現地時間9月12日および13日の2日間にわたり開催された「BlizzCon 2026」。3年ぶりの開催ということもあり、現地はかなりの熱気と賑わいを見せていました。今回、Blizzard Entertainmentよりご招待いただき、他の国内ゲームメディアの皆さまとともにGame*Sparkも本イベントに参加してまいりました。ということで本稿では、「BlizzCon 2026」の模様を筆者の視点から切り取ったイベントレポートをお届けします!
実のところ筆者にとって、BlizzConへの参加は今回が初めて。というか、アメリカを訪れること自体がほぼ初めて(記憶のない幼少期に一度行ったことがあるようですが……)という状態でした。慣れない空港での移動など、道中はさまざまな緊張の連続でしたが、無事に現地の会場へと到着することができました。

「BlizzCon 2026」の会場となったのは、カリフォルニア州の「アナハイム・コンベンション・センター」です。すぐ近くにはディズニーランドもあるということで、周辺はかなりリゾート的な雰囲気が漂っていました。道は広く綺麗に整備されており、事前に調べたところによると治安も非常に良い地域とのこと。
ロサンゼルス国際空港からは車で1時間強かかり、電車の駅からも離れているため、日本に住む筆者の目線では決してアクセスが良いとは言えない場所と感じました(アメリカは車社会ですので、駅が遠いことはさほど問題じゃないんでしょうね)。しかし、ひとたび会場周辺に足を踏み入れるとすでに熱気に包まれており、Blizzard作品の根強い人気を肌で感じることができました。
ちなみに会場までの移動にはUberを利用したのですが、道中ずっと無言だった運転手のお兄さんが、到着するなり「Yeah BlizzCon! Have Fun!」と急にテンション高く送り出してくれたのがとても印象的でした。

こちらが会場の外観です。「過去のイベントレポート記事で見たことのある光景だ!」と、到着早々から感動しきりでした。
巨大な建物の壁面には、『ディアブロ』や『ハースストーン』、『オーバーウォッチ』といった各タイトルの人気キャラクターたちが描かれた特大の垂れ幕がズラリと掲げられており、入場前から否が応でも気分が盛り上がります。

いよいよイベント初日。まずは、会場全体が熱狂に包まれた大盛り上がりのオープニングセレモニーを体験してきました。Blizzard Entertainment社長のJohanna Faries氏によるスピーチを皮切りに、ファンの熱気を引き上げるさまざまな大型発表が次々と飛び出しました。

なかでも、会場からひと際大きな歓声が上がっていたタイトルが2つあります。
まず1つ目は、2030年発売予定としてサプライズ発表された『スタークラフト』新作のトレイラーです。シリーズ久々の新作という期待感もさることながら、映像自体がかなり悪趣味かつ味わい深い非常にユニークな仕上がりになっており、筆者も思わず画面に見入ってしまいました(Blizzard作品のトレイラーは、毎回本当にクオリティが高いですよね!)。
驚かされたのは、この新作がこれまでのRTS(リアルタイムストラテジー)ではなく、オープンワールドシューターになるという点です。過去のシリーズと世界観を共有しつつも、実質的には完全新作として捉えたほうが良さそうです。2030年リリースとかなり気の長い発表ではありましたが、「それまで元気にゲームを遊んでいこう!」という未来へのモチベーションをもらえました。

そしてもう一つ。あくまで筆者の主観ではありますが、この日最も大きな、地鳴りのような大歓声が上がっていたのが『World of Warcraft: Forever』の発表でした。
本作は、長年『World of Warcraft(WoW)』のユーザーが求めてきた「Classic+」に位置づけられるような作品とのことで、オリジナル版の古典的な『WoW』の体験を永続的に楽しめる内容になるそうです。
正直に白状しますと、筆者自身はこれまで『WoW』をプレイした経験がなく、発表の細かなニュアンスまでは掴みきれませんでした。同作は日本語展開がされていないこともあり、国内におけるプレイヤー人口はおそらくそこまで多くはないタイトルでしょう。しかし、会場を揺るがすほどの熱狂ぶりを目の当たりにして、『WoW』がBlizzardの屋台骨であり、最も愛されている中心的なタイトルなのだろうなあと実感させられました。
もちろん、『WoW』が世界的に非常に人気の高いタイトルであるということは、知識としては知っていました。しかし、BlizzConのオープニングセレモニーに駆けつけるような熱狂的なファンは、8割ぐらいが『WoW』のプレイヤーなのではないか? と思えるほど圧倒的な歓声が上がっていたのが印象に残っています。

ほかにも、『Diablo V』の発表や『Diablo IV』のNintendo Switch 2版の発売といった嬉しいニュースが飛び出しました。
『Diablo V』は発売予定が2029年とこちらもかなり先になるため、首を長くして待つほかありません。しかし、それまでの間にも『Diablo IV』へ新クラスとなる「アマゾン」が追加されることが明かされるなど、『Diablo』シリーズのファンにとっても大満足と言える充実の発表内容となっていました。

さらに、『オーバーウォッチ』では新ヒーロー「ドクトリン」が、『ハースストーン』では新クラス「モンク」がそれぞれ追加されることも明かされました。
どちらも現在進行形のライブサービスゲームにおいて、今後のプレイ環境や戦術に大きな変化をもたらす重要なアップデートとなるため、会場に詰めかけた各タイトルのファンからはひときわ大きな歓声が上がっていました。

オープニングセレモニーの熱狂の後は、会場内を少し散策してみました。『Diablo』シリーズのエリアには巨大な「リリス」の像が鎮座しており、そのサイズ感に反するほど精巧な造形が素晴らしかったです。

