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中華ゲーム見聞録:仙術飛び交う仙侠ARPG『牧剣:化神書(Tale Of Swords: Mystery Scroll)』をプレイ!『イース』風味な軽快アクション

「中華ゲーム見聞録」第7回目は、アクション仙侠RPG『牧剣:化神書(Tale Of Swords: Mystery Scroll)』をお届けします。

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中華ゲーム見聞録:仙術飛び交う仙侠ARPG『牧剣:化神書(Tale Of Swords: Mystery Scroll)』をプレイ!『イース』風味な軽快アクション
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「中華ゲーム見聞録」第7回目は、アクション仙侠RPG『牧剣:化神書(Tale Of Swords: Mystery Scroll)』をお届けします。

本作は九鼎工作室が開発・配信を行い、2月6日にSteamでリリースされました。武侠ものではなく、道士や仙人たちが戦う「仙侠もの」(「武侠」については第1回目『太吾絵巻』参照)。系統的には「水滸伝」というより、「封神演義」「西遊記」といった道術や仙術の飛び交う世界観です。

『牧剣:化神書』の1シーン

ゲームは『ゼルダの伝説』シリーズや『イース』シリーズと同類のアクションRPG。しかし「仙侠もの」だけあって、主人公の扱う剣は超能力のように自在に宙を舞います。このような表現は「封神演義」などの古典や武侠小説でもよく出てきて、実は中国の伝統的な表現だったりします。さっそくプレイしていきましょう。

いきなり敵襲!



ゲームを開始すると、まず難易度が選べます。「簡単」「普通」「難しい」の3段階。アクションRPGが苦手な人は簡単でプレイすればいいかと。筆者はアクションが苦手なのですが、「普通」がゲームデザイン的に開発者の見せたいものだと思うので「普通」に。少し不安です。「難しい」のさらに上の難易度は、クリア後に解除される様子。

開幕ムービー

ゲームは「三清山」が舞台。中国の江西省にある山で、道教の聖山として有名です。晋の時代、神仙術の研究書「抱朴子(ほうぼくし)」を著した葛洪(かっこう)は、この山で金丹(不老長寿の秘薬)を練っていました。自然の美しい山で、現在では中国の国家地質公園として保護され、ユネスコの世界自然遺産にも登録されています。


そんなことを考えていたら、三清山にある上清観(「観」は道教寺院のこと)で、そのものずばりの抱朴子(葛洪の号)登場。背中に宝剣を背負っているのも、伝統的な道士のスタイル。主人公の師匠のようです。画面にいるもう一人は主人公の師兄(兄弟子)。

そこへ「大変です!玉虚観の連中がやってきました!」との報告が。玉虚観も山東省に実在する道観で、道教の聖地とされています。抱朴子たちの上清観とは対立関係にある模様。


ところ変わって三清山前の吊り橋。主人公の李朔(りさく)は師匠から盗んだ酒を飲み、修行をサボっています。すると騒ぎ声が。橋の向こうで誰かが大勢の者たちに追われています。

逃げてきた男。抱朴子に会いたいとのこと


男は「金丹門」の者。ひどい怪我です。大切な話があるようで、抱朴子に会いたいと言います。そこへ追手が登場。先頭にいる明山という男が「そこをどけ!」と脅しますが、怪我人を見捨てるような主人公、李朔ではありません。バトル開始です!

初めてのバトル!


戦闘シーン。道術の攻撃を食らい、小さくなってしまう主人公

戦闘の動画。剣の動きに注目

戦闘では、通常攻撃と緊急回避が使えます。緊急回避を使うとスタミナが減るので、ずっと転がり続けることはできません。敵を殴るとスタミナが増えるというシステム。「仙侠もの」だけあって、動画のように主人公の振る剣は自在に宙を舞います。地面から生える手を食らうと体が小さくなるのも、仙侠ものならでは。


明山には勝てませんでした。殺されそうになったとき、間一髪のところで師兄がやってきて敵の攻撃を弾きます。さらに抱朴子も登場。明山は捨て台詞を吐いて引き下がります。逃げてきた男の話によれば、玉虚観は金丹門の者たちを殺し、金丹の書を奪おうとしたとのこと。男は書を託され、必死でここまで来たのです。

師匠の酒を盗んだ罰として、山の上まで怪我人を運ぶ李朔


李朔は酒を盗んだ罰として、怪我した男を山の上の薬房まで運びます。師兄が手当てをし、事なきを得ました。それから師兄に剣術の訓練をするよう言われ、嫌々ながら裏山へ。

裏山で訓練


アイテムや装備などの画面


裏山へ向かう途中、あちこち歩き回ってアイテム集め。このゲーム、パッドの配置がよくできていて、ショートカットが非常に便利です。また会話を進めるときはXボタン、決定はAボタンと分かれていて(Xbox系コントローラーの場合)、「会話でボタン連打したら間違って選んでしまった!」が避けられます。こういう細かい気遣いは、「中華ゲーム見聞録」第4回目の『天命奇御』でも見られました。

攻撃ボタン長押しで溜め攻撃が可能

気の剣を飛ばす上清剣法の技「破魔剣訣」

シームレスでのバトル動画

ゲームはシームレスのアクションバトルです。攻撃ボタン長押しで溜め攻撃。敵の背後から殴ればダメージ倍増。モンスター相手に戦い続け、やがて日も暮れました。李朔は複数の気の剣を飛ばす上清剣法の技「破魔剣訣」を習得。いかにも仙侠ものですね。操作のレスポンスがいいので、動かしていて楽しいです。

またもや敵現る!


