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『ダークソウル リマスタード』をプレイするべき理由―今なお色褪せない魅力がそこにはある

ついに発売を迎えた『ダークソウル リマスタード』。シリーズの原点、初代『ダークソウル』が美しく、よりプレイしやすくなって現世代機に登場。今なお色褪せない魅力がそこにはあります。

家庭用ゲーム PS4
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『ダークソウル リマスタード』をプレイするべき理由―今なお色褪せない魅力がそこにはある
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ついに発売を迎えた『ダークソウル リマスタード(DARK SOULS REMASTERED)』。シリーズの原点、初代『ダークソウル(以下、初代)』が現世代機に!ということで、当時を知るプレイヤーにとっては待ちに待った瞬間です。さっそくプレイしている方もいるでしょうし、全作持ってるのにトリロジー(約5万円)を買ってしまったよ!という方もいるはずです。

では、シリーズに初めて触れる方や、『ダークソウルII(以下、II)』『ダークソウル III(以下、III)』しかプレイしていない方々はどうでしょうか。「言っても7年前のゲームでしょう」とか、『II』『III』に比べて少し野暮ったいなどと思っていませんか?

確かに、続編と比べればスマートさに欠ける部分はありますし、少し古い部分もあります。しかし、それを差し置いてでもプレイするべき理由があるんですよ…!

◆まずは『リマスタード』での変更点をおさらい



はじめに、『リマスタード』でどこが変わったのかを見ていきましょう。グラフィックのクオリティアップはもちろん、オンラインまわりの改善など、細かいながらも様々な部分が改善され、遊びやすくなっています。

■全機種対応!今なお色褪せないゲームデザインはそのままに、より美しく



一番の変化はやはりグラフィック面です。PS4/Xbox One/Windows版では、1080p/60fpsで楽しむことができるようになりました。筆者は、PS4 Proでテストプレイをしていましたが、病み村の処理落ちがまったくなかったのには感動しましたよ。また、PS4/Xbox One版ではアップスケールで、Windows版ではネイティブで4Kにも対応しています。さらに、PS4/Xbox One/Windows版ではテクスチャとライティングにも手が加えられ、質感・陰影などがより美しく表現されています。

延期(2018年夏予定)となってしまいましたが、今回はスイッチ版も登場します。これで、現世代ハード全てで初代を遊べるわけです。発表されたときは、かなり驚かれた方もいるのではないでしょうか。スイッチ版では、TVモードで1080p、携帯モードで720pに対応。どちらも30fpsになります。他ハードと比べるとスペック面で一歩及ばずも、“どこでも気軽に『ダークソウル』”という唯一無二の特性は見過ごせません。いい時代になりました…。

“致命の一撃”を入れたときのエフェクトがとても美しい

なお、本作はあくまで“リマスター”であり、『II』完全版のように物語やアイテム・敵の配置に手が加えられているわけではありません。ただし、現世代機で発売されるにあたって、システム上改善されている部分もあります。

■オンラインシステムは現世代仕様に。その他細かい改善も



現世代機で発売されるにあたって、オンラインシステムは大きく変わりました。P2Pだったオンラインシステムは「専用サーバー」に変わり、より安定したマッチングが行われます。それに伴いオンライン人数も最大6人に増加し、合言葉によるフレンドとのマッチングも実装されました。


その他の改善点として、UIサイズの変更や細かいキーアサイン、ソウル・人間性の複数同時使用も可能(こちらの記事も参考に)になりました。誓約アイテムも一度に複数個を捧げられるようになるなど、ゲーム性を変えない範囲での変更がされ、より遊びやすくなっています。

◆貴公…シリーズは初めてか…?



それでは、本作の持つ魅力についてお話しましょう。『ダークソウル』シリーズには、作品を経ても変わらない「魅力」がいくつかあります。本項では、『リマスタード』でシリーズに初めて触れるというプレイヤーへ向けて、その変わらない魅力を、初代を例にご紹介。「難しい」「心が折れる」といった難易度にまつわる話をよく聞くシリーズであり、確かにそれも魅力ではあるのですが、それ以外にも沢山の楽しさがあるのです。

■探索・発見の喜びに満ちたマップ


今にも崩れそうな橋

探索の果てに装備を見つけたりするととても嬉しい

シリーズを通して重要な要素となるのが「探索」。このゲームにはマップ表示も、便利な目的地マーカーもありません。地形を把握するためには、自身の足で隅々までエリアを探索することが大切です。エリアは基本的に一本道ではなく、寄り道もありますし、思いもよらない所に隠されたアイテムもあります。また、「幻の壁」によって秘匿された道を見つけることもあるでしょう。

