ダウナー系女子高生・雨原玲奈とチルな破滅的生活を送る『Rain98』…新たに追加された「ルーズソックス履かせインタラクション」と進捗状況を開発者に訊く【BitSummit PUNCH】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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ダウナー系女子高生・雨原玲奈とチルな破滅的生活を送る『Rain98』…新たに追加された「ルーズソックス履かせインタラクション」と進捗状況を開発者に訊く【BitSummit PUNCH】

1989年から1999年頃の退廃的な日本の香りと、怪しく陰鬱な少女「雨原玲奈」に惹かれた世界中のプレイヤーの期待に応えるべく、開発規模が大きく拡大しています。

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ダウナー系女子高生・雨原玲奈とチルな破滅的生活を送る『Rain98』…新たに追加された「ルーズソックス履かせインタラクション」と進捗状況を開発者に訊く【BitSummit PUNCH】
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こんなクソな世の中、さっさと滅ぼしましょう

青みがかった世界で、そんな諦念のこもった台詞を吐き捨てる女の子の名前は、雨原玲奈。キャラクターを核にした、渋谷発のゲームスタジオ「C#4R4CT3R」が手掛けるサイコサスペンスADV『Rain98』のヒロインです。

筆者が初めて本作について取材を行ったのは、2025年に開催された「BitSummit the 13th」。ディレクターを務めるショーン・T氏は、彼女の誕生経緯について「特定の誰かの性癖にぶっ刺さる“超イケてる超イカれた”キャラクターを作りたかった」と話しました。


そんな本作は、昨年末にリリース時期の延期を発表。引き続き、シンプルなビジュアルノベルをベースにしつつ、世代を超えて記憶に残るカルチャーのワンシーンを描くような密度を目指すため、現在のアセットも含めて、もう数段階の磨き込みが必要という判断に至ったとのこと。延期後のリリース時期については2026年内としています。


そして月日は流れ、筆者が雨原玲奈と再会したのが奇しくも同じ場所。5月22日~24日にかけて開催された「BitSummit PUNCH」です。以前にショーン・T氏が語っていた『Rain98』のコンセプトは「1998~99年の東京で、怪しく陰鬱な少女とマンションの部屋の中で淀んだ水槽の底のような雰囲気に浸る快楽」というもの。

新バージョンの試遊デモの前に座ってヘッドホンを身につければ、たちまちそれまで賑やかだった外界と遮断されます。そこにあるのは、心地よいLo-Fi音楽に包みこまれた雨原玲奈とふたりだけの世界。しかし、同時に陰鬱さにも満ちていて“水槽の底”というのは言い得て妙かもしれません。

世界を見透かしているようで、どこか幼さも感じられる。そんな雨原玲奈に命を吹き込むのは土屋李央さんです。本作には意図的にASMR風なミキシングが施されており、同氏の持ち味と言えるダウナーな声色が、アパートの一室に纏う“弛緩した空気感”を加速させます。

シールを100枚集めれば世界を滅亡させられるというエンジェルパスポートなる存在。生活費を稼ぐために必要な内職風ミニゲーム。サイコサスペンスらしく時折挟み込まれる不穏な影など、本作がどんなゲームなのかは他記事を参考にいただきたいのですが、前述したようなどこか湿度ある快楽に浸りながら試遊デモをプレイしていると、最後にギョッとするようなインタラクションが待ち受けていました。

コインランドリーで洗濯したての靴下を手渡し
主人公へ素足を委ねる雨原玲奈

……さて本稿ではショーン・T氏へ再びインタビューを慣行。『Rain98』がアップデートを遂げた点や開発状況について詳しく話を伺いました。

さらなるフェティッシュが我々を待っている

――昨年のBitSummitではありがとうございました。Game*SparkとしてはTGS2025ぶりのインタビューとなりますが、そこから『Rain98』がアップデートしたポイントを教えてください。

ショーンT氏:どうもお久しぶりです。日本向けに初公開というと、まず「ルーズソックス履かせインタラクション」にビックリされたかと思います。

――いやホントに……。しかも単に上下に引っ張るだけでなく、より細かく整えたうえでソックタッチ(靴下のずり下がりを防ぐ糊)まで塗らされました。

ショーンT氏:そうなんです。ちゃんと履かせなければいけません。フェティシズムを纏っているゲームなので、このようなインタラクションを追加しました。

――つまり本編では同じようにフェティッシュなイベントが用意されているということですね。個人的には恋愛SLG『アマガミ』を思い出しました。

ショーンT氏:開発チームのメンバーも結構『アマガミ』好きが多いんですよ。より奇妙で不気味な『アマガミ』とも言えるかもしれません(笑)。

体験いただいたイベントは全体のごく一部です。「雨原玲奈を強烈に印象付けるには……?」というのがゲームの軸にあるので、そのためのインタクションをたくさん用意しています。今も“忘れられないシーン”を頑張って生み出し続けているところです。

――前回の取材から、UIやインタラクションなどのゲームシステムだけでなく、“雨原玲奈というキャラクター像”もアップデートされているのでしょうか?

