飛躍的な速度向上が進むストレージ製品ですが、高速化の代償はなかなか重いようです。
PCIe 5.0 NVMe M.2 SSD「Seagate FireCuda 540」ですが、高負荷時の発熱によりクラッシュする場合があるとテック系メディアComputerBaseは注意喚起を促しています。
これは搭載するメモリーコントローラー「Phison PS5026-E26」の不具合に起因するもので、Seagateはこのクラッシュに対応するファームウェアを9月に公開する予定としています。
CPUの冷却は気にしても、ストレージの方は忘れがち…
問題となっているのは、高負荷時の発熱によりSSDがクラッシュしPCから認識されなくなるというものです。こうなった場合には、ストレージの再認識には一度電源を切断し再起動を要するとのこと。
特に熱が問題なだけあって、クーラーやヒートシンク未使用時に顕著に発生するとのことで、こうした熱対策はヘビーユーザーならばほぼ必須と言えるでしょう。
通常SSDには負荷により製品が危険な水準まで発熱した場合に、自動的に性能を低下させ発熱を抑える「サーマルスロットリング」と呼ばれる機能が装備されています。
これにより例え熱対策が不十分な環境においても一定の性能低下こそ起こりうるものの、製品のクラッシュや機器自体の破損といった深刻な事態となるのは非常に稀です。
今回は搭載するメモリーコントローラーの不具合と、PCIe 5.0という最新技術による高速化に伴う高発熱が組み合わさったことによるものと言えます。
なお、同じメモリーコントローラーを搭載する「Corsair MP700」も同様のクラッシュ問題を抱えていましたが、既に対応するファームウェアが公開されています。
現在普及しているPCIe 4.0世代のSSDでも「サーマルスロットリング」は存在していることから、より短いロード時間など快適なゲーム環境のためにも一度ストレージの熱対策を確認されてはいかがでしょうか?
これから暑い夏を迎えようとしています。空冷や液冷といったCPUの冷却には注意が向きがちですが、SSDやHDDといったストレージの方はついつい忘れがちです。
『アーマード・コア6』や『Starfield』といった大作が多数控えるこの夏だからこそ、ストレージの熱対策も万全に快適なゲームの夏を楽しみたいところですね。
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