今銀河の覇者となれ!スペオペSLG『STELLARIS』PS4版プレイレポ―あらゆるSFのエッセンスがここに 2ページ目 | Game*Spark - 国内・海外ゲーム情報サイト

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今銀河の覇者となれ!スペオペSLG『STELLARIS』PS4版プレイレポ―あらゆるSFのエッセンスがここに

銀河系を舞台に帝国の興亡を描く壮大なSFストラテジーPS4版『STELLARIS』のプレイレポートをお届けします。

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『STELLARIS』
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リングワールドのような巨大構造物も登場する

まだ見ぬ友を求めて


Game*Spark帝国が銀河系に進出する以前、我々は近隣の星系に向けて低速で飛行する無人探査機を送り出していました。しかし、当時の科学者はまだ見ぬ異星人への挨拶のつもりで探査機に自らの文化に関する機密情報を含めていたのです。敵意ある異星人に取り囲まれていると判明した今、情報が悪用されないよう探査機を見つけ出さなければなりません。

プレイ中には様々なイベントが発生します。時には複数のイベントが連鎖的に発生することもあります。この探査機のエピソードもそうしたイベントの一つでした。ようやく探査機を見つけ出すと、通信が入りました。「あなたは私の創造主ですか?」

どうやら探査機は未知の異星文明によって改造され、自我を獲得したようです。「我々が創造主だ」と答えると、探査機は突然我々を攻撃しました。予期せぬ敵の出現に宇宙軍が出撃します。皮肉にもGame*Spark宇宙軍の初戦果は、過去に自らの手で宇宙に送り出した探査機の破壊でした。

宇宙軍の初戦闘は未知の異星文明によって自我を獲得した無人探査機の破壊

宇宙の片隅で幕間劇が演じられていた頃、人々の希望を託された調査船は宿敵Hadadeshiの領土を挟んで反対側の星系を調査していました。そこに現れたのは第三の異星人です。異星人は“覇権を狙う帝国主義者”でした。Matalを名乗る爬虫類異星人の表情は窺い知ることができず、帝国に失望が広がりました。

ところが、彼らは貿易協定にだけは応じる姿勢を見せます。Game*Spark帝国は友好の証として、余っている鉱物、食料、消費財を輸出し、不足している合金を輸入する協定を結びました。やがて、我々の宿敵と接触したMatalは彼らを同じく宿敵と宣言します。共通の敵ができたことでMatalの態度は友好的になり、防衛協定、研究協定、通商条約の締結に相次いで成功しました。帝国はついに心強い盟友を手に入れたのです。

外交では態度や信用といった値が重要な役割を果たします。外交交渉の成否は様々な要素によって決まりますが、その内訳はすべて数値として明示されます。交渉が成功するか失敗するかは提案する時点でわかり、運の要素はありません。

宿敵HadadeshiはGame*Spark帝国と盟友Matal(一番左)に挟まれ、立場が逆転した

いよいよ軍備増強も大詰めです。異星人の侵入を防ぐため、国境の星系基地はアップグレードして砲台モジュールを追加し、防衛拠点にしました。宇宙軍には常に最新テクノロジーを反映させます。さらに宇宙軍の規模を拡張した結果、とうとう宿敵Hadadeshiとの軍事バランスが逆転しました。

宇宙軍の増強にあわせて艦船設計も行いました。本作では、テクノロジーの発展によりアンロックされるコンポーネント(部品)を組み合わせて、思い通りの艦船を設計できます。設計を自動化したり、最新のテクノロジーを自動的に反映するよう設定することも可能です。今回は敵の武装が予測できないので、複数の設計を組み合わせて、エネルギー兵器と実体弾とミサイル、シールドと装甲のバランスが良い艦隊を編成しました。