道観に戻ると明山が


訓練を終えて道観に戻ると明山がいました。金丹の書を盗もうとしたようです。ここでバトル発生。攻撃パターンは前回と同じ。地面から強大な手を出現させ、触れた者を小さくします。回復アイテムを使いつつ、なんとか勝利。


抱朴子たちもやってきたので、明山は逃げてしまいます。抱朴子がいうには、書は「九鼎丹書」という貴重なもの。道観に置いておくと、また玉虚観の連中が奪いにくるかもしれません。「意外な場所に隠したほうがいい」ということで、李朔に渡しました。こんな貴重なものを未熟な弟子に預けるとは、相手も思わないでしょう。


しかし翌日、玉虚観の親玉・青雲子が、弟子を引き連れて殴り込み。抱朴子とは兄弟子・弟弟子の関係(青雲子が兄弟子)。非常に強く、李朔の師兄は倒され、抱朴子も殺されそうになります。李朔は「九鼎丹書」を渡して師匠の命乞い。目的を果たした青雲子たちは退散します。


青雲子から受けた術により、このままだと師兄は半年で死んでしまうとのこと。治すためには「金鼎元丹」が必要。李朔は探しに行くと言いますが、抱朴子に「下山をするには“八卦洞”の試練を突破してからでないとならん。それが掟だ」と言われます。明日、試練を受けに行きましょう。

八卦洞の試練


師匠の部屋で入手した「霞光鏡」で虹の橋を掛ける


翌日、師匠の部屋にいくと誰もいません。机の上に置き手紙があり、読むとアイテム「霞光鏡」ゲット。山の奥で「霞光鏡」を使って虹の橋を掛け、先へ進むと八卦洞の入り口が。

人形の間。調べると戦闘になります


洞窟の奥に進むと、人形が並んでいました。一番手前の人形を調べると、他の人形が消え、一対一の戦いに。手から炎を放つ攻撃。後ろに回りこんで斬ってやれば、ダメージは2倍以上!

太極の中央で「連山易」を使うと灯籠出現


奥の太極模様のところに辿りつき、アイテム「連山易」を使用。すると周囲に8つの灯籠が出現。それから四方にある小さな太極が光ります。ここに乗ると別のフィールドにワープします。


ワープ先は、寒そうな氷の世界。敵を倒しながら奥へ進み、八卦のパネル「八卦・乾」「八卦・艮」を入手。ワープ続きの場所なので、けっこう道に迷いました。いったん八卦の間に引き返します。

火のフィールド。落雷があるので注意

砂漠のフィールド。落下すると即死

水のフィールド。3か所にあるスイッチを踏むと宝箱が出現


他の3か所のフィールドにも行き、残りの八卦パネルを見つけます。それぞれのフィールドには特有の罠や仕掛けがあり、宝箱までたどり着くのは結構大変。全部見つけたら、先ほどの8つの灯籠のところに戻り、8つの太極パネルを嵌めていきます。

最後の試練!



すると奥の部屋の扉が開きました。部屋には剣が置いていて、抜こうとすると半透明の老人出現。どうやらこれが八卦洞最後の試練のようです。ここを突破すれば、晴れて卒業。下山することができます。さあ、戦闘開始!


……と思ったら、あっさり殺されてゲームオーバー。敵は剣を撒き散らし、一発食らっただけで大ダメージを受けます。きっちりかわさないとといけません。何度も挑戦しますが、上から降ってくる剣を食らっては死亡。筆者の反射神経が追い付かない……。

ボス戦の動画。すごく頑張った

ボスの攻撃パターンを覚え、無理してダメージを与えないことを意識しつつ、何回目か分からない戦闘に挑戦(動画参照)。上から降ってくる剣はダメージが大きいので、これだけは絶対に食らわないよう注意。攻撃も「1コンボまで」と決め、欲張らないことを徹底。なんとか倒すことができました。苦労した……。


晴れて八卦道の試練を乗り越えた李朔(と筆者)。これで下山できるようになりました。師兄を治すため、李朔は「金鼎元丹」を探しに旅立ちます。果たしてどんな物語が待っているのでしょうか?ここから先はあなた自身の目で確かめてみてください。

テンポのよいアクションRPG


反射神経に不安のあった筆者ですが、なんとか八卦洞のボスを倒すことができました。ゲーム自体はなかなかテンポよく、パッドのボタン配置も考えられており、レスポンスも良く、動かしていて快適です。体力回復の場所がほとんどないので、回復アイテムは数十個単位で買い溜めしておいたほうがいいでしょう。特に八卦洞は4か所のフィールド巡りがあり、個人的には結構キツかったです。

しかし、あくまで筆者基準なので、アクションRPGが得意な人は難なくクリアーできると思います。そういった方たちは、クリアー後に「難しい」よりもさらに上のレベルも用意されていますので、ぜひとも挑戦してみてください(「普通」でもキツかった筆者には無理そうです)。

製品情報



※本記事で用いているゲームタイトルや固有名詞の一部は、技術的な制限により、簡体字を日本の漢字に置き換えています。
《渡辺仙州》

歴史・シミュ・ボドゲ好き 渡辺仙州

主に中国ものを書いている作家。人生の理念は「知られていない面白いもの」を発掘・提供すること。歴史・シミュレーションゲーム・ボードゲーム好きで、「マイナーゲーム.com」「マイナーゲームTV」を運営中。著書に「三国志」「封神演義」「西遊記」「封魔鬼譚」(偕成社)、「文学少年と運命の書」「天邪鬼な皇子と唐の黒猫」(ポプラ社)、「三国志博奕伝」(文春文庫)など。

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