“PlayStation Live from Paris Games Week 2017”にて、最新映像が公開されたPS4向け最新作『Spider-Man』。今回、開発を担当したInsomniac Gamesのクリエイティブディレクター、ブライアン・インタハー氏にインタビューする機会を得たので、ゲームへのこだわりや開発の経緯などを伺いました。
――映画(スパイダーマン:ホームカミング)とゲームは全く別の世界なのでしょうか?
ブライアン・インタハー氏(以下ブライアン)全く繋がりはありません。主人公であるピーター・パーカーも23歳で、映画より年上です。すでに多くの経験を積んでいるので、スパイダーマンの力の扱いには慣れているという設定です。
――オリジナルの悪役は登場するのでしょうか?
ブライアンオリジナルの悪役は登場しません。皆さんご存知のおなじみの悪役が登場します。今回公開されたトレーラーでお見せしているのは、全体のごく一部です。
――悪役はどれぐらい登場するのでしょうか?
ブライアンたくさん、とだけお答えしておきます(笑)
――ストーリーはどういったものになるのでしょうか?
ブライアンピーターが大悪党のキングピンを倒した後、ピーターとスパイダーマンのバランスを保つことができるのか葛藤します。そしてミスターネガティブのような、スパイダーマンにとって因縁のある多くの悪党が姿を表すという展開になります。
――ラブロマンス的な展開はあるのでしょうか?
ブライアンそういった要素がなければスパイダーマンとは言えないでしょう。
――スパイダーマンのアクションでこだわった点は?
ブライアンそれについて話し始めたら1時間は余裕で話せますが…まず、スイングで街の中を跳び回る姿はスパイダーマンの肝となる部分です。パルクールのような移動にも力を入れています。そして戦闘では、格闘、ウェブ、環境を使ったアクション、ガジェットを使ったアクションの4つの要素で構成されており、プレイヤーはこれらを駆使して戦うことになります。また、スパイダーマンのゲームでありながらも、スパイダーマン以外のキャラクターを操作することも可能です。ピーターはもちろん、メリー・ジェーンも操作するシーンもあるので、スーパーヒーローの世界を違った視点で体験することができます。
――どういった場面でメリー・ジェーンを操作できるのでしょうか?
ブライアンゲームのメインの部分はもちろんスパイダーマンを操作することになりますが、ストーリーの一部ではメリー・ジェーンを操作することになります。詳しくは言えませんが、スパイダーマンを操作する感覚とは異なる体験ができるでしょう。
――ガジェットについて詳しく教えてください。
ブライアン私たちは過去に『ラチェット&クランク』のようなゲームを作ってきましたので、似たようなものになります。ピーターは科学者でもあるので、ショットガンのような武器や敵をロープで壁に縛り付けるような武器、様々な罠や敵同士をぶつけてしまうような武器も使うことができます。ただし、一度に持ち運べるガジェットの数には限りがあります。
――ゲームはオープンワールドなのでしょうか?
ブライアンオープンワールドです。弊社は過去に『Sunset Overdrive』というオープンワールドのゲームを開発していますが、それよりもはるかに広大なマップになります。建物の造形だけでなく、生活感も含めて本当にニューヨークにいるような感覚を味わえるでしょう。スパイダーマンはかなり高速で移動することができるので、マップも広大なものにする必要がありました。ニューヨークの主な場所には実際に行けるようになっています。また、マップの中には「マーベルの要素」も入っているので、ぜひ色々探して欲しいと思います。今回公開したトレーラーもよく見てみると発見があるかもしれません。
――なぜスパイダーマンのゲーム開発が始まったのでしょうか?
ブライアン私は子供の頃からスパイダーマンを見て育った、大のスパイダーマンファンです。世界中で人気のあるヒーローのゲームを作りたいと思っていたので、究極のスパイダーマン体験ができるゲームを目指して開発しています。世界で私以上に幸せな仕事をしている人はいないんじゃないでしょうか(笑)
――今回のゲーム化の話はInsomniac Gamesから始まったのでしょうか?
ブライアン今回の話はソニーからきました。聞いた瞬間に「これは逃せない!」と思って飛びつきましたね。まるで長年の夢が叶ったような気持ちでした。弊社は過去にキャラクターもののゲームは開発していませんが、スパイダーマンなら断る理由はありませんでした。ソニーとマーベルとタッグを組んでゲームを作れるというのも、とても光栄なことです。
――プレイヤーがこのゲームに期待していることはなんだとお考えですか?
ブライアン一番は街の中をスイングで跳び回ることでしょう。そしてシリアスの中にもユーモアのあるストーリー。それと魅力的な悪党たちと戦うことも大事だと思っています。
――ありがとうございました。
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