
社畜をメカ化する悪徳企業「メターナルジョブズ」のエントランスに「えいやっ!」と飛び込んだら、あとは極悪CEO「富国キョウヘイ」がいる100階をめざすだけ!
最初は8階あたりで足踏みするものの、恒久的な強化・改造を繰り返せばみるみる地力が上がり、最初のボスがいる10階さえ突破してしまえば初見でエリアボスを撃破することも。その成長の喜びはモチベーションをモリモリと上げ、気づけば寝食を忘れて没頭してしまう。まさに“1980年代・企業戦士”の「24時間戦えますか?」状態!


もちろんフロアで獲得できる射撃武器・近接武器・強化プログラム「MOD」で効果的なビルドを組めば、オフィスやサイボーグ社畜兵“ワーキングデッド”をチェーンソーでぶった斬り、マシンガンで蜂の巣にする快感も味わえます。
なにより楽しいのは、苦労したあのエリアを、強化やビルドで無双する気持ちよさ。飛び散る手足も、破裂するPCやデスクも、ヒロイン「リョウコ」または「アケミ」を歓迎する紙吹雪へと変わる!

2025年10月にリリースされたアクションシューティング『ゼンシンマシンガール』は、悪ノリ全開の設定やビジュアルイメージに反し、「意外と硬派なローグライク系ハクスラSTG」と評判です。
しかしいざプレイしてみると、中には「?」マークが浮かぶネタや、システム的な疑問もあり、モヤモヤしていたプレイヤーも多いのでは? そこで本稿では、ディースリー・パブリッシャーの「岡島信幸」氏と、ユークスの「上野尚澄」氏に“ユーザーが気になっていたアレやコレ”を単刀直入に質問してみました!
あのネタを考えた人は誰なのか? どのような意味があったのか? 思わぬ攻略情報も飛び出した本稿インタビューをお届けします。
◆はじまりは懐かしの「SIMPLE2000シリーズ」

――このゲームは毒液を発射する銃や謎のプラズマ銃など荒唐無稽な武器もあって、何を使っていても楽しいですね。
上野尚澄氏(以下、上野) そうおっしゃっていただけると嬉しいです。よく「どの武器が強いか」と話題になりますが、開発チームの中でも意見が別れるほど多種多様です。攻撃力は低いものの集団戦に強い銃とか、各エリアのボス向けの威力の高い銃とか。ちなみに私はスナイパーライフル系が好きでよく使います。ただクセがあるのか、やっぱり少数派ですね(笑)。
――使いやすさもありますよね。女性キャラも話題で、10階で遭遇する最初のエリアボス「←逆十字トモヨ」(ひだりぎゃくじゅうじ ともよ)がとくに可愛いと人気です。
上野 可愛いですよね。トライ&エラーを繰り返しながら先へ進むローグライクですから、やはり最初に出逢い、もっとも多く顔を合わせることになるトモヨは愛嬌が欲しいなと思いました。

――何度も倒されると会社からの圧力が強くなっていくので、プレイヤーも次第にかわいそうに思うようになるとか。そんな本作のセールスポイントは、お2人は何だと思いますか?
岡島信幸氏(以下、岡島) いろんな要素がありますが、発売前から一貫してプロモーションしているのは「何も考えずにストレス発散したい人にぜひ!」ですね。「やってみたら時間泥棒だった!」とおっしゃっていただけると私たちも嬉しいです。
上野 よく言われるのは「大作と大作の間にやるのにちょうどいいゲーム」という感想です。オフィスの中にあるものはほぼ破壊可能ですし、ハデに飛び散って爽快感があると思います。PVで受ける印象以上にゲーム部分は硬派で楽しめるかと思います。

――そもそも何がきっかけで本作が誕生したのですか?
岡島 めちゃめちゃ時間をさかのぼりますが、実は当初「SIMPLE2000シリーズ」として考えていました。
――懐かしいですね! Vol.65『THEキョンシーパニック』(2004)や、Vol.73『THE 西遊闘猿伝』(2005)が好きでした。『お姉チャンバラ』も元々はあのシリーズが起源ですよね。
岡島 あー(苦笑)、全部、私の担当ですね(笑)。そのシリーズの一本として考えていて、「いつかやれたらいいな」と思っているうちにアッという間に時間が経ち、「SIMPLE2000シリーズ」自体がPS2を最後にフェードアウトしてしまったんです。ですからまさかPS5の時代になって陽の目を見るとは思いませんでしたね。
上野 もしかしたら『THE ゼンシンマシンガール』になっていたのかも?
岡島 タイトルは変わっていないので、まさに『THE ゼンシンマシンガール』ですよ。リリースしたものはユークスさんのアイデアで“進化”していますから実際はコンセプトのみ引き継いでいる形となりますが、それでもユーザーさんに喜んでいただけたのが嬉しかったですね。

