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明日?そんな先のことはわからない…極限サバイバルの『Farworld Pioneers』で今日を生き残れ【プレイレポ】

『RimWorld』『Starbound』開発スタッフによる新作SFオープンワールドサンドボックス。最終的には宇宙船を作って脱出を目指すのですが、そもそも生活を軌道に乗せることが命がけ……鉱山を見つけた時の喜びは凄まじいものがありました。

連載・特集 プレイレポート
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今回はtinyBuildがパブリッシャーを、Igloosoftがデベロッパーを担い、2023年5月31日にWindows PC(Steam)/Xbox Series X|S/Xbox One向けにリリースしたSFサンドボックス『Farworld Pioneers』をご紹介したいと思います。

『Farworld Pioneers』とは?

本作は、とある惑星に不時着したキャラクターを操作し、厳しい環境を生き残りながら宇宙船を組み立て星の外を目指すSFサンドボックスゲーム。『RimWorld』や『Starbound』を開発したスタッフが主導するチームで開発が進められた本作は、サバイバル、クラフト、他勢力との交流、自動化などの要素が満載……なんですけども、実際はよくあるクラフト作業が中心で、素材を集めてアイテムを作ることに終始する日々。

筆者がプレイした限りでは、左右にどこまでも広がるマップで、朝昼晩の気温変化など環境が襲いかかるサバイバル要素によって、本当に限界生存戦略といった調子になってしまい、明日の宇宙船建造よりも今日をどうにか生き延びる方が優先という感じでした。


操作・設定・言語

本作はコントローラーにも対応はしていますが、カーソルをスティックで動かして……という操作になるので、キーボード&マウスの方がプレイしやすいと思います。実際ほとんどはマウスによるポイント&クリック、およびキーによるメニューショートカット操作がメインでした。

その他グラフィックやサウンドについては、ウィンドウモードやボリュームの大きさなどオーソドックスな項目が並びます。また、日本語にも対応しているものの、文字がメッセージウィンドウからはみ出して消えているなど、いささかぎこちない部分も。しかし、プレイにあたり致命的な不具合などはありませんでした。

本編開始

さて始まりました『Farworld Pioneers』。タイトル画面から新しいゲームを選択、自動生成のワールド設定を終えたらプレイヤーキャラクターの設定に移ります。

キャラクリのあるゲームで毎度便利なのがスパくんの存在ですね。今回もネットで悪さをした結果地獄に落ちてさまよえる霊となっていた彼が異世界転生、未知の惑星に不時着したところから人生再出発という脳内設定で進めてまいりましょう。

本作はチュートリアルが親切で、指示に従いアクションを取ることで、その場でタスクにチェックマークがついていきます。個人的に、こういう自由なサバイバルゲームにおいて、ゲーム序盤というのはプレイヤーが振り落とされるか否かの重要なポイントだと感じます。

あまりに何も方向性が示されず世界に放り出されれば、右も左もわからないプレイヤーは、しばらくボタンをぽちぽちしたあとタメ息とともにコントローラーを置くことでしょう。

その点、本作は親切です。操作画面でチュートリアルを終えて、一通りの操作やアクションを学んだところで、今後の目的やアドバイスにアクセスできるから顔が濃いな!メニュー開いてギャアって声出ちゃいましたよ。

なにはともあれサバイバルの基本その1、不時着したエリア周囲を探索して資源を集めることです。画像は右手に構えた道具を一心不乱に振って木々を伐採しているスパくんの様子。マウス左クリックでホールドしたままアクションを連続させて数発すると、大きな木であれば緩やかに倒れて素材が手に入ります。集めた素材は貯蔵庫に持っていきましょう。

しかしそれにしたってこんな広大なマップを自分一人で小さな道具片手に開拓するのはあまりにも非現実的、無謀の極みです。そこでここからはスパくんの親友として一緒に不時着した「Buddy」氏に指示を出すことで分担作業をしていきます。

Tabまたは画面左下のアイコンをクリックして伐採コマンドを呼び出します。その後、フィールドの任意の場所をマウスクリック&ドラッグして、対象となる草木を選択しましょう。すると画像のように赤くアイコンでハイライトされ、我らが相棒Buddyは粛々と作業を開始します。

対するスパくんは周辺環境を確認しつつ、伐採によって得られた資源を適宜持ち帰るなどして手伝います。得られる資材はいくつか種類があり、草木を切れば植物の種や木材が、石などを砕けば鉱石や金属が手に入ります。それらは見た目でもわかりやすくデザインされているので、探索中に見かけることがあれば積極的に回収すると良いでしょう。

