
一口にノートPCといっても、さまざまな需要が存在し、それに合わせた多種多様なモデルが存在しています。
ゲームを主に遊びたいユーザーにとって「ゲーミングノート」という商品が存在する……ということはGame*Spark読者の皆さまはなんとなくご存知でしょうが、PCでなにかクリエイティブな作業をしたい人には「クリエイター向け」とされるモデルも発売されています。
そこで今回の記事では、GALLERIAから発売されているゲーミングノート「GALLERIA RL7C-R45-4」と、クリエイター向けモデルのノートPC「GALLERIA DL7C-IG-C4」を使い、実際にゲームやクリエイティブな作業を行ってみて、その所感をレポートし、紹介します。
ノートパソコンの購入を検討している方、モデルによってどのような差があるのかわからないという方はぜひ読んでみてください!
「GALLERIA RL7C-R45-4」公式ストアページ(ドスパラ)「GALLERIA DL7C-IG-C4」公式ストアページ(ドスパラ)ゲーミングノートPC「GALLERIA RL7C-R45-4」

まずは本サイトユーザーにとっても馴染み深いであろう「ゲーミングノート」である「RL7C-R45-4」から見ていきましょう。非常にスリムで、手触りがよいボディは、実際に目にするとなかなかの高級感があります。公式サイトによると「アメリカ国防総省制定MIL規格に準拠したテストをクリアした耐久性」とのことで、見た目の印象に違わず堅牢そうです。
ディスプレイは14インチのQWXGA+(2880×1800)という高解像度。筆者としてはあまり耳馴染みのない解像度だったのですが、要はアスペクト比が16:10でちょっとだけ縦方向に画面の余裕があります。リフレッシュレート 120Hzとのことで、ハイエンドな性能というわけではないですが、ゲームをプレイするには充分なスペックだと思います。CPUはCore Ultra 7 155H、ストレージは1TB Gen4 SSD、メモリは16GB搭載です。

元来ゲーミングノートPCといえば重量が重く、厚みがあるものが多いため、日々持ち運んで使用するような使用方法には適さなかったりもするのですが、本機の重量は約1.8kgで2kgを切っており、本体だけであれば毎日持ち運んで職場に持って行くということも充分に可能でしょう。畳んだときのシルエットもかなりスリムです。毎日持ち運ぶような場合は先述のような頑丈さも心強く、仕事に、ゲームにと多方面で活躍しそうです。

電源アダプターはこのような感じ。180wと高電力を利用するためそれなりに大きいですが、本体が小さいため、これごと持ち運ぶというのも問題なさそうです。本機は最大100wのUSB-PDにも対応しているため、資金や環境に余裕がある場合は、たとえば「職場ではUSB-PD対応のアダプターを利用し、高い電力消費をするようなソフトの起動を控える」というような使い分けをすれば日々の持ち運びにかかる労力を抑えることができるかと思います。

左側面はこちら。端子類はまずmicroSD カードリーダー。デジタルカメラとのデータ連携などで意外といまだに結構出番があります。あとは、USB 3.2のTypeA端子が一つと、音声入出力につかう3.5mmのジャックが一つです。

右側面はこちら。まずは電源の入力端子があり、USB 3.2のTypeA端子が一つ。DP1.4とPDFに対応したThunderbolt 4端子が奥側に一つ、こちらもDP1.4に対応した対応USB3.2 (Gen2) Type C端子が一つ、こちらは手前側にあります。

背面にはLANケーブルとHDMI2.1の端子が一つずつあります。DP1.4に対応した端子とHDMI端子を合計すると3つもあるため、その気になればなかなかのマルチディスプレイ環境を構築することができそうですね。個人的にはType AのUSB端子はもうちょっと使いそうかな……?とも思うのですが、薄型のモデルですし、もっと使いたい場合は、他にUSBハブを購入するなどして拡張するのがよさそうです(PC購入時にUSBハブのオプションを選択することも可能です)。
実際に『パルワールド』をプレイ

続いて、実際にゲームをプレイしていきます。今回は先ごろ大規模なアップデートがきたばかりの『パルワールド』をプレイ。まずはデフォルトの「ウルトラ」設定のまま遊んでいきますが、ほぼ問題なく、フレームレートは60近辺で安定しています。負荷のかかる場面では少々カクつくときもある、という感じです。

プリセットを「高」にすると、ほとんどカクつくこともなく、FPSもずっと60以上で安定するようになります。もともと解像度が高いモニターですから、本機のゲーミング性能の強さが伺えますね。
本機には、NVIDIA GeForce RTX 4050 6GB LaptopGPUが搭載されているためDLSS 3まで対応している、というのも嬉しいところです。たとえば解像度を一般的な16:10モニターの1920×1200まで落とすなど工夫をすれば、最新のAAAゲームも快適に遊べそうです。