――ユークスさんはどのような関り方をされたのですか?
上野 「手足が武器になっている女の子が活躍するシューティングゲーム」というコンセプトを岡島さんからいただき、そこにどんなストーリーを盛り込むのか、どんな遊び方をプレイヤーに提供するのか、提供する“遊び”をどのように演出するのか、具体的な部分で肉付けをしました。その都度、こちらでまとめたアイデアを岡島さんに見ていただきながら進めましたね。そのほか、繰り返し遊べた方が良いんじゃないかということでローグライク形式も提案させていただきました。
――「手足が武器になっている女の子が活躍するシューティングゲーム」と聞いて、はじめの印象はいかがでしたか?
上野 「また変なこと言い出したぞ」と(笑)。
岡島 (笑)。
上野 別の打ち合わせの席で「こういうゲームって面白くないですか?」と相談されて、それから別の打ち合わせでお会いするたびに「そういえばあのお話しですが、こんなビジュアルがチームから上がって来ました……」とやり取りを重ね、お互いに手があくくらいのタイミングで本格始動となりました。
岡島 見せていただいたビジュアルコンセプトを魔改造したりして色々とやり取りしましたね。私はプロデューサーであってクリエイターではないので、基本的にお願いしたコンセプトの中で自由に発想していただきました。
上野 はじめのうちは「コメディかな?」「シリアスな復讐劇かな?」と迷った部分はありましたが、岡島さんなら“ノリ”が一番だろうと。それに両手両足が武器になるなら、やはりチェーンソーやドリルは付けたいじゃないですか(笑)。弊社としても長いこと『デジボク地球防衛軍』などを担当させていただき、“破壊する”というノウハウが蓄積していましたから、それが活かせたのが良かったですね。

――開発チームの反応はいかがでしたか?
上野 初のオリジナルipということで、みんな張り切っていましたね。どんなギミックを入れるかに関しても、入ったばかりのメンバーを含め自由にアイデアを出してもらい、知らない間に実装されていた要素などもけっこうありました。
弊社はテレワークのスタッフも多いので、全員がやり取りをチェックできるようチャットで相談しあうんです。誰かが「こういうことをしたい」と提案すると、「それをやりたいなら、これもできますよ」とか「それならこうしたい」と他の職種からも意見が出てくるようになり、色々なアイデアが生まれました。
――そうやって上がって来たものに対して岡島さんはいかがでしたか?
岡島 「イイネ!☆」と(笑)。
一同 (笑)。
岡島 一番驚いたのは配信者設定ですよ。こちらとしてはまったく想定していなかったので「アクションゲーム自体を配信するのか!」と膝を打ちました。今っぽいアイデアすぎて、上野さんがすごく若い人に見えましたね(笑)。

上野 (笑)。岡島さんからのアイデアで一番覚えているのは、ラスボスであるメターナルジョブズCEO「富国キョウヘイ」のヘッドギア(カツラ)が外れるところです。打ち合わせで「社長のカツラが外れたら面白いよね」と(笑)。
岡島 言いましたっけ?(笑)。
上野 「そんなところだけ改造してんじゃねー!」というリョウコたちのツッコミも岡島さんですよ。
岡島 そうでしたっけ?(笑)。
――あのシーンは社長のキャラクター性がギュッと詰まっていておもしろかったですね。他人に改造を押しつけるのに自分は生身のままとか。
上野 「自分の大事な体を改造するなんてバカだ!」みたいなことを言うんですよね。そのセリフも岡島さんのアイデアで、そのイメージが強く残っていたのでキョウヘイのキャラクターがあの方向性に決まったんです。あとはキョウヘイのボイスを担当された松山鷹志さんの演技も素晴らしかったです。特徴的な笑い方もそうですが、かなりキャラクターを作りこまれていていらっしゃいました。
岡島 収録はすごく楽しかったですよね。

◆“アレ”は誰が考えたのですか?
――ユーザーの感想で衝撃的だったのは、動く足場もワーキングデッドだったことでした。しかもその上に乗ると、ちゃんと赤面するんですよね。あれは誰が考えられたのですか?
上野 私ですね(笑)。女の子が乗ったら足場も赤面しますよ、当然じゃないですか(笑)。
岡島 あれ最初、誰も気づいていませんでしたよね。
上野 私はこう見えてもまじめなので、当初は仕様書として書くのも恥ずかしかったんです。それで担当者に「キャラクターが乗るとテクスチャが差し変わるようにしてください」とお願いしたり、デザイナーには「メカの顔が欲しいんだけど何パターンかもらえる?」と言ったりして。「恥ずかしがってるのと照れてるバージョンも欲しいな」など、とにかくオブラートに包んでいました。
岡島 まわりくどいですね(笑)。
上野 すぐにバレましたけどね、「やりたいことはこれですか?」って(笑)。
一同 (笑)。

