2024年発売の『Balatro』の大ヒットをきっかけとして、世界各地の伝統的ゲームにさまざまなインフレ倍率を導入したローグライトゲームが世界各地で生まれています。
今回紹介するテスカトリポカが開発し、Phoenixxがパブリッシャーを手がける「チンチロリン」×「ローグライト」の『メンヘラリウム』も、そんな伝統的ゲームとローグライトの掛け合わせを実現した1作。本記事では、本作のプレイレポートをお届けします。
なお本プレイレポートの執筆にあたり、Steamゲームキーの提供をパブリッシャーより受けています。
敵は不死身のヤンデレ少女。この吸血遊戯に君はどこまで生き延びられるか
一見、かわいい少女が1人立つ夜道。このタイトル画面から、『メンヘラリウム』はスタートします。

次にあなたが見ることになるのは、見知らぬ少女の部屋の中。右手首には、吸血装置付きの手錠を取り付けられています。
「血を賭けたチンチロリンで私と遊んでよ!」……そう言い放つ超メンヘラな少女「メンヘラちゃん」。7日間経てばプレイヤーを解放してくれるそうですが、血を抜かれ続けてもそこまで生き延びれるのかが問題です。

改めて本作は、伝統的なサイコロ遊戯「チンチロリン」に、さまざまなイカサマを可能にする消費アイテムや、スコアの倍率強化などを行うお守りといったローグライト要素を組み込んだゲームです。
ビデオポーカーにこうした要素を組み込んだ『Balatro』は、世界的に大ヒットしました。
麻雀でも『雀魂』内のミニゲーム「青雲の志」や、『黄泉に落ちても麻雀』といった『Balatro』と同様のコンセプトを持つ作品がありますが、本作はそのチンチロリン版といえます。
なお、「チンチロリン」のルールを知らない……という人向けに、メンヘラちゃんが詳細にこのゲームにおけるルールを解説する動画もPhoenixx公式YouTubeにて公開されています。


ステージ間では輸血によるライフの回復や、お守りや消費アイテム、そしてサイコロの出目をカスタマイズできるアイテムを購入可能。
『Balatro』や各種麻雀ローグライトゲームにも、トランプデッキや麻雀牌をカスタマイズする要素がありますが、トランプカードが52種、麻雀牌が34種なのに比べ、3つのサイコロの目は18種とより少なく、本作ではたとえ1つの目であってもカスタマイズする意義は大きいです。
また、カスタマイズしたサイコロの目には、ランダムで倍率加算・乗算やライフ回復などの特殊効果が最大3つまで付くことも。「サイコロの出目の特殊効果数」が発動トリガーとなるお守りも多いので、特殊効果を持つ出目が多いに越したことはありません。

こうしてカスタマイズしたサイコロを使って、メンヘラちゃんとのチンチロ勝負に挑みます。
某漫画でキーアイテムとなった出目が4~6のみの「シゴロ賽」や、出目が1のみの禁断の「ピンゾロ賽」も、本作では比較的容易に作り出せるのです。

一方、メンヘラちゃんも黙ってやられているわけではありません。忘れてはならないのが、プレイヤーは吸血装置付きの手錠を取り付けられているということ。基本的にチンチロの勝敗に関わらず毎回の勝負ごとに血をメンヘラちゃんに抜かれてしまうため、長期戦になるとプレイヤーの生命が尽きゲームオーバーとなります。
また2日目以降の勝負の前には、さまざまな特殊ルールが課されます。中には「メンヘラちゃんがシゴロ賽を使う」「プレイヤーが(出目が1~3のみの)ヒフミ賽を強制される」というサイコロの差し替えや、「役の強さが逆転する」など基本ルールを根本から覆すものも……。


ステージの合間には、メンヘラちゃんとの会話が発生することもあります。基本的に3択からの選択になりますが、この返答次第ではメンヘラちゃんの機嫌を損ね、吸血されてしまいます。
一度選んだ機嫌を損ねる選択肢は、次周以降に赤く表示されるようになるので、次の犠牲者はきっと上手くやることでしょう。

また本作には、計6つのエンディングが存在します。うち4つのED(バッド含む)に辿り着くのはそんなに難しくないものの、残りの2つの真EDを見るには、一筋縄ではいきません。
……というか、真EDルートに入るための画面に移行する方法がノーヒントなのです。
詳細なネタバレは避けますが、「ストーリーおよびローグライトの難易度選択や、オーバーキル(特定スコア以上を獲得しての大勝利)の回数はEDに一切関与しない」「通常ED3つにたどり着ける状態なら、真EDルートに行くための準備はできている」と少しのヒントだけを申しておきましょう。またストーリー埋め目的であれば、「ローグライトモード」を選ぶ意味はありません。

そして、ゲームの進行度や特定のダイス役を出すなどの条件を満たしていくと、次第に全15種の初期デッキを解放できます。
初期デッキには、「奇数または偶数のダイス出目に特化したデッキ」「最初の3日間だけを有利に進められるデッキ」「あえて最小限のアイテムしか所持しない、縛りプレイ向けデッキ」などが用意されています。筆者のおススメは「6ゾロ」を出すことで解放できる「リロールデッキ」で、高いHPと多数のリロール回数を持っているため、かなり安定してクリアできました。
あえて要望があるとすれば、各デッキごとにクリアした難易度レベル数が記録される(『Balatro』で言うと、デッキごとに○○ステークのクリア記録が付くような感じな)仕様であれば、「すべてのデッキでメンヘラちゃんを攻略する!」というチャレンジ心をより掻き立てられ、リプレイ性が上がったかも、と感じています。

何はともあれ、1プレイ15分~20分という短いテンポで、メンヘラちゃんとの濃密なチンチロ・バトルが体験できる本作。ちょっと眠れないときに、メンヘラちゃんと遊びたい……という用途にはうってつけではないでしょうか(余計に眠れなくなるかもしれませんが……)。
スパくんのひとこと
君はメンヘラちゃんのために死ねるスパ……?(でもメンヘラちゃんは何度でも蘇るさ)
タイトル:メンヘラリウム
対応機種:PC(Steam)
記事におけるプレイ機種:PC
発売日:2026年2月18日
著者プレイ時間:5時間
サブスク配信有無:無
価格:1,200円(3月5日まで960円)
※製品情報は記事執筆時点のもの
¥1,980
(価格・在庫状況は記事公開時点のものです)













