2026年7月1日、PS3とPlayStation Vita(PS Vita)向けPlayStation Store(PS Store)のサービス終了がソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)より唐突に発表されました。これにより、2027年には全世界でPS3とPS Vita上で新たにコンテンツを購入することが不可能になります。
過去、類似の発表として、2021年3月30日にPSP/PS3/PS Vita向けのPS Store終了予定が告知されていたものの、翌4月に一部撤回。PS3/PS Vita向けサービスだけは継続が決定し、執筆時点も各種コンテンツを購入できる状況が続いてきました(※PSP向けPS Storeは既に終了。購入済みコンテンツのダウンロードなら可能)。
今回はPS3/PS Vita向けサービス終了とのことですが、その影響はPS3/PS Vita専用タイトルに限りません。これらハードは前世代機との下位互換があり、同時に販売されていたPSPタイトルや、過去の名作を配信していた“ゲームアーカイブス”(初代PS/PS2)も買えなくなってしまうことを意味しています(※PS3はPSPタイトルを遊べず、PS VitaはPS2アーカイブスに非対応)。
筆者個人としては、これらコンテンツを“本来の終了予定から5年以上も提供し続けてくれたこと”には感謝しつつも、PlayStation機4世代分のDL販売終了の衝撃は大きく、ついに来た終わりに寂しさを覚えました。

しかし、本件は個人的感情に留まらず、前述のPSハード4世代分タイトル、例えばパッケージ版がプレミア化しているもの、DLC込みで完全な体験ができるもの、DL版でないとプレイに支障が出るもの、そういったゲームも含めて今後は新規ユーザーがPS Storeからアクセスできなくなってしまうことを意味しています。
この発表にSNSでは、2026年後半の新作ラッシュをしり目にPS3/PS Vitaで旧作DL版を買いあさるユーザーが現れており、かくいう筆者もその一人です。
本記事では同じく旧作の購入を検討している方向けに、PS Vita/PS3向けPS Storeで配信中のPSP向けタイトルを15作ピックアップ。各種オススメの理由や、購入優先度、価格も添えて紹介します。


筆者が確認した限りPS Vita向けPS Storeの検索機能は弱く、中々引っかからないケースがあるため、今回ゲームをストアで表示した際の検索ワードも併記します。
また、コンテンツ購入にあたり、PS Vita/PS3向けPS Storeではクレジットカードによるウォレットの直接チャージできず、他ハードで一旦課金するか、コンビニ等で販売中のプリペイドカードの利用が必要です。
これ以降、本記事掲載のスクリーンショットはPSP実機をキャプチャーデバイス経由で撮影したものであるほか、掲載の価格等は執筆時点のものとなっているためご注意ください。
1.『THE EYE OF JUDGMENT (アイ・オブ・ジャッジメント) 神託のウィザード』
ジャンル:カードゲーム
優先度:低
価格:3,981円
ストア検索ワード:EYE

実はSIE(※当時はSCE)は過去、トレーディングカードゲーム(TCG)を発売しており、その名も『THE EYE OF JUDGMENT BIOLITH REBELLION ~機神の叛乱~』。
こちらはPS3向けソフトとカメラ周辺機器「PLAYSTATION Eye」に映した実物カードを連動させて遊ぶゲームとなっており、開発には老舗TCG「マジック:ザ・ギャザリング」でお馴染みウィザーズ・オブ・ザ・コーストも携わっています。

物理カード版は現在プレイするには流通などの問題がありますが、このPSP向け『神託のウィザード』はデジタル版としてカードを収録し、ゲーム単体で遊べるのが特徴です。
ゲーム内容は毎ターン貯まるマナを消費してカードを使用、3×3マスのフィールドにクリーチャーを召喚し、5マスを自分のクリーチャーで埋めた方が勝ちになります。