そんなこんなで夜になりました。画像は、不時着地を拠点として左に向かってダッシュを続けているスパくん。あたりは暗くなり雪もちらつく上に寒い。刺々しい謎のオブジェクトも出てきておっかないですね。

本作には、朝昼晩といった時間に、気温変化や環境の影響といった概念が用意されています。あまり難しく考えなくても大丈夫。たいていそいつらは「徒党を組んでこちらを殺しにくる」と頭の隅に入れておけば、自然と自衛手段もとれますからね。

とか言ってるそばから暗闇に浮かぶ怪しい赤の眼差し……。

あっという間に敵モンスターに囲まれるスパくん。画面左上にはゲージが2つ並び、いま絶賛減少中なのが体力ゲージで、その下が空腹ゲージです。時間経過でも体力は回復しますが、それは腹の減り具合と要相談といった感じでしょうか。一応道具を振り回して攻撃とすることで敵に向かっていますが……。

画面が凍りつき始めました。気温を見ればマイナス10度。上空にオーロラが見えるということは、ここは少なくとも高緯度に位置する極地(?)。防寒着もなしにシャツ一枚でくるところではありません。

そこから導き出される極めて自然な帰結。異世界転生しても人生は変わらず厳しかった。

操作キャラクターが死亡した?大丈夫、代わりならいくらでもいる。実際何回あの世へ羽ばたけるのかは確認できませんでしたが、少なくとも2、3回は逝けました。ともあれ先程は、真夜中に、極寒の地へ装備もなしに突入してモンスターにちょっかいを掛けたのが敗因。

であれば、今度は暖かい日中帯に、極寒の地へ装備もなしに突入してモンスターにちょっかいを掛けなければ勝てるはず。

その結果、探索中出会った第一村人(?)に話しかけようとして操作を誤り「こんにちは死ね」とツルハシを脳天に振り下ろしたのを端的に図解したのが上の画像です。

返り討ちにあった図。

NPCには、あちこち歩き回っているとちょくちょく出くわします。彼らはただその場をうろつくだけだったり、何かの商売をしていたりと、この星で彼らもまた逞しく生きている様子が垣間見れます。

なかには複数人が集まってコミュニティを築いている……なんてこともあります。彼らは施設を作って中に籠もっていることが多く、通常であればフェンスに阻まれて話しかけることもままなりません。

仮にフェンスをよじ登ろうものなら侵入者として迎撃されています。迎撃されました。

しかし筆者は諦めない。対話の道はかならずあると、電波塔ジャックすれば世界に宣言できるんだぞと背中に弾丸を受けながら駆け上がります。本作はわりとアグレッシブな行軍が可能で、だいたい高さ3ブロック程度であればジャンプしてその角っこに掴まることができるのです。……それがいけなかった。

<<みんな!生き残り同士、争いなんかやめて手を取り合っ……>>

何かがおかしい。何かが間違っている。というか先程からまったくクラフトしてないし、むしろ探索だけで命を無駄にティッシュペーパーするだけなのは流石にどうなんだ。色々行き詰まりを感じたので再度ワールドを構築して転生し直します。

今回は不時着エリアをまず整えるようにしましょう。画面に並ぶのは左からキッチン、食肉処理係、研究台、溶鉱炉、少しくぼんだ下においてあるのが作業台に貯蔵庫ですね。横転しているのは脱出艇(?)。

しかしそれらをクラフトしようにも、木材はあれど鉄系の資材がないため作れない。さてこまったぞ、と足元に視線を落とすと「採掘」というコマンドが選べることに気が付きました。

掘れる!掘れるぞ!これは少し探索の足を伸ばせば鉱石などでウハウハになれる!

とりあえず夜になったのでこれまでずっと働き詰めだったBuddy氏を寝かしつけ、我らがスパくん2世(いま命名した)は闇に乗じて仕事の時間です。

やってきましたのはこちら他勢力の拠点。扉はかたく閉ざされ、壁は3ブロックより高く、ダメ押しとばかりに鼠返しと見張りが目を光らせます。無理に押し通れば死は免れないでしょう。

しかし筆者は先程「掘る」ことを学びました。これならば敵に気づかれることなく下から拠点を突破できます。

普通に気づかれて逃走中の筆者。

たまたま見つけた洞窟に飛び込んでやり過ごします。

鉄鉱石だ!!!どうやらここは鉱山だったようで、これは助かるタイミングです。追いかけてきた敵も洞窟内の何処か窪みにひっかかっていたのでこのままやり過ごしましょう。

持ち帰った資源で次々とクラフトを進めていく筆者。クラフト画面はこのように、インベントリに素材を持った状態で、画面にアクセスしないと作成できません。基本的にキッチン、食肉処理係、研究台、溶鉱炉、作業台すべてそんな感じです。ここは個人的にちょっと不便だなと感じた部分で、もし可能であれば貯蔵庫とリンクして欲しいところであります。

