バイオレンスシューター『Hatred』プレイレポ―ダークな雰囲気に初代『Postal』の面影を見た | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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バイオレンスシューター『Hatred』プレイレポ―ダークな雰囲気に初代『Postal』の面影を見た

今回ご紹介するのは2015年6月1日に発売となった、Destructive Creations開発の新作バイオレンスシューター『Hatred』です。

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バイオレンスシューター『Hatred』プレイレポ―ダークな雰囲気に初代『Postal』の面影を見た
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!注意!本記事ではAdults Onlyレーティング(18歳未満購入禁止)の作品を紹介しています。
18歳未満の方は閲覧をご遠慮下さい。また、グロテスクな表現や残酷表現も含まれています。


今回ご紹介するのは2015年6月1日に発売となった、Destructive Creations開発の新作バイオレンスシューター『Hatred』です。人類は無価値な存在であると考える主人公が、銃を手にとってニューヨークの“浄化”を試みようとする本作。正式発表時に披露されたゲームプレイトレイラーは、無抵抗の市民を次々と葬る衝撃的なシーンが大きな話題となりました。


その後、Steam Greenlightに登場した本作は好評価(Steamでのリリースを望む票)を得ていたものの、Valve側から公開停止処分を受けてしまうことに。これによって更に議論が白熱し、本作への注目度がより高まりました。最終的にはValveのボスであるゲイブ・ニューウェル氏の判断によって処分が取り消され、Steamでのリリースが認められました。


トレイラーやスクリーンショットを見た方はお気づきかと思いますが、本作はRunning With Scissorsが1997年に発売した、初代『Postal』から大きな影響を受けています。俯瞰視点、市民への攻撃、負傷者への追撃など、同作を踏襲した要素が多数あり、プレイ感覚は似た雰囲気を持っています。


初代『Postal』


炎が美しい

もちろん『Hatred』独自の要素もあり、その1つがUnreal Engine 4によるリッチなグラフィックスです。眩い爆炎や燃え広がる炎、PhysXによる破壊要素が迫力を与えるとともに、一部のみ強調された暗い色彩が重苦しい退廃的な雰囲気を醸し出しています。


ゲームは小さな町や下水道、駅や走行中の電車、都市や軍事基地など、様々なロケーションを通して行われます。各レベルは殺害すべき市民の人数が指定されており、達成すると多数の警官や兵士を相手に戦うフィナーレ的なミッションが発生。それを耐えぬいた後に脱出ポイントへ向かう事でレベルクリアとなります。

レベル開始時はプレイヤーの残機はなく、死亡するとそこで終了になってしまいます。しかしながら、レベルには幾つかのサイドミッションが用意されており、達成すると残機が1増えます(その場所からリスポーン)。サイドミッションは基本的に多数の市民がいる建物を制圧するといった内容です。


ファーストレベルのフィナーレ、警察署への襲撃


ストアを制圧するサイドミッション

主人公はピストルからロケットランチャーまで多数の武器を扱いますが、強力な武器ほど弾薬を補給できる場所が少なく、調子に乗って撃ちまくっているとすぐに弾薬不足に陥ります。そのため、近距離であれば蹴りを使う、倒した敵が落とした武器弾薬をこまめに拾う、燃料タンクやプロパンタンクなど設置された爆発物を利用するといった弾薬管理が重要です。

プレイヤーの敵となるのは警官と兵士、そして武装した市民です。AIはそれほど優秀ではないものの、プレイヤーの視界外から容赦なく攻撃してくるので注意が必要。稀に市民が落ちている武器を拾って反撃してくる事もあるので侮れません。


警察のお出ましだ


眼前には人の群れ、背中に背負うは火炎放射器

なお、トレイラーでも披露されていた負傷者への追撃は、単なる演出だけでなくプレイヤーの体力を回復させるゲームプレイ要素として結び付けられています。したがって、警官や兵士との戦闘に備えて、ある程度の市民を残しておくのも1つのテクニックです。

やる事は全レベル通してあまり大きな変化がなく、途中で飽きてしまう危うさもありますが、ラストステージ中にかかる音楽が妙に印象的なので是非そこまでは到達して欲しいですね。クリア後のクレジットもなかなか見応えがあります。


Destructive CreationsのCEO Jaroslaw Zielinski氏がGamasutraのインタビューで、「悪ふざけの方向に進んでしまったPostal 2に失望した」「より良いPostalを作りたかった」と語っているように、『Hatred』はまさに現代版の初代『Postal』。アンダーグラウンドな雰囲気を纏う、純粋にバイオレンスな作品というのは久しく出ていなかったので、本作の登場を喜ぶゲーマーも少なからずいるのではないでしょうか。


軍用車両に搭載された機銃で一掃


後半になると戦闘も激しくなる

しかしながら、“ゲーム”としては至って普通で、凡作にも近い印象です。もし、主人公の攻撃対象が人間ではなく宇宙人や怪物だったとしたら、ここまで注目されなかったかもしれません。それ故に、“ゲーム”を楽しみたいという方には本作をオススメする事はできません。逆に、初代『Postal』のファンや同作に興味を持っていた方は一度プレイする価値があります。

ファーストレベル プレイ映像

『Hatred』は初代『Postal』ほどセンセーショナルになる事はないと思いますが、バイオレンスゲームの歴史の1ページに名を残すでしょう。本作はPCを対象に、Steamでは1,980円、Desuraでは約2,300円で販売中です。
《RIKUSYO》

雑多人間 RIKUSYO

某洋ゲーショップの商品データ作るバイトしてたら、いつの間にか海外ゲーム紹介するようになってた。

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