『エースコンバット』へ至る道―『エアーコンバット22』と初代『エスコン』を繋いだものとは?開発スタッフがシリーズ初期を振り返る【特集】 3ページ目 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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『エースコンバット』へ至る道―『エアーコンバット22』と初代『エスコン』を繋いだものとは?開発スタッフがシリーズ初期を振り返る【特集】

『エースコンバット』シリーズの原点を知るために、始祖の1タイトルである『エアーコンバット22』開発に関わった大村純氏と夛湖久治氏の2人にお話を聞きました。お二人は最新作『エースコンバット7』の開発にも関わっています。

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『エースコンバット』へ至る道―『エアーコンバット22』と初代『エスコン』を繋いだものとは?開発スタッフがシリーズ初期を振り返る【特集】
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■『エアーコンバット22』と『エースコンバット7』の関係性とは―24年の進歩を語る


――大村氏は『エースコンバット インフィニティ』から、夛湖氏は『エースコンバット7』から『エース』シリーズの開発に関わっていますが、『22』と比べて『7』開発時にはどんな部分が変わったと思いますか?

夛湖氏: 自分は『エースコンバット7』 VRモードの担当だったのですけれど「作るべき最終像はそんなに『22』と変わらないのだな」と思いました。変わったのは自分がVR開発から離れていた間に生まれた幾つかの知見で、それは「なるほど」と感じました。

特に、経験的に手癖で作ってしまっていた、体感の興奮とか、没入の興奮とか、ペーシングの作り方とか、そういうものがあったのですが、VRモードプロデューサーである玉置絢から「今はこういう言葉で説明します」と逆に教えられたりしました。「手癖で作っていたものにそんなロジカルな説明が付いたのか」と感じましたね。


当時の『22』にストーリーは基本ありません。開発者の心にある裏設定やストーリーがあったとしても、基本は「手遊びでどう興奮に引き込むか」という形のみでした。

そこに『エースコンバット』はストーリーが上乗せされて、より強く興奮へと導きやすくなったわけですね。なので、「(ゲームそのものは)大きく変わることは無いのだな」というのが、『エースコンバット』開発へ戻ってきた時の第一印象でしたね。

大村氏: ベースは変わっていないと思いますが、やることはひたすら増えたなと。『22』から『7』って20年以上も時間が空いているし、ハードウェアの進歩自体にものすごい差があります。

敵の配置なども先の夛湖のように『22』ではEmacsで地道にテキストファイルを書いていましたけれど、今はGUIエディタで設定・編集できるじゃないですか。ただ便利になった分以上に、やることが増えるのが玉に瑕ですけど。

「効率的に作業しつつ、でもバリエーションも増える」ため、作るのは本当に大変になりました。『22』の20人規模のチームと比べたら、『7』では比較にならないくらい大きい規模になっていますね。


夛湖氏: 少なくとも開発に関して開発の仕方が変わったというのは良い意味で受け取っています。特に『7』ではGUIエディタで色々作りましたが、良いところとしてはそのツール上で完成品がすぐ見えるところでしたね。

我々は「イテレーション(反復、繰り返し)」と呼んでいますが、UE4ではPlan→Do→SeeのサイクルがPC上で可視化したまま成立するので「これは昔みたいにEmacs(テキストエディタ)で地道にデータを打ち込んでいたときよりも作りやすい!」と感じました。

先の玉置からは「夛湖さんはディレクターやっていても最後には自分で弄ると思っていました!」と言われたこともあります(笑)あまりネガティブに変わったイメージはなくて「開発環境は変わった、でも楽しい」という印象ですね。

――大村氏は『エースコンバット7』の開発プロデューサーでしたが、『7』で無人機がテーマの主軸となる物語に対してはどう感じました?

大村氏: 時代の流れとして、現実世界でも無人機の運用もされていますから、切り口としては時代に合ったものかなと思っています。

夛湖氏: あれもトレンドですからね。今後また有人機が現実世界の主流に戻ってくるかもしれませんし。

――未来の空はわからない、まさに「未知なる空へ」と言ったところでしょうか。ところで『22』のドッグファイトモードにリボルバー拳銃を加えた狐のような絵が「ACES」という文字共にありましたが、それらは『7』本編の主人公トリガーのマークに似ています。『7』と関係していたりするのでしょうか?


大村氏: 『7』のトリガーについてはナラティヴディレクターの糸見功輔が詳しく知っていると思いますが、あの『22』のドッグファイトモードで映るマークはオオカミなのですよね。

『22』の裏設定ではモードごとに、それぞれ「第150飛行隊」や「第119飛行隊」などが決まっていて、チーム名も「ACES」や「AERIES」、「TOP GUNNERS」などが設定されていて、画面端に映っていたりします。


大村氏: 初級モードは鷲がミサイルを掴んでいる「AERIES」、上級モードは鷲が拳銃を掴んでいる「TOP GUNNERS」、ドッグファイトモードはオオカミが拳銃を咥えている「ACES」です。中級モードはモードとして設けなかったんですよね。。『7』のトリガーのマークがが、『22』のドッグファイトモードのオオカミと似ていることについては聞こうかなと思っているのですけれど、まだ聞いていません(笑)

夛湖氏: そのオオカミが拳銃を咥えているのがトリガーのマークにそっくりなんですよね。個人的にはとても気になっています(笑)


大村氏: 初級モードは最初、「Rookie」という分かり易い名称にしようなかとも考えたんですが、ネイティブの方から「格下に見られた感じがするので良くない」とのことで見送りました。また初級モードの「AERIES」という名称は、実はタイトルネームを考えていた時に、たまたま英語の辞書で見つけた「猛禽類の雛」という意味だったものを使っています。

ただ「AERIES」は一般的で無い言葉なため、製品に使うのはどうだったかな…と製品をリリースした後に思いました(笑)。やっぱりゲームを作る仕事は「こんなのが作れたら楽しい」と思って企画書や仕様書を書いている時が一番楽しいですね。書いた後は作って問題に当たるだけですから(笑)。それはそれで完成に向けてのことなので、やっぱり楽しいですけど。

――デザインや名前にはそういった理由もあったのですね。(仕様書を読みながら)他にも初期のタイトルは『エアーコンバットII(仮)』の他に『エアリアルフォース』とも呼んでいたんですね

夛湖氏: 『22』という名前は最後の方にどんでん返しで付けられた名前だったんですよね

大村氏: タイトルネームを『エアリアルフォース(AERIAL FORCE)』に決めようと内部的に進めていったのですけれど、当時の社長の鶴の一声で、SYSTEM SUPER 22基板を強くアピールするために『エアーコンバット22』と最後の最後で決まりました。『22』では、冒頭デモで発艦する空母にAFと書かれているのですが、あれはその『エアリアルフォース』の名残ですね。

22のフォントが『エアーコンバット22』と同じ

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《G.Suzuki》

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