【オールド洋ゲー野郎Z】『Jagged Alliance 2』(1999年) 2ページ目 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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【オールド洋ゲー野郎Z】『Jagged Alliance 2』(1999年)

古き良き洋ゲーの名作を読者の皆様にご紹介するオールド洋ゲー野郎Z連載、第二回はあのSir-Techが送る部隊物戦術ストラテジーの名作『Jagged Alliance 2』を紹介いたします。

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【オールド洋ゲー野郎Z】『Jagged Alliance 2』(1999年)
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紆余曲折の続編群

『Jagged Alliance 2』は『Wizardly 8』同様にSir-Techを倒産の運命から救うことこそできませんでしたが、非常に魅力的かつ大成功を収めたタイトルとなりました。そして、他の名作の例に漏れず、本作にも幾多の続編の話が存在しています。その多くは栄光を掴むことこそできませんでしたが、そんな続編の数々にもスポットライトを当ててみたいと思います。

・リリースされなかった2つの“3”

Sir-Techの倒産直前に行われた版権売却で、『Jagged Alliance』シリーズの版権を有することになったStrategy Firstと、ライセンスを受けたGame Factory Interactiveはシリーズの次の展開として2004年に『Jagged Alliance 2』の3Dグラフィックによるリメイク『Jagged Alliance 3D』、シリーズの正統続編『Jagged Alliance 3』の2本のタイトルを発表しました。




先にリリースされることになった『Jagged Alliance 3D』は、両作の開発として指名されたMiST Land Southの『Cops 2170』のエンジンの改良版を用い、更には『Cops 2170』に存在しない戦略マップを廃することで納期の短縮を図りましたが、開発は難航。2005年には一切の動きのなかった『Jagged Alliance 3』の方の開発は一旦白紙となる事態に。


『Jagged Alliance 3D』

その後、2006年のE3にて『Jagged Alliance 3D』のデモが発表されるものの、同年7月のMiST Land Southの解体に伴ってライセンスはキャンセルとなり、『Jagged Alliance 3D』もリリースされることはありませんでした。2006年末にStrategy Firstは、今度はAkellaとF3gamesの元で『Jagged Alliance 3』の制作を再発表しましたが、こちらも年単位での延期を経て、2009年末には開発停止となっています。2010年にはbitComposerにシリーズ版権が移譲されており、Strategy Firstによる新たなシリーズ展開がなされることはありませんでした。


『Jagged Alliance 3D』

この騒動によりお蔵入りとなった『Jagged Alliance 3D』ですが、その後、ゲームとしては名残を残しながら題名が『JAZZ: Hired Guns』に変更となり、最終的に戦略マップの復活などを行った上で『Hired Guns: The Jagged Edge』として、2008年に日の目を見ることに。こちらは発売から暫くはSteamでも発売されていましたが、現在ではSteamでの購入は不可能となっています。


『Hired Guns: The Jagged Edge』


上の『Jagged Alliance 3D』のSSと比べると一部の素材流用に気づくかもしれない

いずれにしても『Jagged Alliance』シリーズに予定された2つの“3”はいずれもゲーム史の影へと消え去ったのでした。

・サポート早期中止からの復活劇『Jagged Alliance 2: Wildfire』


戦術マップ上の傭兵の枠が大幅に増えているのが一目でわかる

2004年、i-Deal Gamesは『Jagged Alliance 2』の高難度化Mod『Jagged Alliance 2: Wildfire』を製品版としてブラッシュアップした“version 5”相当のものを、Strategy Firstから発売しました。しかし、Strategy Firstによる売上支払いが行われなかったことから、すぐにi-Deal GamesはStrategy Firstとの関係を解消。結果として『Jagged Alliance 2: Wildfire』“version 5”は多くのバグを残したまま早期のサポート終了と相成ってしまいました。


島タイルの雰囲気も変更されているのが特徴、戦術マップ内部も変更されている

その後、i-Deal Gamesは現TopWare Interactiveをパブリッシャーとし、Strategy Firstが有していた販売権が北米のみであったことから、2005年にチェコ限定にて、更なる改良が施された『Jagged Alliance 2: Wildfire』“version 6”を発売しています。その後の状況の変化から、Steamなどの有名サイトで購入・プレイが可能な『Jagged Alliance 2: Wildfire』は今日では“version 6”相当へと切り替わっています。

・ゲームシステムに大幅な改変の入ったリメイク『Jagged Alliance: Back in Action』、続編『Jagged Alliance: Crossfire』


bitComposerが2010年2月9日に発売した『Jagged Alliance: Back in Action』は『Jagged Alliance 2』の主に戦闘シーンを3Dグラフィックのリアルタイムストラテジーとして作り変えたリメイクです。リアルタイムではあるものの、任意のシーンでポーズを都度掛けて、その後の戦術的なプランを傭兵たちへと指示する形の進行をメインとすることで元のゲームの戦術性の再現を目指しています。



