
2025年6月17日、esports 銀座 studioにてLenovo社の製品説明・体験会が行われました。
Lenovoといえば、すべての人にスマートなテクノロジーを提供するという「Smarter Technology for All」なるビジョンを掲げ、PC・ワークステーション・スマートフォン・タブレット・インフラ・ソフトウェアなどのサービス展開を行ってきた会社です。
本イベントでは新発売するノートPCの特長や、進化した冷却性能やディスプレイ技術など、多岐に渡る魅力が詳細に語られました。

あらゆるゲーマーに応える、幅広い製品展開
今回発表された「Legion Gen 10」シリーズは、用途やニーズに応じて複数のモデルが展開されています。ノートPCでは「Legion Pro 7i Gen 10」「Legion Pro 5i Gen 10」「Legion 7i Gen 10」「Legion 5i Gen 10」「Lenovo LOQ 15IRX10」の5機種を発表しました。また、デスクトップPCとしては「Legion Tower 7 34IAS10」「Legion Tower 5 30IAS10」の2機種が発表され、7機種ともすべて販売を開始しています。

特に注目すべきは、上位モデルからエントリーモデルまで、冷却性能・表示技術・入力機構といったゲーム体験のコアをしっかりと押さえつつ、価格帯も幅広く用意されている点です。プロゲーマーはもちろん、これからPCゲームを始めたいという初心者層までをもカバーする、包括的なラインナップと言えるでしょう。
Legion Pro 7i Gen 10 | ノートPC(上位) | 冷却:Coldfront Vapor、ハイエンド構成 | ¥412,830~ |
Legion Pro 5i Gen 10 | ノートPC(中上位) | 冷却:Coldfront Vapor、性能・価格バランス | ¥257,620~ |
Legion 7i Gen 10 | ノートPC(薄型上位) | OLED、240Hz、薄型軽量 | ¥257,840~ |
Legion 5i Gen 10 | ノートPC(中位) | 冷却:Coldfront Hyper、165Hz WQXGA | ¥249,810~ |
Lenovo LOQ 15IRX10 | ノートPC(入門) | Hyperchamber Cooling、手頃な価格 | ¥187,770~ |
Legion Tower 7 34IAS10 | デスクトップ(上位) | 水冷、ARGBファン、Core i9+RTX 4080など | ¥377,520~ |
Legion Tower 5 30IAS10 | デスクトップ(中位) | 空冷、Core i7+RTX 4070など | ¥249,810~ |
※上記の表は2025年6月10日時点のもので、値段を始めモデルやキャンペーンによって変動します。詳しくはLenovo Legion公式サイトをチェックしてください。

レノボ・ジャパン合同会社の三島達夫氏は、ゲーミングPCのユーザーを四分割して考えていると説明してくれました。ハイエンドなPCを積極的に買ってくれて、最新テクノロジーへ興味を持っている「ハイローラー」。eSportsやチーム対戦ゲームをプレイし、勝つためにパワフルな機材を整える「コンペティティブ・ゲーマー」。RPGなどのAAAタイトルをじっくり遊び、充分な機能とデザイン性を両立したいと考えている「イマースド・ゲーマー」。カジュアルに遊び、コストパフォーマンスを大事にしたい「アスピレイショナル・ゲーマー」です。

これら四つのカスタマー層に幅広くリーチするために、今回のラインナップとなったというわけです。

続いて、今回発表された製品の特徴について見ていきましょう。
次世代冷却技術「Legion Coldfront」シリーズの進化
ゲーミングノートPCにおける最も重要な性能の一つが冷却機能です。「Legion Pro 7i Gen 10」および「Legion Pro 5i Gen 10」には、冷却効率を飛躍的に高める「Legion Coldfront:Vapor」テクノロジーが搭載されています。この技術により、内部の熱を迅速かつ静かに排出。さらにAIエンジンによる自動パフォーマンス調整と相まって、ゲーム中の高い処理負荷にも対応可能です。


一方、薄型軽量モデルである「Legion 7i Gen 10」や「Legion 5i Gen 10」では「Coldfront:Hyper」テクノロジーを採用。厚さと重さを抑えつつ、最大145WのTDPに対応する冷却性能を実現しました。デスクトップモデルにおいても同様の進化が見られ、「Legion Tower 7」は最大250Wまで対応可能な「Coldfront Liquid」冷却を搭載。長時間の高負荷作業でも安定した動作が期待できます。
また、熱設計についての比較画像も公開されました。

プレミアムな視覚体験─OLEDディスプレイと高リフレッシュレート
「Legion Gen 10」シリーズでは、OLED(有機EL)ディスプレイの採用が進み、DisplayHDR True Black 1000への対応により、これまでにないコントラストと色彩の深みを実現しています。

「Legion 7i Gen 10」は、16インチのLenovo PureSight OLEDディスプレイを搭載。コントラスト比100万:1、リフレッシュレート240Hz、100% DCI-P3対応と、プロユースにも十分な仕様です。これにより、FPSや対戦格闘など動きの激しいタイトルにおいても、視認性と応答性が高次元で両立されます。
より軽量な「Legion 5i Gen 10」でも、WQXGA(2560×1600)の解像度と165Hzのリフレッシュレートを持つディスプレイが搭載されており、ミドルクラスながらも高品質な表示環境を提供します。

また、アダプティブリフレッシュレートが搭載されており、FnキーとRを同時押しすることで、いつでもその時々の使い方に合わせたリフレッシュレートに切り替えることができます。
カスタマイズ性と操作性─ゲーマーの声を反映した細部設計
「Legion Pro」シリーズでは、キーボードに「Legion Truestrike」機構を採用。キーごとのRGBカスタマイズが可能で、付け替え可能なWASDキーキャップが4種類付属します。自分好みに調整可能です。

筆者も一通りキータッチを体験しましたが、どの機種もノートPCとしては充分な押し心地を得られました。
初心者向けエントリーモデル「Lenovo LOQ」
Lenovoは、ゲーミング初心者に向けた「LOQ(ロック)」シリーズも発表しました。なかでも「Lenovo LOQ 15IRX10」は、手頃な価格帯でありながら、冷却性能・GPUパワー・デザイン性のバランスが取れた一台です。

Hyperchamber Coolingシステムと呼ばれる独自の冷却構造を採用し、ターボチャージファンや3D銅製ヒートパイプなどの先進技術が詰め込まれています。これにより、静音性と熱処理の両立を実現しています。

筆者もこちらのPCでXbox Game Passを起動し『Forza Horizon 5』を遊んでみました。起動には1分以上かかるものの、グラフィックはゲーミングノートとしては申し分ない美しさで、FPSレートも(十分ほど遊んだ感じでは)安定していました。「Legion Pro」シリーズと比較すると見劣りするものの、これからPCゲームを遊びたいというユーザーなら納得できる一台かと思います。
「Lenovo Legion Gen 10」シリーズは最新技術を惜しみなく取り入れつつ、ユーザーの多様なニーズに応える製品群として登場しました。冷却性能、視覚体験、カスタマイズ性、携帯性、価格帯と、すべての軸においてバランスの取れた進化を遂げており、今後のゲーミングPC市場におけるLenovoの存在感をいっそう高めることは間違いないでしょう。

オリジナルカップケーキも美味しくいただきました!
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