顔の濃いおじさんから今後の方針についてアドバイスを頂きました。顔に対して影の差し方が悪役のそれなんですよ。

研究は大切です。最終的に宇宙船といった技術の塊を作ることを目指すわけですから、序盤から少しずつコツコツ進めていくのが結局のところ一番の早道。研究は探索中に拾った資源などで項目がアンロックされ、それらを投入することで進みます。これにより使用できるアイテムなどが増えていきますね。

おっと貯蔵庫にだいぶ資源が集まってきました。満杯になっても、貯蔵庫は複数作れるため心配不要。どんどん置いちゃいましょう。しかし最低限の資源には困らなくなってきましたが、研究だ何だと活動するにはもう少し生活基盤を盤石にしたいところです。

なにより今更気づいたのですが、不時着時に持ち込んだ緊急食糧と動物を解体して焼いた肉でなんとか食いつないでいるだけで、ぶっちゃけ次の冬を越せないレベルでした。

そこで慌てて居住地の隣に畑を作り、夜通し各種野菜や植物の栽培を始める筆者とBuddy氏。こういったときも彼は大活躍ですね。ある程度こちらが指示を出してまかせれば、後は勝手にやってくれます。

ところでこの世界には我々の他にもNPCがいることは前述の通りですが、彼らは話しかけて上手く交渉できれば仲間にすることもできます。Buddy氏に頼りきりな現状、仲間が増えるのは良いことです。

しかしNPCは友好的な存在ばかりではありません。なかにはこのように白昼堂々攻め込んでくる不届きな輩もいます。我々は夜皆が寝静まった頃を狙ったというのに、ふてえやろうだ。

木製の扉を壊さんと殴りまくっている敵さんが右端に。はっはっは、ドットひとつ挟んで足止めをくらうとは情けないモビルスーツだ、遠距離からやっつけてやる。遠距離武器はどこだ?

(突破される)

あっ

死。

その後、Buddy氏がなんとか撃退して、スパくん3世が転生。ダメージを受けた拠点の修復作業に入ろうとしたら天候急変でブリザードが!焚き火や松明の近くで暖を取ることすら無駄な勢いで画面が凍りついていきます。

しかし筆者は前世で「掘る」ことを学びました。これならば地上を吹き荒れる極寒の風もなんのその。焚き火を置けば室温25度の汗ばむ陽気(?)のできあがり。一緒にサウナで汗を流しましょう。

どうしてわざわざ地表の焚き火へ当たりにいくんですか!体力ゲージが水色に凍えてますよ戻ってきてくださいBuddy先生!実験は失敗です!!死ぬぞBuddy!!!

おわりに

ピースフルモードにするとモンスターがこちらをスルーするように。

本作の目的「宇宙船を作って脱出する」ということについては理解していたつもりですが、研究にエネルギーを割いて明日の宇宙船を目指すよりも実際は、例えば天気ひとつでそれどころじゃない事態に陥るため、厳しいサバイバル環境で今日を生きるのが精一杯というのが筆者のプレイフィールでした。

スパくんは3世まで転生(?)するはめになりましたが……シングルプレイでもこれだけハプニングイベント目白押しということは、逆に考えればマルチプレイをした日にはカオスの連発になるのではないでしょうか?もしチャンスがあれば、改めてオンラインにいってみたいところではありますね。

  • タイトル:『Farworld Pioneers』

  • 対応機種:Windows PC(Steam)/Xbox Series X|S/Xbox One
    記事執筆時点において、2023年6月14日(時差により15日の可能性あり)にはPS5/PS4版もリリース予定とのこと。

  • 記事におけるプレイ機種:Windows PC

  • 発売日:2023年5月31日

  • 著者プレイ時間:2.5時間

  • サブスク配信有無:Xbox Game Pass対象

  • 価格:1,700円(2023年6月7日まで1,530円のセール中)
    ※製品情報は記事執筆時点のもの

スパくんのひとこと

人生は厳しいスパ……(人じゃないけど)

《麦秋》

お空の人。 麦秋

仕事であちこち渡り歩いては飛んでます。自分が提供するものが誰かのお役に立てれば幸い。編集部および他ライターさん達のこくまろなキャラに並べるよう頑張ります。

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