基本的には各部は『Jagged Alliance 2』のリメイクではあるものの、地形破壊の廃止や、傭兵たちの見た目的な個性を失ってしまったり、SF的な要素やコメディ的な要素を失ってしまったりと開発規模から来る限界が見え隠れする形となってしまいました。ですが、リアルタイムの部隊物RTSとしてみればそう悪い内容ではないのは救いでしょう。2012年5月16日に『Shades of Red』、2012年6月14日に『Point Blank』という、どちらも異なる固定の数名の傭兵による、新たな地での小規模作戦をフィーチャーしたDLCが発売されました。また、2012年8月25日には同システムで、新たな土地、アジアに位置するKhanpaaを舞台とした続編『Jagged Alliance: Crossfire』がリリースされています。


『JA: BiA』では、今見ると時代かかった『JA2』のOPムービーが美麗にリメイクされたものが見られるのは嬉しい

・Kickstarterにて注目を浴びたものの、理想に届かなかった『Jagged Alliance: Flashback』


2013年4月、Kickstarterを通じたクラウドファンディングキャンペーンがにわかに注目を集めるようになった中、『Jagged Alliance』も新たなリブートを目指してKickstarterにその姿を現しました。後に『Space Hulk Ascension』などをリリースしたFull Controlが、bitComposerより版権のライセンスを受けて行ったこのキャンペーンは35万ドルの目標に対し37万ドル近くを集め無事終了し、カリブ海のSan Hermanos諸島を舞台とした、新たな『Jagged Alliance: Flashback』の制作が行われることが決定しました。



ゲームは滞りなく開発され、2014年5月にSteam早期アクセスを開始し、同年10月には予定通り正式版が発売。初代を志向したというゲームデザインは『Jagged Alliance』的な要素こそ十分有していました。しかしながら開発の体力不足か、高さの概念の廃止や傭兵からゲームシステム上の個性が大幅に奪われるなどの大きなシステムの退化を招いただけでなく、全体的な完成度も著しくない点が見受けられるものに。結果として良評価を得ることができなかった本作はFull Controlの倒産を招き、長期プランを予定されていた各種サポート類も中止となってしまいました。

・シリーズ初の公式日本語版……ならずの『Jagged Alliance Online』


gamigo AGから2012年にサービス開始された、基本プレイ無料のブラウザ動作のオンラインゲーム『Jagged Alliance Online』は、『Jagged Alliance 2』から10年後、謎の襲撃を受け、世界中に散り散りになっていた元A.I.M.のメンバーを率い、新たな傭兵組織を立ち上げ世界各地のミッションを攻略していくという内容です。戦略要素などは一切なく、シリーズの雰囲気を保ちながら簡易に作り直された戦闘を通じて、キャラクターの成長や貴重なアイテム入手することに主眼を置いた戦術シミュレーションRPGとなっています。



本作はエンタークルーズより日本語版のサービスが予定されており、正式サービス開始となればシリーズ初の公式日本語版となるはずだったのですが、オープンβサービス開始直後に問題が発生し、たった1週間でサービスは中止。改善こそ告知されたものの、それがなされることはなく、そのまま公式サイトは数年を経て消失。今へと至ります。


『Jagged Alliance Online』

その後、本作は2013年にアプリケーション版がSteamにてサービス開始となり、2015年9月24日には『Jagged Alliance Online: Reloaded』として、ゲーム内課金要素を廃した買い切りタイトルとしてリブートを行っています。前述の通り、本作には『Jagged Alliance』ならではのゲーム内容は殆ど含まれていないものの、気軽に楽しめるシミュレーションRPGとして触ってみるのも悪くないことでしょう。


『Jagged Alliance Online』

これら以外にも関連作品ではないものの、『Silent Storm』など、随所に『Jagged Alliance 2』の影響を受けたタイトルは数多く、中でも『Jagged Alliance: Back in Action』に近いシステムを持つ『Brigade E5: New Jagged Union』、『7,62 High Calibre』などは難点こそあるものの、独特の魅力から今でも根強いファンを有しています。また、2015年には『Jagged Alliance』シリーズの版権はTHQ Nordicに移譲されており、『Titan Quest Anniversary Edition』のように、同社より何らかの新たな動きを見せる可能性もあるのかも知れません。


『Silent Storm』


『7,62 High Calibre』

次ページ:17年の時を経て健在の『Jagged Alliance 2“ver 1.13”Mod』とは?
《Arkblade》

関連業界のあちこちにいたりいなかったりしてる人 Arkblade

小さいころからPCゲームを遊び続けて(コンソールもやってるよ!)、あとは運と人の巡りで気がついたら、業界のあちこちにいたりいなかったりという感じの人に。この紹介が書かれた時点では、Game*Sparkに一応の軸足を置きつつも、肩書だけはあちこちで少しづつ増えていったりいかなかったり…。それはそれとしてG*Sが日本一宇宙SFゲームに強いメディアになったりしないかな。

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