『オーバーウォッチ 2』新ヒーロー“ヴェンデッタ”とは何者か?大剣使いの女剣闘士、そのデザインと背景を開発陣が語る | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『オーバーウォッチ 2』新ヒーロー“ヴェンデッタ”とは何者か?大剣使いの女剣闘士、そのデザインと背景を開発陣が語る

次のヒーローは直球勝負。ポニーテール・大剣・(ほぼ)ビキニアーマーの女戦士・強力なアタッカー。

連載・特集 インタビュー
『オーバーウォッチ 2』新ヒーロー“ヴェンデッタ”とは何者か?大剣使いの女剣闘士、そのデザインと背景を開発陣が語る
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“世界はヒーローを求めている”。この合言葉をもとに展開されている『オーバーウォッチ』シリーズ。初代から数えてそろそろ10周年を迎えるなか、『オーバーウォッチ 2』にて新たなるヒーロー“ヴェンデッタ”が加わることが発表されました。

ヴェンデッタは大剣を操る女剣闘士。そんな彼女について、ブリザード・エンターテイメントは背景や能力を解説するメディア向けの合同インタビューを開催。同社からはアソシエイトゲームディレクターのAlec Dawson氏(以下、Alec氏)と、シニア・キャラクターアーティストのBryan Bedford氏(以下、Bryan氏)が参加し、解説を行いました。そこで露にされる、新たなるヒーローの魅力とは。

狼を名乗る剣闘士の不敵さ。そしてその過去にあったこと

合同インタビューではまず、ヴェンデッタの紹介トレイラー「ラ・ルーパ」をあらためて公開。ラ・ルーパとは “狼”という意味を持つ言葉で、ヴェンデッタの通り名です。

ヴェンデッタはコロッセオの剣闘士として活躍し、自らをヴィラン(悪役)とも名乗り、不敵な表情を浮かべながら巨大なロボットと闘う姿を見せています。しかしその過去には、恵まれた屋敷の中で暮らし、父親に戦いを教えられてきたことが語られています。

しかし、ある時から父親が何らかの事情で命を落としてしまう。その経験から「あなたと同じ過ちはしない」と心に秘め、成長したいまは大観衆のなかで闘い、群衆の喝采を浴びるようになったのでした。

またトレイラーでは明確にされていないものの、裏のストーリーとして『オーバーウォッチ』シリーズの様々なストーリーで分かっている情報から、ヴェンデッタの父は民間テロ組織タロンの幹部であるアントニオだと見られています。

アントニオは、リーパーやキャスディ、ゲンジやモイラらが所属していた暗殺組織ブラックウォッチによって始末された人物でもあります。今後ストーリーが広がるとき、ヴェンデッタと旧ブラックウォッチのメンバーとの絡みも見どころになるでしょう。

ヴェンデッタのコンセプトアート。キャラのルックやアクションが描かれる

初見でヴェンデッタに対して思ったのは、「まさかの(ほぼ)ビキニアーマーな女戦士が登場するとは!」という驚きです。まるで80年代や90年代のゲームに出てくる女性キャラクターのような、まっすぐな魅力で作られています。

『オーバーウォッチ』シリーズでは、さまざまなアイデンティティを持つゲームプレイヤーが自分の存在を肯定できるように、多種多様なヒーローが登場してきました。そうしたヒーローたちがプレイヤーたちへ向け、世界の複雑さを表すように多様な生き方を見せてきたことを振り返ると、逆に意外性を感じました。

シニア・キャラクターアーティストのBryan Bedford

Bryan氏は、ヴェンデッタのリードモデラーとしてデザインしたなかで、「すごく獰猛なキャラクターなので、リスキーなゲームプレイが好きな方ならぴったりです!」と説明。剣闘士の見た目どおり、アクティブな闘いを求めるプレイヤー向けとのことです。

いわばドゥームフィストの攻撃力に、トレーサーのような機動力も見せる剣闘士

大剣のアビリティで、前線を切り開く。

続いてヴェンデッタのゲームプレイについて解説。ヴェンデッタのアビリティは、大剣を使った多段攻撃の他に、大剣を盾のようにして闘う攻守を織り交ぜたスタイルが用意されています。

