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お灸のようにじんわりと効いてくる気持ち良さがたまらない。パズル系ストラテジー『Craftlings』プレイレポ

ぼーっと遊んでいると気付いたら何時間も経っている中毒性が魅力の作品です。

連載・特集 プレイレポート
お灸のようにじんわりと効いてくる気持ち良さがたまらない。パズル系ストラテジー『Craftlings』プレイレポ
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中毒性の高いゲームというとなにを思い浮かべるでしょうか?

最近だと『Vampire Survivors』、『CloverPit』、『This Ain’t Even Poker, Ya Joker』などド派手な演出で、脳汁が出てプレイが止まらなくなる系統のゲームを思い浮かべる人が多い気がします。

ただ、これとは別ベクトルの中毒性として、ぼーっと遊んでいると気付いたら何時間も経っていたというのもあると思います。今回紹介させていただくのは、そんな脳汁ではない別の中毒性を持つゲームの最たる例のパズル系2Dストラテジー『Craftlings』です。※本記事の制作にあたり、パブリッシャーよりキーの提供を受けています。

パズルのように導いていくストラテジー

本作は、神様視点でクラフトリングと呼ばれる人々を誘導し、村を発展させながら指定された目標を達成していくパズル的要素が強い2Dストラテジーゲームです。

真面目なクラフトリングたちにハンマーや斧、ツルハシなどのアイテムを授けて木や石を採取させて、建物を建築して村を発展させていきます。ただし、クラフトリングは不器用で、乗り越えられない壁(物理)にぶつかるか海に落ちて死ぬまでひたすら直進していきます。

そんな彼らを強制的に進行方向が反転する設置物や特定のアイテムを持っている場合だけ反転する看板などを用いて、上手に誘導していくのがこのゲームの基本になっています。

チュートリアルとなる最初のステージでは、マップの右端にいる巨大なタコを倒すための攻城兵器を完成させるのが、目標となっています。

最初はチュートリアルに従っていけば本作の流れを学べます。まずは木を切ってさまざまな施設などをアンロックできる“役場”を建設。そこから斧を作る施設、木を植える施設、石を採取するツルハシを作る施設などを建てていく。最後にうまく石を攻城兵器まで誘導させて、タコを撃破すると目標達成となります。

このステージでは、初歩の初歩を教えてくれるという印象で、資材集め、建築以外にも高低差がある場所への荷物運搬を教えてくれる非常に親切なチュートリアルだなと感じました。ただ、あくまでここはチュートリアル。このゲームをぬるいゲームだと思ってはいけません。

本作では確認できるだけで12ステージが用意されており、後半に行くにつれて、目標が難しくなり、マップも複雑になっていきます。

目標に関しては例えばですが、スケルトンの討伐、闘技場を建ててアヌビスと戦う、ピラミッドの建築など非常にユニークな内容ですが、そこに資材を届けたり、そもそも目標の納品場所に到達するのはなかなかハード。しかもそれらの目標を達成するための村発展がかなり複雑になっていくのです。

マップ上でクラフトリングを上下移動するためには、はしごを設置できます。ただ、そのはしごも木や石などの建築資材を持っていると登れません。なので、資材だけを運んで上に居る別のクラフトリングに受け渡す必要があるのですが、それが何層にもなっていたりすると受け渡しに割く人員が増えて、資材集めがままならなくなるといった具合に考えることがとにかく多い。ほかにも植林や木を切る斧を作るためにはお金が必要なのですが、そのお金を稼ぐために建築資材などを市場で売らないといけないのに市場を建築するのに資材が必要で、やり繰りが大変に……といったことが頻発。

複雑になればなるほど脳がオーバーヒートして、クラフトリングたちをあらぬ方向に誘導してしまうなんてことも。すべて自分が悪いのに「おいてめぇ!」とクラフトリングに腹を立てるみたいなことが起こるのですが、それもひっくるめてこのゲームの魅力です。

村が発展していけばエレベーターなど資材を持っていても上層に行ける設置物が登場したり、マナというリソースは必要ですが、土地を広くしたり施設を移動させられる“魔法”が使用できたりと自由度がどんどん増して、「ここに空きがあればな」や「この素材を簡単に上に運搬できたらな」といった小さな悩みを解消でき、成長を実感できます。


聞いているとなんだかめんどくさそうなゲームだなという感想を抱く人もいるでしょう。正直なところ思っていた通りにクラフトリングが動かずムカつく点など人を選ぶゲームではあると思います。

地道に試行錯誤していくうちにピースがハマり、すこしずつ村の経済が回り、お金や資材の安定供給が可能になる。その様子を眺めていると気付いたら時間が溶けていて、いつの間にか村が大きく発展しているという体験がどのステージでも発生します。『Factorio』のような工場自動化シムのような感覚も味わえる作品で、刺さる人にはとにかく刺さります!

ド派手な演出で脳汁が出るあの一瞬のきらめきではなく、じんわりとお灸のように効いてくる気持ち良さが、本作の一番の魅力なので、自動化などそういったゲームが好きな方にはぜひともプレイしてほしいオススメの作品です。



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ライター:タケダだいゆう,編集:みお

ライター/ドット絵描きライター タケダだいゆう

ドット絵を描いてゲームを作るライター。趣味が増えすぎてゲーム制作の手が止まることが悩み

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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