気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Vincent Adinolfi氏開発、PC向けに8月1日にリリースされた初代PS風サバイバルホラー『Heartworm』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、『サイレントヒル』や『バイオハザード』、『ディノクライシス』といった90年代の名作をリスペクトし、進化させたサイコサバイバルホラーゲーム。シネマティックな固定カメラ視点や低解像度のレトロな3Dグラフィック、オプションで選択可能なラジコン操作などが特徴。日本語にも対応済み。Game*Sparkではレビューも掲載中。
『Heartworm』は、1,700円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Vincentこんにちは!Vincent Adinolfiと申します。サバイバルホラーにインスパイアされたゲームである本作を開発しました。これは私にとって初めてのゲームであり、将来的にはさらに多くの作品を作りたいと考えています。
お気に入りのゲームをひとつ選ぶのは難しいですが、初代PS版の『バイオハザード』は特に大きな存在です。その他にも、『Half-Life』、『メタルギアソリッド』、『エターナルダークネス ―招かれた13人―』、そして『スーパードンキーコング3 謎のクレミス島』などが好きな作品ですね。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Vincent本作はシネマティックな雰囲気を持ちながら、サバイバルホラーとしてのゲームプレイ要素も兼ね備えています。固定カメラアングルを用いることで、言葉で説明しなくても各シーンに感情を吹き込むことができ、これは三人称視点や一人称視点のゲームプレイが主流となる中で、現代のゲームが徐々に失ってきたものだと感じています。また、戦闘時には肩越し視点のカメラを採用しており、探索や戦闘をより面白いものにする方法だと考えました。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Vincent私は、自分がこれまで夢中になってきた様々なメディアから大きなインスピレーションを受けています。もちろん『バイオハザード』や『サイレントヒル』のようなゲームもそうですが、「パルス(回路)」、「ドニー・ダーコ」、「イット・フォローズ」といった映画、さらにはゆったりとしたテンポの映画全般からも影響を受けています。
また、写真も大きなインスピレーションの源です。グレゴリー・クレウドソンやトッド・ヒドは私にとって特に大きな存在です。知人や自分自身の体験も同じくらいの影響力があります。本作に登場する多くの場所は、私にとって身近な場所や私が育った場所の近くをモデルにしています。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Vincent本作の開発の途中で、最初に契約していたパブリッシャーが本プロジェクトから撤退することになり、しばらくの間は非常に厳しい状況に置かれました。資金的な支援がなくなり、本作の将来に不安を感じていたのです。私はフルタイムでこのプロジェクトに取り組んでおり、一緒に開発を進める共同開発者も雇っていたため、頼れるセーフティネットがなかったのです。
しかし、それでも私たちは踏ん張り、開発を続け、新たなパブリッシャーを見つけることができました。振り返ってみると、本当に大変な時期でしたが、最善を尽くしたことで、私たちはより強くなって乗り越えることができたと思っています。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Vincentフィードバックの大半はポジティブなものでした。プレイヤーたちが本作の中で秘密を見つけ、本作の世界を隅々まで探索してくれるのを見るのは本当に素晴らしい経験でした。例えば、本作の中に登場するフクロギツネ(ポッサム)のすべての場所についてオンラインで話題にしてくれている人たちがいたことなどです。さらに、スピードランナーたちが想像もしなかったような方法でプレイ時間を短縮しているのを見るのも驚きでした。
また、プレイヤーたちが本作の物語を楽しみ、深く共感してくれたことはとても意味のあることです。喪失や悲しみは人生の一部であり、本作は私たち自身の喪失体験からも強く影響を受けているのです。自分たちの物語が他の人たちに影響を与えたことは、言葉では言い表せないほど大きな意味を持っています。もちろん、本作については正当な批判もいただいています。私たちはできる限り改善を重ね、すべての人にとってより楽しめる作品にしていきたいと考えています。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Vincent経験豊富なプレイヤーたちやチャレンジを求める方々に向けた高難度モードは、次に取り組むべき最も重要な要素だと考えています。大多数の人にとって「簡単すぎるのか」「難しすぎるのか」を判断するのは本当に難しかったのですが、本作の基本的な難易度についてはとっつきやすさの面でもおおむね満足しています。
とはいえ、挑戦を望むプレイヤーたちには、その欲求を満たせるような体験を用意したいと考えており、それを近いうちに実装する予定です!加えて、いくつかの細かなアップデートも行う予定です。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Vincentはい、ぜひ本作を配信したり、動画を作ったりしていただきたいです。まだ本作を知らないプレイヤーに広める大きな助けになりますので、そうしていただければ本当にありがたく思います。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Vincent『バイオハザード』や『サイレントヒル』といった日本のゲームは、私にとって最大のインスピレーションの源ですので、それらの作品のファンである日本の皆さんに私のゲームをプレイしていただけることは、本当に大きな意味があります。プレイしてくださり、本当にありがとうございます。楽しんでいただければ幸いです。
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に700を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