近接攻撃を当てていくことがメインのキャラになりますが、アビリティによっては回転切りで敵陣へ切り込みながら移動していけることも魅力のひとつです。こうしたアビリティによって“自分で移動しながら、逃げる敵を追い詰めていく”バトルスタイルにもなっています。

大剣を盾にして、敵の猛攻を防ぎながら前へいくアビリティも。こちらは近接攻撃を無効化する力を持つ。その防御力は大きく、ゲンジのような近接攻撃のULTまで守れる。
さらに大剣を投げ飛ばした場所へ一気にジャンプするアビリティまで習得している。

ヴェンデッタはこのように移動手段を備えたヒーローでもあります。これまでのヒーローで例えるなら、ドゥームフィストの突破力と、トレーサーの機動力を併せ持つような能力を持っていると解説されていました。

Bryan氏は「ドゥームフィストを使っていたプレイヤーならしっくりくるかもしれません」と指摘。しかし、ヴェンデッタはドゥームフィストよりもさらに戦略が必要になってくるキャラでもあるといいます。

アソシエイトゲームディレクターAlec Dawson氏

チームの組み合わせに関してAlec氏は、「アグレッシブなキャラクターですから、ラッシュしていく押せ押せの構成がいいですね。たとえばウィンストンとペアを組むと、より相手のラインにダイブしていくような戦いが可能になります」と語っていました。

さらにヴェンデッタを知るための質疑応答

合同インタビューでは、最後にメディアからの質疑応答が行われました。記者からはゲームプレイからキャラクターのアイデンティティの側面まで、多様な質問が投げかけられました。

――キャラクターデザインについて伺えますか。『オーバーウォッチ』シリーズではこれまで多様なアイデンティティを持つヒーローが、それを反映するようなデザインでクリエイトされてきたなかで、まるでイラストレーターのフランク・フラゼッタが描いたような女戦士がストレートに出てきたことが興味深いです。

Bryan:「次のヒーローがいままでのヒーローのボツ案から来るんじゃないか?」って噂が絶えなかったんです。開発陣として新ヒーローを作るのに一番重視しているのは、「どのロールであれ、楽しいプレイを追求する」ことです。

そのため、いろいろなタイプのヒーローの案を用意しています。そんなヒーロー案のなかで誰かひとり突出した何かを見いだせた時に、その突出したものを押し通すようにヒーローを開発しています。

今回のヴェンデッタは、自分の大剣を空に投げるというアビリティの案から特別な何かを覚えて、そこから自然と「彼女を次のヒーローにしよう!」と決まりました。そうした巨大な剣を投げるキャラクターにするなら、女剣闘士にするのがしっくりきました。

また剣闘士ということで、昔のローマ帝国を『オーバーウォッチ 2』でやったらどうなるんだろう? というコンセプトもあります。剣闘士が歴史的にどんな鎧を着ていたのか調べ、そのデザインをコスチュームに持ち込んでいます。剣闘士はやはり機動力を大切にしていたので、ヴェンデッタが着ている鎧はこのようなデザインになっています。アニメのような大剣など、実際の歴史と『オーバーウォッチ 2』を融合させる形で考えつきました。

ヴェンデッタに込めたモチーフは“狼”です。ローマの神話でも、メスの狼が大事にされています。「ラ・ルーパ」が雌狼という意味なので、UI周りや彼女のデザインも、獰猛なチャンピオンが失ってしまった自分の帝国を作り直す剣闘士という、強いイメージを表現しています。

――初見の印象が、昔のRPGや対戦格闘ゲームを思い出す女性キャラクターデザインのような雰囲気を感じました。影響はありますか。

Alec:明確になにかの影響があったわけではありませんが、昔のゲームのテーマに多少は影響されていると思います。自分の身体より大きな剣というのも、やはり昔からよくある設定ではありますが、本当に大剣が主役なんじゃないかというくらい強調したいものでした。『オーバーウォッチ 2』だったらそれをどういう風にするかを考え、こういうビジュアルになりました。

――世界観についての質問です。公式コミックでは、ヴェンデッタはテロ組織タロンと関わっていることが示唆されています。彼女のタロンでの立ち位置について教えてください。

Alec:いまはまだすべての情報を出せないので(笑)。いま言えるのは、彼女の父親がかつてタロンに属していたことです。彼の死によって、ヴェンデッタは理不尽さを感じています。彼女は自分から奪われたものを取り戻したい気持ちと、タロンに復讐したいという思いがあることはお伝えしたいです。

――ジェンダー代名詞についての質問です。ヴェンデッタはshe/herで大丈夫でしょうか?

