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【珍ハードウェア開拓記】2.1chなのに2,699円!?有線・無線両接続に対応のスピーカーの実力を検証!

中国・深圳のメーカーによる謎のゲーミングスピーカーを試用。もちろんライティング機能も備えていますが、音質は……?

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世界は奇想天外なガジェットに満ちています。

たとえば、スピーカー。PCにデフォルトのスピーカー、特にノート型のそれはどうしても性能が貧弱で、それ故に外付けの製品を用意するのが最適。もちろん、外付けスピーカーにはピンからキリまで存在します。

今回はその「キリ」に位置するであろう製品をAmazonで探し、ポチってみました。ええ、これもゲムスパ編集部の指令です。多少の無茶も聞かなきゃならない、これも貧乏フリーライターの悲しいところでござんすな!

そんでもってこの記事の主役は、Smalodyという聞き慣れないメーカーの2.1chスピーカー。お値段なんと2,699円ですよ!!!

USB接続とBluetooth接続に対応

筆者にとって、音響機器のレビューは得意分野。

高校生の頃、自室に立派なスピーカーが搭載されたCDプレイヤーがなぜかあり、それで音楽を聴いていました。よく聞いていたのはチャイコフスキー、メンデルスゾーン、ショパン……と言いたいところですが、本当はテレサ・テン、桂銀淑、坂本冬美、三波春夫、そして時代劇番組のオープニング曲集といった具合。高校生にして「俵星玄蕃」を歌い上げることができたのは、当時としても珍しかったはずです。その当時の経験が、今の仕事に活用されていると言っても過言ではありません。

さて、今回レビューする「Smalody」というメーカーの2.1chスピーカーは、USB電源接続のみで稼働するスグレモノ。AUX接続は必要ありません。一方でBluetooth接続に対応するというのですから、これなかなか本腰入れた製品じゃねぇか!? ちなみに、出力は60W。

「ダイナミックRGBライティング」と謳っている通り、電源に接続すれば美しい光を放ちます。ただ、え~と、なんというか……間近でこのスピーカーを見ると、どうも作りがチープなんだよなぁ。安っぽいプラスチック筐体は、どんな工夫を凝らしても隠し切れるものではありません。

左右にスピーカー、中央にコントロールパネル一体型のサブウーファー内蔵筐体。音量をシンプルなツマミで調整できるってぇのは、いささかレトロな感じですが便利ですね。今回はUSB接続で試してみますが、曲は何にしようか……。

よし、またこれにするか!

COVID-19が奪った「ブラジルの英雄的詩人」

「またこれにするか」というのは、かつて筆者がGame*Sparkではない別のメディアで音響機器をレビューした時に聴いた曲だからです。ブラジルのボサノバギタリスト、ギンガが作曲した「Sete Estrelas」。作詞は国民的詩人アルジール・ブランキです。

2020年5月6日にYouTubeで公開された動画があります。これはボーカルのモニカ・サルマーソ、ギターのギンガ、バスフルートのテコ・カルドソ(モニカの夫でもあります)、クラリネットのナイロール・プロヴェッタの4人が「Sete Estrelas」を演奏するという内容です。しかし、なぜか画面が4分割されていて、それぞれが違う部屋にいます。そう、この時のブラジルは各都市でロックダウンが実施され、外へ出ること自体が命懸けという状態でした。

そして、この動画が配信される2日前、作詞者アルジールはCOVID-19に命を奪われました。

日本人にとって、志村けんさんの他界はCOVID-19の猛威を肌で実感する体験だったでしょう。ブラジル人にとってのそれは、アルジールの死なのです。

Smalodyのスピーカーで聴く「Sete Estrelas」は、意外や意外かなりの広がりがあります。特に中音域、モニカの歌声の豊かさをかなり忠実に伝えてくれます。いや、これは本当に驚いた!

ブラジルの音楽はサンバだけではありません。「Sete Estrelas」を一度でも聴くと、ブラジルという国のイメージそのものが変わる可能性があります。大樹から伸びる無数の枝葉を縫うような音色の音楽、それがボサノバです。

今回入手したスピーカーは、それを100%再現してくれました……と言いたいのですが、実はそれは言い過ぎだったりも。

サブウーファーは「オマケ」?

中音域は及第点というのは上述の通りですが、問題は低音域。

「これ、本当にサブウーファーついてるの?」と思ってしまうほど、低音が弱々しい!

このあたりはゲーミングでも大きく影響します。筆者のこよなく愛する第一次世界大戦FPS『Verdun』をプレイしていても、銃の発射音や大砲の着弾音といった「戦場のシンフォニー」を立体的に表現し切れていない……。とにかく、明らかに性能不足なんですよねサブウーファー。これがあるため、Smalodyのスピーカーはやはり値段相応と言えます。知名度のあるメーカーの製品には、値段以外の点で太刀打ちできないでしょう。

ただ、ノートPCデフォルトのスピーカーよりはまだパワフルで表現の豊かさもあるため、「まったく使えない」ということはないはず。接続もややこしいものではないため、PCで動画視聴する際にこのスピーカーを使う……というシチュエーションもアリです。

ちなみにSmalodyという謎のメーカー、どうやら中国の深圳市に所在しているようで、他にも木製筐体の外付けスピーカーなんかも販売しています。 今回取り上げた製品も後日読者向けプレゼントキャンペーンとして案内していく予定なので、お楽しみに!


《澤田 真一》

ゲーム×社会情勢研究家です。 澤田 真一

「ゲームから見る現代」をテーマに記事を執筆します。

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  • スパくんのお友達 2023-07-02 4:02:13
    どうせ技適通ってないだろうから、RFまわりはとっぱらうとして、低音の音響回路ちょっと底上げしたりしてみたい
    レインボーカラー部もUSBから操作できるようにできたらいいのに
    3 Good
    返信

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