――階段を上がるシーンで、リョウコやアケミがスカートを押さえるのもかわいかったですね。
上野 あれも私です(笑)。リョウコたちのかわいらしさが表現できると思ってまじめに考えたんですよ(笑)。ただ打ち合わせでは下着の柄を含めた形で話し合わなければならず、とにかく羞恥心とのバトルでした。まわりには女性スタッフもいましたからね。
――あと気になると言えばポッドの中の宇宙人です。
岡島 それと、サイが邪魔して入れない部屋ですね。どうぞ問い詰めてやってください(笑)。
上野 はい、申し訳ありませんでした!
一同 (笑)。
上野 「あともうひと笑い欲しい!」と思ってボケたつもりが分かり辛かったですね。開発プロジェクトの、まさに終盤のタイミングだったこともあり、どうかしていました(笑)。

――それと個人的にお聞きしたかったのは、一度エリアボスを倒した後のチャレンジでは、同じエリアでも「素材が獲得しやすくなっているかも?」と感じたことです。ボーナスキャラの招き猫もやけに多く出現しているように感じました。
岡島 おっしゃる通りです。一度クリアしたエリアについては、いいものが出るようにしてもらいました。エレベーターキーである程度上の階からやり直すのも手ですが、実はちゃんと下からやり直した方が稼げるし、攻略が楽なんです。
上野 そうですね。ボーナス部屋は2回目以降の方が抽選されやすくなっています。
――そうだったんですね。気のせいじゃなくて良かったです(笑)。ところでお2人の好きな装備ってどれですか? 自分は脳筋タイプなので、振り下ろすとショックウェーブを放つアックスの「ラブリュス」と、継続ダメージが楽しい「フレイムガン」が使いやすくて大好きでした。
上野 私はやはりスナイパー系が多いですね。それと武器ではありませんが、「罵詈III本ラヂオ(ばりさんぼん らぢお)」を倒すともらえる「マインドトランスミッター」もゲーム性がガラッと変わるので好きです。敵キャラをハッキングして味方につけるという能力なのですが、管理職の敵キャラもハッキング可能なので、終盤の攻略がしやすくなります。
岡島 私は出たものでバランスを考えながらビルドするのでとくに好きなものはありませんが、あえて言うなら、近接ではアックス系ですね。攻撃力が高く、さばき方が分かると重宝します。射撃では……うーん……弾がバウンドする「オセロット」が一番使いやすかったかな? あとは誘導ミサイルが出たらしばらく使います。攻撃力が多少低いものを引き当てても、誘導性能が秀逸なのでなかなか手放せません。
上野 これまで『EDF』シリーズのようなシューター作品をいくつか担当させていただきましたが、実は近接系の武器はあまり触れていなかったんです。ですから近接武器で気持ちよく遊べるとおっしゃっていただけると、研究して実装した甲斐がありました。

――注目してほしい部分、こだわりの部分を教えてください。
上野 退職ブロー(リタイアメントブロー)を放つ際の、リョウコやアケミの“あくどい表情”ですね。彼女たちの目的は復讐です。ですからかっこよく見せるだけではなく、残酷なことをしているんだぞ、という部分を表現したのが眉間のシワでした。ああいった表情をする美少女CGキャラはあまりいませんから、ひとつの特徴として注目していただければと思います。
岡島 あの表情は珍しかったですね。私はゲーム制作プロデューサーとしてのモットーが「ありそうでないものを作る」です。つまり「まったく手垢がついていないもの」は作るのが難しすぎるので、「ちょっとだけ手垢がついている」くらいのものを目指しています。今回、そこは実現できたのかなと思います。


――それでは最後に読者へメッセージをお願いします。
上野 誰でもJKになりたいと思うことがありますよね。
一同 (笑)。
上野 でもリアルで生きていると会議が多くて、会社に行くと山積みの仕事が残ってて、そんなの吹き飛ばして帰りたいじゃないですか(笑)。JKになりたいという夢と、仕事なんてほっぽり出してすべてをめちゃめちゃにしたいというその願望がこのゲーム一本で楽しめます。ぜひ大作の合間に遊んでもらえると嬉しいです。
岡島 現在、PS5で30%OFF、PC/ニンテンドースイッチ2で40%OFFセール中です。この機会にぜひサイボーグJKになってみてください!
PS Store:2/4(水)~2/25(水)
Steam:2/17(火)~2/24(火)
ニンテンドーeショップ:2/19(木)~3/11(水)
<製品情報>
タイトル:ゼンシンマシンガール
プラットフォーム:PC(Steam/Epic Gamesストア)/PS5/ニンテンドースイッチ2
発売日:発売中
ジャンル:アクションシューティング
価格:価格:通常版6,980円(※セール中30~40%オフ)、デラックスエディション:9,460円
開発:株式会社ユークス
発売:株式会社ディースリー・パブリッシャー