クリーチャーにはマス目に応じた攻撃範囲や反撃などの概念があり、敵の死角を見つけて一方的に攻撃。また、マスにはそれぞれ属性の概念もあり、クリーチャーの属性と合わせれば有利になる仕様もあります。
『神託のウィザード』では、ストーリーや既存CPUとの対戦に加え、自分で作ったデッキをCPUに使わせて練習するモードのほか、カードのフレーバーや各種舞台設定を確認することも可能です。
大元のPS3版のシステムは、2026年時点でSCEが開発中の、モバイル端末のカメラを利用したTCGのリアルタイム演出&対戦補助を行う「TCGセンシングシステム」の先駆け的な存在でもあります。
続編が無く、替えが効かない点や、追加カードDLC「EOJ エクスパンションVol.1~3」(各209円)も、PS Storeサービス終了後に買えなくなってしまう点から今回はオススメしました。
しかし、DL版はパッケージ版の中古相場と比べ割高なだけでなく、各種雑誌とコラボしたプロモーションカードが入手不可能であり、必須級の強さでないにしろ“気にする人は気にしてしまうであろう”点で優先度は相対的に低めです。
ちなみにGame*Sparkでは、PS3版リリース前の体験レポートを掲載しており、当時の印象が語られています。
2.『ロックマンロックマン』
ジャンル:アクション
優先度:高
価格:500円
検索ワード:ロックマン

横スクロール・アクションの金字塔であり、様々な作品をインスパイアした『ロックマン』シリーズ。その初代を3Dグラフィックでリメイクし、様々な要素を追加したのが本作です。本作は新ボスが2人加わり、ステージは再編、随所で会話シーンも展開されるようになりました。

ゲームでは、元来の主人公「ロックマン」だけでなく、ボスキャラクターたちも操作でき、シリーズヒロインの「ロール」や、『ロックマン3』から登場の「ブルース」もプレイアブルキャラクターとなっています。

モードには本編にあたる「ニュースタイル」のほか、原作ファミコン風の「オールドスタイル」、オリジナルステージを作成できる「コンストラクション」、やり応え抜群の「チャレンジ」もあり、ボリュームは完全新作にも引けを取りません。
今回オススメの理由は、原作『ロックマン』に対し、本作が現行機種に移植される気配が無いのはもちろん、500円の格安価格で購入できる点です。

問題として、執筆時点で専用サイト「ロックマンロックマンWEB」のサービスが終了しており、前述のプレイアブルキャラクター「ロール」や「コンストラクション」で使える特別なステージ素材の解禁ができず、カプコン製作の追加ステージ配信にユーザー間のステージ共有機能も止まっているのは要注意です。
しかし、それを差し引いても価格以上に楽しめるため、少しでも興味があれば優先度は高めです。
3. 『悪魔城ドラキュラXクロニクル』
ジャンル:アクション(アクションRPG作も同時収録)
優先度:高
価格:1,885円
検索ワード:悪魔城

横スクロールの高難度アクションとして有名な『悪魔城ドラキュラ』。そのシリーズでも人気の『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』をリメイクしたのが、本作『悪魔城ドラキュラXクロニクル』です。

原作を新デザインベースの3Dグラフィックで描き、ヒロイン「アネット」にまつわる新規要素や、一部ステージ再編成、1~2プレイ可能なボスラッシュの追加もされています。

また、ステージ中のアイテムを集めることで原作『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』や、原作ソフトで特殊な手順を踏むと遊べるミニゲーム『あくまぢょおどらきゅら ペケ』、直接的な続編『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』の調整版も遊べるのもポイントです。
現行機種には、歴代2Dタイトルが移植されているものの、『悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』と『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』の2作はPS4向けにのみ移植されており、リメイク版の収録は無し(※原作をSFC向けに作り替えた『悪魔城ドラキュラXX』は移植有り)。