本機の価格は199,980円。エントリークラスのゲーミングノートよりはややお高めですが、最新の「インテルⓇ Core™ Ultra プロセッサー」を搭載していることや、本体の軽さ、薄さなどを考慮するとバランスがとれたモデルであると思います。Core Ultraは、従来のCore iシリーズの優れたパフォーマンスを維持しつつバッテリー稼働時間をより長くします。
前述の通り、筐体が大きかったり重かったりと「持ち運ぶ」という点においてはやや不便さが目立ちがちなゲーミングノートにおいて、コスパのよい小さめのモデルはかなり貴重。
コンシューマーゲームやスマホゲームを主に遊んでいるユーザーのPCゲーム入門にもいいですし、持ち運べるノートPCを探している方にもおすすめできるモデルかと思います。
「GALLERIA RL7C-R45-4」公式ストアページ(ドスパラ)クリエイター向けノートパソコン「GALLERIA DL7C-IG-C4」

続いて「クリエイター向け」を謳うノートパソコンの「DL7C-IG-C4」を見ていきましょう。ゲーミングのものとはマークの大きさが違う天板ですが、それ以外の筐体は上記の「RL7C-R45-4」と同じもの。ディスプレイも同じく2880×1800の高解像度、リフレッシュレートは120Hzです。
CPUとストレージは「RL7C-R45-4」と同じくCore Ultra 7 155Hと1TB Gen4 SSDですが、こちらはGeForce RTXのグラフィックスが搭載されておらずインテル Arc グラフィックスというCPU内蔵のものになっています。その代わり、さまざまなクリエイティブ作業に役立つ“メモリ”が32GB搭載と倍に増えている点が特徴です。こういった違いから、価格は「RL7C-R45-4」よりも安価で、169,980円とのこと。重さもやや軽く約1.5kgです。

端子部も「RL7C-R45-4」と同じなので詳しい説明は割愛しますが、本機の電源アダプターは90wのもののため、100wのUSB-PD対応アダプターがあれば、ほぼ問題なく給電できそうなところが魅力です。USB-PDのアダプターには小型なものも多いため、持ち運びに関しては「RL7C-R45-4」よりも快適そうです。
DTM(デスクトップミュージック)を構築してみた

せっかくのクリエイター向けPCということなので、今回は『Ableton Live Suite』を用いてDTM(デスクトップミュージック)の環境を仮で構築してみました。音楽を制作する場合は別途「オーディオインターフェース」と呼ばれるヘッドフォンやマイクなどをつなぐ装置、また写真のようなキーボード型のコントローラーなどがあると非常に便利です。
特にオーディオインターフェースはDTMをやっていく上で避けては通れない装置なので、安いものであっても購入しておくのがよいと思います。
なお、本機はUSB-Cを備えているため、USB-TypeAで接続するオーディオインターフェース、USB Type-Cで接続するオーディオインターフェース、どちらも使用することができます。
そのため、PC側の端子のせいで使用できる機材の選択肢が減る、といった懸念はありません。

「RL7C-R45-4」の説明の際にやや触れましたが、本機はHDMI端子と2つのDP1.4端子を備えているため、その気になればこんなマルチディスプレイ環境で使うこともできます。
PCで制作作業をするにあたってモニターなんて多ければ多いほうがいいですから、非常に助かる仕様です。実際にDTMでは、たとえば音量を調節するミキサー画面と実際に音符を打ち込んでいく画面を別のモニターにするなどして作業効率を上げることができます。

DTMはソフトウェアによって大きく仕様が異なるものですが、大まかに「音を選び、読み込む」ことと、「選んだ音を配置する/鳴らす」というような工程に分かれているものが多い印象です。
たとえば「ピアノの音色をえらび、楽譜を書いてそれを演奏させる」というように考えるとわかりやすいかと思います。よりマシンスペックが高ければ、呼び出せる音は多くなりますし、より高性能なソフトウェアシンセサイザーなんかを多数使ったりすることもできるようになります。メモリ容量が多いことも重要なので、本機のメモリが32GBであることは非常に嬉しいわけです。

「ソフトウェアのシンセサイザーをPC上の楽譜で鳴らしているもの」や「既存のドラムの音」なんかをタイムライン上に並べていくとこのようになります。オーディオインターフェースを購入する必要があるなど、初期投資はやや必要となりますが、楽曲を制作するということは現代においてはあまり敷居の高いものではありません。
たとえばSpliceのような「サンプル」と呼ばれるほとんど完成している楽曲のパーツを廉価に販売/サブスクで配布しているサイトも多くありますので、最初のうちはそれを組み合わせているだけでもすぐに曲を作ることができます。趣味として音楽制作するのはゲームにも通じるところが多く、筆者としてはかなりおすすめの趣味です。

