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『メタルギア』映画化、小島監督が語る25周年の思い ― 「METAL GEAR 25th ANNIVERSARY PARTY」レポ(前編)

コナミデジタルエンタテインメントは、『メタルギア』シリーズ25周年を記念した「METAL GEAR 25th ANNIVERSARY PARTY」を東京・ミッドタウンで開催しました。映画化の発表などをまとめたレポート前編をお送りします。

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コナミデジタルエンタテインメントは、『メタルギア』シリーズ25周年を記念した「METAL GEAR 25th ANNIVERSARY PARTY」を東京・ミッドタウンで開催しました。

まずは、コナミデジタルエンタテインメントの代表取締役社長・田中富美明氏が登壇。「1987年に誕生した『メタルギア』シリーズは、コナミの歴史と共に歩んできました。国内はもとより海外のユーザーからも高い評価をいただき、コナミのメインコンテンツの1つとして常に新しい体験を提供し続けています。同シリーズが発売して以降、すさまじいスピードで技術は変化しており、さらにインターネットからソーシャルへとゲームを取り巻く環境も大きく変わってきています。小島率いる「小島プロダクション」がチャレンジする、より高いレベルでのエンターテインメントを、これからも見守っていてください」とコメントしました。

続いて小島秀夫監督は、25年も続くとは思わなかったという驚きと、これまで支え続けた関係者やファンに向かって感謝の言葉を述べてから「四半世紀という時間の中で技術が進化し『メタルギア』シリーズも成長してきました。しかし、我々の“ものづくり”の魂や作品に込めた意志は、25年間ずっと変わっていないという自負があります。今回は25年という節目の年ですので、本来は過去を振り返るのものでしょう。しかし今日は『メタルギア』シリーズというタイトルをどう紡いでいくかという、少し未来の話をしたいと思います。最近はカジュアルなゲームが主流となり、本作のようなコアなゲームはもう不要なのではと思う方も多いでしょう。そこで、何を残し、何を残さないかを皆さんと検証していきたいと思います」と挨拶をしました。

さらに発表会のナビゲーターとして別所哲也さんが登場し、力強い声で盛り上げました。ロンドンオリンピックで活躍を見せた“体操ニッポン”と絡め、日本のビデオゲームが冬の時代から再び甦るには何が必要なのかを問いかけます。時代の転換期とも言えた25年前、当時のゲームは、ただ反射神経を試すという「玩具」にすぎませんでした。そんな中で生まれた『メタルギア』シリーズは、ゲームに社会情勢を反映した重厚な世界観、譲れない思いを抱える濃厚なキャラクターによる深い物語を生み出したのです。

これまでビデオゲームの枠や国境をこえ、世界中のクリエイターに影響を与え続けた『メタルギア』シリーズ。これまで水と油といわれていたアクションゲームに物語という概念を持ち込み、リアルタイムカットシーンやトレーラーやPVによる映画的な演出をいち早く取り入れました。そのため、長年映画化が待ち望まれていたタイトルの1つでもあります。






■満を持しての『メタルギア ソリッド』ハリウッド映画化
小島監督は「1998年に『メタルギア ソリッド』というタイトルが登場して以来、その話題は何度も出てきました。そこで数多くの人たちと会話を重ねましたが、ユーザーの皆さんが喜んでもらえるようなものでなければ世に出せないとうまくいきませんでした。それから14年経ち、あるプロデューサーに出会ったのですが、僕がもっているソウルや本作をよく理解してくれたんです。何をお伝えするかはもう皆さん分かってらっしゃると思いますが、これなら間違いないということで、ご紹介したいと思います」と述べ、『メタルギア』シリーズのハリウッド映画化を発表しました。

プロデュースを手がけるアヴィ・アラッド氏も「ゲームの映画化は初めてとなりますが、こうしてゲームと映画を繋げられることに感謝したいと思います。なんといっても映画化に不可欠なのは、深い物語です。『メタルギア』シリーズは、それまで原始的な玩具にすぎなかったゲームに感情移入できるような物語を持ち込むという、革新的な試みをもらたしたことが成功のポイントだと考えています。冷戦という背景の中で人間の色々な葛藤を描いており、プレイヤーの感情を取り込んでいきました。これこそ、1つの映画を作るに値するものでしょう。そして冷戦は終わりましたが、世界中で同じような状況はまだまだ続いています。コロンビアとソニー・ピクチャーズ、コナミが手を携えて素晴らしいストーリーを世界に伝えていくことが、今こそ必要であると感じています。私たちは、小島さんの『メタルギア』シリーズの世界を忠実に捉えた映画を作ることを約束します」と、意気込みを見せます。

小島監督は自身の70%が映画でできおり、そのうち50%はコロンビア映画である語るほど。そのため、今回の映画化について非常に光栄だと感じているようです。また、キャストに個人的な見解によるハリウッドスターを挙げると、アヴィ・アラッド氏は「こんな壮大なスケールの素晴らしい作品では、世界中の俳優が出演したがるでしょう。それこそノーギャラでもやりたい、という人がいるかもしれませんよ」とコメント。映画化については、制作会社アラッド・プロダクションズとコロンビア映画が担当し、米ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントが製作・配給。続報への期待が高まります。





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