世界中のプレイヤーに新しい「旨味」を届けたい。『Mouthwashing』『No, I'm not a Human』を送り出した「CRITICAL REFLEX」CEOが語る、自分たちの現在地【TGS2026】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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世界中のプレイヤーに新しい「旨味」を届けたい。『Mouthwashing』『No, I'm not a Human』を送り出した「CRITICAL REFLEX」CEOが語る、自分たちの現在地【TGS2026】

『No, I'm not a Human』のアップデート情報や、“変わった”ことをし続ける理由も

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世界中のプレイヤーに新しい「旨味」を届けたい。『Mouthwashing』『No, I'm not a Human』を送り出した「CRITICAL REFLEX」CEOが語る、自分たちの現在地【TGS2026】
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2026年9月17日から20日まで幕張メッセで開催されている「東京ゲームショウ2026」(21日は中止)。『No, I'm not a Human』や『Mouthwashing』『Buckshot Roulette』など、ここ数年で多くのヒット作を世に届けている「CRITICAL REFLEX」も出展しています。

今回は、「CRITICAL REFLEX」の創設者兼CEOであるRita Lebedeva氏にインタビューを実施。今後リリースするゲームやその独特なゲームを集める背景などをお聞きしました。

Rita Lebedeva氏

――本日はよろしくお願いします。今年はADVの『Burden Street Station』がリリースされました。幻想的な世界観とアートやダークでありながらあたたかい物語に、「CRITICAL REFLEX」らしいと感じます。

Rita Lebedeva(以下、Rita):ありがとうございます。

――昨年は特に『No, I'm not a Human』の反響が大きかったですよね。日本でもかなり人気が出たタイトルですが、こちらの反響についてはCRITICAL REFLEX内部ではどう映りましたか?

Rita:もちろん、販売本数が100万本を突破したという経済的な成功は言うまでもありませんが、それ以上に、この作品は私たちが手掛けるゲームの幅を広げる上で非常に有意義なものでした。

個人の物語や現代的なテーマを扱い、プレイしながらも自分のことを問わせたりと、コミュニティ間での議論を生み出すきっかけにもなっています。私たちも、それをとても楽しんでいます。

――キャラクターたちの人気も出て、多くのファンアートが描かれたりもしましたね。

Rita:ファンの皆さんからのファンアートや二次創作、そして私たちに寄せられる温かい想いには心から感謝しています。

9月15日は1周年記念だったので、本作の新たなアップデートを制作中だと発表しました。今回のアップデートでは、物語をさらに掘り下げたり、新たなエンディングを追加したりするほか、ファンの皆様に愛されているキャラクターに焦点を当てたりとちょっとしたサプライズもご用意しています。しばらく遊んでいない方でも、また再度遊んでいただければ新たな発見があるかと。

――耳垢を取り除くゲーム『Tiny Chills - Not From Ear(以下、Tiny Chills)』や、巨大な警官の監視から逃れるゲーム『Militsioner』など不気味で奇妙なゲームが多いイメージですが、かわいらしいたぬきが主役のゲーム『TANUKI: Pon's Summer』があっても、CRのイメージから「ブレている」とは思いません。様々なジャンルのものを揃えながら、そのらしさをどのように保っているのでしょうか。

Rita:そうですね、『TANUKI: Pon's Summer』は「口直し」のような存在です。ホラー映画を観た後に子猫の動画を眺めるような感覚、と言えばいいでしょうか。

CRITICAL REFLEXのカタログを拡充していくにあたって、私たちがゲームをどう捉えているかというと、それはある種の「太陽系」のようなものです。そこには「大ヒット作」という惑星があり、その周りを「小規模なゲーム」が回って体験を補完しています。ちょうど、美味しい食事の後に楽しむ前菜やデザートのような存在ですね。

ですから、私たちの主な目標は新しい惑星や、そこで味わえる新しい「風味」を見つけることです。日本には「旨味」という味覚がありますが、この言葉や概念は欧米のオーディエンスには馴染みが薄いものです。私たちが目指しているのも、まさにそれと同じようなことなんです。世界中のプレイヤーに向けて、新しい「旨味」を見つけ出そうとしているわけです。

――アート面の独自性やクールさはCRITICAL REFLEXの大きな特徴の1つですが、ゲームを選ぶ際にはその辺りもこだわられているのでしょうか。

Rita:ある意味で、私たちは非常に際立った特徴を持つゲームを扱い、サポートしていると言えるでしょう。プレイヤーの関心を引く要素を見つけることは重要であり、そのきっかけとなるのがビジュアルであるケースは多々あります。

現実的な話をすれば、たとえコンセプトが素晴らしいゲームであっても、どうマーケティングすればよいか分からなければ効果的なパートナーにはなれません。ですから、その体験を人々に紹介する上で「見せ方」は非常に重要な要素だと考えています。ただ、単に見た目が美しいゲームだけを選んでいるわけではありません。とはいえ、結果としてビジュアルや見せ方のセンスが良い作品が集まっている、とは言えるかもしれませんね。

――Rita氏ご自身はどのようなアートや作品を好んでいますか?