レトロ作品と考えるとDL版は少々値が張るものの、パッケージ版の中古市場よりは安く、複数作品を収録している点も踏まえると十分にオススメできるタイトルです。
4.『アーマード・コア フォーミュラフロント インターナショナル』
ジャンル:シミュレーション(任意でアクションも可)
優先度:高
価格:1,572円
検索ワード:アーマードコア

2023年に念願のシリーズ最新作が発売され、以降も不定期に話題となる『アーマード・コア』。重厚な舞台設定と、パーツを組み替えたメカで傭兵として活動していくのが定番ですが、この『アーマード・コア フォーミュラフロント』は明るい雰囲気かつ、“プレイヤー自身はメカを操作する必要が無い”異色作です。

ゲームでは、パーツを自由にアセンブルする楽しみはそのままに、プレイヤーは機体(AC/アーマード・コア)を操るAIを基本特性から各種判断能力のパラメータ振り分け、時間経過に伴う行動まで設定。非搭載型アーマード・コア(u-AC)大会「フォーミュラフロント」の頂点を目指し、ライバルたちと試合をしていくことになります。
本作システムやパーツはPS2向けシリーズ作品をベースにしており、『インターナショナル』版ではプレイヤーによる手動操作も可能です。
また、セーブ/チームデータが同じメモリーカードにあれば他者が作ったAIチームと戦えるため、通信せずともデータをアップローダー等で共有して対戦できるのも魅力です。

チューニングしたAIによる操作という観点では、後の『アーマード・コア ヴァーディクト デイ』の先駆けでもあり、最新作『アーマード・コア6ファイアーズオブルビコン』で復活しなかったシステムでもあるため、今でもプレイする価値のある作品と言えます。
また、PSP向けに何作かPS2からシリーズ作が移植されているものの、DL版は本作のみなので、“PS Vitaで遊べるPSP向け『アーマード・コア』”として唯一の作品という点も見逃せません。中古ソフト相場より価格が安い点も含めて興味があるなら是非と言えるタイトルです。
なお、初代PS向け三部作であれば、ゲームアーカイブスとしてPS Vita/PS3向けに配信中。傭兵ライフを楽しみたい場合は、こちらもオススメします。
5.『100万トンのバラバラ』
ジャンル:アクション
優先度:中
価格:3,981円
検索ワード:100万トン

かつてSIE(SCE)が行ったクリエイターオーディション企画「PlayStation C.A.M.P!」から生まれた、アクワイア開発の解体切断アクション、それが本作です。
舞台は空飛ぶ巨大戦艦が襲って来るようになった世界、プレイヤーは町の部隊長「ティトリ」として、戦艦に乗り込み、その巨体を外側からバラバラに分解していくことになります。

ゲームでは、戦艦に線を引いて切断、少しずつ小さなパーツに削っていくシステムであり、中にはゲージを貯めないと削れない箇所や、防衛兵器などによる妨害も存在。攻撃を喰らうと仲間が「ティトリ」の身代わりとなるほか、「はかば」に名前付きで記録されるため、ノーダメージクリアへのモチベーションも湧く仕様です。
その他、戦艦に囚われた仲間を助ける要素から、難易度選択ができるストーリー本編、「チャレンジモード」もあるので、ボリュームもそれなりにあります。

上手く戦艦を大きく削れた際の爽快感や、“どうやって攻めるか”を考えるパズル的側面もあり、今回はオススメに挙げたい一作です。
本作はパッケージ版の中古市場が万単位と非常に高騰しているものの、DL版もお手頃とは言い難く、PS Storeには格安で販売されている名作が多いこともあり、優先すべきかは苦しい部分もあります。

ちなみに、同様のオーディション企画から生まれた『勇者のくせになまいきだ。』ともコラボしており、体験版ステージが隠しコマンドから遊べる仕様です(※逆に『勇者のくせになまいきだ:3D』側には本作の体験版が収録)。
6. 『メタルギアソリッド ポータブル・オプス』
ジャンル:ステルスアクション(タクティカル・エスピオナージ・オペレーション)
優先度:中
価格:1,572円
検索ワード:メタルギア

