既に「Google Glass」や「Galaxy Watch」など主にメガネと時計の分野で製品化に近い製品が登場してきているウェアラブルデバイス。名前の通り、体に身に付ける、インターネットに接続されたデバイスを指します。AndroidなどのOSが搭載され、演算能力を持つため、スマートフォンやタブレットの次のプラットフォームとしてデベロッパーからも注目を集めています。
Hardin氏はウェアラブルデバイスの特徴は「まさに"身に付ける"、という点にあり、人々はかつてないほど、常に起動されたセンサーに囲まれた生活を送ることになるのです」と説明。スマートフォンにはタッチパネルのほか、ジャイロセンサー、GPS、加速度センサー、コンパス、カメラ、マイクなど多種多様なセンサーが搭載されていたものの、大半のアプリケーションでは利用されず、かつスマートフォンというのは「常に持ち運ぶデバイスでありながら、実は"Always-On"(常に起動されている)ではなかった」とHardin氏は指摘。ウェアラブルデバイスは常に起動された様々なセンサーが生活を変えることになると述べました。
メガネや時計だけではありません。補聴器のように耳に付けたり、腕への装着、服への埋め込み、靴への内蔵、アクセサリとして身に付ける、皮膚にタトゥーのように埋め込む、コンタクトレンズに使う、など今後様々な形のデバイスが現実化していく可能性があります。市場規模は2018年には現在の14億ドルから1兆9800億ドルに達すると指摘しました。
Hardin氏はこうしたウェアラブルデバイス、特にメガネはゲームやエンターテイメントが大きな存在感を持つことになるだろうとしました。デバイスによる周囲の環境認識がより強化され、ARのような周囲を巻き込んだ遊びや、プレイヤーの感情を認識した遊びが生まれてくるとしました。ハードウェア性能は制限されるものの、インターネットに接続されたデバイスであり、クラウドの恩恵を得ることができます。写真や動画を撮って共有することも今より遥かに容易になることからUGCが更に興隆しそうです。またプレイヤーを認識することで、健康管理などにも道が開かれそうです。
ウェアラブルデバイスならではのユーザーとの関係としては「マイクロエンゲージメント」という言葉が使われました。常に身につけているデバイスとは言え、常に使われているわけではありません。"Always-On"は実現できても、"Always-Playing"は現実的ではありません。何十分も続けて遊ぶゲームも適さないでしょう。細切れの体験という考え方はスマートフォンよりも先鋭化していきそうです。「ノーティフィケーション(通知)的なインタラクションも良いのではないか」とHardin氏は述べていました。
セッションの後編では同社の共同創業者でゲーム開発担当副社長のUnni Narayanan氏にバトンタッチ。同社ではスマートウォッチに適したゲームエンジン、開発プラットフォームとして「カリスト」(CALLISTO)と呼ばれる技術の開発を進めています。
様々なOSを搭載したウェアラブルデバイスが登場することを見越して、クライアントサイドではハードウェアを抽象化し、Luaスクリプトでアプリケーションを記述することを可能とするほか、サーバーサイドではOSを超えたクロスプラットフォームでの通知やリーダーボードの提供で、クロスプラットフォームプレイを前提にしたゲーム開発を可能とするとのこと。
ゲームはウェアラブルデバイスだけで遊ぶというよりは、連携したスマートフォンやタブレットなどと連携しながら遊ぶようなイメージになりそうです。適したジャンルとしてはMMOやターンベースのものが挙げられていました。
にわかに騒がしくなってきたウェアラブルデバイス。スマートフォンと同様に、真っ先に立ち上がる市場はやはりゲームでしょう。今から備えておいても損はないでしょう。
【GDC Next 2013】"次のメガトレンド"ウェアラブルデバイスが変える生活とゲーム体験
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