ショーンT氏:前回の時は全然シナリオが完成していなかったので、僕自身も「この娘は一体なんなんだろう……?」と思っていた部分はあったのですが、今は完璧に掴めています(笑)。もちろん大枠は決まっていたんですけど、その解像度が高まったと言いましょうか。僕も気付いていなかった彼女の側面が見えてきたこともありました。

それは今回のデモに反映できていないので、冒頭については新たに調整し直す必要がありますね。製品版リリースの前に体験版を出す予定ですが、そこではシナリオに一部変更が加わっていると思います。

――その体験版に向けて、主にシステム面でアップデートを仕込んでいるものはありますか?

ショーンT氏:渋谷のマップを玲奈と一緒に歩いて、お出かけ先を選ぶようなシステムも用意しています。ゲームのコアループはほとんど出来上がっているので、次のタイミングでは本製品と同じクオリティで遊べるようなものを用意する予定です。

デモで体験いただいたのは一章で、ゲーム全体は七章で構成されています。体験版は一章の先まで遊べるようにするので、ストーリー展開的にも違った印象を受けると思います。

――答えづらい質問かもしれませんが、現状ゲームの完成度はどれくらいなのでしょうか?

ショーンT氏:……20~30%かなと。前回の出展から今に至るまで、前へ進んだことは多いんですけど、まだまだブラッシュアップしなければならないことが残っています。

また、シナリオ全体の完成が近づくことで、スチルイラストが1,000~1,500枚単位で必要だということが見えてきたので、その制作も頑張らねばなりません。

――C#4R4CT3Rにとって初めてのチーム開発なわけで、やはり苦労は大きいですよね。

ショーンT氏:そうですね。日本に留まらず、世界中から多くの反響をいただけたことで、当初の想定よりゲームのサイズ感を大きくする方向へ舵を切りました。それに伴ってチームが拡大するなかで、当初イメージしていた“変な作品”を目指し続ける難しさは感じています。ただ、もともと友人だった開発メンバーが多いので楽しくはやれていますよ。

――初期から開発メンバーはどれくらいの規模まで拡大したのでしょうか?

ショーンT氏:最初は3名からスタートして、現在は20~25名くらいになっています。

――中規模くらいになっていて驚きました……!いわば雨原玲奈のポテンシャルが、当初想定していた以上に高かったんですね。

ショーンT氏:想像以上にありましたね。企画立案時はプレイ時間で言うと2~3時間くらいのボリュームを想定していたのですが、いまは10時間を超えています。

2026年リリースは期待しすぎないで…!

――これまでChinaJoyやPAX Eastなど世界各国でイベント出展をされていましたが、やはり国ごとでプレイヤーの本作に対する向き合い方は違いましたか?

ショーンT氏:中国は日本と似ていて、キャラクターや世界設定が刺さっている方が多い印象です。インタビューなどで顕著だったんですけど、作品が持つ哲学的な思想などについて質問されることが多くて、よくそこまで考えてくださるなと感心しました。あとはルーズソックスを気に入ってくださる方も多かったですね(笑)。

アメリカでは、そもそもノベルゲームが受け入れられるか不安だったのですが、想定以上の多くの方に遊びに来ていただいて。なかには、まだストーリーも何もないデモ版を涙しながらプレイする方もいました(笑)。メディアの方々にも気に入っていただけたのか、PAX East 2026では「BEST OF PAX EAST」を受賞したんです。それも自信に繋がって、もっともっとクオリティを上げなければと……!

――ちなみに2026年内にリリース予定ということでしたが……!

ショーンT氏:ではあるんですけど……どうかな。「年内リリースで確定しています」とは自信を持って言えません。

自分たちにとって、本当にベストな作品を作り切ろうという気概の方が、開発チームとしては高まっているかもしれません。

――ありがとうございます(笑)。まだまだリリース時期は見えないかもしれませんが、「雨原玲奈に早く会いたい!」と心待ちにしているゲームファンに向けてメッセージをお願いします。

ショーンT氏:クオリティはとても大事だとして、“スピード”もそれに含まれると思っていますので、2026年内にもう一歩進んだ“体験版”を公開できるように努力をしています。

また、詳しい開発状況をお知らせするためにDiscordサーバーを新設したので、現時点で本作を気に入ってくださっている方が入れば、ぜひ参加して仲良くしてほしいなと思っていますので、チェックをよろしくお願いします。


「ルーズソックス履かせインタラクション」が追加され、ますます“誰かの性癖にぶっ刺さる”キャラクターとして強化された雨原玲奈。彼女と過ごすなかで“淀んだ水槽の底のような雰囲気に浸る快楽”が味わえる『Rain98』は、少なくとも体験版が2026年内に配信される予定です。

「待っていて良かった」と思えるようなゲーム体験に期待しつつも、今は首を長くしすぎず、気長に続報を追うのが吉かもしれません。

ライター:矢尾 新之介,編集:みお


編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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