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「ストーリーは「俺だけレベルアップな件」などのアニメにインスパイアされた」ローグライクメトロイドヴァニア『An Amazing Wizard』【開発者インタビュー】

気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Tiny Goblins開発、PC/Mac/Linux向けに5月22日に早期アクセスが開始されたローグライクメトロイドヴァニア『An Amazing Wizard』開発者へのミニインタビューをお届けします。

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気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Tiny Goblins開発、PC/Mac/Linux向けに5月22日に早期アクセスが開始されたローグライクメトロイドヴァニア『An Amazing Wizard』開発者へのミニインタビューをお届けします。

本作は、呪文合体が特徴のローグライクメトロイドヴァニア。100種類以上の呪文、200種類以上のエンチャントを組み合わせ、自分だけの呪文を作り出しながら、プレイするたびに異なる世界を冒険します。プレイ時間は50~80時間以上を想定。記事執筆時点では日本語未対応です。

『An Amazing Wizard』は、1,400円で早期アクセス配信中


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?

Jakub 私の名前はJakub Dąbrowskiで、通称Goboです。ポーランド出身で、普段はJavaソフトウェア開発者として働いており、現在はオラクルで働いています。ソフトウェア開発では10年ちょっとの実務経験がありますが、ゲーム開発は日々の仕事の後に独学で学んだものです。

一番好きなゲームですか?1つに絞るのは難しいですが、『League of Legends』が一番プレイ時間が長いので、『League of Legends』を選びます。他のゲームだと、『Stardew Valley』『Terraria』『Gothic II』なんかも好きですね。

――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?

Jakub 本作の主な特徴であり、本作を際立たせているのは、呪文の合体システムです。好きな2つの呪文を組み合わせて新しい呪文を作り、その組み合わせた呪文をベースにして別の呪文と組み合わせることができるのです。例えば、ファイアーボール、グラビティゾーン、そしてスケルトンを召喚する呪文があるとしましょう。それらを使って、例えば、攻撃時にファイアーボールを発生させるスケルトンを召喚し、そのファイアーボールが破壊されたときにグラビティゾーンを発生させるような呪文を作ることができるのです。あるいは、グラビティゾーンの周囲にファイアーボールを発生させ、その破壊後にスケルトンを召喚する呪文を作ることもできます。見つけた呪文をどう使い、どう合体させるかがすべてなのです。

このアイデアは実験の結果生まれました。当初は、プレイヤーがインベントリなしで簡単に呪文を唱えられるようにすることだけを考えていたのです。その後、呪文にエンチャントして特殊な効果を加えることができるようにしました。例えば、ファイヤーボールにブーメランの効果を加えるようなものですね。他のエンチャントの例としては、何回か呪文を唱えたりそれがヒットしたりするたびに、あらかじめ定義された他の呪文を唱えるというものがありました。そこで私は「プレイヤーが好きな呪文を組み合わせられるようにしたらどうだろう?このシステムはすでにそれをサポートする準備がほぼ整っているじゃないか」と思ったのです。このアイデアをテストしてみたところ、本当に素晴らしいと感じました。

――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?

Jakub 本作は主に『Dead Cells』と『Wizard of Legend』から影響を受けています。私の最初のアイデアは、この2つのゲームを組み合わせ、『The Binding of Isaac』のようなアーティファクトを追加し、『Risk of Rain』のようなランダムなステージを追加することでした。呪文の合体システムを追加した後、多くの人が私のゲームを『Noita』と比較し始めました。ストーリーは「俺だけレベルアップな件」などいくつかのアニメにインスパイアされていますが、本作はバトルに重きを置いたゲームで、ストーリーはそれほど重要ではありません。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。

Jakub 呪文の合体システムを実装したときが一番ワクワクしました。ついに本作にユニークな特徴が生まれましたからね。また、すべての呪文の組み合わせをテストし、ちゃんと機能するのを確認するのは本当にいい気分でした!ただ、組み合わせによっては短時間で画面全体が呪文やエフェクトで埋め尽くされることもあったので、後で多くの最適化パッチを適応せざるを得ませんでした。セーブ&ロードシステムの実装も、当初考えていたよりずっと面白かったです。

――早期アクセス開始後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。

Jakub 買ってすぐに8時間ぶっ続けでプレイしたとか、長時間プレイしすぎて2日間寝不足になったとか、本当に面白いフィードバックをいただきました!全体的なフィードバックはとても好意的なもので、私としてはとても嬉しいのですが、プレイヤーから報告されたすべての問題を修正するためのホットフィックスアップデートを行う前に、最適化、視覚的な鮮明さ、ゲームフィールの悪さに関する否定的なフィードバックもいくつかありました。パッチの配信後、レビュースコアもプレイ時間の中央値も上がりましたし、報告を受けてから数時間以内という非常に迅速な修正に成功したことを称賛するフィードバックも多く見かけました。

――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。

Jakub プレイヤーの皆さんから報告された主な問題はすでに解決されているので、次のパッチでは少量のQoLの変更、バグ修正、そして新しいコンテンツの追加が中心になるでしょう。プレイヤーからのフィードバックが増えなければの話ですけどね。最近はあまりフィードバックがないので、現在は新しいコンテンツだけに集中しています。もうすぐ新しいボスを追加する予定です。次のパッチはSteamで公開されているロードマップに関連したものになります。敵、武器、呪文、呪文の新しい合体方法、新しいNPC、部屋、秘密の追加ですね。

――本作の日本語対応予定はありますか?有志翻訳は可能ですか?

Jakub 日本語は喜んで追加したいですが、正直なところ、日本のプレイヤーはそれほど多くありませんし、日本からのウィッシュリストへの追加もそれほどありません。本作が日本語に対応していないのも理由の一つかもしれないことは承知しています。今のところ、翻訳者を雇うだけのお金もありませんし、日本からのウィッシュリストへの追加も少ないので、日本語をサポートする価値があるとは思えません。しかし、もし有志翻訳をしてくださる方がいらっしゃれば、喜んでその申し出を受けますし、クレジットに記載させていただきたいと思います!ぜひこちらまでメールでお気軽にご連絡ください

――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?

Jakub はい。配信者や他のコンテンツクリエイターが私のゲームに関する動画を作ってくれたり、配信してくれたりするのを見てみたいです!私のゲームに関するコンテンツを作って、それでお金を稼ぐ人がいても何も問題ないと思います。

――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。

Jakub まずはじめに、このインタビューを読んでいただき、ありがとうございます。皆さんの国の文化やアニメがとても好きなので、日本にはいつか必ず訪れてみたいと思っています。「ONE PIECE」「進撃の巨人」「NARUTO -ナルト-」「BORUTO-ボルト-」は大好きな漫画です。私の兄は東京に行ったことがあるのですが、その大きさと先進性に感動していました!それに、とても美しい国でもありますよね。私は自分のゲームについて話したり聞いたりするのが大好きなので、本当にありがとうございました!

――ありがとうございました。

◆「注目インディーミニ問答」について

本連載は、リリース直後インディーデベロッパーメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。

ライター:Chandler,編集:Akira Horie》

ライター/バイク乗り Chandler

ゲームと風をこよなく愛する暇人。趣味は多い方だったはずが、最近は家でぼーっとしている時間が増えてきた気がしている

Akira Horie

編集/n/a Akira Horie

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  • ミヤト 2025-07-22 21:40:45
    なら やる価値ないですね
    1 Good
    返信

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