言わずと知れたステルスゲームの名作、タクティカル・エスピオナージ・オペレーション『METAL GEAR』。

その中でも本作は、シリーズ原作者・小島秀夫監督が「企画、ゲームデザイン、脚本、演出、監督を全て自分で 、責任を持って創った」“A HIDEO KOJIMA GAME”ではないものの、『METAL GEAR SOLID 3(MGS3)』と初代『METAL GEAR』のミッシングリンクを繋ぐストーリーが展開されるスピンオフ作品となっています。

本作はPSP向けでありつつ、既存の据え置き機タイトルに寄せた3Dステルスアクションを実現しており、“仲間を集め、部隊を編成する”要素も初登場しました。
また後発作品との違いとして、主人公「スネーク」と一般兵士に限らず、ボスキャラクターに、「ゼロ」といった『MGS3』メインキャラクター、同じくPSP向け『METAL GEAR AC!D』シリーズからヒロインもプレイアブルとして参戦している点は必見です。

なお、「サーガ(正史)」という枠組みから外されている本作ですが、今回オススメする理由は2つあります。
1つ目はサーガ作品を集めた『METAL GEAR SOLID: MASTER COLLECTION Vol.1』収録の「『メタルギア』シリーズ歴史年表」で言及されており、実質的には正史と言えなくもない点。
そして2つ目は2026年8月リリース予定の前述のコレクションVol.2でも収録は叶わなかったものの、収録作である『METAL GEAR SOLID 4』内のムービーでは引用されている点です。

執筆時点でシリーズ内の立場が曖昧な本作ですが、『メタルギア』ファンであれば手に取る価値はあります。ただ、パッケージ版の中古相場が格安であり、PS Vita用にDL版を確保したいわけでなければ優先度は低めとなるでしょう。
7. 『煉獄弐 The Stairway to H.E.A.V.E.N』
ジャンル:アクションRPG
優先度:高
価格:1,257円
検索ワード:煉獄(※“れんごく”から直接変換できないため、漢字一文字ずつ変換する必要あり)

本作は、2012年3月付で「コナミデジタルエンタテインメント(コナミ)」に吸収合併されたゲーム会社「ハドソン」が生み出したSFアクションRPGです。同じくPSP向け『煉獄 THE TOWER OF PURGATORY』の続編であり、舞台設定は共通しつつも、独自のストーリーが展開されます。

ゲームでは自律型戦闘兵器体「A.D.A.M(ADAM)」の「GRAM」として、各フロアで敵を倒し続け、最奥でボスを倒し新たなフロアへ…という流れで進行。道中で拾った武装を頭から足に装備し、使用限界が来たらすぐ次に切り替え、スピード感ある戦闘も相まって、ハイテンポなゲーム展開で飽きにくい設計です。

PSP向けアクションゲームでありながら、シンプルなマップ構造を活かした、ロックオン機能だけで事足りるカメラワークもあり、ボタン数の少ないハード制約を感じさせない快適さも魅力と言えます。
本作はDL版が比較的安く、コナミが本シリーズ移植や続編を手掛けるような動きを見せていないのもあり、興味があれば購入する優先度は高めです。

強いて言えば、同じく「ハドソン」が手掛けた『ボンバーマン』とのコラボ武器等を配布していた専用サイトが消失している点は痛いものの、いずれもストーリーに影響するようなものではありません。
8.『街 ~運命の交差点~特別編』
ジャンル:ADV・ノベルゲーム
優先:高
価格:2,075円
検索ワード:街

膨大な実写の挿絵を採用し、複数の主人公の物語がお互いに影響し合うサウンドノベル『街』。本作はそれを調整した『街 ~運命の交差点~』をベースに追加シナリオを備えているバージョンです。
キャラクターAのシナリオの選択肢が思わぬところでキャラクターBを助けたり、キャラクターCの終焉を招いてしまったり、読み物としてはもちろん、謎解きのような形で主人公間の行動を管理していく楽しみがあります。