Rita:そうですね……。10代の頃は、いわゆる「アート系映画」にすごくハマっていました。映画祭をチェックしては、どんな作品がノミネートされているか熱心に見ていましたね。そうした経験が、今の自分の専門性や、作品やメディアを選ぶ際の感性に大きく影響していると思います。

特定の何か一つを「インスピレーションの源」として挙げるのは難しいのですが、例えば独特な色使いやカメラワークといった、型にはまらない表現に惹かれていました。私たちのブランドのビジュアルからも、そうした「センス」や「こだわり」を大切にしている姿勢が伝わっているのではないでしょうか。

――『Tiny Chills』も、他ではあまり見ないような作品だと感じます。

Rita:『Tiny Chills』は、itch.ioで注目を集め始めていました。でも正直なところ、あれは本当に気味が悪くて、すごく奇妙なゲームでした。当時他にもいくつかゲームをチェックしていたので、いっそ「奇妙な身体部位」をテーマにしたゲームをまとめたバンドルでも作ろうかと考えたほどです。

でも『Tiny Chills』は、テーマの面で非常に奇妙な世界観にプレイヤーを引き込みつつ、実は物語が深く、キャラクターにも強く共感できるという点で素晴らしい例だと思います。その意味では『Mouthwashing』に近いかもしれませんね。

――「身体部位バンドル」が揃うのを楽しみにしています(笑)。では、今回のTGSブースに現れた「shiaru-chan」とは一体……?

Rita:「CRITICAL REFLEX」という存在を具現化したようなキャラクターですね。私たちは実際に、社内や大規模なDiscordチャンネルでインタビュー調査を行いました。そこで知りたかったのは、人々がCRITICAL REFLEXと聞いてどんな像を思い浮かべるか、ということです。

彼女はまさに、そのイメージを体現した存在と言えます。まるで別世界から来たような人物で、現実のその場にはおらず、空想の世界や訪れてみたい場所、あるいはメディアを通じて触れた世界に思いを馳せている……そんなタイプです。例えば誰も聞いたことない変なタイトルをガンガン説明してくる変わった友達だったり、YouTubeで見つけた奇妙な動画について何時間も語り続けたりするような、まさにそんな人物像ですね。

――去年はリアル『Buckshot Roulette』や『No, I'm Not a Human』ドア、今年は脱出ゲームなどブースも凝っています。このようなブースどのような思いで計画しているのでしょうか。

Rita:まず私たちの基本姿勢として、イベントに限らず全体的に「他がやっていないことをやる」というのがあります。他のパブリッシャーがその動きに追随したり、私たちのアイデアを参考にしたりするのを見るのは楽しいものですし、それがまた私たちに常に新しいものを生み出そうという意欲を掻き立ててくれます。

もっと小さなこと、例えばイベント用のランチャーについても言えます。これはPC上でゲームを動かすためのものですが、最近アップデートを行いました。「shiaru-chan」によるボイスガイド機能を追加したんです。ブースで説明を行うスタッフが案内用のメモを読み上げたりすることもあるだろうと考えたからです。体験という点では、そうした要素こそが最もワクワクするものだと感じています。

個人的にも、イベントに参加した際、単にグッズをもらったりゲームをプレイしたりするだけでなく、何かの一部になれるような体験は心に残ります。初めてTGSに行った時のことですが、別の会社で働いていた際、役者さんがメイドカフェを運営しているのを見かけました。自分はブースの仕事があったので行けませんでしたが、ああいうアイデアは強く印象に残るものです。「自分たちもあんなに楽しいことができたらいいな」と思っていたことが、今こうして実現できているわけです。

――日本でのCRのゲームの人気の高さについては、例えばnicolith氏などの作品に合ったローカライズもあるかと思います。ローカライズに関して、開発者や翻訳者にどのようなサポートを行っていますか?

Rita:彼との仕事は本当に素晴らしいものです。もう3年以上、あるいはそれ以上の期間一緒に取り組んでいると思います。彼の仕事の質が非常に高いため、まるで最初からずっと彼と仕事をしてきたかのような感覚さえあります。

特に感謝しているのは、彼からのアドバイスです。例えば『SOS Recordings』では単なるテキストの翻訳にとどまらず、文化的背景に関するコンサルティングも依頼しました。私たちは日本のプレイヤーの皆様を大切に思っていますし、単にローカライズとして違和感がないだけでなく、日本を舞台にするならその描写を徹底的にリアルなものにしたいと考えているからです。

例えば日本語版では、キャラクター同士の会話において、敬語の使い方や互いの呼び方などを丁寧に調整し、極めて自然なやり取りになるよう努めています。ゲーム内でキャラクターが手にしている飲み物の缶に至るまで現実に即した表現を追求していますし、私たちはローカライズに細心の注意を払っていることに誇りを持っています。

――最後に、現在多くのリリース予定のゲームがありますが、それらを楽しみにしている日本のCRITICAL REFLEXファンにひとことお願いします!

Rita:今年は名前を挙げることはできませんが、いくつかの大型タイトルがリリースされる予定です。その中には、じっくりと味わっていただきたい、本当に嬉しいサプライズとなるような作品も含まれています。すでに知られているタイトル以外にも、まだ発表していない作品がたくさん控えています。

お気に入りのタイトルを一つ選ぶのは本当に難しいですね。まるで自分の子供の中から一番好きな子を選ぶようなものですから。個人的には『GIMMIKO』がお気に入りですが、こちらの発売は来年になります。ですから、ぜひCRITICAL REFLEXの動向に注目していてください。この秋後半に配信予定の「CR Time」でも多くの新情報を発表しますので、そちらもお見逃しなく。

――ありがとうございました!

《ライター:もぐ水,編集:みお》

ライター/カントウ25区 もぐ水

主にアクション・シューター・ADVなどジャンル気にせずいろいろ遊びます。 サウンドがカッコいいゲームやロボットが出てくるゲーム、血みどろなゲームが特に好きです。

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編集/Game*Spark共同編集長 みお

ゲーム文化と70年代の日本語の音楽大好き。人生ベストは『街 ~運命の交差点~』。2025年ベストは『Earthion』。 2021年3月からフリーライターを始め、2025年4月にGame*Spark編集部入り。2026年1月に共同編集長になりました。

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