サクセスより、シューティングゲーム『ソニックウィングス リユニオン』が5月29日にPC(Steam)/PS5/ニンテンドースイッチ/アーケード(APM3)で発売・稼働されます
※PS4版はダウンロード版専売で2025年初夏発売予定
本作は、90年代にビデオシステムというゲームメーカーが発売していた縦スクロールシューティング『ソニックウィングス』シリーズの最新作で、なんと27年ぶりの復活を遂げました。筆者はほぼ全作をプレイしており、ほどよく遊びやすい難易度やシステム、個性的なキャラクターたちと独特なギャグの掛け合いなどがお気に入りで、好きなシューティングシリーズのひとつです。

シリーズ最新作となる本作では、アドバイザーやアーティスト、サウンドに当時のスタッフが携わっており、本来シリーズが持っていた特徴を色濃く受け継ぎながらも、3Dグラフィック化やこだわりのサウンドなど大きな進化を遂げています。

コンソール版だけなく全国のゲームセンターに設置してあるセガのAPM3にて稼働するという点もポイント。ゲーセンで1プレイ100円の緊張感を楽しむのもよし、コンソール版で鍛えてゲーセンで腕前を披露するもよし、設置店舗が多いため何かの用事のついでにふらっとゲーセンに立ち寄って気軽に楽しむもよし、といろいろな楽しみ方ができそうです。
本記事では、そんな魅力が詰まった『ソニックウィングス リユニオン』のプレイレポートをお届けします!
さらに、『コットンロックンロール』『海腹川背 Fresh!』『海腹川背 BaZooKa!』といった、昔からのゲームファンが「おっ」と目に付くIPを手掛けてきたプロデューサーの長友慎也氏に開発の裏話をお聞きしつつ、初公開となる隠しキャラ「犬福」「北白川 小桃」のプレイ映像もご紹介します。
『ソニックウィングス リユニオン』公式サイトはコチラ!『ソニックウィングス リユニオン』PS5 ダウンロード版の購入はコチラ!
『ソニックウィングス リユニオン』スイッチ ダウンロード版の購入はコチラ!
『ソニックウィングス リユニオン』Steam版の購入はコチラ!
『ソニックウィングス リユニオン』パッケージ版の購入はコチラ!
『ソニックウィングス リユニオン』最新情報をおさらい!
本作は縦スクロール型のシューティングゲームです。長友氏の好みや、ファンが懐かしがれるみんなの『ソニックウィングス』像が現れたものにしたいという思いから、第1作目を踏襲した縦長画面となっており、ステージごとや全体のボリューム感もちょうどよく遊べる全8ステージ(ボーナス面含)なので、サクッとプレイできるボリュームです。コンソール版は2人同時プレイが可能で、2人で協力して楽しむことができます。

本シリーズの大きな特徴であるキャラクターは基本の8人+隠し2人の計10名。隠しキャラ「北白川 小桃」はビデオシステムの横STG『ラビオレプス』から、「犬福」はビデオシステムのクイズゲーム『クイズ&バラエティすくすく犬福』からのゲスト参戦です。
北白川 小桃については『ソニックウィングス3』で「北白川 小兎美」(小桃の妹)が隠しキャラとして登場していたため、キャラデザの六鹿(ナントカ)文彦氏が小桃を参戦させようと思い立ったそう。
一方犬福については長友氏たっての希望で、実際に一部から根強い人気のあるこのキャラは、参戦を知って本作の購入を決意したユーザーもいるとか……。「これでもう一回話題にして、『すくすく犬福』をリメイクする!」という野望があるようです。後述のプレイレポートではまだお披露目したことがない隠しキャラ「犬福」「北白川小桃」のプレイ画面も初公開しちゃいますよ!