同様のシステムを採用したタイトルには、舞台設定を引き継いだ後継作品『428 ~封鎖された渋谷で~(428)』や、実写からCGグラフィックに切り替えつつも、『428』とスタッフが共通の『タイムトラベラーズ』はマルチプラットフォームで展開しているため、“これらの方は遊んだことがある”という人もいるかもしれません。
しかし、本作がこれら2作と大きく違う部分として、“純粋な群像劇感”があります。

複数の主人公はいるものの、2作は“バラバラな人たちが1つの目的に導かれ集う”のに対し、本作は“それぞれの目的を持つ人たちが偶然どこかですれ違った”印象が強め。目的を共有しないからこそ、“知らないだけで人には人の物語がある”、そう感じられる作りが魅力です。

早送りが無い点と、シナリオの節々に当時特有の道徳観と倫理観の緩さがあるため、多少人を選ぶ可能性はありますが、十分にオススメなタイトルです。
なお、先述の『428』はPC/PS4向けにもリリースされている一方、『タイムトラベラーズ』は現行機移植がありません。しかし、PS Vita版(1,000円)とPSP版(500円)もPS StoreでDL版が販売されているため、興味があれば一緒に揃えると良いでしょう。
9.『セカンドノベル~彼女の夏、15分の記憶~』
ジャンル:ADV・ノベルゲーム
優先度:中
価格:2,305円
検索ワード:セカンドノベル

遡ること5年前、高校2年生だった主人公「直哉」は、親友「ユウイチ」、自身が密かに恋い慕っていた「綾野」、その両名が屋上から飛び降りる事故を経験。「綾野」は命こそ助かれど、事故直近の記憶を失くしただけでなく、15分しか物事を覚えておけない記憶障害となってしまう。

本作はそんな「綾野」と再会した「直哉」が、彼女が語りはじめた“物語”から真実を探る、深沢 豊氏がシナリオを手掛けたテキストアドベンチャーです。

この物語は見たところ、実際の高校生時代をモデルにしている一方、登場人物は「アヤノ」と「ユウイチ」…“直哉”がいないものとなっています。


プレイヤーは「直哉」として、15分しか覚えられない彼女が“物語の先”を語れるよう、“あらすじ”を作成。時には物語を分岐させ、“あらすじ”の材料となるキーワードを集めていかなければいけません。

現代と架空の高校生時代、二つの物語が交差する構造であり、プレイヤーは本作を通して集めた情報から、自分の中で真実を考察していく趣向となっています。そのためメディア展開方法と情報量こそ違いますが、後発の別作品なら『Her Story』が比較的、コアな部分の楽しさが近い印象でした。
その独自性と読後感から“万人にオススメ!”とは言えないものの、興味があるなら手を出してみて欲しい1作です。

また、本作には「ファーストノベル文庫」と題して別途、複数の小説が収録されており、ライター、イラストレーター共に市川 環氏、いとうのいぢ氏をはじめ、豪華面子が揃っているのも魅力と言えます。
ちなみに、Nekodayが開発中のPC向けノベルゲーム『世紀末之詩』では、企画の源として本作と「ファーストノベル文庫」が言及されています(※同作は2026年7月10日にデモ版をリリース予定)。
10.『武装神姫バトルマスターズMk.2』
ジャンル:アクション(RPG的な側面も有)
優先度:低
価格:5,028円
検索ワード:武装

コナミが展開している小型美少女フィギュアロボのキャラクターを中心としたプロジェクト「武装神姫」。アクションフィギュアをはじめ、アニメを含めた様々なメディア展開がされていましたが、本作『武装神姫バトルマスターズMk.2』は、“コンソール向け”としては最後のタイトルです。

