『裏塔劇』はカルトな人気を誇る大会で、今回で8回目。あきらかに対戦を前提としていないゲームでも真剣勝負を繰り広げる狂気のイベントです。開催ペースが3ヶ月~半年おきとまさしく不定期ですが、前回が昨年9月だったのでそろそろ来るかと思われていたところ、やはり来ました。過去のUSTREAMの放送では、視聴者数百人、多い時で4桁に乗る謎の白熱ぶりでしたので、ひそかに狂喜乱舞しているゲーマーもいることでしょう。
たしかに対戦できなくはない『アイスクライマー』。
「トライ」はビデオゲームの数が日本屈指であり、特に少々古めのタイトル、いわゆるレゲーのラインナップが豊富なことで有名。明るくご家族で楽しめるアミューズメントセンターが増加するご時世にあるなか、命脈が途切れない本気のゲーセンです。
今回は『スペースウォー』『アウトフォクシーズ』『ときめきメモリアル対戦ぱずるだま』『がんばれギンくん』『サイバーボッツ』『アイスクライマー』『ストリートファイター?’レインボー』の合計7種目。中にあまり触れてはならないタイトルもあるような気がしますが、そこはおおらかな心でスルーしたいところです。今大会での見所はやはりテクモのパーティーゲー『がんばれギンくん』でしょうか。なお、事実上の固定採用枠は『アウトフォクシーズ』と、正体不明な格闘ゲームの2つ。
これでガチ対戦。
選出タイトルが毎回流動的な部分があるので、過去採用された個別作品について解説するのは避けます。ただ前回第7回大会に関していえば、「何故選んだ」な『宇宙大作戦チョコベーダー』や、実はれっきとしたジャンル:対戦格闘であったことを証明してしまった『マリオブラザーズ』、開発も果たして10年以上の時を経てこんな遊ばれ方をするとは思わなかったであろう『チェンジエアブレード』あたりが印象的でした。
第7回大会の結果はこちら。各種目に20~50名ほどの参加者がいるあたりからも、一発ネタで終わらせない本気度と層の厚さがうかがい知れます。
「ここまでがセットプレイ。」 ※2:40くらいから
今回採用されたタイトルについて動画で紹介したもの以外ををさらっと見てみると、まず骨董品級の『スペースウォー』は1970年台後半の作品。『アウトフォクシーズ』は1995年ナムコ製、濃厚な世界観と奥深いゲーム性で今なお根強いファンのいるサイドビュー型の対戦アクションゲームです。1995年コナミの『ときめきメモリアル対戦ぱずるだま』は、落ち物パズル。1995年カプコンの対戦格闘ゲーム『サイバーボッツ』はいろいろと勢いがあることに定評があります。『レインボー』については詳述を避けざるをえません。とりあえずガイルの強ソニックブームをガードしたら負け確です。どうも1995年製が多いような気がしますが何らかの意志が働いたのでしょうか。
一体どんなドラマが生まれるのかいつも通り予想できない裏塔劇、開催まであと半月と少し。ゲーム自体を全く知らなくても概ね観戦に差し障りはありませんので、当日は一度チェックしてみてはいかがでしょうか。「<採用ゲームの名前>なら誰にも負けない!」等の思い入れのある方は是非ともエントリーしてみてください。(ソース: TOWER BLOG)