各ステージクリア後にはセリフや掛け合いが用意されていて、1人のみ選択した場合は1人用のセリフ、2人プレイの場合はキャラ同士のゆるめなノリの掛け合いが楽しめます。一緒に遊ぶ人がいないという場合でも1人で2キャラ選択できる「僚機システム」というものがあり、僚機のボムを特別に使用できたり、2人プレイ時と同一の掛け合いが楽しめたりと、嬉しい仕様になっています。

5月2日から5月6日にかけては、「高田馬場ゲーセン ミカド in オアシスプラザ」にてアーケード版のロケテストも行われ、筆者も参加しました。イベントでは作曲の細井そうし氏、ゲーセンミカド店長で本作にも携わる池田稔氏、本作の楽曲でボーカルを務めるSUZUKAさんの3名が登壇。「なんでもエンタメにしちゃおう」の精神から、アーケードゲームのロケテストでは珍しいテープカットイベントが行われました。

筆者はここで『ソニックウィングス リユニオン』初プレイだったのですが、シリーズ経験者としてはかなり遊びやすい難易度であり、程よく歯ごたえと上達を感じられる『ソニックウィングス』らしいバランスに仕上がっていると感じました。しかし、2周目に入ると牙を向き、敵機や弾が本気で殺しに来ます。1周クリアを目指せる気持ちよさは保ちつつ、2周目は熟練者をも振り落とすというシビれる仕様となっており、2周目ステージ1でリタイアしてしまいました……。

ロケテストで寄せられた意見としては、「難易度はちょうどよかった」「2周目が難しすぎる」というものが多かったそうで、おおむねの評判は高かったようです。直近2ヶ月はバランス調整に多くの開発時間を割いたそうですが、その甲斐を感じられる完成度でした。ただ中には、ロケテストでワンコインクリアする猛者もいたようです……。スゴイ。
筆者が伺ったのは平日だったにもかかわらずロケテストを遊びにきたお客さんは多く、常に誰かしらが遊んでいる状態が続いていました。
サクセス本社でぶっちゃけ話を訊きながらほぼ製品版をプレイ!隠しキャラのプレイ画面も

ここからは、実際にサクセスにお邪魔させていただき、開発スタッフの助言をいただきながらプレイしたほぼマスターに近いPS5開発版のレポートをお届けします。さらには隠しキャラ2人のプレイ感もお伝えします!
コンソール版の難易度はイージー/ノーマル/ハードの3つが選択可能で、初心者から上級者まで自分のレベルにあわせてプレイが可能です。もうひとつ、発売時点では諸事情でアクセスできないものの、難易度「スーパーハード」も用意されているそう。後日リリースされるようですが、なかなか極めがいがありそうです。(AC版の難易度は各ゲームセンターによって設定される)
細かい仕様や一作目とのつながりについては「強烈キャラ、程よい難易度、1周クリアも夢じゃない。約27年ぶり復活『ソニックウィングス リユニオン』発売直前特集!最新作までの軌跡も紹介」で触れていますのであわせてご覧ください!
ちなみに今回はサクセス社内でのプレイということで開発チームのメンバーも同席。筆者としては緊張に包まれた中でのプレイレポとなりました。

プレイするステージの順番はキャラクターによって異なりますが、USA・日本・ロシア・スペイン・UAE・ベネズエラ・イランなど世界を股に掛ける構成となっています。
ノーマル難易度の1周目はそれほど難しくなく、STGにある程度慣れているプレイヤー、具体的に言うなら、自分に向かって発射された弾を最小限の操作で避ける“ちょん避け”ができる人であれば、苦労することなく数回のコンティニューでクリアできます。自機の当たり判定は全キャラ統一されているので、1周クリアできれば本作をどう攻略すべきかは掴めてくるはずです。

とはいえUSAステージのボス「BlueBird」やロシア北極海ステージのボス「11435」はスクロール演出で展開されるデザインであるため、他のボスと比べて弾幕を避けて戦う時間が多かったり、最終ステージでは凶悪な素早い弾が襲ってきたりと、なかなか油断なりません。避けや敵機撃破の快感を楽しみつつ、難所ではSTGとしての手に汗握る緊張感がジャンル経験者でも感じられる、非常に良い塩梅に仕上がっています。

東京ステージでは、東京五輪の会場になった国立競技場から突然ビームが!! かなりびっくりする演出ですが、1周目は当たり判定がないそうなのでご安心を。ただし2周目からは攻撃扱いなので、うっかり忘れないように……。

ステージをクリアするごとに、ちょっとした掛け合いパートが挿入されます。全体的にゆる~いノリが多く、ときどきくすっと笑えるものも。幕間の箸休めとして楽しめるようになっています。
1周クリアで「北白川 小桃」が、全キャラで1周クリアで「犬福」が使えるように!

