社員は指示通りにしか動かない!?『ヒューマン・リソース・マシーン』【スイッチと往くインディー行脚】 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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社員は指示通りにしか動かない!?『ヒューマン・リソース・マシーン』【スイッチと往くインディー行脚】

本企画では、昨今着々とライブラリを増やしてきている「ニンテンドースイッチで遊べるインディーゲーム」の中でも、特にハードコアゲーマーにオススメな注目作&掘り出し物をご紹介します。

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社員は指示通りにしか動かない!?『ヒューマン・リソース・マシーン』【スイッチと往くインディー行脚】
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近年、その活躍の場をPCのみならず家庭用ゲーム機、スマホ、タブレットにも広げているインディーゲーム。「携帯ゲーム機」としても「据え置きゲーム機」としても遊べるニンテンドースイッチで、そんな新進気鋭のインディー作品たちを気ままに遊びたいと思う方も増えてきたのでは。

本企画では、着々とライブラリを増やしている「ニンテンドースイッチで遊べるインディーゲーム」の中でも、特にハードコアゲーマーにオススメな注目作&掘り出し物を、新旧問わずご紹介します。

今回は、Tomorrow Corporationより発売された大ヒット作『ヒューマン・リソース・マシーン(Human Resource Machine)』です。

社員は忠実!?仕事をプログラミングしよう


『ヒューマン・リソース・マシーン』というゲームは、とある企業の忠実な社ち……おっと、社員になるところ始まります。提示された問題を解決するため、社員に「プログラムで作業を指示」するというゲームです。作業は社員が「その身で」行ってくれます!コミカルでちょっと変わった登場人物(上司)たちが次々と仕事を依頼してきますので、社員をどんどん動かしましょう。


プログラミングと聞くと難しい印象がありますが、本作で使用する命令の種類は10種類程度と非常に少なく、はじめのうちは数種類しか扱わないので、基本的なことはすぐに習得できます。

ゲーム中で扱う「モノ」は、画像に表示されているような「ハコ」だけ。文字や数字が書かれたハコをどのように扱うのか、これを社員への指示としてプログラミングしていくというわけです。


課題をクリアしていくと、ちょっとシュールな社員たちの会話が挟まります。進めていくうちに、ストーリーの雰囲気が怪しい方向へ変わっていって……と、ただ頭を捻らせるだけではない作風も大きな魅力となっています。

操作はタッチパネル対応で遊びやすく



本作は2015年にPC版として発売されており、マウス操作でプレイするタイトルでした。プログラミングとは言うものの、その設計は洗練されており、非常に割り切ったスタイル。文字入力もなく、キーボード操作が不要なのです。


命令文はリストから選び、引っ張ってくるだけ。「ハコ」をどこに置くか、どこから運ぶのかという指定も、適切な場所をクリックするだけという具合です。いつでも簡単に課題内容やヒントを確認できますし(上司を小突くと教えてくれます)、既にクリアした課題に戻ることもすぐにできます。

データ処理の基本を学べる渋い内容



最新のプログラミング言語というよりは、どちらかというと数学的な素養の方を求められるかもしれません。言語に関わらず、データを扱うための根本的な概念を扱った問題が並びます。効率の良い計算、並べ替え、絶対値化……などなど。


数値を直接扱う命令文は足し算(Addという命令)と引き算(Sub命令)しかありません。その上で「ハコに書かれた数字を8倍せよ」といった問題が出たりします。単純に8回Add文を並べてもクリアできますが……あなたならどうするでしょうか?


繰り返し処理に利用する命令も「無条件で指定したステップへ飛ぶ(Jump命令)」と、「社員が持っているハコの数字がゼロならJumpする(JumpIfZero命令)」、そして「ハコの数字がマイナスならJumpする(JumpIfNeg命令)」の3種類しかありません。

処理の関数化やオブジェクト指向といった、現代における一般的なプログラミング能力を育てられるかと言われれば、そういうものではありません。課題によっては、並べ替えのような「今更あらためて発明する必要のない処理」もあります。


そうした側面から、本作は「パズルゲーム」の要素が強い作品と言えます。とは言え、プログラミングにおいて「悩んで、試して、解決する」という面白さのエッセンスは十分に体験できるでしょう。

プレイスタイルは「タッチパネル」がおすすめ



スイッチ版の本作は「Joy-Con」「タッチパネル」の操作に対応。Joy-Conは1本のみで、左右どちらでも可能となっています。しかしながら、Joy-Conの場合は画面内に表示されるカーソルをジャイロセンサーで操作するという形式になるので、思ったよりも細かさを要求されてしまうかもしれません。カーソルがプルプルと動いてしまい、ちょっとイライラするかも……

筆者としてはタッチパネル操作(携帯モード)をオススメします。思っていたのと違う、隣の命令を掴んでしまった……ということもありません。個人的にはPC(マウス操作)よりも楽ではないかと感じました。何より、難しい問題にぶつかっても移動中の電車内などを使って取り組めるという相性の良さは大きな魅力です。

ちなみに、TVモードにおいてプロコンを接続してみましたが、どうやら対応していないようでした。ジャイロセンサーでの操作はJoy-Conのみとなるようです。

製品情報


    『ヒューマン・リソース・マシーン』


  • ニンテンドーeショップ(2017年6月8日発売):1000円 ※海外ではWii U版も発売中
  • Google Play(2016年12月1日発売):540円
  • App Store(2016年6月1日発売):600円
  • Steam(2015年10月16日発売):980円

  • <言語サポート>

    ニンテンドースイッチ:日本語
    Steam:日本語、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語など全19言語
    Android:英語のみ
    iOS:日本語は対応していません(英語など全16言語対応)
《Trasque》

一般会社員 Trasque

会社員兼業ライターだけどもうすぐ無職になりそう

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