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Blizzard流仕事術セッションレポ―名作を創り出す環境は人間関係が鍵に

米カリフォルニアで開催されたGDCにて、Blizzard Entertainmentの人事責任者Julie Farbaniec氏によるセッションが行なわれました。このセッションでは、Blizzardのスタッフはどのようにして優れたゲームを作る環境を築いていくのかについて語られました。

家庭用ゲーム PS4
Blizzard流仕事術セッションレポ―名作を創り出す環境は人間関係が鍵に
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3月14日から18日まで米カリフォルニアで開催されたGDCにて、Blizzard Entertainmentの人事責任者Julie Farbaniec氏によるセッション「Rules for Development (of People)」が行なわれました。8年前にBlizzardに入社し、過去4年間は『オーバーウォッチ』の開発に関わっていたというFarbaniec氏。このセッションでは、Blizzardのゲーム開発における「4つのルール」が語られました。

■計画的な投資


まず語られたのは、ゲーム開発において、時間や予算といった限りあるリソースで最大限のリターンを得るために、どう投資するかを明確化すること。運や流れにまかせるのではなく、人材やリソースをどこに配置すれば利益をもたらすか常に頭に置くことが重要で、それができないと人材は離れていってしまうのだとしています。そして、優れた人材などの開発チームの「強み」を伸ばすのはもちろんですが、「弱み」となる部分にはさらに多くの時間を費やしているのだそうです。


Farbaniec氏は1993年のアメリカ映画「ルディ/涙のウイニング・ラン」を例えに、チームでは「弱み」をどう生かすかが重要なポイントになるのだと述べました。映画では大柄な人間ばかりのアメフトの試合で160センチ55キロと非常に小柄な主人公が活躍するのですが、本来はチームの中で「弱み」であったはずの主人公をうまく活かしてゴールへと導くという一連の流れはゲーム開発に関しても同じで、チーム内の「強み」だけに焦点を絞るのは間違いだとしています。

■枠組みの活用


プロジェクト完成までの道のりで、誰かに対し意味のあるフィードバックを与えて潜在能力を引き出してあげること。それが枠組みの中でもシンプルにチームと開発進行に良い影響をもたらします。Blizzardでは、第一線のチームが他のチームと話し合いフィードバックを与えて開発を補助していますが、そのような助け合いもゲーム開発では重要な能力の一つであるとしています。会社の指導プログラムとして組み込んでいるわけではありませんが、経験豊富なスタッフとそうでないスタッフがペアになるように人員を配置しています。これにより、プロジェクトリーダーの経験がなくともリーダーシップを学んでいけるのだそうです。

■優先関係


どのようにして開発チームと信頼関係を築きそれを維持するのか、BlizzardではPatrick Lencioni氏の著書「The Five Dysfunctions of a Team」を参考に研究調査を行っています。チームが機能しなくなる理由は、「結果がどうなるかを考えず物事を解決できないままでいる」「争うことを怖がって討論や意見の相違を話し合わない」「コミュニケーション不足」「責任を回避して誰も説明責任を負わない」「すべてにおいて信頼がない状況」の5つ。


それらを踏まえ、チームをうまく機能させる方法としてBlizzardが採用しているのが「Pechakucha(ペチャクチャ)」と命名されたコミュニケーション法。短時間に数多くのことを話し合うことで、スタッフの誰もが状況の把握能力や洞察力を簡単に得ることができるとしています。

■共同学習


プロジェクトにおいてP2P(対等の者同士)で交流し、学習していくことがグループの問題の解決へと繋がっていきます。進行や技術的なことをすべてシェアし、お互いがどのような仕事をしているのか理解することも開発をスムーズに進める上では大切です。人数の少ないチームでは、ポジティブなこともネガディブなことも話し合うことでメンバーの信頼は高まり、チームもうまく機能するのだとLencioni氏は述べています。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆


『WoW』や『ディアブロ』、そして最新作『オーバーウォッチ』でも、このBlizzard流仕事術は用いられているようです。これまで手掛けてきたゲームのほとんどが多くの人の心を掴んで離さないのは、人と人との信頼で結ばれた開発環境で創られたからなのかもしれません。

《蟹江西部》

十脚目短尾下目 蟹江西部

Game*Spark編集部。ゾンビゲームと蟹が好物です。以前は鉄騎コントローラー2台が部屋を圧迫していましたが、今は自分のボディが部屋を圧迫しています。

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