1周クリアすると出現する「北白川 小桃」は「AOUSAGI」の機体に搭乗。この機体は初期状態では心もとないショットしか撃てないものの、パワーアップすると攻撃範囲が広くなり、8発の誘導ミサイルも射撃するようになります。パワーアップを維持することが大事なので、危なくなったらスペシャルウェポン(ボム)をガンガン活用すると攻略しやすくなりそうです。STG初心者の方は、危なくなったらボムをためらいなく使えるようになる練習として使えるかもしれません。

全キャラで1周クリアすると出現する「犬福」は、自身を模したような機体「LOVE ME TENDER」に搭乗。機体名は、『クイズ&バラエティ すくすく犬福』のミニゲーム「犬福ラブミーテンダー」のオマージュとなっています。

ただこの機体はなかなかのクセモノで、元々のショットの幅が狭いにもかかわらず、パワーアップしても射撃速度しか向上しません。そのため、敵弾を避けながら的確にダメージを与えるのが難しく、なかなか上級者向けの性能となっています。

スペシャルウェポンは、周りに複数の機体を召喚して広範囲にショットを繰り出します。丸っこい機体が6機現れてかわいい……だけでなく、それぞれ一定間隔で射撃したり、敵の弾からかばってくれたりします。ボス戦やザコ敵が熾烈な場面ではガンガン使っていくのが攻略のカギといえるかもしれません。

最新作ならではの特徴が、サウンドへのこだわりです。作曲家の細井そうし氏が完全にリードして作っており、状況によってシームレスに切り替わる「ベーシックサウンド」、さまざまなアレンジャーが参加する「アレンジサウンド」、BGM全曲ボーカルの「真尾まおアタック」の3モードが用意されています。
「ベーシックサウンド」はMariNaさんの緊張感を高めるバイオリンの音色や、インダストリアルな匂いのするテクノサウンド、ボス戦を盛り上げるエレキギターなどがプレイにあわせてインタラクティブに変化して、基本のモードといえども豪華なサウンド体験を味わせてくれます。
「アレンジサウンド」では計10組が参加して過去作BGMをアレンジしており、ステージごとに作風や方向性が異なる楽曲が楽しめます。スタイリッシュで爽やかな印象になっているものもあれば、落ち着いた雰囲気でありつつもドラムンベース調でパンチが効いたものもあり、それぞれ豊かな個性が感じられます。いずれも完成度が高く、全曲必聴です!

「真尾まおアタック」では、すべてのBGMが歌手のSUZUKAさんが歌うボーカル曲になります。低めで落ち着いたクールな雰囲気のアイドルポップで構成されており、どれも聴き応えがあります。アニメ主題歌チックな曲を聞きながら戦闘機で敵機と戦うという体験はなかなか特別感があり、かっこいいアニメのバトルシーン(それも、主人公側が優勢に傾いたシーン)のような感覚もあります。
なお、隠し要素の「カラオケ」モードも用意されており、なんと細井氏とSUZUKAさんで地方のゲームセンターを回って生歌を披露する野望もあるのだとか……!?長友氏に訊いてみたところ、二人には「好きにやれや!」というスタンスであるそう。これまでの宣伝も“ほぼ自由に”やっていたそうなので、“ソニックウィングス地方巡業”の実現にも期待できるかもしれません。
3Dに進化したグラフィックと2週目要素

グラフィックの話に移りましょう。STGで3Dグラフィックになることは必ずしもいいことばかりではなく、弾が見えづらくなるという難点もあります。しかし本作では色合いやエフェクトを絶妙に調整してあり、背景・敵弾・自機弾の視認性を高くしています。グラフィックが大きく変わっても、プレイ感自体は完全にかつての2DグラフィックSTGそのものなのは非常に好印象です。