舞台は近未来、人々が「武装神姫(神姫)」をパートナーとする時代に、彼女らと疑似的に一体となり、コントロールできる「神姫ライドシステム」が登場。このシステムを使って神姫同士を戦わせる「神姫バトル」でプレイヤーは大会を勝ち進んでいき、とある陰謀に巻き込まれていきます。

ゲームは各部位にパーツを装備し、アクション形式で戦うシステムを採用。ガード、アタックチェイン、ターン(無敵回避)といったテクニックも存在するものの、勝敗にはパーツの強さの影響も無視できません。パーツの装備できるランクなどは、対戦を通じて上昇する「LOVE」に依存するため、実質的にはアクションRPGと言えます。

また、本作には「LOVE」を貯めると発生する神姫固有イベントや、対戦前後に見られる個性豊かなライバルたちとの会話もありADVパートも充実。美少女ゲームとホビーアニメが合体したような雰囲気が魅力と言えます。
本作は無印『武装神姫 BATTLE MASTERS』の内容も収録した完全版であり、オススメしたい…ところですが、DL版の価格が高めなため、人によっては他タイトルを複数買った方が満足感を得られるでしょう。

また、DLCとして追加の神姫も配信中ですが、神姫素体(対戦で使う権利)で628円、シナリオ(専用イベントや会話など)で528円、武装セット(キャラクターモチーフのパーツ)で1,047円と、消費税による誤差はあるものの、当時の目線で見ても非常に高額です。
これに武器や防具パーツ、BGM、短編アニメも別途販売されており、PS Storeが閉鎖する前にすべて買い揃えようとした場合、優に数万円は越えます。

PSP実機がある場合、PS Vita/PS3で無料DLCだけをダウンロード(※扱いは購入のため、新規DLにはどちらか必要)して、比較的お手頃な中古パッケージ版を買うのがコスパはいいでしょう。
執筆時点で2025年以降、「武装神姫」プロジェクトに目立った活動が見られ無いため、望み薄ではあるものの、全DLC込みのリーズナブルな現行機移植版が欲しいところです。
11.『Zill O'll~infinite plus~』
ジャンル:RPG
優先度:高
価格:1,676円
検索ワード:zill

1999年にコーエー(現:コーエーテクモゲームス)が発売した初代PS向けフリーシナリオRPG『Zill O'll』。そのビジュアル&サウンドをリメイクしたPS2版をベースに、様々な追加要素を収録したのが『Zill O'll~infinite plus~』です。

バイアシオン大陸を舞台にプレイヤーは様々な出来事に巻き込まれていくことになり、膨大なイベントに、登場キャラクターとその固有エンディングが実装。選んだ主人公の出自によって物語の開始地点や目的が変わるほか、発生するイベントや解禁されるエンディングも変化します。

ギルドの仕事をこなしつつ、各地で発生したイベントを進めていく感覚は、どこかベセスダ製オープンワールドRPGに近い没入感。しかし、本作はテキストベースに寄っている点や、ターン制RPGの戦闘、そしてキャラクター親密度と固有エンドによる恋愛ゲーム的側面で本作の方が好みなプレイヤーもいるかもしれません。
本作パッケージ版はPSPでロード時間や処理落ちの問題を抱えていたものの、PS VitaでDL版を遊ぶと解決できるのもあり、いつかプレイするつもりなら、PS Store閉鎖前に購入する優先度は高めと言える作品です。
なお、『Zill O'll』はPS3向けスピンオフ『TRINITY Zill O'll Zero』を最後にシリーズ展開が停まっているものの、2021年実施のコーエーテクモゲームスのゼネラルプロデューサー、シブサワ・コウ氏へのGame*Sparkインタビューでは、「(過去に人気だった作品のリバイバルを行うことに関して)いずれ『ジルオール』がそうなる可能性も0ではないと思います」と回答していました。
インタビューの翌2022年には同じく人気があったPSP向けシミュレーション『太閤立志伝V』が現行機種向けにHDリマスターされているため、いつかは本作のリメイク・リマスターが実現する日が来るのかもしれません。
12. 『Fate/EXTRA』&『Fate/EXTRA CCC』
ジャンル:RPG
優先度:中
価格:各800円
検索ワード:フェイト

