気になる新作インディーゲームの開発者にインタビューする本企画。今回は、Maracas Studio開発、PC/Mac向けに7月10日にリリースされたほのぼの郵便局シミュレーション『にゃんこ郵便局』開発者へのミニインタビューをお届けします。
本作は、のんびりとした郵便局で荷物の整理やタスクをこなしていくシミュレーションゲーム。プレイヤーは船で届いた荷物を受け取り、整理し、訪れた客の持ち込んだ荷物を仕分けて発送していきます。重さを計測して料金を調べ、配送先のラベルを貼り付けるだけでなく、デコレーションも可能。最大4人でのマルチプレイにも対応しています。日本語にも対応済み。
『にゃんこ郵便局』は、1,900円で配信中。


――まずは自己紹介をお願いします。一番好きなゲームは何ですか?
Mélanieこんにちは、『にゃんこ郵便局』で3Dアーティストを担当したMélanie Mongabureです。一番好きなゲームかどうかは定かではありませんが、もっと多くの人に知られてほしいゲームは『カエル探偵』ですね。
Sophieこんにちは!Maracas Studioの共同創業者を務めているSophie Schiaraturaです。Maracas Studioでは主にマーケティングと人事を担当しています。私のお気に入りのゲームは『Train Valley』で、最近は『Blue Prince』にハマっていました。
――本作の特徴を教えてください。また、そのアイデアはどのように思いついたのでしょうか?
Mélanieお仕事シミュレーションゲームに濃い「ほのぼの感」を組み合わせたジャンルというものは、近年のゲーム市場では決してメジャーなものではありません。私たちは、従来の多くのお仕事シミュレーターゲームにありがちなストレスや不便さ、イライラする要素を極力排除し、プレイヤーの皆さんには純粋に郵便局の運営を楽しんでもらいたいと考えたのです。自分のペースで気ままに仕事をし、プレイしながら心からリラックスできるような作品を目指しました。
本プロジェクトの始まりは、「『Wilmot's Warehouse』のようなゲームを3Dで作りたい」というアイデアでした。いくつかのプロトタイプを制作した後、私の記憶が正しければ、私から「郵便局を舞台にするのはどうだろうか」と提案したのです。郵便局というテーマは、様々な小包や個性豊かなステッカーを作成する自由度が高く、作品独自のアイデンティティを確立する大きな力となりました。このアイデアを出発点として、ゲームプレイ体験を磨き上げ、小さなストーリーや独自の世界観を構築していきました。
Sophie本作の特徴は、「シミュレーション」というジャンルに分類されていながらも、決してストレスの発生源にならないところです。リラックスしてもらうため、経営要素、時間制限、ペナルティは一切排除しました。プレイヤーは自分の好きなように、自分のペースでプレイすることができるのです。
――本作の開発にあたって影響を受けた作品はありますか?
Mélanie私は映画「クロース」に描かれるような、郵便局を舞台にしたファンタジーが本当に好きで、郵便局の中で心からくつろげるような、暖かさの溢れる雰囲気を創り出したいと思いました。
『にゃんこ郵便局』のアートは、主に『Ooblets』と『DREDGE』からインスピレーションを受けており、この2つを融合させることを目指しました。『Ooblets』からはそのお茶目さや3Dアセットのレンダリング表現を取り入れ、一方『DREDGE』からは、郵便局により豊かな個性を与える「小包を運ぶための船」というアイデアに加え、少しシリアスな世界観や筆のタッチを残したような3Dレンダリングから影響を受けています。
Sophie開発チームのメンバー全員が、シミュレーションゲームやほのぼの系ゲームが大好きなので、そうした数々の作品から影響を受けていると思います。ただ、今作の開発期間は非常に短いものだったので、私たちは「ゲーム好きとしての自分たちが遊びたいのはどんなゲームなのか」ということに全集中して開発に取り組みました。

