可憐な少女を操作し「裏世界」と化した学校を脱出せよ。ステルス重視のサバイバルホラー『Narin: The Orange Room』プレイレポ | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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可憐な少女を操作し「裏世界」と化した学校を脱出せよ。ステルス重視のサバイバルホラー『Narin: The Orange Room』プレイレポ

完成度の高いタイ発インディーホラーゲーム。

連載・特集 プレイレポート
可憐な少女を操作し「裏世界」と化した学校を脱出せよ。ステルス重視のサバイバルホラー『Narin: The Orange Room』プレイレポ
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今回は、タイのデベロッパーRedSensation Gamesが手がけるホラーADV『Narin: The Orange Room』のプレイレポートの模様をお届けいたします。

◆頼りになるのはランプだけ…異界と化した学校を探索し真実を明かせ

本作は、三人称視点のサバイバルホラーアドベンチャーゲームです。プレイヤーは、可憐な少女「ナリン」となって、夕暮れ時に失踪した姉を探すため、「トワイライトディメンション」と呼ばれる異世界の学校へ足を踏み入れます。ランタンの明かりを頼りに、不気味な異世界の学校を探索しながら、徘徊するモンスターから隠れ、真相を解きすことが目的です。

まず初めにオプション画面を見ていきましょう。本作はキーボード・マウス&コントローラーパッドに対応しています。筆者はパッドを使用してプレイしましたが、操作感は良くも悪くも普通でした。

また、テキスト言語は日本語字幕/UIに対応しています。日本語の表現や文法などはおおむね良好で、翻訳の質としては問題なく、安心してゲームプレイやストーリーに没入できました。他には、画質やBGMについての簡単な設定が行えます。

さて本編スタート。本作の主人公は、「ナリン」という小柄な少女。彼女は、どうやら学校の教室で居眠りをしていたようです。夢の中でナリンは、「一緒に帰ろう」と誰かの声が聞こえ、そこで目を覚ましました。

「あれ?いつの間に眠っていたんだろう…」起きてみると教室には誰一人いません。

そして、ここからプレイアブルになります。パッド操作では左スティックで移動、右スティックでカメラ操作ができますが、操作感については、特に変わったクセなどはなく、問題なく動かせます。

まずは、朝に提出した宿題ノートを回収するため、先生の机に向かいます。

机にあったナリンの宿題ノートを入手。インベントリを開けば、取得アイテムを閲覧できます。アイテムは「調べる」ことが可能で、回転やズームなどを行えます。ただし、それ以外のメニューはなくシンプルなつくりでした。

本作は、さまざまなオブジェクトをインタラクトできるのも特徴的で、謎解きの手がかりや先に進むためのヒントが隠されていたりします。

また、インタラクトした時のテキストメッセージは、ナリンの姿も一緒に表示されますが、アニメ風のイラストが可愛くて魅力的です。しかも、リアクションによってナリンの表情も変化する芸の細かさにも注目してみてください。

「黄昏の地」とは…?

探索していると、この学校に伝わる「怪談」の資料アイテムを発見。曰く、夕暮れ時に放課後のチャイムが鳴ってもまだ学校にいると、その生徒は「黄昏の地」への道が開かれそこに連れ去られる、というのです。

もう時間は夕暮れ時。先ほどの「黄昏の地」のウワサ話に不安がよぎりますが、先へ進んでいきます。鍵を発見し教室の中に行くと、机のうえには気味の悪い「真っ赤なノート」が置いてあります。

ノートには、「お前のせいだ」とか「私のせいじゃない」だとか、不吉な言葉とイラストが書き殴ってあり、なんとも言えない怖さを感じます。そして読み終わったところ……。

突然あたりが真っ暗になり、教室の中は雑草が生えていたり、机や椅子が散乱していたり、様子ががらりと変わっています。まるで、『サイレントヒル』における「裏世界」のような雰囲気です。

謎の黒猫

すると、急に「黒猫」が話しかけてきました。どうやらこの猫も、この裏世界に長い間閉じ込められているらしく、出口を探しているとのこと。戸惑いながらも、目的は同じのため、彼の案内をもとに学校をふたたび探索していきます。

