物体交換、減速、重力変換…あらゆる超能力を使い、深淵を目指せ。超美麗ピクセルアートのパズルアクション『Bionic Bay』プレイレポ | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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物体交換、減速、重力変換…あらゆる超能力を使い、深淵を目指せ。超美麗ピクセルアートのパズルアクション『Bionic Bay』プレイレポ

あの『Badland』のアーティストが参加

連載・特集 プレイレポート
物体交換、減速、重力変換…あらゆる超能力を使い、深淵を目指せ。超美麗ピクセルアートのパズルアクション『Bionic Bay』プレイレポ
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皆さん、もしも超能力が使えたら、どんな力がいいですか?

重力をいじる?物と物を交換する?それとも吹き飛ばす?はたまた、時間の流れを遅くする?……どれもこれも良いですね。

これから紹介する『Bionic Bay』は、そんなゲームにひとつあれば充分な特殊能力を、思いつく限り詰め込んだ、非常に豪華なパズルアクションゲームです。

2Dパズルアクションの宝石箱!何でもできるのに上手くまとまったゲームデザイン

謎の実験施設での事故により、外に放り出された研究員……彼は窮地を脱するために何とかして奥へ奥へと進みますが、途中で物体と自分の位置を入れ替える能力を手にしました。

本作は多くの能力が登場しますが、基本的なメカニクスはこの物体交換の能力です。Xボタン(Xboxコントローラー基準)でインタラクト可能な物体を触り、LBボタンで自分の現在地と交換します。

空中で制止する物体にインタラクトしたのち、どう見ても飛び越せない奈落に飛び込んでから中心で位置を交換して足場にしたり、こちらに向かって進んでくる殺人ビームを物体が通り過ぎたあと、その物体と位置を交換して事なきを得たり、このメカニクスだけでもいくつも遊びが用意されています。

また、ステージを進めば進むほど能力は増えていき、解法もそれぞれに変わってきます。時間を遅くする力で高速回転する刃の上に飛び乗ったり、冷気を放つ穴に向けて物体を吹き飛ばして塞いだりと、どれも他のゲームで見たことのあるものばかりですが、普遍的な面白さがあります。

これら能力は一度にすべて出てくることはなく、あくまで物体交換の能力をベースに進めながらプラスアルファとして他の能力を併用するといった感じで、謎解きが異様に難しくなることはありません。このビジュアルの2DパズルアクションとなるとPlaydeadの『LIMBO』を思い出す人が多いかもしれませんが、本作の方がかなり間口が広いゲームなのは間違いないです。

しかしながら、後半は結構シビアなジャンプや、能力へのちゃんとした理解が必要になってくるのも良いところです。

ひとつのギミックに飽きてきたところに新しいギミックが追加されるので、どんどん先に進めてしまいます。どのステージも出てくるパズルにちなんだ雰囲気が出ているので、どっちに進めばいいか、何をしたらいいのかわからないということにはなりません。

筆者は特に氷を用いたギミックが好きでした。良い塩梅で物理演算が効いており、パズルの面白さとアクションの必要性がちゃんとミックスされていました

そんなパズルがたっぷり10時間ほど詰まっており、ボリュームについても折り紙つきです。

また、本作にはオンラインモードも付いており、世界中のプレイヤーのゴーストと一緒に、クリアタイムを競うことができます。古典的なRTAの楽しみをぜひとも味わってみてください。

極上のピクセルアートと、荘厳で立体感のある音楽

本作のもうひとつの特徴として、丁寧に描き抜かれたピクセルアートがあります。遠目に見てもイラストにしか見えませんが、よくよく目を凝らしてみるとひとつひとつが微細なドットなのです。こだわりが……すごい!

バイオSFの雰囲気はそのままに、ステージごとに基調としている色を変えることで、常に新鮮なデザインを楽しむことができます。

アートとデザインについてはBadlandのアーティストであるMureenaが立ち上げた企業「Juhana Myllys」が関わっており、同作と似た雰囲気を味わえます。

また、音楽に関しても、重厚感と閉塞感を同時に感じられる重たいサウンドで、本作が描こうとしている世界観を醸せていました。

しかしながら、ストーリーに関してはかなり説明不足であり、ステージ間でたまに研究者のメモのようなものが少し読めるだけで、あんまり全体を想像することはできません。ゲームの邪魔になっていないと言えばそうなのですが、もう少しくらい情報が散りばめられていても良かったかもしれません。

そんな具合で、全体的にウェルメイドなゲームといった感じですが、トレーラーの印象よりもさらに丸く感じる作品です。一見するとスピーディーなゲームプレイなのかも?といった印象を持ちますが、そこまで素早い操作を求められることはありません(後半の数ステージくらいでしょうか)。なので、超高難易度な精密プラットフォーマーを期待しているとちょっと肩透かしを食らうかもしれません。

とはいえ、パズル・アクション・アート・サウンドと隙はなく、この手のジャンルに目がない人には十分にオススメできる作品です。


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ライター:各務都心,編集:宮崎 紘輔

ライター/ 各務都心

マーダーミステリー『探偵シド・アップダイク』シリーズを制作しているシナリオライター。思い出の一本は『風のクロノア door to phantomile』。

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編集/タンクトップおじさん 宮崎 紘輔

Game*Spark、インサイドを運営するイードのゲームメディア及びアニメメディアの事業責任者でもあるただのニンゲン。 日本の新卒一括採用システムに反旗を翻すべく、一日18時間くらいゲームをしてアニメを見るというささやかな抵抗を6年続けていたが、親には勘当されそうになるし、バイト先の社長は逮捕されるしでインサイド編集部に無気力バイトとして転がり込む。 偶然も重なって2017年にゲームメディアの統括となり、ポジションが空位になっていたGame*Sparkの編集長的ポジションに就くも、ちょっとしたハプニングもあって2022年7月をもって編集長の席を譲る。 夢はイードのゲームメディア群を日本のゲーム業界で一目置かれる存在にすること、ゲームやアニメを自分達で出すこと(ウィザードリィでちょっと実現)、日本武道館でライブすること、グラストンベリーのヘッドライナーになること……など。

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