Alec:はい。

――ありがとうございます。ゲームプレイの質問です。このタイミングで近接攻撃をメインとしたDPS系キャラを追加する意図はなんでしょうか。

Alec:プレイヤーの要望の上位に「近接攻撃のアタッカーが欲しい」というのがありました。本作にとって、どうやって近接攻撃の方法で新しいヒーローを追加するかと考えるのに、かなり時間を費やしています。

ヴェンデッタのプロトタイプが仕上がったとき、剣を振り上げたり投げたりするアクションができあがっていたので、近接攻撃のアタッカーとして上手く完成しそうでした。そういったヒーローをプレイすると、アドレナリンがドバドバ出るような楽しいキャラクターになると思ったのですが、やはり『オーバーウォッチ 2』のなかでバランスよく、強すぎず弱すぎずという調整にかなり気を使いました。

難しい挑戦だったのですが、全体的に見てこのコンセプトがプレイヤーにも共感を得られると思ったので、「プレイヤーのためにこれだけは成し遂げないと」という責任感と共に開発していました。

――大会に関する質問になります。公式の大会である「オーバーウォッチ チャンピオンズ・シリーズ(以下、OWCS)」も全てチェックして思うのですが、新登場するヒーローが毎回、必ず活躍するシーンが多いです。来年のOWCSでヴェンデッタはどれくらい活躍すると考えていますか。

Bryan:開発としては、プレイテストできる量は限られています。楽しく開発していましたし、いろいろなコンボやチーム編成を試して、ヴェンデッタのアビリティが壊れるかどうかもかなり楽しみながらテストしました。

ですが、最終的にはプレイヤーの皆様の手に渡るまでどういう形に仕上がるかは、開発としても完璧に見えるものではありません。ヴェンデッタはかなり危険なヒーローになるのですが、OWCSの選手たちはそんなダイブ編成にどうやってカウンターするかに長けていますし、どういったダイブ編成がうまくいくかも熟知しています。

トッププレイヤーの皆様にヴェンデッタが渡ったとき、どういう風に彼女の弱みを突けるかを模索してくれることが、今からとても楽しみです。開発陣としても、ヴェンデッタはハイリスクハイリターンかつ、スキルの天井がかなり高いヒーローです。正攻法のプレイヤーであるOWCSの選手たちが、彼女のポテンシャルを最大限に引き出してくれることを楽しみにしています。


いよいよ来年、シリーズ10周年を迎えるメモリアルイヤーを前に、まだまだ力あるヒーローが戦線に加わり続けています。ヴェンデッタはその荒々しい戦いと共に、『オーバーウォッチ』の世界を切り開く一人になっていくのでしょう。

ヴェンデッタは『オーバーウォッチ 2』のシーズン20より参戦を予定。本格的な参戦に先駆け、期間限定で11月27日から12月1日にかけて、先行プレイの実施を予定しています。


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ライター:葛西 祝,編集:TAKAJO

ライター/ジャンル複合ライティング 葛西 祝

ビデオゲームを中核に、映画やアニメーション、現代美術や格闘技などなどを横断したテキストをさまざまなメディアで企画・執筆。Game*SparkやInsideでは、シリアスなインタビューからIQを捨てたようなバカ企画まで横断した記事を制作している。

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編集/いつも腹ペコです TAKAJO

Game*Spark編集部員。『Crusader Kings III』と『Mount & Blade II: Bannerlord』に生活リズムを狂わされ続けています。好きな映画は「ダイ・ハード」、好きなアメコミヒーローは「ナイトウィング」です。

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