良い材料となる気がします。キャラクターの造形や振る舞いが非常に不気味で、チラズアート作品に感じるような、不条理さがにじみ出ている良いホラー感覚を味わえました。


さて、路地を抜けてたどり着いたのは病院の産婦人科。ここを探索して、あの日何があったのか真相を突き止めていきます。キッズルームや受付があり、誰もいない不気味な空間が広がっています。


何気なく置かれていた週刊誌には、「大企業が行った不正行為」という見出しが踊っていたり、スマイルグループの元会長が政界入りする旨の号外新聞があったりと、今回の事件の謎を解くためのキーアイテムが散らばっています。


ロッカーにあったカードキーを手に入れ、執務室に入ります。作業机の引き出しから、看護スタッフの豊田が残した手記を発見。それによると、この病院では「黒田」と「霧島」2名の医師が手術を担当しているようで、それぞれの性格や患者への態度が真反対であることが伺えます。
とくに霧島は非常に生真面目な性格で、いつも全力で患者と向き合っているとの評判で、その反面何かあればすべてを自分のせいだと思い込んでしまうとのこと。手記には、「自分の判断が間違っていたかも知れない」と、どうも事件を匂わすような霧島の言葉も書かれています。


本作は、基本的に謎解きのヒントは少なく、周囲の情報をしっかりと見つけて推理しないと解けません。たとえば、カルテが入ったチェストを開けるための暗証番号を知りたいのですが、直接的な答えはありません。では、どうしたらいいのか。
部屋に掛けてある「医師のシフト表」をよくよく観察してみると、ヒントが隠されており、それを元に先ほどの手記の内容と照らし合わせて番号を推測していけば、おのずと正解が分かる仕組みになっています。

廊下の一番奥には、忌まわしい事件が起きた「手術室」の扉が。果たして、この中に真実を発見できるのか…!?それはプレイヤー自身で探してみてください。ちなみに、結末は複数用意されているようです。
本作は、操作感やゲームシステム周りにやや不親切さと粗さを感じましたが、散りばめられた事件の謎を集めて行く過程はスリリングでしたし、深夜の病院での探索はグラフィックのリアルさも相まって非常に恐怖も感じられました。考察が好きなプレイヤーには是非おすすめしたいホラーゲームです。
『0.0035%』はPC(Steam)向けに、2026年1月27日に発売予定です。
タイトル:『0.0035%』
対応機種:PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:PC(Steam)
発売日:2025年1月27日
著者プレイ時間:4時間
※製品情報は記事執筆時点のもの