血まみれのリフト…怪しい

狭い通路に落とし穴

敵・トラップの配置や隠し方も絶妙なので、油断しているとすぐに足元をすくわれます。また、親切な“見えない壁”もないので、崖から足を踏み外せば普通に死にます。ただ「探索」と言っても、基本的に一筋縄では行かないのがこのゲームのおもしろいところ。相応の緊張感を持ちながらエリアを探索していくことになります。だからこそ、「こんなところにアイテムが!」「こんなところに道が!」といった“発見”をしたときの喜びは大きくなり、探索がどんどん癖になっていくのです。


エリアは一部を除いて地続きであり、各エリア同士が思いもよらない場所で繋がっていることがあります。長い長い探索の果てに見つけた扉を開けてみると、見覚えのあるエリア。「そういえばここ、あの時開かなかった扉じゃないか!」そう気付いた時の喜びと言ったら…。場合によってはボスを倒したときよりも嬉しかったりします。そして、この“エリアの繋がり”を最も楽しめるのは、1エリアの密度が高い初代だと思います。最序盤で不死街をぐるっと一周して火継ぎの祭祀場に戻ってきたときは、声が出そうでした。『リマスタード』になってもそこは変わっていません。ちなみに、よく訓練されたプレイヤーは、「こちらからは開かない」「仕掛けで閉じられてる」といった扉を見つけるだけでテンションが上ります。

■ダークな世界観と、“濃ゆい”キャラクターたち




シリーズが持つその「世界観」も大きな魅力の一つです。ベースとなっているのは、西洋の中世ダークファンタジー。「王と騎士」「剣と魔法」「混沌と死」「モンスターやドラゴン」…といったファンタジー好きにはたまらない要素が散りばめられています。初代および『リマスタード』で主な舞台となるのは、“古い王たちの地”として伝承に語られる「ロードラン」という土地。いまや荒廃の一途をたどり、おぞましい亡者やデーモンたちが跋扈するこの地を、プレイヤーは一人の“不死人”として旅することになります。

初代の物語を読み解くキーとなる「人間性」

“瑞々しい排泄物。大便”

ストーリーに関して、細かいところまでは語られません。最初に伝えられる目的ですら「目覚ましの鐘を鳴らし、不死の使命を知れ」という抽象的なものです。プレイヤーは、自身が手に入れた情報から、自分なりにストーリーを考察し、自分なりの解釈で物語を作り上げていきます。そこで役に立つのが、アイテムなどのフレーバーテキストやNPCとの会話(但し、伝承やおとぎ話のような曖昧な形)です。特に、初代『ダークソウル』では、開発ディレクターの宮崎氏のテイストが色濃く出ており、よく練られた設定と相まって、唯一無二の雰囲気を醸し出しています。「エスト瓶」や「人間性」と言ったゲームの進行上重要なアイテムはもちろん、「ペンダント」や「ゴミクズ」といった使いみちが極端に限られたアイテム、果ては「糞団子」という存在自体が衝撃的なアイテムにまで、こだわりを感じさせるテキストが添えられ、ゲームを彩っています。アイテムテキストを読みながら妄想しているだけで夜が明けそうです。

“ソルロンドのペトルス”
とにかく憎たらしいNPCです

旅は常に危険と隣り合わせであり、気を抜けばすぐに命を落とします。人で賑わう街などもなく、暗い森やトラップだらけの古城、スケルトンが蔓延る地下墓地といったロケーションが続き、心が折れそうになることもあるでしょう。そんなロードランを行く中、心の支えとなるのがNPCの存在です。彼らとの出会い・別れは、辛い旅における一種の清涼剤のようなものなのです。

初代は、NPCたちも個性派揃いです。シリーズ史上最も愛されているキャラが登場したのもこの作品ですし、後の作品でおなじみとなるキャラや、本作よりも先駆けて発売された『デモンズソウル』(発売元:ソニー・インタラクティブエンタテインメント)から引き続き登場(設定上は別人だと思われる)しているようなキャラもいます。ここでは、ごく一部ですが、初代に登場する印象的なNPCを紹介していきます。なお、一部のNPCには結末が用意されており、ストーリーの進行やプレイヤーの行動によって、行く末が分岐することもあります。それを見守るのも、本作の楽しみの一つです。

・太陽の戦士 ソラール



初代『ダークソウル』において、もっとも印象深いNPCはやはりソラールさんでしょう。いわゆる“バケツヘルム”を被り、太陽のホーリーシンボル(自筆)が描かれたインパクト抜群な装備を身に着けている彼は、荒廃したロードランにおいて数少ない良心。初対面のプレイヤーに協力用アイテムを渡し、「助け合おう」と言ってくれるナイスガイです。ロードランには「自分の太陽を探しに来た」というソラールさん。その結末は必見であり、彼の装備に隠された事実に心打たれたプレイヤーは数知れず。なお、彼自身は後のシリーズに登場しませんが、誓約・装備そして「太陽賛美」のジェスチャーはしっかりと受け継がれています。太陽万歳!