艦船の設計は船のタイプを選び、コンポーネントを組み合わせて行う

宿敵を殲滅する準備は整いました。Game*Spark艦隊は宿敵Hadadeshiとの国境に向けて静かに動き出します。

帝国の興廃


その時、緊急通信が入りました。盟友Matalが宿敵Hadadeshiに宣戦布告したのです。見事に先を越されました。ここからは、どちらが先に敵の重要星系を占領するかの競争です。心強い盟友は手強い競争相手に変わりました。あわてて帝国もHadadeshiに宣戦布告します。

艦隊はいち早く敵の首都星系に侵攻。防衛ステーションを撃破し、星系を占領しました。しかし、首都のある惑星は敵の地上軍が守っているため、我々の地上軍が到着するまでは占領できません。あまりの急な展開に地上軍の準備は遅れていました。

敵の防衛ステーションを集中攻撃するGame*Spark艦隊

その頃、首都から遠く離れた星系では盟友Matal艦隊と宿敵Hadadeshi艦隊の艦隊決戦が行われていました。劣勢になったHadadeshi艦隊は散り散りになって逃げ出します。

艦隊同士が接触すると自動的に戦闘が開始され、星系内部のマップに切り替えることで大迫力の戦闘が楽しめます。カメラの位置はかなり自由にコントロールでき、星系全体を画面に収めたり、特定の艦船をクローズアップできます。それぞれの艦船に個別の行動を指示することはできません。

盟友と宿敵が激突した艦隊決戦は盟友の勝利に終わった

圧倒的なスピードで進撃する盟友Matal艦隊は、次々と辺境星系を占領していきました。Game*Spark艦隊は二手に分かれて、重要星系の早期占領を目指します。艦隊の半数が隣接星系にワープしようとした時、首都星系の奪還を目指す敵艦隊が突然目の前に現れました。宇宙軍初の艦隊戦は混乱の中で始まりましたが、圧倒的な軍事力の差で敵を撃破します。

隣接星系への出入り口で思いもよらぬ遭遇戦が発生

Game*Spark艦隊に先回りされ、重要星系の占領を断念した盟友Matalは、辺境星系の割譲を条件に宿敵Hadadeshiと和平を結びました。占領競争はひとまず勝利に終わったのです。

敵の残存艦隊は辺境星系の防衛拠点に逃げ込みました。再び合流したGame*Spark艦隊は最後の艦隊決戦を挑みます。艦隊決戦が最高潮に達しつつあったその時、突然停戦命令が届きました。地上軍が敵の首都惑星を攻略。宿敵Hadadeshiは降伏し、戦争が終結したのです。リアルタイム制ならではのドラマチックな幕切れでした。

最後の艦隊決戦が始まってまもなく戦闘中の艦隊に停戦命令が届いた

和平条約により、宿敵Hadadeshiは首都星系と植民星をGame*Spark帝国に割譲。人口の大半を失い、弱小国に転落しました。一方、勝利したGame*Spark帝国は全人口の半数近い異星人を新たな市民として迎え入れました。“受容主義”を掲げる帝国は異星人の受け入れを拒めません。市民権を与えられた異星人が民主制を敷く帝国にどんな影響を及ぼしていくのか。それを知るものはまだいませんでした。



最後までお読みいただきありがとうございました。今回はご紹介しきれませんでしたが、本作には次のような要素も登場します。

  • 派閥、政策、人口の管理といった政治的な要素
  • ゲートウェイ、ワームホール、戦略資源といったゲーム後半で重要になる要素
  • 没落した帝国、原始的異星文明といった文明レベルの異なる存在
  • 結晶生命体、宇宙アメーバといった宇宙生命体
  • リングワールドなどの巨大構造物

本作はシングルプレイだけでなく、最大4人のオンラインマルチプレイにも対応しています。また、将来のバージョンアップ、ダウンロードコンテンツの発売も予定されています。

『STELLARIS(ステラリス)』日本語版は2020年8月27日にPS4向けに発売予定です。
《FUN》

遊ぶより創る時間の方が長いかも FUN

元ゲームプログラマー。得意分野はストラテジーゲーム。ゲームライターとして活動する傍ら、Modの制作や有志日本語化に携わっています。代表作は『Crusader Kings III』の戦国Mod「Shogunate」。

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