20年以上の歴史を持つTYPE-MOONが手掛ける『Fate』シリーズ。PSPではスピンオフとして『Fate/EXTRA(EXTRA)』とその続編『Fate/EXTRA CCC(CCC)』が発売されました。

シリーズ初のRPGである『EXTRA』では近未来の月、その内部にある仮想電脳空間「SE.RA.PH(セラフ)」を舞台にトーナメント方式の殺し合い「聖杯戦争」が展開。プレイヤーは記憶喪失の「マスター」として、過去の英雄を再現した使い魔「サーヴァント」と共に参戦することになります。

ゲームはRPGをベースにしつつ、基本コマンドはジャンケンのような、三すくみの関係を持つ「ATTACK」「GUARD」「BREAK」を採用。戦闘では毎ターン/6コマンド分を選択する必要があるものの、相手のコマンドは一部しか開示されません。

不明なコマンドに対しては、相手のパターンを何とか推測したり、3コマンド全てに強く出られる「SKILL」でゴリ押したりで対処することになり、“いかにリスクを抑えつつ戦闘を進めていくか”という楽しさがあります。また、『EXTRA』『CCC』共にシリーズでお馴染みの相手の素性を推測していく要素もあり、ファンにはオススメの作品です。
『EXTRA』については、以前はリメイク版『Fate/EXTRA Record』が2026年春リリース予定でしたが、バンダイナムコエンターテインメントからの販売が中止。TYPE-MOON側からは“開発は継続しつつも、新たな販売元と発売時期は決まり次第ご案内”とアナウンスされていました。

『EXTRA』『CCC』は戦闘を高速化できない点など、快適面で至らない部分もあり、リメイク版での改善を期待したいところですが、待ちきれない方は今のうちに購入・プレイするといいでしょう。
なお『Fate/EXTRA Record』について、ディレクター新納 一哉氏は2026年に本格的な情報公開を開始する予定を語っています。
13.『ペルソナ2 罪』&『ペルソナ2 罰』
ジャンル:RPG
優先度:中
価格:各980円
検索ワード:ペルソナ

最新作『ペルソナ6』が発表され更なる盛り上がりを見せる、心の仮面を召喚し戦うジュブナイルRPG『ペルソナ』シリーズ。

『ペルソナ2 罪(罪)』『ペルソナ2 罰(罰)』は、現在のシリーズで定番となっているカレンダー制や学園生活シミュレーション要素が導入される前の、オーソドックスなRPGスタイルを踏襲した最後の同名ナンバリング本編、それをPSP向けにリメイクした作品です。

それぞれ前編・後編の関係となっており、『罪』では高校生「周防達也(※初期名)」が、『罰』では『罪』でヒロインだった成人の編集記者「天野舞耶」が主役となり、“噂”が現実となる世界で物語が展開されます。

全体的にダークでありつつも、“高校生らを中心に進む『罪』”と“大人の視点が描かれる『罰』”の構図は味わい深く、時間はかかりますが、両タイトル合わせてのプレイをオススメします。

またPSP移植にあたり、原作ライター里見 直氏の追加シナリオも用意されており、『罪』では無料DLCとして、『罰』ではゲーム内に最初から収録されているのもポイントです。

なお、PSP向けには前作『女神異聞録ペルソナ』のリメイク版『Persona』が980円で販売されています。システム面などが大幅に改修され非常に遊びやすくなった一方、主なBGMが別物に差し替えられてしまった点で賛否が分かれますが、同作キャラクターは『罪』『罰』にも絡むため、新規に遊ぶ方はこちらも手に取ってみるといいでしょう。
14.『やるどらポータブル ダブルキャスト』
ジャンル:アドベンチャー(サスペンスホラー)
価格:2,934円
優先度:高
検索ワード:ダブルキャスト