・混沌の娘


ロードランの下層に位置する「病み村」。彼女はその最深部に佇んでいます。上半身はかよわい美少女、下半身はおぞましい蜘蛛という見た目ですが、その美しさと優しさ、とあるボスとの関係性を目の当たりにすると、守りたくなってしまうのです。彼女とは誓約を結ぶことができ、人間性を捧げることができます。人間性は、彼女が抱える苦しみを和らげることができるので、庇護欲にかられたプレイヤーは、彼女のもとに足繁く通うことになるでしょう。ちなみに、彼女と言葉を交わすにはとあるアイテムが必要となります。

・鍛冶屋 アンドレイ


城下不死教区にて鍛冶屋を営む屈強な男性。彼が営む鍛冶屋の上階に、よく立ち寄ることになる篝火があり、彼自身にも武器強化・進化・買物などでかなりお世話になります。性格も良く、プレイヤーや装備を気遣う発言もしてくれます。そんな彼ですが、敵対すると己の肉体を武器に、強烈なパンチやドロップキックをかましてきます。しかも固有モーションであり、結構強い。彼に話しかけるときは、武器をしまっておくのがいいのかもしれません。ちなみに、『ダークソウル』シリーズでは珍しく、しゃべるときに口が動きます。

・女神の騎士 ロートレク



金色の抱かれ鎧に身を包んだ騎士。「クックックックッ…」と悪そうな笑い方をしたり、得物がショーテルだったりと怪しげな雰囲気がプンプンしますが、一応、白霊召喚でプレイヤーに手を貸してくれます。相手にするとろくなことがなさそうですが、彼のイベントはゲーム内でも屈指の熱さかつ、ある意味チュートリアル的な側面もあります。報酬もいいので、見かけたら話しかけてあげましょう。

“人食いミルドレット”
ボス戦で白霊として召喚することもできます

“カタリナのジークマイヤー”
おっとりしているが、実は結構強い

上記の他にも、半裸にずた袋を被り、巨大な包丁片手に襲いかかってくる“人食いミルドレット”や、「たまねぎ」にも例えられる丸っとした鎧が特徴の“ジークマイヤー”など、本作のNPCたちはセリフ・見た目・強さなど様々な方面で、強烈なインパクトを持った人々ばかり。この『ダークソウル』の世界がとても魅力的なのは、このようなNPCいるからこそです。

“灰色の大狼 シフ”

“キノコ人”

そして、魅力的なのはNPCだけではありません。壁として立ちはだかる強敵たちからも目を離せません。多くのプレイヤーにトラウマを植え付けてきた“鐘のガーゴイル”や“オーンスタイン&スモウ”、“キノコ人”。バックボーンを知ると、撃破時に独特の寂しさや切なさを感じさせる“灰色の大狼 シフ“や“騎士アルトリウス”など。印象に残るボスやモンスターが多く用意されています。純粋な人型ではなく、人外寄りのボスが多いのも初代の特徴です。ドラゴンやよくわからない怪物たちに挑む小さな主人公、テンション上がりませんか?

次ページ:『II』『III』しかやっていない人へ伝えたい、初代ならではの楽しさ
《Takuya Suenaga》

ソウルシリーズ大好き Takuya Suenaga

1990年3月、神奈川県生まれ。パズル誌の編集を経て、イードへ。「Game*Spark」「インサイド」の編集業務に携わり、同社のアニメ情報サイト「アニメ!アニメ!」も経験。幼少期よりゲームに触れ、現在はCS機・スマホを中心にプレイ中。好きなジャンルはアクションやFPS・TPSなど。『デモンズソウル』を始めとしたフロム・ソフトウェアの「ソウルシリーズ」や、2020年にサービスを終了した『ららマジ』に特に思い入れがある他、毎年の『Call of Duty』に一喜一憂したり、『アクアノートの休日』『FOREVER BLUE』の新作を待ち望んでいたりする。

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