
『Fallout』シリーズの背景設定として、この荒廃したアメリカは2066年に開戦した米中戦争によって引き起こされたものであるとされており、中国軍が発射した核ミサイルによって焦土と化しました。では、なぜこういった設定になったのでしょうか?元クリエイターが改めて詳細に語っています。
中国が先に核を撃ったのはなぜ?
『Fallout』シリーズの生みの親であるティム・ケイン氏は、自身のYouTube動画の中で、これまで語られなかった設定を明かしています。
これらの設定は文書化されておらず、あくまでケイン氏の頭の中にあっただけなので、当時のスタッフにすら共有されていなかったとのこと。そのため、今は公式設定ではなく、いまの正史を決めるのはベセスダであると強調しています。
そのうえで、中国が核を撃つことになるまでの流れを以下のように説明しています。
アメリカは国連条約で禁止されていた生物兵器研究を行っていた。
中国はスパイ活動によってそれを発見。
アメリカは「もうやめる」と言いながら、別の秘密基地で継続していた(ZAXスーパーコンピューターがある基地)。
それに対して外交もスパイも通じなかった中国は、最終的に核攻撃を決断。
アメリカも反撃し、他国も続き、全面核戦争となった。
最初に撃った国こそ中国ですが、アメリカが禁止された研究を行った上で嘘を重ねたことで引き起こした事態とも言えるでしょう。

ただし、ケイン氏は「最終的に誰が撃ったかはゲーム上ではどうでもいい」ともコメント。『Fallout』の本質は核戦争の原因を追求することではなく、起こってしまったその後、どんなに厳しい状況でも前に進み続けることそのものにあるといいます。
現在の設定は?
ベセスダ版『Fallout』シリーズやドラマ版でも、中国が核を撃ったと示唆される描写はありますが、同時にアメリカ側の関与を示唆する要素もあり、明確な答えは出されていません。
ケイン氏の「非公式設定」は現在も有効な正史ではないかもしれませんが、ファンにとっての“もうひとつの真実”として語り継がれそうです。