SCE発売の「みるドラマから、やるドラマへ」を謳ったフルボイス&アニメーションのアドベンチャー『やるドラ』。初代PSからPS2にかけてシリーズ展開されてきましたが、うち第一作をPSP向けに移植したのが『やるどらポータブル ダブルキャスト』です。

ある日、記憶喪失のボクっ娘「赤坂美月」と同居することになった主人公、自らが所属する映画研究部の主演女優に彼女を推薦したことから物語は始まります。公式ジャンルはサスペンスホラーとしており、選択肢によるマルチエンドが採用されています。
美少女ゲーム的な導入でありつつも、次第に不穏な流れへと進み、場合によってはバイオレンスな展開も。物語の真相を追及するルートもあれば、番外編として本筋と関係ない話もあり、全ての分岐を確認する場合はかなりのボリュームとなります。

シナリオのクオリティはもちろん、回りまわって恋愛ゲームと感じられる要素も強く、1周辺りのプレイ時間は、そこまでかからないのもオススメのポイントです。
なお、PSP向けに移植された『やるドラ』シリーズは複数ありますが、PS Storeでは『季節を抱きしめて』と『雪割りの花』のDL版が販売されています。
15.『プリンセスクラウン』
ジャンル:アクションRPG
優先度:中
価格:2,420円
検索ワード:プリンセスクラウン

美麗な2Dグラフィックで知られるゲーム開発会社ヴァニラウェアですが、この『プリンセスクラウン』は、後に同社代表となる神谷盛治氏が手掛けた同名アクションRPGをPSP向けに移植したものです。

ゲームはヴァレンディア王国の若き女王「グラドリエル」をはじめ、複数主人公の冒険譚を追う形式で進行。戦闘は主人公がザコ敵をなぎ倒していくタイプではなく、基本的に1vs1で相手の攻撃をガードで捌きつつ、攻撃を差し込んでいく、格闘ゲームのような果し合いが展開されます。
現代に遊ぶと、ゆったりとしたゲームテンポや大味な戦闘は、後発のヴァニアラウェア作品より好みが別れそうな部分ではあるものの、グラフィックの美麗さは引けを取らないタイトルです。
本作は2019年にPS4向けに復刻版がリリースされており、現行機種版はあるにはあると言えます。しかし、復刻版は当時発売された同ハード向け『十三機兵防衛圏』の先着購入特典、つまり非売品のため、新規ユーザーが“今買える直近のバージョン”がこのPSP版となります。

物語の展開方式はヴァニラウェアの『オーディンスフィア』に繋がる部分もあり、今後、何らかの機会に再復刻される可能性は無いと言い切れませんが、同社作品のファンでPS4版を逃した方は手に取ってみるといいでしょう。
おわりに

オススメのPSP向けDL版15タイトルの紹介は以上となります。PSPはPS Vita/PS3向けPS Store閉鎖で買えなくなる4世代分ライブラリのうち1つですが、 “そもそもパッケージ版しかない”パターンもあれば、“DL版が唐突に販売停止された”パターンもあり、今回は挙げられなかったタイトルもありました。
なお、SIEはPS Vita/PS3向けPS Store閉鎖予定と共に、2028年1月以降のPlayStationコンソールの全新作ゲームについて、“ダウンロード版のみの提供”を告知しています。

確かに市場ではダウンロード版の需要が増え、“パッケージ版でもデータのダウンロードが必須なタイトル”が存在することを考慮すると、自然な流れかもしれません。

しかし、前述のようにDL版のみであれば、唐突な販売停止から入手手段が無くなる可能性が付きまとい、そもそも今回の旧ハード向けPS Storeのようにプラットフォームごと利用できなくなるのも十分考えられます。

SIEは「ゲームへのアクセス方法のさらなる充実に取り組む」としているため、この課題に対する答えを模索していることを願います。
















