
ゲーム内の英語をどこまで日本語に翻訳するか……そんな議論がXを中心に盛り上がりを見せています。
過剰な翻訳も審査を通すためには必要!?「ゲームの翻訳」の程度の難しさ
今回の話題の発端となったのは、翻訳会社Circle Translation代表の西墻慎一氏のXへのポストです。左側の画像は「YOU ARE DEAD」の表示の下に「Continue」「Load Game」「Quit」の選択肢とそれぞれの選択肢の日本語説明が並んでおり、英語表記とはいえゲーマーには充分に意味が通じる内容ですが、右側の画像にはそれを直訳した「あなたは死にました」「続ける」「ゲームをロード」「やめる」の文字が並んでいます。
左側の画像は翻訳者が意図的に元のゲームの印象を残すために英語表記を残していますが、「このままだとクライアントに"日本語への未訳"を指摘されてリリースできない」ということで機械翻訳や格安の翻訳業者に依頼したイメージが右側の画像とのことです。
この画像の比較はよほど馴染みのない英単語を使っていない限り、日本のゲーマーはある程度の英単語が含まれたUIは内容を理解したうえで「雰囲気のあるもの」として解釈しますが、海外の人および販売業者(SteamであればValve)は必ずしもそうは思わないことを端的に示すものでしょう。実際、Xを「Steam 翻訳 審査」で検索してみると、英単語をすべて現地の言葉に翻訳しないとSteam側では対応言語として表記しない……という話も出ています。
ただし、実際には多くのタイトルが英語を残したUIでSteamで日本語版をリリースできており、これは必ずしも正しいわけではないのでご注意ください。
英語交じりUIの良さを人に説明するのに最適なUIは『FF7 リメイク』!?
一方で、ゲーム翻訳者の炒飯 loves indies (yuki)氏は「海外ベンダーに未訳だと指摘されたら、この画像を送りつけるようにしてる」として『FF7 リメイク』のメインメニュー画面の画像を投稿しました。同画面はほぼ英単語で構成されていますが、日本人のゲーマーであればほぼ内容が理解できるものです。この画面で使われているような英語のレベルであれば、日本人ゲーマーも問題なく理解するよ……ということを、海外の人に伝えるにはうってつけの画像といえるでしょう。
また、この話題では様々な人が、欧米の関係者に見せる参考文献の不足を嘆いているようです。
などインターネット上には数少ないながらもこの問題を取り上げた記事もありますが、まだまだ多くの人に問題を伝えるには数が足りないようです。
そのため、まだまだ「日本人がある程度英語交じりの画面を"雰囲気が出ている"と感じる」のを、海外のパブリッシャーや販売業者が必ずしも理解できるとは限らないのが悲しいところ。海外メーカーによる過剰な翻訳は、時として思わぬ味を産むこともありますが(「残虐行為手当」とか「ボナース」とか)、こうした翻訳の板挟みは、翻訳者の皆様を悩ませるものなのかもしれません。