――本作の開発中に一番印象深かったエピソードを一つ教えてください。
Mélanie開発の中で一番印象深かったエピソードといえば、間違いなく本作のリリース当日ですね。リアルタイムで世界中のプレイヤーの皆さんが本作を遊んでくださっている数字を目にし、それは私たちの予想をはるかに超えてしまったのです。クリエイターとしてのキャリアがまだそれほど長くないこともあり、まさかこれほど素晴らしい瞬間をもう体験できるとは思ってもいませんでした。心から感謝の気持ちでいっぱいです。
Sophie元々『にゃんこ郵便局』は一人プレイ用のゲームとして開発が進められていました。しかし、マルチプレイヤーをテストしてみたところ、みんなでワイワイ協力しながら小包を仕分ける作業が想像以上に大盛り上がりし、最高に楽しかったのです。
――リリース後のユーザーのフィードバックはどのようなものがありましたか?特に印象深いものを教えてください。
Mélanieリリース以来、本当に温かいフィードバックをたくさんいただいています。プレイヤーの皆さんが本作を楽しんでくださっている姿を見ることこそが、私たちにとって最高のご褒美なのです。
「難しい操作を求められないからこそ、家族や友人と一緒に素晴らしい時間を過ごすことができた」というお声を多くいただき、胸がいっぱいです。また、私自身が普段からフォローしている大好きな配信者の方々が本作をプレイし、楽しんでくれている様子を見られたのも最高でした。中にはプレイ時間が20時間を超えているプレイヤーの方もいらっしゃり、自分たちが良い仕事を成し遂げられたのだと実感しています。
Sophieたくさんの素晴らしいフィードバックをいただいています。プレイヤーの皆さんはとても温かく、感動しています。あるプレイヤーの方からは「最近、生活がいろいろと上手くいかず落ち込んでいたけれど、『にゃんこ郵便局』をプレイしたことで、生きていくのが少し楽しくなった」というメッセージをいただきました。
――ユーザーからのフィードバックも踏まえて、今後のアップデートの方針について教えてください。
Mélanieプレイヤーの皆さんから非常にたくさんのフィードバックをいただいており、より素晴らしいゲーム体験をお届けできるよう、今後数か月以内に大型アップデートを計画しています。でもまだ詳しい内容は秘密です!
Sophieコントローラーの対応や快適性向上のアップデートは行いましたので、今年中には新たなコンテンツの追加も計画しています。
――本作の日本語対応状況について教えてください。日本からの反応はどうでしたか?
Mélanie本作はすでに日本語に対応しています。
Sophieリリース初日から日本語に対応しており、たくさんの日本の方に楽しんでいただいていますよ。
――本作の配信や収益化はしても大丈夫ですか?
Mélanieもちろんです!まったく問題ありません。
Sophieはい、心配しなくて大丈夫です。
――最後に日本の読者にメッセージをお願いします。
Mélanie『にゃんこ郵便局』をプレイしてくださっている日本のプレイヤーの皆さんに、心から感謝申し上げます。私たちはこの作品に情熱を注ぎ込んできました。私たちのにゃんこ配達員たちが日本のプレイヤーの皆さんのもとへと無事に到着する姿を見られるのは、最高のご褒美です!
Sophie本作のSteamページを公開した際、一番最初に『にゃんこ郵便局』をウィッシュリストに登録し、応援してくださったのは日本のプレイヤーの皆さんでした。皆さんのおかげで、Steam上での本作の注目度が大きく高まり、大きな助けとなったのです。
一番最初の頃から素晴らしい応援をし続けてくださっている日本の皆さん、本当にありがとうございます。
――ありがとうございました。


◆「注目インディーミニ問答」について
本連載は、リリース直後のインディーデベロッパーにメールで作品についてインタビューする連載企画です。定期的な連載にするため質問はフォーマット化し、なるべく多くのデベロッパーの声を届けることを目標としています。既に1,000を超える他のインタビュー記事もあわせてお楽しみください。