まずは、出口を見つけるためのキーアイテム「ランタン」を探しに職員室を目指します。道中には、触れると危険な奇妙な「根っこ」があるため、回避しながら進みます。

マエミ
アキ

本作は、さまざまな人物との出会いも魅力のひとつ。別の次元である「黄昏の地」には、本好きメガネっ娘の「マエミ」や、皮肉屋で活発な「アキ」など、プレイヤーの性癖にぶっ刺さ……もとい、バラエティ豊かなキャラクターが登場しストーリーを盛り上げてくれます。

この恐ろしい雰囲気とは違う息抜き的な演出が、ゲームにおける「緊張と弛緩」をちょうど良いものにしており、より効果的にホラーへの没入感を高めていました。

さて、ランタンを見つけるため本格的に学校を調査していきます。本作は、「探索」と「謎解き」における難易度も絶妙でした。

たとえば、高い場所にあるアイテムはゴミを投げつけて落とす必要があるなど、さまざまなギミックが用意されていていて、あえて「ひと手間かかる」のがグッドポイントです。

また、暗証番号を解錠する謎解きの場合、番号は「誕生日」に設定されているようなので、それらしい数字を探していくと……写真の裏側に「2153」の文字を発見。この数字をもとに答えを推理していきます。

このように、資料アイテムを手がかりに、別のアイテムを見つけて調べていく…という手順が、かなりやりごたえを感じました。

続いて戦闘システムですが、本作はモンスターへの対抗手段はないため、ステルス移動が基本となります。ステルスは、しゃがみ移動やロッカーに隠れてやり過ごすことになります。

モンスターが徘徊しているエリアでは、画面中央に目のマークが表示され、白→黄色→赤の順番で発見度が変化。もし見つかると一発でゲームオーバーになるため、ほどよく緊張感がありました。

そのうえ、モンスターの感知能力がやや高めなので、油断しているとすぐ見つけられるので要注意です。

ランタンは邪魔な「根っこ」を排除するために使う

また、道中には奇妙でグロテスクな「根っこ」が行く手を阻んでおり、近づきすぎるとナリンを飲み込みます。なので、唯一の武器と言っていい「ランタン」の明かりを照らして撃退していかねばなりません。

モンスターが徘徊中はコイツも相手にしないといけないので、戦闘パートはややシビア。筆者は何度もやり直しましたが、その分逆にゲームプレイは楽しかったですね。

行方不明となっていた実の姉が残した「折り紙」を発見し、一度元の世界に戻ってきたナリン。果たして、「黄昏の地」に姉はいるのか、そして無事真相を解き明かし日常世界に帰れるのか…!それは実際にプレイして確かめてください。


本作は、本格的な3Dグラフィックと可愛らしいイラストのビジュアル、ステルスを重視した緊張感のある戦闘、バランスの良い探索と謎解きなど、ホラーゲームとしての完成度は高いと感じました。

クリアまでの想定時間もも7~8時間と、値段と比べてボリュームも多めで、コスパの良いおすすめできる作品です。

  • タイトル:『Narin: The Orange Room』

  • 対応機種:Windows PC(Steam)

  • 記事におけるプレイ機種:Windows PC(Steam)

  • 著者プレイ時間:5時間

《ライター:DOOMKID,編集:みお》

ライター/心霊系雑食ゲーマー DOOMKID

1986年1月、広島県生まれ。「怖いもの」の原体験は小学生の時に見ていた「あなたの知らない世界」や当時盛んに放映されていた心霊系番組。小学生時に「バイオハザード」「Dの食卓」、中学生時に「サイレントヒル」でホラーゲームの洗礼を受け、以後このジャンルの虜となる。京都の某大学に入学後、坂口安吾や中島らもにどっぷり影響を受け、無頼派作家を志し退廃的生活(ゲーム三昧)を送る。その後紆余曲折を経て地元にて就職し、積みゲーを崩したり映像制作、ビートメイクなど様々な活動を展開中。HIPHOPとローポリをこよなく愛する。

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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