また、同じく巨大な「メフィスト」の像と一緒に記念撮影ができるフォトスポットも用意されていました。こちらは熱心なファンたちによって、ちょっとした待機列ができるほどの盛況ぶりを見せていました。

日本ではバーガーキングとのコラボの印象が強い『Diablo』シリーズですが、会場ではファンタ(Fanta)とコラボしたらしき広告とともに、ファンタの試飲会が行われていました。
詳しい詳細までは掴めなかったのですが、おそらく既存のフレーバーのパッケージが『Diablo』仕様として展開される……ということなのでしょうか。会場内の広告パネルにはしっかりと『Diablo』デザインのファンタが描かれていたのですが、現場で配られていたものは普通にハロウィン風のパッケージでした。

また、会場内には『Diablo』モチーフのタトゥーを実際に入れられる「HELL'S INK」という驚きのコーナーも展開されていました。正直なところ、筆者もちょっとだけ興味を惹かれたのですが……さすがにそこまでの勇気は出ず、今回は体験を見送ることにしました。

筆者自身が『Diablo』シリーズのファンということもあり、つい同エリアを重点的に見て回ってしまいましたが、もちろんほかのエリアにもしっかりと足を運んでいます。
たとえば『ハースストーン』のエリアには、ゲームのタイトルにもなっており、プレイヤーにとってはお馴染みであるあの象徴的な「石(ハースストーン)」のモニュメントが置かれていました。

また、『ハースストーン』といえばやはりお馴染みの「酒場」のモチーフです。エリアの中心には、モクテル(ノンアルコールカクテル)を提供する本格的なバーが設けられていました。ちなみにモクテル類は1杯12ドルほど。昨今の円安の影響もあり、日本円に換算するとちょっとバカにならないお値段ですね……!

続いては『オーバーウォッチ』のエリアです。こちらには、「D.Va」と「D.Mon」の両ヒーローと一緒に記念撮影ができるフォトスポットや……


各ヒーローを象徴する武器の模型が展示されているコーナーなどがありました。こちらも非常に精巧な作りで、間近でじっと見つめても粗が見当たらず、かなりしっかりとしたクオリティで仕上げられています。

さらに、「ハンマーダウンチャレンジ」と題して、「ラインハルト」さながらにハンマーで測定機を叩く力比べのコーナーも設けられていました。こちらの待機列には身体の大きな方々がこぞって並んでおり、いかにもアメリカらしい雰囲気でした。

もちろん、Blizzardを代表するタイトルである『World of Warcraft』のエリアも、かなりの規模で展開されていました。 エリアの入り口には巨大で荘厳なゲートがそびえ立ち、その手前には、『ハースストーン』でもおなじみの「ジェイナ・プラウドムーア」の精巧な等身大スタチューが飾られていました。

大型イベントの醍醐味といえばグッズ販売ですが、物販コーナーは連日数時間待ちの列ができるほどの大盛況(そして大混乱)となっていました。筆者は列が落ち着いたイベント後半になってようやく足を踏み入れたのですが、時すでに遅し。その頃にはすっかり目ぼしいアイテムが売り切れてしまった後のようでした。

各種ステージイベントも非常に充実した内容となっていました。なかでも凄まじい熱狂に包まれていたのが、「オーバーウォッチ ワールドカップ2026」のハーフタイムショーです。
ステージには日本から「YOASOBI」が登場し、「アイドル」や「夜に駆ける」といった代表曲に加え、『オーバーウォッチ』とのコラボレーション楽曲である「オリオン」を披露しました。ゲームの世界観と融合した圧巻のライブパフォーマンスに、会場に詰めかけたファンは大興奮の様子でした。

そして迎えたイベント閉会式には、これまた『オーバーウォッチ』とのコラボ衣装が発表されたばかりの「LE SSERAFIM」が登場しました。一人ひとり『オーバーウォッチ』のヒーローを意識した衣装だったようです。
洗練されたパフォーマンスと大迫力のステージングに、オーディエンスのテンションは最高潮に。「BlizzCon 2026」という巨大イベントの華やかな幕引きにふさわしい、まさに圧巻のステージでした。

ということで、少々駆け足にはなりましたが、以上が「BlizzCon 2026」のイベント&ブースレポートでした。
若いころからBlizzardのタイトルを遊び続けてきた筆者にとっては非常に思い出深い体験となりましたし、数多くのビッグアナウンスも含め、現地のファンにとって大満足の2日間だったのではないでしょうか。
来年以降、「BlizzCon」がどのようなペースで開催されるかはまだわかりませんが、筆者の拙い英語でも現地でのイベント自体は十分になんとかなりました。今回のレポートで少しでも興味を持たれた方は、ぜひ今後のリアル参加を狙ってみてはいかがでしょうか。

最後に、ちょっとした余談ですが……。 今回会場となったアナハイム・コンベンション・センターは古くからある歴史的な施設ということもあってか、周囲の人気(ひとけ)のないスポットには、どことなく「リミナルスペース」を感じさせる独特の雰囲気が漂っていました。
行きのフライトでちょうど「バックルームズ(The Backrooms)」の映画を見ていたこともあり、「アメリカ人にとってのネット怪談や不気味さの原体験って、こういう日常と地続きの空間にあるんだな……」と妙な感慨に浸ってしまいました。 巨大イベントの熱狂はもちろんですが、こうして現地ならではの空気感に触れ、さまざまな気づきや新鮮な体験を得られるのも、海外取材の大きな魅力ですね。