3Dグラフィックは最新のフォトリアル路線のものではないので、ロケテストではプレイヤーからグラフィックの強化要望も出たのだそう。しかし、コンソール版との兼ね合いも考え、グラフィックモリモリだけど敵が少ない仕様か、敵がたくさん出てくるけどグラフィックは抑え目の仕様にするかを考えた結果、後者に落ち着いたそうです。
実際プレイしてみると、ショットやビーム、エフェクトの派手さやスクロールしていくことと相まってそれほどチープさは感じませんし、何より本作のようなシューティングでは視認性が大事ですから、この決断は良い方向に作用していると感じました。

2周目の難しさはもちろん家庭用版にも残っており、何度も死ねるハイスピードかつ無数の弾が襲ってきます。今回試遊したバージョンのコンテンツは最終形になっているようなので、製品版でもこの難易度は引き継がれます。家庭用版なら無限にコンティニューできるので、腕に自信がなくとも頑張ればクリアにたどり着くことはできます。ラスボスには変化も……!?

長友氏いわく、ロケテスト版からはリカバリーを狙える方向で調整を加えたとのこと。ミスした瞬間にパワーカプセルをひとつ出したり、ボムが0になっても初期値程度は入手しやすくしていたりと、立て直しがしやすい調整になっています。また、敵のHPも少しだけ落としているようなので、極めればコンティニュー少なめクリアも夢じゃない……?

本作をプレイする大きなモチベーションとなるのが、エンディングの演出です。もちろん北白川 小桃と犬福にも用意されており、天丼的なギャグが展開……!? ゆるい温度感のギャグが好きなら絶対に気に入るはずです。筆者も大好き。

余談ですが、筆者がサクセスを訪れた日は、長友氏は“とあるバグ”の対処に忙しそうな様子でした。いったいどんな重大バグだったのか聞いてみると……。

本作ではオプションで海外版タイトル『AERO FIGHTERS』のロゴに変更できるのですが、よく見ると「AERO FITGHTERS」と余計な“T”が入っていたのです。この8ヶ月間、ユーザーエクスペリエンスを向上させることにフォーカスしていたためか誰も気づかなかったようで、海外ローカライゼーションチームから指摘されてはじめて気づいたとのこと。「これ一応PR記事だけど紹介して大丈夫ですか?」と念の為お聞きましたが、長友氏曰く全部さらけ出してOKとのことなので、今こうして記事に書いています。
前述した関係者それぞれが独自の宣伝活動をしたり、このような開発ぶっちゃけ話が表にでたりするスタイルがまさにサクセス流……なのかもしれません。
なお、本作の発売日はニンテンドースイッチ2の発売日にも近いので、スイッチ2版が発売されるかも気になるところ。ただ、取材時点ではサクセスには開発機が届いておらず、まだ何も決定していないそう。動作がより快適になるのであればスイッチ2版は検討するものの、「スイッチ2向けに豪華にするくらいなら続編を作る」というコメントもいただきました。
実際にプレイしてみて、『ソニックウィングス リユニオン』は非常に間口の広い作品だと感じました。難易度は程よくシステムのクセも強くなく、誰でもすぐに遊んで楽しさを理解できるシューティングゲームに仕上がっています。かわいいorかっこいいor面白いキャラクターが揃っているのも魅力で、見た目の面でも入りやすいといえます。
ただし、入りやすいからといって底が浅いわけではありません。あらゆる組み合わせの掛け合いや聴き応えのあるサウンド、ハードな2周目などやりこめる要素は深く、今後何度でも起動して遊びたくなるものに仕上がっています!
『ソニックウィングス リユニオン』は、PC(Steam)/PS5/ニンテンドースイッチ/アーケード(APM3)向けに5月29日に発売/稼働予定です。APM3の設置店舗は、公式サイトをご覧ください。


PS5版、ニンテンドースイッチ版は豪華特典が付属する限定版も用意されています!さらに対象店舗では独自の店舗特典も手に入りますので是非チェックしてください。
※PS4版はダウンロード版専売で2025年初夏発売予定です。
※各パッケージ版の店舗特典(法人特典)は、売り切れているものがあります。
『ソニックウィングス リユニオン』PS5 ダウンロード版の購入はコチラ!
『ソニックウィングス リユニオン』スイッチ ダウンロード版の購入はコチラ!
『ソニックウィングス リユニオン』Steam版の購入はコチラ!
『ソニックウィングス リユニオン』パッケージ版の購入はコチラ!