グラフィックスがCPU内蔵のものとはいえ、ゲームが遊べないというわけではありません。たとえば『マインクラフト』のような軽量なゲームでしたら何不自由なく遊ぶことができる上、同時にOBSを起動しゲーム配信のようなこともできます。今回、内蔵されたWebカメラの動画を含む形で実際に配信テストしてみましたが、処理落ちするようなこともなく、問題なく配信できました。

「DL7C-IG-C4」は総じて、コストパフォーマンスの高さが魅力的だと筆者は感じます。
ディスプレイも高解像度の美しいものなので、DTMだけでなく、画像編集などにも仕事レベルで活躍できそうです。軽量なこととUSB-PDで充分な電力供給がまかなえそうなことなども相まって、「仕事にも、趣味にも」という意味では、こちらのモデルが向いているという人も多いと思います。堅牢性もお墨付きですしね。
また、筆者はデスクトップのゲーミングPCを所有しているので、サブ機として個人的に購入するならこちらのほうがよいと感じました。みなさんも自分で、どのようなPCが必要かいろいろ考えてみて選択してみるのがよいでしょう。
「GALLERIA RL7C-R45-4」公式ストアページ(ドスパラ)「GALLERIA DL7C-IG-C4」公式ストアページ(ドスパラ)主なスペック
◆ RL7C-R45-4
OS
Windows 11 Home 64ビット
CPU
インテル Core Ultra 7 155H (最大4.80GHz/16コア/22スレッド)
グラフィック機能
NVIDIA GeForce RTX 4050 6GB LaptopGPU+インテル Arc グラフィックス(CPU内蔵)
NPU
インテル AI Boost
メモリ
16GB DDR5 SO-DIMM (PC5-38400/8GBx2)
SSD
1TB SSD (NVMe Gen4)
カードリーダー
microSDカードリーダー (SD/SDHC/SDXC、UHS-I対応)
入出力ポート
USB 3.2 (Gen1) Type A x1
USB 3.2 (Gen2) Type A x1
USB 3.2 (Gen2) Type C x1 (DP1.4対応)
Thunderbolt 4 x1 (65-100W Type C アダプター対応)
映像出力 HDMI2.1 x1
音声入出力 x1 (3.5mm 4極(CTIA)ジャック)
ディスプレイ
14インチ ノングレア QWXGA+液晶(2880×1800ドット表示)/ リフレッシュレート 120Hz
電源
ACアダプター(180W)
バッテリー
駆動時間(JEITA 測定法 3.0):7.7時間(動画再生時)/10.4時間(アイドル時)
無線LAN
インテル Wi-Fi 6E (IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax)
Bluetooth
Bluetooth Ver.5.3
WEBカメラ
FHD画質 WEBカメラ、IRカメラ(Windows Hello対応)
サイズ
約 317(幅) x 235(奥行) x21(高さ)mm
重量
約1.8kg
※Minecraft: Java & Bedrock Edition for PC、Xbox Game Pass同梱
◆DL7C-IG-C4
OS
Windows 11 Home 64ビット
CPU
インテル Core Ultra 7 155H (最大4.80GHz/16コア/22スレッド)
グラフィック機能
インテル Arc グラフィックス(CPU内蔵)
NPU
インテル AI Boost
メモリ
32GB DDR5 SO-DIMM (PC5-38400/16GBx2)
SSD
1TB SSD (NVMe Gen4)
カードリーダー
microSDカードリーダー (SD/SDHC/SDXC、UHS-I対応)
サウンド
ステレオスピーカー、デュアルマイク
入出力ポート
USB 3.2 (Gen1) Type A x1
USB 3.2 (Gen2) Type A x1
USB 3.2 (Gen2) Type C x1 (65-100W Type C アダプター対応)
Thunderbolt 4 x1 (65-100W Type C アダプター対応)
映像出力 HDMI2.1 x1
音声入出力 x1 (3.5mm 4極(CTIA)ジャック)
ディスプレイ
14インチ ノングレア QWXGA+液晶(2880×1800ドット表示)/ リフレッシュレート 120Hz
ディスプレイ色域
sRGBカバー率95% (sRGB比約100%)
電源
ACアダプター(90W)
バッテリー
駆動時間(JEITA 測定法 3.0):8.1時間(動画再生時)/11.3時間(アイドル時)
無線LAN
インテル Wi-Fi 6E (IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax)
Bluetooth
Bluetooth Ver.5.3
WEBカメラ
FHD画質 WEBカメラ、IRカメラ(Windows Hello対応)
サイズ
約 317(幅) x 235(奥行) x19(高さ)mm
重量
約1.5kg
※価格・構成については、2024年8月23日時点の情報です。最新情報についてはドスパラにてご確認ください。
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